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先輩!? 私のニューカマー編
第106話 集え、学祭メイド喫茶伝説
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「エッッッ!? はづきちゃんがメイド服に!? 行くよ! 絶対に行く!!」
カンナちゃんが鼻息も荒く詰め寄ってくる、放課後のバーガーショップ。
「そ、そんなに大したものでは……。今は私の体に合わせて、今コスプレ部の人が頑張ってます」
「ふんふん、メリハリがある人相手だと、やっぱり立体的に裁縫するのかしら……」
「太ってるように見えないように、コスプレ部の技術力を見せつけるって言ってたなあ」
「楽しみ!! 絶対行くからね!」
「あひー」
圧倒される私なのだった。
ちなみに、うちの学園祭はチケットがないと入れない。
チケットはそれぞれの生徒が希望枚数を学校に伝え、それを厳正に審査した先生たちが必要だと思われる部数を発行する。
私はあんまいらないと伝えたけど、なぜか二十枚ももらってしまった……。
どうやら、夏休みに委員長とメイユーと一緒にお喋りした、当直の先生の後押しがあったらしい。
なぜ私のチケット枚数に後押しを……?
とりあえず持ってきていたチケットを、カンナちゃんに渡す。
「おお……これが……」
「卯月さんからもらえばいいのでは?」
「あっ、そうだった……! まあ、あの子は学外にもたくさん友達がいるから」
「陽キャだなあ……」
しかもうちのクラスの猪鹿蝶を上回る本物だ。
よくぞ私はあの人と仲良く付き合えているものである!
「ちょっとザッコで行く人探すから待ってもらっていい? なうファンタジーで欲しい人いるかもだし」
「ひいー、大物配信者が私の学校に」
「あなただって大物でしょー。午後くらいの時間だと、収録の仕事してない人なら大抵起きてるから。夜型の人に取ってはこの時間が朝なんだよねー」
何やら不健康な話を聞いてしまった。
他愛もないお喋りをして時間を潰していると、ちらほらと反応があったらしい。
「あっ、委員長と八咫烏さん行くって!」
「なうファンタジーのトップ2じゃないですか!!」
「あと、ミナは当然来る。桜のところを冷やかしてから、はづきちゃんに接客されようかなー」
「お、お手柔らかに……」
ちなみに。
委員長伝いで広まったようで、ピョンパルさんと風街さんとバトラさんとチャラウェイさんも時間を作ってやってくるらしい。
ひい、オールスター!!
そんなに学園祭に興味が……?
「みんな、はづきちゃんのメイド服って言ったら飛びついてきたよ」
「あひー、そ、そんな大したものでは……!!」
なんでそんなに期待されているんだ……!!
翌日。
調理実習室が開放され、食事を出す模擬店の生徒たちが集まった。
うちのクラスは調理担当が六人。
なぜかフロア担当の私がここに加わっているのだけど……。
「じゃ、じゃあお料理していきます。下ごしらえも必要なので手早く……」
私がもごもご言いながら、卵を片手で次々に割ってボウルに中身を納めていく。
これをちゃかちゃかかき混ぜて、油を敷いてある熱したフライパンにジャーっと。
綺麗に広げながら、チキンライスを同時にお椀に盛り付ける。
そして半熟玉子焼きでチキンライスを包めば……。
「こうやってオムライス完成です。その、慣れれば簡単なので……」
「すっご」
「超絶技巧じゃん……」
「うちのママより上手いんだけど」
「やべえ、できるかな……」
なんと調理担当の半分は、まともにお料理をしたことがなかったのだ!
お客のお腹をポンポンペインにするつもりか!?
「じゃあオムライスはやる人を決めて……。卵、お高いしあんまないから……」
「うっす」
「あんたほどの人がそう言うなら……」
みんな私を見る目がリスペクトに満ちてしまっている。
その後も、手早くパンの耳を落としてサンドイッチを作ったり、
「バターとかマーガリン塗っておくと具材がパンに染みないんだ!?」
スープ系をささっと作ったり、
「あっ、コンソメキューブ一個で全然味が違う……!!」
デザートのパフェを盛り付けたり、
「ストップストップストップ! それは食べ切れないって! 加減して加減!!」
気がつくと、実習室にいる生徒たちが集まってきていた。
ひいー。
ちゅ、注目されている。
実習室管理の先生までやって来て、感心していた。
「本当に上手ねえ……。あなた、調理担当になったほうが絶対いいわよ」
「は、はい、私もそう思います……」
だがなぜか私がフロアなのだ!
その後、どうしてお料理がこんなにできるのかとか聞かれたが……。
まさか配信のたびに食材を使ったりするし、コラボカフェもちょこちょこ開かれるから、調理をする機会に恵まれてめきめき腕が上がっていったとは言えない。
「母に習ったので……。あとお料理動画を見て真似して……」
お料理系配信者の手の動きはかなりトレースできるようになった!
最近は玉子焼き系は自分で毎朝焼くので、父が朝食とお弁当をとても楽しみにしている。
「いい? あなたたち。彼女の技を今日中に盗んで! そうしないと食中毒連発でお店はあっという間に営業停止よ。保健所の許可をもらってくるんだから、ヘマは許されないからね!」
調理担当の生徒たち、緊張の面持ちで頷くのだった。
その後も私は、たこ焼きを連続でひっくり返したり、焼きそばをガンガン炒めたり、イカ焼きをいい感じの塩梅で焼いたりと……。
すべてが終わる頃には、実習室に集まった生徒たちから「師匠!!」とか呼ばれるようになってしまった。
二年生とか三年生もいるのに……!!
