222 / 517
夏めく私の充電編
第222話 あつまれ配信者! ツイスター伝説
しおりを挟む
ゴールデンウィークが迫る今。
イカルガエンターテイメントでは、ついにあの超大型企画が動き出そうとしていた……!!
「ギリギリ! イカルガエンタ・ツイスターゲーム大会……!」
兄が企画書を出してきたので、おおーっと私たちはどよめいた。
以前からやるやるという話はしていたが、ついに……。
「は、はい! はいはいはい! 斑鳩社長、私もやります!!」
ぼたんちゃんが率先して手を挙げる!
やる気~。
「ああ。きら星はづき以外の出演者はその熱意を買って蝶路ぼたんとしよう」
良かったね、ぼたんちゃん!
これで活躍の機会が……。
「エッッッッッ!? 私!?」
「お前が参加しなくてどうするんだ。むしろお前がメインだぞ。まあ、今回は実はうちの配信者全員に参加してもらうが。それからだな、ゲストに声を掛けてある。なうファンタジーからトライシグナルの三人が来る」
「おおーっ!!」
兄の根回しが早い!!
私は大変感心した。
「トーナメント形式にする」
「エッッッッ!? ツイスターゲームをトーナメント方式で!?」
「はづき先輩がいちいちオーバーリアクションで確認してくれるからわかりやすくなるなあ」
「うんうん、師匠はあたしら初心者にも優しい」
「リーダーのあれ、素だと思うなあ」
つまりこうだ。
トーナメントの決勝にて、シード枠の私が待つ。
集められたメンバーはツイスターゲームにて戦い、最後まで態勢を保っていられた者が決勝に進出する。
そういう集まりになるらしい。
「ということで今度の配信でリスナーに伝えてくれ。お前の配信は業界の多くの者も見ている。新たな参加者が来るだろう……。だが男は絶対にダメだぞ。大炎上するからな」
「アッハイ」
「はづき先輩、うち秘蔵のアーカイブがありますから勉強のためにこれ見ましょう」
ということで、会議が終わった後、私たち四人揃って、もみじちゃんの家に移動した。
五人も詰まると、もみじちゃんの部屋が狭い……!
「四畳半でベッドも置かれてるところに五人ですからね! うち一人だと全然広いけど」
もみじちゃん小柄だからねー。
はぎゅうちゃんは床に座り込み、ビクトリアはベッドに転がっていて、私とぼたんちゃんでベッドに腰掛けている。
ぼたんちゃん、そんなに密着しなくてもいいくらいのスペースはあるのではないか。
「じゃあ見ましょう。このアーカイブです。これは三年前のなうファンタジーのツイスターゲーム企画で……男性配信者四人でやったやつで」
「男性配信者!?!?!?!?!?」
驚愕する私。
そして動画が始まった。
あっ、見覚えがある人がいるぞ!!
兄だ!!
『ぐおおおおおおお重い重い重い重い重い』
兄が凄いうめき声を発しており、コメント欄が大いに賑わっている。
「うちはこれで、新たな扉を開きました……。つまりツイスターゲームって、それくらい凄い力を持ったコンテンツなんです! はづき先輩! 広報は全力ですよ!! なんならうち、手伝いますから!!」
フンス! と鼻息も荒いもみじちゃんなのだった。
新たな扉とは何か。
聞くのはやめておいた。
さて、その日の夕方に広報する。
「お前ら、こんきらー」
※『こんきらー』『こんきらー』『なんだなんだお知らせって』
「実はですね、イカルガエンターテイメント全員参加企画としてですね、ツイスターゲームをやります」
※『エッッッッッッ!?!?!?!』おこのみ『待ってた。──待ってた!!』もんじゃ『ほ、本気か……!? 若いリスナーの新しい扉が開くぞ……!!』
大喜びだったり、戦慄してたり。
「うちのメンバー全員と、ゲストさんもいるんですが……。実はあと何名かゲストさん枠も募集中です。この配信で直に書き込んでもらってもいいですから、後でイカルガにメール下さい」
※いももち『なんてことこうしている場合じゃ』『男は出るの!?』
「男性はなしです。今回は女子だけですねー。きゃっきゃうふふします」
※『すばらしぃ~』『楽しみすぎる』『その日まで生きる理由ができた』
「ゴールデンウィークはイカルガとツイスターゲームで決まりですねー」
ここで、なんかザッコからピコン! と反応が来た。
野中さとな『参加します!!!!!!!!!!! 生身で挑む!!!!!!』
「あっ!! 声優の野中さとなさんが、生身で私たち配信者に戦いを挑んできます!!」
※『うおおおおおおおお』『はづきっちガチ恋勢声優で有名なあの野中さとなが!!』『お前らの中に潜んでいる疑惑の高いあの!!』
その他、配信やイベントで絡んだ配信者さんが何人か挙手してくれた。
全員採用である!!
「じゃあここまでで応募は終わりです……! えー、参加者については後でツブヤキックスにてお知らせしますね。トーナメントを勝ち上がって私とツイスターしよう!」
※『トーナメント!?』『ツイスターゲームの!?』『決勝ではづきっちが待つってやつか……!!』熾天使バトラ『面白くなって来やがったぜ……』『ファッ!?』『バトラおるやんw!!』『よう見とる』
こうして……。
有名無名、私との関わりが深い浅い初見さん入り混じった、業界最大のツイスターゲームトーナメントが始まるのだった。
どんどん話が大きくなるぞお……。
イカルガエンターテイメントでは、ついにあの超大型企画が動き出そうとしていた……!!
