TSして魔法少女になった俺は、ダンジョンをカワイく攻略配信する~ダンジョン配信は今、カワイイの時代へ~

あけちともあき

文字の大きさ
27 / 373
新たな出会い編

第27話 コラボ、美少女とヒャッハー!

しおりを挟む
「どーもー! こんちゃー! 魔法少女系配信者おじさん、黒胡椒スパイスでーす! 今日はなんとビッグゲストとコラボだよー! いえーい! チャラウェイさんのリスナーさんみってるー!?」

※『うおおおおお』『うおおおおお』『こんちゃー!』『うおおおおお』『あのチャラウェイとついに!』『スパイスちゃんかわいいー!』『美少女とヒャッハーだ!』『スパイスちゃんのセリフがNTRビデオレターするチャラ男のセリフなのよ』

 今日はやけにお肉勢が多いな……。
 チャラウェイ人気だな、これは。
 つまり、彼とコラボすることで新しい層をリスナーに取り込める可能性があるということだ。

 よーっし、スパイス頑張っちゃうぞー!

『内心でもスパイスちゃんが混じってきますねー。いいことです!』

「ヒャッハー! 今日はあの謎の美少女の正体! 黒胡椒スパイスとコラボだぜぇーっ!! モヒカンども、喜べーっ!!」

 チャラウェイのリスナーはモヒカンどもと呼ばれている。
 なんとなくうちのペッパーどもやお肉どもみたいな感じで、シンパシーを感じる……。

 さて、リスナーへの挨拶が終わったところでダンジョンの攻略をスタート。
 今回は古いお屋敷の近くにある、急カーブの道路がダンジョン化したわけだ。

「あー見晴らしが悪い。これは事故になりますわ」

「スパイスも分かる? これちょっちねーよなー」

「うんうん、スパイスはペーパードライバーだけど、一応免許取得者としてこの道の問題点はわかるなー!」

※『運転免許取得系幼女!!』『俺達を乗せてくれー!!』『妙なリスナーが多いぞ!』『なんだなんだ』『スパイスちゃん運転できるの!?』『ゴーカートじゃなく?』

 リスナーの年齢層が混在してるな……。
 いつもよりコメントも多い。

 見晴らしの悪い角を曲がったところで、俺たちの視界が急に切り替わった。
 道から、ダンジョンへ。
 そこは見晴らしのさらに大変悪い曲がり角が、無限に続く作りになっている。

 後ろから、ビビーっとクラクションが鳴り響いた。

「うおっ!! 車が突っ込んでくるぜ! させるかーっ!!」

 チャラウェイがどこからかバイクを呼び出して乗り込んだ。
 棘付きのバイクだ!
 それで真正面から車に突っ込んでいく。

 相手の車も、車体が半分ひしゃげ、あちこちにサビが浮き、乗り込んでいるドライバーはゾンビみたいな見た目になっているではないか。

「あの車がモンスターなんだねー。きもちわりー。あっ、チャラウェイさんがトマホーク(刃の部分がゴム製)で真っ二つにしたねー」

 勝利のヒャッハーが聞こえてくる。
 普段はあんなに常識人なのに、配信となるときちんとアポカリプス世界っぽいキャラを演じる。
 プロだ。

 俺も頑張るぞー!

「と思ったらこっちの曲がり角からもどんどん車が! ここは忙しいダンジョンですねー」

※『スパイスちゃん気を付けて!』『フォークリフトでも分が悪そうだぜ!』

「フォークリフトは本来戦闘用車両じゃありませーん! ということでスパイス、新技を披露しちゃいます!」

 俺めがけて、クラクションも高らかにノーブレーキで突っ込んでくる、廃車のモンスターたち。
 足を踏みしめ、そいつらに向かって手を掲げる。

「捻れろ、スパイラル!」

 ぐにゃっ、俺の視界が歪んだ。
 いや、俺の前の世界が歪んだ。

 そこに飛び込んできた廃車モンスターが、ねじれに巻き込まれてバーンッと跳ね上がる。そしてボンネットから道路に激突して、ひっくり返りながら横合いの電柱にぶつかった。
 後続のモンスターが次々にクラッシュし、クラクション音が連続して響き渡る。

 なんとうるさいダンジョンなんだ!

「うるせー! なんだここー!」

※『やりましたね主様! 新魔法大成功! 本来はああいう使い方しないんですけど、危ないから!』

「えっ? なんだって? クラクションがうるさくて聞こえなーい!」

※『射程距離が数メートルなんで、肉薄しないと使えない魔法なんて危ないですから単独で使う用じゃないんですよ! こんな使い方したの、主様が初めてですねー! いやー、勇気あるなー!』

「なんだってー!? 聞こえなーい! くそー、クラクションやめろー!」

※『フロータちゃんが洒落にならないこと言ってて草なんだ』『スパイスちゃん聞こえてなくてラッキーだなw』『後でアーカイブ見るんじゃない?』

 コメントをちらっと見たら、フロータの話を深堀りしないほうがいいことを察した俺なのだった。
 こんな時だけ念話してこないんだな!

