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スローライフが攻めてきたぞーっ編
第4話 遭遇、魔人商店
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魔人侯ってなんだろう?
疑問を覚える俺である。
荷馬車に搭載されたふわふわベッドに寝転びながら、御者をしている魔人ラムザーに聞いてみた。
「魔人侯ってなに?」
『エッ!!!!』
凄くびっくりして振り返るラムザー。
『……おっと、我、動揺してしまいました。つまりここは、我に基本的な知識があるのかを試しておられるのですな』
「いかにも……」
あぶねーっ。
素で聞いちゃったよ。
『魔人侯というのはですな。神の落とし子、魔物からの成り上がり、あるいは異界からの来訪者の中で力あるものを呼称する存在です。この土地、ヘルズテーブルにおける次なる支配者となるため、凌ぎを削っているわけですよ。そう、我は羅刹侯爵から聞いております』
「ははあ。ではさっき、俺が魔人侯と名乗った時は実は危なかったのでは?」
『タマル様は未知数の実力をお持ちでしたからな。情報の無い相手と戦えばそれは死に繋がります。魔人侯ともなれば、それはより顕著です。魔人旅団程度であれば戦いを避けるというものですよ。我もこうして忠誠を誓ってしまったので、タマル様の配下となりましたぞ。ところで他の部下は……』
「骨次郎とホネノサンダーと、骨六兄弟。あと君」
『エッ!!!!!』
ラムザーが座ったままぴょいーんと飛び上がって驚いた。
『あの場でみんなで攻めてたら倒せてたじゃないですかー』
「うむ。ハッタリだけでくぐり抜けたぞ。死ぬかと思った」
『クソ度胸ですな。我はもう忠誠を誓った以上、基本的に逆らえないのですが』
魔人というのはそういうものらしい。
俺とラムザーの間で、契約みたいなものが生まれてしまったわけだ。
それで、ゴッドモジュールとやらは、ラムザーを俺のスローライフの住人であると判断したわけだ。
『カタカタ』
「どうした骨次郎。えっ、色々落とし物があったから拾ってきた?」
木の枝やら、錆びた武器やら防具やらである。
これはありがたい……。
DIYに使えそうだ。
『新しいレシピが生まれました!』
やっぱり!
DIYレシピ
※鍋
素材:錆びた盾+木の枝×5
「できたぞ! 鍋だ! これで食料を煮込んで料理が作れる……」
『おお! あっという間に道具を作ってしまわれた! なるほど、それがタマル様の能力なのですな』
「ああ。せっかくなのでみんなで鍋をつつこう」
そういうことになった。
『今度は我も狩りをしてきましょうぞ。ただ、森の中には在野の魔人勢や、たちの悪い魔物が多い。我も一人では少々危ない』
「そんなに」
ラムザーがどれだけ強いか分からないが、それでも一人で森に入るのは危険らしい。
安定した食料供給のためには俺が何か道具を作ってやらねばなるまい。
だが今回は、村人が置いていった食料を煮込んでシチューを作るだけである。
頭蓋骨の盃を器にして、ラムザーとシチューを食う。
『いやあ、悪趣味な器ですなあ! 結構結構』
「何が結構なんだ? だが美味いな!」
二人でガツガツ飯を食ったら、また例の表示が発生し、声が響いた。
『ウグワーッ! 二人で食卓を囲みました! 100ptゲットです!』
「何をやってもポイント増えるな!」
俺は感心してしまった。
『絆が深まった感がありますな』
「そう言う効果あるんだ。つまりこれはミッションなんだな?」
『さすがはタマル様、この摩訶不思議な状況はあなたの力なのですな?』
「そうかもしれない……」
曖昧な答えを返しておいた。
こうして再び、荷馬車が走り出す。
馬車が俺たちの拠点なので、中にいるととてもくつろぐ。
しばらく行ったところで、ゴッドモジュールが光りだした。
『魔人商店が開店します』
「なんだそれ……」
『入店しますか?』
「じゃあしておく」
せっかくである。
モジュールの案内に従うことにした。
次の瞬間、俺とラムザーと骨次郎は、洋館らしきものの中にいた。
目の前にはスチールラックとか、コンピューターサーバーみたいなものとか、バカでかい熊の人形とかが置かれていた。
品揃えがチグハグだな……。
「いらっしゃいませ~」