その後、廊下を通る度に、様々な学年の生徒から師匠呼ばわりされて挨拶されることになった。
い、居心地が悪いぃ……!!
カンナちゃんが鼻息も荒く詰め寄ってくる、放課後のバーガーショップ。
「そ、そんなに大したものでは……。今は私の体に合わせて、今コスプレ部の人が頑張ってます」
「ふんふん、メリハリがある人相手だと、やっぱり立体的に裁縫するのかしら……」
「太ってるように見えないように、コスプレ部の技術力を見せつけるって言ってたなあ」
「楽しみ!! 絶対行くからね!」
「あひー」
圧倒される私なのだった。
ちなみに、うちの学園祭はチケットがないと入れない。
チケットはそれぞれの生徒が希望枚数を学校に伝え、それを厳正に審査した先生たちが必要だと思われる部数を発行する。
私はあんまいらないと伝えたけど、なぜか二十枚ももらってしまった……。
どうやら、夏休みに委員長とメイユーと一緒にお喋りした、当直の先生の後押しがあったらしい。
なぜ私のチケット枚数に後押しを……?
とりあえず持ってきていたチケットを、カンナちゃんに渡す。
「おお……これが……」
「卯月さんからもらえばいいのでは?」
「あっ、そうだった……! まあ、あの子は学外にもたくさん友達がいるから」
「陽キャだなあ……」
しかもうちのクラスの猪鹿蝶を上回る本物だ。
よくぞ私はあの人と仲良く付き合えているものである!
「ちょっとザッコで行く人探すから待ってもらっていい? なうファンタジーで欲しい人いるかもだし」
「ひいー、大物配信者が私の学校に」
「あなただって大物でしょー。午後くらいの時間だと、収録の仕事してない人なら大抵起きてるから。夜型の人に取ってはこの時間が朝なんだよねー」
何やら不健康な話を聞いてしまった。
他愛もないお喋りをして時間を潰していると、ちらほらと反応があったらしい。
「あっ、委員長と八咫烏さん行くって!」
「なうファンタジーのトップ2じゃないですか!!」
「あと、ミナは当然来る。桜のところを冷やかしてから、はづきちゃんに接客されようかなー」
「お、お手柔らかに……」
ちなみに。
委員長伝いで広まったようで、ピョンパルさんと風街さんとバトラさんとチャラウェイさんも時間を作ってやってくるらしい。
ひい、オールスター!!
そんなに学園祭に興味が……?
「みんな、はづきちゃんのメイド服って言ったら飛びついてきたよ」
「あひー、そ、そんな大したものでは……!!」
なんでそんなに期待されているんだ……!!
翌日。
調理実習室が開放され、食事を出す模擬店の生徒たちが集まった。
うちのクラスは調理担当が六人。
なぜかフロア担当の私がここに加わっているのだけど……。
「じゃ、じゃあお料理していきます。下ごしらえも必要なので手早く……」
私がもごもご言いながら、卵を片手で次々に割ってボウルに中身を納めていく。
これをちゃかちゃかかき混ぜて、油を敷いてある熱したフライパンにジャーっと。
綺麗に広げながら、チキンライスを同時にお椀に盛り付ける。
そして半熟玉子焼きでチキンライスを包めば……。
「こうやってオムライス完成です。その、慣れれば簡単なので……」
「すっご」
「超絶技巧じゃん……」
「うちのママより上手いんだけど」
「やべえ、できるかな……」
なんと調理担当の半分は、まともにお料理をしたことがなかったのだ!
お客のお腹をポンポンペインにするつもりか!?
「じゃあオムライスはやる人を決めて……。卵、お高いしあんまないから……」
「うっす」
「あんたほどの人がそう言うなら……」
みんな私を見る目がリスペクトに満ちてしまっている。
その後も、手早くパンの耳を落としてサンドイッチを作ったり、
「バターとかマーガリン塗っておくと具材がパンに染みないんだ!?」
スープ系をささっと作ったり、
「あっ、コンソメキューブ一個で全然味が違う……!!」
デザートのパフェを盛り付けたり、
「ストップストップストップ! それは食べ切れないって! 加減して加減!!」
気がつくと、実習室にいる生徒たちが集まってきていた。
ひいー。
ちゅ、注目されている。
実習室管理の先生までやって来て、感心していた。
「本当に上手ねえ……。あなた、調理担当になったほうが絶対いいわよ」
「は、はい、私もそう思います……」
だがなぜか私がフロアなのだ!
その後、どうしてお料理がこんなにできるのかとか聞かれたが……。
まさか配信のたびに食材を使ったりするし、コラボカフェもちょこちょこ開かれるから、調理をする機会に恵まれてめきめき腕が上がっていったとは言えない。
「母に習ったので……。あとお料理動画を見て真似して……」
お料理系配信者の手の動きはかなりトレースできるようになった!
最近は玉子焼き系は自分で毎朝焼くので、父が朝食とお弁当をとても楽しみにしている。
「いい? あなたたち。彼女の技を今日中に盗んで! そうしないと食中毒連発でお店はあっという間に営業停止よ。保健所の許可をもらってくるんだから、ヘマは許されないからね!」
調理担当の生徒たち、緊張の面持ちで頷くのだった。
その後も私は、たこ焼きを連続でひっくり返したり、焼きそばをガンガン炒めたり、イカ焼きをいい感じの塩梅で焼いたりと……。
すべてが終わる頃には、実習室に集まった生徒たちから「師匠!!」とか呼ばれるようになってしまった。
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