「ギリギリ! イカルガエンタ・ツイスターゲーム大会……!」
兄が企画書を出してきたので、おおーっと私たちはどよめいた。
以前からやるやるという話はしていたが、ついに……。
「は、はい! はいはいはい! 斑鳩社長、私もやります!!」
ぼたんちゃんが率先して手を挙げる!
やる気~。
「ああ。きら星はづき以外の出演者はその熱意を買って蝶路ぼたんとしよう」
良かったね、ぼたんちゃん!
これで活躍の機会が……。
「エッッッッッ!? 私!?」
「お前が参加しなくてどうするんだ。むしろお前がメインだぞ。まあ、今回は実はうちの配信者全員に参加してもらうが。それからだな、ゲストに声を掛けてある。なうファンタジーからトライシグナルの三人が来る」
「おおーっ!!」
兄の根回しが早い!!
私は大変感心した。
「トーナメント形式にする」
「エッッッッ!? ツイスターゲームをトーナメント方式で!?」
「はづき先輩がいちいちオーバーリアクションで確認してくれるからわかりやすくなるなあ」
「うんうん、師匠はあたしら初心者にも優しい」
「リーダーのあれ、素だと思うなあ」
つまりこうだ。
トーナメントの決勝にて、シード枠の私が待つ。
集められたメンバーはツイスターゲームにて戦い、最後まで態勢を保っていられた者が決勝に進出する。
そういう集まりになるらしい。
「ということで今度の配信でリスナーに伝えてくれ。お前の配信は業界の多くの者も見ている。新たな参加者が来るだろう……。だが男は絶対にダメだぞ。大炎上するからな」
「アッハイ」
「はづき先輩、うち秘蔵のアーカイブがありますから勉強のためにこれ見ましょう」
ということで、会議が終わった後、私たち四人揃って、もみじちゃんの家に移動した。
五人も詰まると、もみじちゃんの部屋が狭い……!
「四畳半でベッドも置かれてるところに五人ですからね! うち一人だと全然広いけど」
もみじちゃん小柄だからねー。
はぎゅうちゃんは床に座り込み、ビクトリアはベッドに転がっていて、私とぼたんちゃんでベッドに腰掛けている。
ぼたんちゃん、そんなに密着しなくてもいいくらいのスペースはあるのではないか。
「じゃあ見ましょう。このアーカイブです。これは三年前のなうファンタジーのツイスターゲーム企画で……男性配信者四人でやったやつで」
「男性配信者!?!?!?!?!?」
驚愕する私。
そして動画が始まった。
あっ、見覚えがある人がいるぞ!!
兄だ!!
『ぐおおおおおおお重い重い重い重い重い』
兄が凄いうめき声を発しており、コメント欄が大いに賑わっている。
「うちはこれで、新たな扉を開きました……。つまりツイスターゲームって、それくらい凄い力を持ったコンテンツなんです! はづき先輩! 広報は全力ですよ!! なんならうち、手伝いますから!!」
フンス! と鼻息も荒いもみじちゃんなのだった。
新たな扉とは何か。
聞くのはやめておいた。
さて、その日の夕方に広報する。
「お前ら、こんきらー」
※『こんきらー』『こんきらー』『なんだなんだお知らせって』
「実はですね、イカルガエンターテイメント全員参加企画としてですね、ツイスターゲームをやります」
※『エッッッッッッ!?!?!?!』おこのみ『待ってた。──待ってた!!』もんじゃ『ほ、本気か……!? 若いリスナーの新しい扉が開くぞ……!!』
大喜びだったり、戦慄してたり。
「うちのメンバー全員と、ゲストさんもいるんですが……。実はあと何名かゲストさん枠も募集中です。この配信で直に書き込んでもらってもいいですから、後でイカルガにメール下さい」
※いももち『なんてことこうしている場合じゃ』『男は出るの!?』
「男性はなしです。今回は女子だけですねー。きゃっきゃうふふします」
※『すばらしぃ~』『楽しみすぎる』『その日まで生きる理由ができた』
「ゴールデンウィークはイカルガとツイスターゲームで決まりですねー」
ここで、なんかザッコからピコン! と反応が来た。
野中さとな『参加します!!!!!!!!!!! 生身で挑む!!!!!!』
「あっ!! 声優の野中さとなさんが、生身で私たち配信者に戦いを挑んできます!!」
※『うおおおおおおおお』『はづきっちガチ恋勢声優で有名なあの野中さとなが!!』『お前らの中に潜んでいる疑惑の高いあの!!』
その他、配信やイベントで絡んだ配信者さんが何人か挙手してくれた。
全員採用である!!
「じゃあここまでで応募は終わりです……! えー、参加者については後でツブヤキックスにてお知らせしますね。トーナメントを勝ち上がって私とツイスターしよう!」
※『トーナメント!?』『ツイスターゲームの!?』『決勝ではづきっちが待つってやつか……!!』熾天使バトラ『面白くなって来やがったぜ……』『ファッ!?』『バトラおるやんw!!』『よう見とる』
こうして……。
有名無名、私との関わりが深い浅い初見さん入り混じった、業界最大のツイスターゲームトーナメントが始まるのだった。
どんどん話が大きくなるぞお……。
20
あなたにおすすめの小説
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる