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年末私の大感謝祭編
第344話 発売はいつに!?商品化会議伝説
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ということで。
株式会社バンダースナッチさんに来ました!
「はづきっちだ!」「二人に分かれてみて!」「本当に分身できるの!?」
社員さんたちから熱い要望があったので、私は「ほいっ!!」とベルっちと分離してみせた。
「おおおおおおお」
歓声が上がる。
満足してもらえて何よりです。
それに、今回の会議はベルっちも必要になるもんね。
そして今回も、こういう美少女商品化と言えば! なベストラフィングカンパニーさんが来ていた。
シアワセヤさんは、イカルガ美少女コレクションみたいな感じで今はイノシカチョウとビクトリアを制作中ですねー。
「本当に二人になってる……。あ、どうもどうも。先日は。今回は純粋なフィギュアなんですが、お二人になったということで二人の姿をそのままフィギュアに……」
「なるほどー」
『なるほどー』
私とベルっちがふむふむと頷いた。
そして私はカバンからジャージを出して、ベルっちに着させる。
一部の社員さんが、「ああ~」と残念そうな声を上げた。
センシティブは許しません!
「一つ質問なんですが」
私が挙手した。
「あ、はい、なんでしょう」
「あの、私、その、高校卒業したら配信者も卒業する予定なんですけど、発売間に合います?」
この事に関しては、配信でもちょくちょく言っている。
私の配信業は、あくまで高校生の間やる青春のメモリアルみたいな位置づけなのだ……。
「あっはい! そこは大丈夫です。円満引退の場合、思い出のキャラクターみたいになりますし。それにもっと早く完成しますよ。全身を3Dスキャンして、プリンターで出力してから原型師がいじりますんで」
スピード命らしい。
クオリティとのバランスに苦心しているとか。
どんなものが出来上がるのでしょう……!
ベストラフィングカンパニーさんとの会議は、兄もリモート参加して、じゃあその企画で行きましょうということになった。
話が早い!
まあ感謝祭の準備もしてるところだし、さっさと決められるところは決めちゃいたいんだろうなあ。
私としても異存なし!
なんかみんな喜んでくれるもんねー。
なので数日後、私たちはバンダースナッチの社員さんが運転するマイクロバスに揺られて都内の企業に向かった。
ベストラフィングカンパニーさんの会社です!
幾つかある営業所みたいなのの中で、職人さんたちを統括してるところらしく。
ここでベルっちと一緒に、全身スキャンをしてもらったのでした。
一応、機械操作とチェック担当は気を使って女の人。
前の可動フィギュアの時は私のアバターのモデルを使ったけど、今度は実物ですよー。
「なんで実物なんです?」
一回目のスキャンが終わって、差し入れのおやつであるドーナツをいただきながら私。
ベルっちは粉砂糖が振られたドーナツを一心不乱に食べてる。
「それはですね、可動フィギュアは区分としてはトイなんです。動くし、ポーズを取らせて遊べるからそのためにプロポーションの嘘があってもいい。だけど、非可動のフィギュアは言うなればスタチューです」
「ほうほうほう」
私はドーナツをむしゃむしゃーっと食べて、紅茶で流し込んだ。
「動かないからこそ、360度から鑑賞されるためのモデルになるわけです。つまり、美観的に嘘が許されない。アニメ的な見た目だろうが、自然でなければならないんですよ。配信者さんのフィギュアは何度も作らせてもらっていますが、最終的にはこうして御本人のスキャンをさせてもらっています」
担当の人の情熱あふれる説明に、大変納得が行ったのだった。
なお、私もベルっちも、スキャンするため専用のスーツみたいなのを着た。
下着の上から体に密着する伸縮繊維な全身タイツみたいなので、顔だけ覆いがなし。
それでスーツのあちこちに電極がぺたぺた貼り付けられてる。
これで色々なポーズをするのだ。
『羽はスキャンできないけどいいの?』
「そういうファンタジックなのの造形はむしろ得意分野なので!」
確かにねー。
ベルっちの疑問も氷解。
私と彼女で、おしとやかポーズ、アクションポーズ、ちょっとエッチなポーズなどをやった。
『はづき、エッチなポーズのりのりじゃん』
「えへへ、興味が無いわけではございませんので……」
『同一人物である私もだけどねー』
とりあえずエッチなポーズは年齢制限が掛かっちゃうから、市場規模の問題が出てくるねという話になった。
女子高生になんてポーズをさせているんですか。
結局、戦闘してる感じのアクションポーズ。
私は小走りからのゴボウを突き出した躍動的なやつ。
フィギュアのゴボウ折れません?
「取り外し可能にして、これはゴボウとバーチャルゴボウと、その他色々付け替えられるようにします」
「な、なるほどー」
『私が飛んでる姿のフィギュアはどうやるんですか?』
「背景がそのまま台座になるように設定しますんで大丈夫です!」
『なるほどー』
フィギュアには色々な作り方があるのだ。
私もベルっちも大変納得した。
こうして、数日間に渡るやり取りをし。
春に発売するというフィギュアのスキャンは無事終了したのだった。
まだこれ、告知しちゃいけないんだよね?
