異世界で始めるポイ活冒険生活 ~実績解除で人生ボーナス中!~

あけちともあき

文字の大きさ
23 / 121
ポイ活、人生を切り開く編

第23話 制圧を完了しました! +800pt

しおりを挟む
「あのー! 今から皆さんを完全制圧しまーす!」

 マキナの実力とポチョの性能から、彼我ひがの戦力差を完全に理解した俺だ。
 こっちが圧倒的に強い……!
 降伏勧告して、無駄な戦いは避けたほうがけが人が減るのだ。

 俺は音波砲を最低出力にして、強力なメガホンとして扱う。

「大人しく降伏して、国にきちんと貢献ポイントを納めたらどうでしょうか! それが嫌なら、いったんこの国を出ていくとか。他にも国はあるそうですしー」

 同胞団の身勝手な物言いには腹が立つが、俺も平和な日本からやって来た男だ。
 平和に事が済めば何よりだという価値観がある。
 それに、これで終われば仕事も楽になるし、マキナはこれ以上危険なことしなくていいからね。

「な、な、なんだとーっ!!」

 これを聞いて、オーガ同胞団のリーダーが激怒した。

「我々にまた、あの地獄に帰れと言うか! 死に満ちた外の世界に行けと!!」

 おやー!?
 貢献ポイント以上に、反応が激しいぞ。
 外の世界?

 マキナもなんか厳しい表情をしている。

「オーガの男性はともかく、女性や子どもたちでは外の世界は危険すぎますからね。気持ちは分かります」

 おやー!?
 この国の外側はどうなってるんだ!?
 興味はあるけど、今は仕事が優先だ。

 サクサク終わらせるぞ。

「じゃあ貢献ポイントを頑張って働いて払いましょう!」

「それも断る!! なぜ人間の流儀に合わせて合わぬ労働をして、搾取されねばならないのかー!! もっと面白おかしく暮らさせろーっ!!」

 そうだそうだーとオーガたちが唱和しております。
 勝手過ぎる~!
 体格に優れ、言うことを聞かず、徒党を組んで国の一角を占拠し、何の貢献もしないでマフィアまで結成する人々。

 これは制圧対象だわ。
 さすがに俺でも、オーガたちのスタンスがダメな事はわかる。

「じゃあ粛々と仕事をします! ポチョ! 薙ぎ払えー!」

「ポッピー!」

 ポチョがくるくる回転しながら、周囲から襲い来ようとしていたオーガを次々に打ち倒す!
 ミニガンの暴威を見よ!

「ウグワーッ!?」「ウグワーッ!?」「ウグワーッ!?」「ウグワーッ!?」「ウグワーッ!?」

 弾丸は非殺傷製のゴム弾を大量に購入しているので、制圧には便利!
 あちこちでオーガがぶっ倒れている。
 そして眼の前。

 廃屋をバリケードみたいにして立てこもるオーガ同胞団のボスに対して……。

「では、行きます!」

 マキナが進み出た。

「エレクトロブラスト、発射!!」

 彼女のツノが帯電したと思ったら、その間に雷球が出現!
 それがゆっくりと、廃屋目掛けて進み始める。

 雷球は今も、マキナのツノと電流で繋がっていて、どんどん大きくなる。

「ひいーっ! く、来るな! 来るなーっ!!」

 同胞団のボスが悲鳴をあげるが、雷球は急に止まれない!
 ついに廃屋に接触すると、大爆発を起こした!
 大きな廃屋が吹っ飛び、中に隠れていた同胞団も「ウグワーッ!!」と吹っ飛ぶ。

 最終的には、みんな失神した状態になった。
 おやあ?
 廃棄都市の奥に向かって、黒い影たちがバタバタ逃げていくぞ。

 あれが、ダンジョン化した都市に住んでいるモンスターみたいなものなんだろうか。
 そのうち、顔を合わせることになりそうだ。

 今はそれよりも、マキナの大活躍を褒めたい!

「マキナ凄いなー! やるなあー」

「ありがとうございます! これ、すっごくお腹が減るのと、それに周囲の被害が凄いのでこういう開放された環境で、眼の前は敵ばかりじゃないと使えないんですよ。人竜族の女は、ブレスと呼ばれるこういう力に長けていて、私は一族では一番これが強かったんです!」

 えっへん、と胸を張るマキナ。

「うんうん、凄い威力だった……! 仕事がすぐ終わったし、死なないように手加減もしただろ? 気遣いまでできるの凄いなー」

「むふ、むふふふふ。さ、さすがにそこまで褒められると照れくさいです」

『ウグワーッ! 仲間の活躍をリスペクトしました! 実績・コミュニケーションの第二歩目解除! 800pt獲得!』

『ウグワーッ! 制圧を完了しました! ウィークリー実績・お仕事完了解除! 800pt獲得!』

『ポピ!』

「ポチョも頑張った! すごかったなー」

「ポチョはたくさんオーガを制圧しましたからね。頼れますねー」

『ポピピ~』

 褒められて、嬉しそうに揺れるポチョなのだ。
 ドローンユニットとミニガンを回収し、ストレージに収めると、ポチョはもとの柴犬サイズの歩行戦車に戻った。
 まだまだ拡張パーツはたくさんあるからね。
 しかも、拡張パーツを複数付けられるアタッチメントまである。

 二人でポチョをなでなでしつつ……。

「そう言えば、この倒れてるオーガはどうしたらいいんだろう?」

 俺は疑問を口にした。
 すると、廃棄都市の入口からわらわらと人が入ってくるではないか。

 みんな、デリアに似た装備をしている。
 騎士団だ。

「確保! 確保~!」

 巨大な馬車を引き連れて、騎士団がわーっと入ってきた。
 彼らはオーガを片っ端から後ろ手に縛ると、馬車に放り込んでいく。
 これ、囚人輸送車か!