「しゃいませ~」
「魔人商店にようこそ~」
「ようこそ~」
二人の、獣の耳と尻尾の生えた女の子たちがトテトテ走ってきて、俺たちを出迎えた。
あらかわいい。
どこか、俺をこの世界に招いた神に似ている気がする。
俺はピンと来る。
「ここはもしかして、俺が素材とか物を持ってきたらポイントで買い取ってもらえるところ?」
「イグザクトリィ」
「そのとおりでございまあす」
「よーし、コツコツ稼ごう。スローライフをするためには武力を持たねばならない。エーテルバスターキャノンを目指すぞ。骨次郎」
『カタカタ』
拾ってきた鎧や剣を売ることにした。
「まとめて50ptになりまあす」
「なりまあす」
「しょぼいなあ……」
「買取ptが高いのは、希少なモンスターや生物ですね。骨の虫網をお持ちのようですね~? そちらを用いれば、虚を衝くことで対象のサイズや能力を無視して捕獲、無力化することができまあす」
「そんな強アイテムなのこれ!?」
ただの悪趣味な虫取り網だと思っていた。
いや、これが恐らく、俺の能力なんだろう。
あのステータス、能力値とか一切なかったからな。
つまり俺については、能力値とか強さとか全く関係ないということではないか。
「魔人侯とか虫網で捕まえても売れる?」
「買い取りまあす」
「まあす」
こりゃあいいぞ。
これを聞いて、ラムザーが震え上がった。
『能力に関係なく!? あわわわわ、我は恐るべき魔人侯に仕えてしまったのかも知れん……!』
「ただし! 水の中に住まう者は釣り竿が。空を飛ぶものは飛び道具で撃ち落とす必要があります。ああ、当店で気球や飛空艇を買われるか、DIYでパチンコを作る手もございます」
「夢が広がるな……!!」
テンション上がってきたぜ。
「当魔人商店は、逢魔が時に開店致しまあす。またご利用を~」
「お待ちしておりまあす」
「「ありがとうございました~」」
双子が礼をした。
そして、俺たちは荷馬車の中に戻ったのだった。
「よし、ラムザー、骨次郎。これから俺たちがすることは分かっているな?」
『御意。珍しい生き物を探し、捕縛致しましょう!』
『カタカタ!』
こうして、俺たちの目的が決まった。
レアなモンスターや魔人を捕獲して売り払い、ポイントを貯め、あるいはDIYの材料にするのだ。
▶レシピ
鍋
UGWポイント
300pt
疑問を覚える俺である。
荷馬車に搭載されたふわふわベッドに寝転びながら、御者をしている魔人ラムザーに聞いてみた。
「魔人侯ってなに?」
『エッ!!!!』
凄くびっくりして振り返るラムザー。
『……おっと、我、動揺してしまいました。つまりここは、我に基本的な知識があるのかを試しておられるのですな』
「いかにも……」
あぶねーっ。
素で聞いちゃったよ。
『魔人侯というのはですな。神の落とし子、魔物からの成り上がり、あるいは異界からの来訪者の中で力あるものを呼称する存在です。この土地、ヘルズテーブルにおける次なる支配者となるため、凌ぎを削っているわけですよ。そう、我は羅刹侯爵から聞いております』
「ははあ。ではさっき、俺が魔人侯と名乗った時は実は危なかったのでは?」
『タマル様は未知数の実力をお持ちでしたからな。情報の無い相手と戦えばそれは死に繋がります。魔人侯ともなれば、それはより顕著です。魔人旅団程度であれば戦いを避けるというものですよ。我もこうして忠誠を誓ってしまったので、タマル様の配下となりましたぞ。ところで他の部下は……』
「骨次郎とホネノサンダーと、骨六兄弟。あと君」
『エッ!!!!!』
ラムザーが座ったままぴょいーんと飛び上がって驚いた。
『あの場でみんなで攻めてたら倒せてたじゃないですかー』
「うむ。ハッタリだけでくぐり抜けたぞ。死ぬかと思った」
『クソ度胸ですな。我はもう忠誠を誓った以上、基本的に逆らえないのですが』
魔人というのはそういうものらしい。
俺とラムザーの間で、契約みたいなものが生まれてしまったわけだ。
それで、ゴッドモジュールとやらは、ラムザーを俺のスローライフの住人であると判断したわけだ。
『カタカタ』
「どうした骨次郎。えっ、色々落とし物があったから拾ってきた?」
木の枝やら、錆びた武器やら防具やらである。
これはありがたい……。
DIYに使えそうだ。
『新しいレシピが生まれました!』
やっぱり!