 その後、この廃車モンスターはモノでもあり、フロートで浮かせられることを発見する。
 車を幾つか浮かせながら、上に乗ってダンジョンを進行することにした。

「スパイスやべーな! そんなでかいの浮かせられるのかよ! ヒュウ! それじゃあ俺も浮かせられたりする?」

「生き物は浮かせられないんだー」

「そっかー」

 本当に残念そうなチャラウェイなのだった。
 ここから、俺とチャラウェイの快進撃が始まった。

 何気に俺たちは相性がいい。
 スパイスのフロートを解いて車を落下させ、廃車モンスターの障害にする。
 障害物を飛び越えたチャラウェイが、頭上から火を吹いたりクロスボウを撃ったりして廃車モンスターを仕留める。

 なお、このクロスボウは先端が吸盤になってる安全な矢だけど、ダンジョン内では同接パワーでちゃんと矢として機能するのだ。

 あるいは、チャラウェイのバイクで翻弄した廃車モンスターを、俺が横から飛んでいってスパイラルして横転させる。
 横転したらまた浮かせて再利用。

※『ベストマッチ☆』『二人そろうと超つえー!』『スパイスちゃんも配信ごとにどんどん強くなる!』

「みんなのおかげだよー!」

 俺は撮影しているAフォンに向かって両手を振った。
 で、横にはスマホも浮いてるので、俺の配信が確認できるんだが。
 おやあ?

 背後からトゲだらけの超シャコタンカーが走ってくるではないか。
 乗っているのは、いかつい中年男性とケバい感じの女性だ。
 ダンジョンボスの怨霊と見た!

『どけやあああああ!! チンタラ走ってんじゃねえええええ!! 時速200kmで走れやぁぁぁぁぁ!!』

『あんたぁ、やっちゃいなよぉー!! 急がないと限定品売り切れちゃうんだからぁぁぁぁぁ!! 買い占めてマルカリに流して儲けるのよぉぉぉぉぉ!!』

「うわーっ!! 同情の余地なーし!!」

「すげえー。価値観がアポカリプスだわ! おし、じゃあやるか!!」

 俺とチャラウェイの共同作業、ラストだ!
 突っ込んでくるシャコタンカーにチャラウェイがクロスボウをぶっ放す。

 シャコタンカーはこれを、窓から投げ捨てたゴミ入りビニール袋で相殺したりする。

「最悪なガードだー!!」

※『真似してはいけないよ!』『マナーひでえw』

 で、俺が接近しようとしたら、運転席の扉が開き、空き缶に入った吸い殻がばらまかれて煙を上げて煙幕に……最悪だー!?

「スパイス、これあれだろ。ぶっころ案件じゃね?」

「同意ー!! 徹底的につぶそう!!」

 俺とチャラウェイのやる気マーックス!
 シャコタンカーの突進を回避しながら、俺は近くで潰れていた廃車モンスターを浮かせて……。

「あれー! 車、車体擦ってんじゃなーい? やーい、車のお腹ボロボロー!」

『んだとガキャァァ!!』

 挑発に弱すぎる!!
 突っ込んできたシャコタン怨霊を、浮かせた廃車をスパイラルさせて迎え撃つ!

 正面から回転する廃車に弾かれ、『ウグワーッ!!』『ウグワーッ!!』とシャコタン怨霊がウィリーした。
 当然、車高が低いから後部の車体がガリガリ道路にこすりつけられる。

『お、俺の車がーっ!!』

「もっとキレーにしてやるぜぇーっ! ヒャッハーッ!!」

 ここに、後ろからバイクに乗ったチャラウェイが突撃だ!
 バイクの先端に、回転ノコギリみたいなものがついている。
 スポンジの刃が、ダンジョンの同接パワーで本物の刃の強度を発揮する!

『ウグワーッ!!』

 オカマを掘って怨霊化したシャコタン怨霊は、オカマを掘られてスクラップになったのだった。

「話的にもきれいに終わったねー! ダンジョンが解けていくよ!」

「いやー、新しいタイプのダンジョンだったぜ! だが俺たちは最強のタッグだからな!」

「うんうん! 相性いいねー!」

※『スパイスちゃんがチャラウェイと好相性!?』『絵面的には事案!』『だがおじさん同士なんだよなあ……』

 そうだね!
 ということで、俺とチャラウェイのコラボ名は『チャライス』となり、この配信は大変な好評を博すのだった。

 そしてついに……。
 黒胡椒スパイス、配信収益化……!!
しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ゴボウでモンスターを倒したら、トップ配信者になりました。

あけちともあき
ファンタジー
冴えない高校生女子、きら星はづき(配信ネーム)。 彼女は陰キャな自分を変えるため、今巷で話題のダンジョン配信をしようと思い立つ。 初配信の同接はわずか3人。 しかしその配信でゴボウを使ってゴブリンを撃退した切り抜き動画が作られ、はづきはSNSのトレンドに。 はづきのチャンネルの登録者数は増え、有名冒険配信会社の所属配信者と偶然コラボしたことで、さらにはづきの名前は知れ渡る。 ついには超有名配信者に言及されるほどにまで名前が広がるが、そこから逆恨みした超有名配信者のガチ恋勢により、あわやダンジョン内でアカウントBANに。 だが、そこから華麗に復活した姿が、今までで最高のバズりを引き起こす。 増え続ける登録者数と、留まる事を知らない同接の増加。 ついには、親しくなった有名会社の配信者の本格デビュー配信に呼ばれ、正式にコラボ。 トップ配信者への道をひた走ることになってしまったはづき。 そこへ、おバカな迷惑系アワチューバーが引き起こしたモンスタースタンピード、『ダンジョンハザード』がおそいかかり……。 これまで培ったコネと、大量の同接の力ではづきはこれを鎮圧することになる。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

処理中です...