 彼らの中から、落ち着いた感じのおじさん騎士がやって来た。

「素晴らしい働きだ! さすがはギルドが派遣した最強のルーキーだな!」

 最強のルーキー!?
 どうやらそういう形で売り込みをしたらしい。
 そして俺達は見事に、仕事を果たしたと。

「私が言った通りだったでしょう。彼らは使えると!」

 あっ!
 ピンクの髪の尖った耳の女騎士!
 デリアだ。
 この人、毎日どこかで見るな。

「ああ。騎士デリア。君が彼らを冒険者ギルドに入れたことは、我が国にとっても大きなプラスに働いた。今後の進路については私からも後押しさせてもらおう」

「ありがとうございます!!」

「そして君たちも。これからも王国のために貢献してくれたまえ。今回は騎士団から金一封ポイントを贈呈する。では」

 そう告げて、おじさん騎士は去っていった。
 偉い方のようだ。
 課長さんクラスかな……。

 デリアはニコニコしながら、

「よくやってくれた! お陰で私も出世できる! それから今日も風呂を貸してくれ!」

 とか言ってきたのだった。
 な、なんだとー!?
 俺はデリアにとっての便利屋ではないぞーっ!?

 俺の気持ちを、マキナも共有してたらしく。

「それはどうなんでしょうねえ……。デリアさん、お風呂はあくまで私達のものですから。私とミアンだけが入っていいんです。私と……ミアン……うふふ。だからデリアさんはもうダメです」

「そ、そんなぁ」

 あっ、この世の終わりみたいな顔になったぞ女騎士。

「あの風呂を知ってしまったら、今までと同じ気持ちで公衆浴場に入れなくなるんだ……! 頼む……! この通りだ! 私からも今後、色々な便宜べんぎを図るから……!」

「あ、あのデリアさんが頭を下げている!! 風呂の威力恐るべし。っていうか本当に風呂が好きなんだなあ……」

 こうして仕事は終わり、今夜もデリアに風呂を貸すことになり。
 冒険者としての一日はつつがなく終了するのだった。

『ウグワーッ! 騎士団での評価が上がりました! 実績・信頼できる仕事人1Lv解除! 1000pt獲得!』

◎現在のポイント:15886pt(貢献ポイントの相乗りポイント加算)
 貢献ポイント :2555ポイント(オーガ同胞団制圧と金一封)
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

魔法至上主義の世界で『筋力』だけカンストした男が拳一つで全てを覆す

ポポリーナ
ファンタジー
魔法こそが至高——この世界では呼吸も移動も戦闘も、あらゆる営みが魔力で成り立っている。 筋力は「野蛮人の遺物」と蔑まれ、身体を鍛える者は最底辺の存在とされていた。 そんな世界に転生した元・体育教師の剛田鉄心は、魔力適性ゼロ、しかし筋力だけが測定不能のカンスト値。 魔法障壁を素手でぶち抜き、転移魔法より速く走り、最上位魔法を腹筋で弾く—— 「なぜ魔法を使わないんだ!?」と問われるたびに「だって使えないし」と笑う男の、 常識を腕力でねじ伏せる痛快・逆転無双が今始まる!

僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜

犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。 この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。 これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。

転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。 女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!? ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか! これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!! 神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!? これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。

異世界転移しても所詮引きこもりじゃ無双なんて無理!しょうがないので幼馴染にパワーレベリングして貰います

榊与一
ファンタジー
異世界で召喚士! 召喚したゴブリン3匹に魔物を押さえつけさせ、包丁片手にザク・ザク・ザク。 あれ?召喚士ってこんな感じだったっけ?なんか思ってったのと違うんだが? っていうか召喚士弱すぎねぇか?ひょっとしてはずれ引いちゃった? 異世界生活早々壁にぶつかり困っていたところに、同じく異世界転移していた幼馴染の彩音と出会う。 彩音、お前もこっち来てたのか? って敵全部ワンパンかよ! 真面目にコツコツとなんかやってらんねぇ!頼む!寄生させてくれ!! 果たして彩音は俺の救いの女神になってくれるのか? 理想と現実の違いを痛感し、余りにも弱すぎる現状を打破すべく、俺は強すぎる幼馴染に寄生する。 これは何事にも無気力だった引き篭もりの青年が、異世界で力を手に入れ、やがて世界を救う物語。 幼馴染に折檻されたり、美少女エルフやウェディングドレス姿の頭のおかしいエルフといちゃついたりいちゃつかなかったりするお話です。主人公は強い幼馴染にガンガン寄生してバンバン強くなっていき、最終的には幼馴染すらも……。 たかしの成長(寄生)、からの幼馴染への下克上を楽しんで頂けたら幸いです。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!

理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。 ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。 仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。

異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~

ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆ ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。 ※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

処理中です...