DIYレシピ
※鍋
素材:錆びた盾+木の枝×5
「できたぞ! 鍋だ! これで食料を煮込んで料理が作れる……」
『おお! あっという間に道具を作ってしまわれた! なるほど、それがタマル様の能力なのですな』
「ああ。せっかくなのでみんなで鍋をつつこう」
そういうことになった。
『今度は我も狩りをしてきましょうぞ。ただ、森の中には在野の魔人勢や、たちの悪い魔物が多い。我も一人では少々危ない』
「そんなに」
ラムザーがどれだけ強いか分からないが、それでも一人で森に入るのは危険らしい。
安定した食料供給のためには俺が何か道具を作ってやらねばなるまい。
だが今回は、村人が置いていった食料を煮込んでシチューを作るだけである。
頭蓋骨の盃を器にして、ラムザーとシチューを食う。
『いやあ、悪趣味な器ですなあ! 結構結構』
「何が結構なんだ? だが美味いな!」
二人でガツガツ飯を食ったら、また例の表示が発生し、声が響いた。
『ウグワーッ! 二人で食卓を囲みました! 100ptゲットです!』
「何をやってもポイント増えるな!」
俺は感心してしまった。
『絆が深まった感がありますな』
「そう言う効果あるんだ。つまりこれはミッションなんだな?」
『さすがはタマル様、この摩訶不思議な状況はあなたの力なのですな?』
「そうかもしれない……」
曖昧な答えを返しておいた。
こうして再び、荷馬車が走り出す。
馬車が俺たちの拠点なので、中にいるととてもくつろぐ。
しばらく行ったところで、ゴッドモジュールが光りだした。
『魔人商店が開店します』
「なんだそれ……」
『入店しますか?』
「じゃあしておく」
せっかくである。
モジュールの案内に従うことにした。
次の瞬間、俺とラムザーと骨次郎は、洋館らしきものの中にいた。
目の前にはスチールラックとか、コンピューターサーバーみたいなものとか、バカでかい熊の人形とかが置かれていた。
品揃えがチグハグだな……。
「いらっしゃいませ~」
「しゃいませ~」
「魔人商店にようこそ~」
「ようこそ~」
二人の、獣の耳と尻尾の生えた女の子たちがトテトテ走ってきて、俺たちを出迎えた。
あらかわいい。
どこか、俺をこの世界に招いた神に似ている気がする。
俺はピンと来る。
「ここはもしかして、俺が素材とか物を持ってきたらポイントで買い取ってもらえるところ?」
「イグザクトリィ」
「そのとおりでございまあす」
「よーし、コツコツ稼ごう。スローライフをするためには武力を持たねばならない。エーテルバスターキャノンを目指すぞ。骨次郎」
『カタカタ』
拾ってきた鎧や剣を売ることにした。
「まとめて50ptになりまあす」
「なりまあす」
「しょぼいなあ……」
「買取ptが高いのは、希少なモンスターや生物ですね。骨の虫網をお持ちのようですね~? そちらを用いれば、虚を衝くことで対象のサイズや能力を無視して捕獲、無力化することができまあす」
「そんな強アイテムなのこれ!?」
ただの悪趣味な虫取り網だと思っていた。
いや、これが恐らく、俺の能力なんだろう。
あのステータス、能力値とか一切なかったからな。
つまり俺については、能力値とか強さとか全く関係ないということではないか。
「魔人侯とか虫網で捕まえても売れる?」
「買い取りまあす」
「まあす」
こりゃあいいぞ。
これを聞いて、ラムザーが震え上がった。
『能力に関係なく!? あわわわわ、我は恐るべき魔人侯に仕えてしまったのかも知れん……!』
「ただし! 水の中に住まう者は釣り竿が。空を飛ぶものは飛び道具で撃ち落とす必要があります。ああ、当店で気球や飛空艇を買われるか、DIYでパチンコを作る手もございます」
「夢が広がるな……!!」
テンション上がってきたぜ。
「当魔人商店は、逢魔が時に開店致しまあす。またご利用を~」
「お待ちしておりまあす」
「「ありがとうございました~」」
双子が礼をした。
そして、俺たちは荷馬車の中に戻ったのだった。
「よし、ラムザー、骨次郎。これから俺たちがすることは分かっているな?」
『御意。珍しい生き物を探し、捕縛致しましょう!』
『カタカタ!』
こうして、俺たちの目的が決まった。
レアなモンスターや魔人を捕獲して売り払い、ポイントを貯め、あるいはDIYの材料にするのだ。
▶レシピ
鍋
UGWポイント
300pt
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