こういうのを喋れないのは、プロ配信者の辛いところだなあ……!
株式会社バンダースナッチさんに来ました!
「はづきっちだ!」「二人に分かれてみて!」「本当に分身できるの!?」
社員さんたちから熱い要望があったので、私は「ほいっ!!」とベルっちと分離してみせた。
「おおおおおおお」
歓声が上がる。
満足してもらえて何よりです。
それに、今回の会議はベルっちも必要になるもんね。
そして今回も、こういう美少女商品化と言えば! なベストラフィングカンパニーさんが来ていた。
シアワセヤさんは、イカルガ美少女コレクションみたいな感じで今はイノシカチョウとビクトリアを制作中ですねー。
「本当に二人になってる……。あ、どうもどうも。先日は。今回は純粋なフィギュアなんですが、お二人になったということで二人の姿をそのままフィギュアに……」
「なるほどー」
『なるほどー』
私とベルっちがふむふむと頷いた。
そして私はカバンからジャージを出して、ベルっちに着させる。
一部の社員さんが、「ああ~」と残念そうな声を上げた。
センシティブは許しません!
「一つ質問なんですが」
私が挙手した。
「あ、はい、なんでしょう」
「あの、私、その、高校卒業したら配信者も卒業する予定なんですけど、発売間に合います?」
この事に関しては、配信でもちょくちょく言っている。
私の配信業は、あくまで高校生の間やる青春のメモリアルみたいな位置づけなのだ……。
「あっはい! そこは大丈夫です。円満引退の場合、思い出のキャラクターみたいになりますし。それにもっと早く完成しますよ。全身を3Dスキャンして、プリンターで出力してから原型師がいじりますんで」
スピード命らしい。
クオリティとのバランスに苦心しているとか。
どんなものが出来上がるのでしょう……!
ベストラフィングカンパニーさんとの会議は、兄もリモート参加して、じゃあその企画で行きましょうということになった。
話が早い!
まあ感謝祭の準備もしてるところだし、さっさと決められるところは決めちゃいたいんだろうなあ。
私としても異存なし!
なんかみんな喜んでくれるもんねー。
なので数日後、私たちはバンダースナッチの社員さんが運転するマイクロバスに揺られて都内の企業に向かった。
ベストラフィングカンパニーさんの会社です!
幾つかある営業所みたいなのの中で、職人さんたちを統括してるところらしく。
ここでベルっちと一緒に、全身スキャンをしてもらったのでした。
一応、機械操作とチェック担当は気を使って女の人。
前の可動フィギュアの時は私のアバターのモデルを使ったけど、今度は実物ですよー。
「なんで実物なんです?」
一回目のスキャンが終わって、差し入れのおやつであるドーナツをいただきながら私。
ベルっちは粉砂糖が振られたドーナツを一心不乱に食べてる。
「それはですね、可動フィギュアは区分としてはトイなんです。動くし、ポーズを取らせて遊べるからそのためにプロポーションの嘘があってもいい。だけど、非可動のフィギュアは言うなればスタチューです」
「ほうほうほう」
私はドーナツをむしゃむしゃーっと食べて、紅茶で流し込んだ。
「動かないからこそ、360度から鑑賞されるためのモデルになるわけです。つまり、美観的に嘘が許されない。アニメ的な見た目だろうが、自然でなければならないんですよ。配信者さんのフィギュアは何度も作らせてもらっていますが、最終的にはこうして御本人のスキャンをさせてもらっています」
担当の人の情熱あふれる説明に、大変納得が行ったのだった。
なお、私もベルっちも、スキャンするため専用のスーツみたいなのを着た。
下着の上から体に密着する伸縮繊維な全身タイツみたいなので、顔だけ覆いがなし。
それでスーツのあちこちに電極がぺたぺた貼り付けられてる。
これで色々なポーズをするのだ。
『羽はスキャンできないけどいいの?』
「そういうファンタジックなのの造形はむしろ得意分野なので!」
確かにねー。
ベルっちの疑問も氷解。
私と彼女で、おしとやかポーズ、アクションポーズ、ちょっとエッチなポーズなどをやった。
『はづき、エッチなポーズのりのりじゃん』
「えへへ、興味が無いわけではございませんので……」
『同一人物である私もだけどねー』
とりあえずエッチなポーズは年齢制限が掛かっちゃうから、市場規模の問題が出てくるねという話になった。
女子高生になんてポーズをさせているんですか。
結局、戦闘してる感じのアクションポーズ。
私は小走りからのゴボウを突き出した躍動的なやつ。
フィギュアのゴボウ折れません?
「取り外し可能にして、これはゴボウとバーチャルゴボウと、その他色々付け替えられるようにします」
「な、なるほどー」
『私が飛んでる姿のフィギュアはどうやるんですか?』
「背景がそのまま台座になるように設定しますんで大丈夫です!」
『なるほどー』
フィギュアには色々な作り方があるのだ。
私もベルっちも大変納得した。
こうして、数日間に渡るやり取りをし。
春に発売するというフィギュアのスキャンは無事終了したのだった。
まだこれ、告知しちゃいけないんだよね?
こういうのを喋れないのは、プロ配信者の辛いところだなあ……!
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