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スローライフが攻めてきたぞーっ編
第39話 ここはカルデラ湖だ!
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クレーターの中を下っていくところで気付く。
なんか氷があちこちに張ってない?
そしてこの氷の下……。
馬車から身を乗り出してじっと見る。
すると、分厚い氷の下で何かが動くのが見えた。
それは明らかに、細い魚である。
「ま、まさかワカサギ!? つまりこいつは、クレーターじゃなくてカルデラ湖だってわけか!?」
衝撃を受ける俺。
面白みの少ない、戦うための舞台だと思っていたら、まさかここもスローライフに適した場所だったとは!!
わっはっは、参ったなあ。
ワカサギ釣りは初挑戦だぞ。
『侵入者ーっ!!』
『もがーっ!!』
『うおわー、タマル様、魔人たちが来ましたぞーっ!!』
「俺のワカサギ釣りを邪魔しに来たな! よほどワカサギ釣りをされては困ると見える」
「いつものことだけど何言ってるの?」
俺は紙吹雪マシーンを持って馬車から駆け下りつつ、ポタルに教える。
「この地面は分厚い氷なのだ。そして氷をくりぬくと、ワカサギという魚を釣れる。こいつは小さいが、天ぷらという料理にすると頭からサクサク食べられてめちゃくちゃ美味い」
「えっ!!」
『えっ!!』
ポタルもラムザーも、衝撃を受けたような顔をした。
俺と付き合ってく中で、グルメに目覚めた二人だ。
俺の言葉の重大性を即座に理解してくれたようだな。
『それは全力で戦わねばですな!』
「私、マタギのおじさんと壺のおじさんのベルを使うね!」
「おう! 行くぞ! 魔人どもを狩り尽くし、ワカサギの天ぷらパーティーをするのだ!!」
うおーっとときの声を上げる俺たち。
凄まじい気迫に、駆け寄ってきた魔人たちはたじろいだようだ。
向こうは、槍を持った獣人の姿をしている。
アザラシ人とでも言うんだろうか。
俺はこいつらに向けて、紙吹雪マシーンをぶっ放した。
『うわーっ!』
怯んだところを、マタギが狙撃し、壺のおっさんが飛び回る。
魔人は大混乱だ。
そこを駆け寄った俺が、次々に捕獲なのである。
時間がもったいない。
こいつらの相手をするよりも、俺は氷に穴をあけてワカサギを釣りたいのである。
退廃帝?
そんなものは後回しだ!
『オー、タマルさんが燃えてます! ミーも手伝いますよー!』
フランクリンが鉱石の斧を担いで参戦してきた。
野蛮な武器を振り回して、魔人たちと戦っているぞ。
ポタルは後ろからスポットライトをピカピカさせたり、サンバの音楽を大音量でかけたりしている。
ラムザーはいつもどおり、魔人たちを取り押さえては俺が捕まえやすいようにしているな。
敵がこちらの奇襲に慣れる前に取り尽くすのだ!
二度目の機会は与えん!
ということで、五分ほどで魔人たちは一人もいなくなった。
俺のアイテムボックスのアイコンになっている。
「ふう、よし」
『凄まじい気迫でしたな。食が絡むとタマル様は強い』
『かかかか、感動でーす! ミーはタマルさんのやる気を正直疑っていましたが、これほどのモチベーションで戦いに臨んでくれるとは……! さあ、これから退廃帝を倒しに……』
「ああ。問題はここからだがな」
『問題!? ワッツハプン』
フランクリンが驚く。
「どうやって氷に穴を開けるかだ。氷を砕き、その下にある湖を攻める……!」
『な、なんと、地下から城を攻め落とすと!? なんという奇計!! タクティカルなセンスも高いのですねタマルさん!』
興奮してフランクリンが叫ぶ。
この雪だるま、何か勘違いしちゃいないかね……!
ラムザーとポタルが集まってきて、斧で割るとか柱で殴るとか、いろいろな意見が飛び交った。
だが決定打がない。
氷を丸くくり抜くための道具を作らねばならんかも知れん。
俺たちのワカサギ釣りは今、暗礁に乗り上げようとしていた。
だが、救いというものはあるのである。
突然地面の氷を砕きながら、巨大な何かが起き上がってくる。
『もがーっ!!』
『あっ、あれはフロストワイバーンの一種ですぞ!』
「ラムザー、解説ご苦労! しめしめ、氷を砕いてくれた上にワイバーンか!! 向こうから素材が来てくれるなら好都合だ!」
『しかしタマル様、あれは水中と空を自由に移動する恐るべき怪物ですぞ!』
『テリブルモンスター!! 退廃帝最強の戦力の一つですね! あれの攻略をどうするつもりですか!』
そんなものは決まっているのだ。
俺は、右手にパチンコ、左手に釣り竿を呼び出した。
そして叫ぶ。
「水に潜るか、空を飛ぶか、はっきりしろ!!」
『!?』
「地上用の装備も欲しいのか!? このいやしんぼめ!」
虫取り網も取り出して、背中に装備するぞ。
「タマルが凄いことになってる!」
『ワカサギ釣りとやらと、待望のワイバーンでいつになく士気が高まっていますな。本当にあの人が敵でなくて良かったですぞ』
ワイバーンは俺に向かって吠えかかると、ぶわっと空に舞い上がった。
空中からの強襲で一気にけりをつけるつもりなのだろう!
ところでワイバーンが飛び出してきた地面は、氷がいい感じで砕けてこりゃあ釣りに良さそうだ。
俺はスライディングしながら氷に空いた穴に接近し、頭上へ飛翔したワイバーンにパチンコを向けた。
「空を飛んだのがお前の敗因だ! シューッ!」
パチーンッ。
放たれたパチンコ玉がワイバーンを撃ち落とす。
『ウグワーッ!!』
落下してきたワイバーンを、虫取り網でキャッチである。
『もがーっ!』
「あっ、タマル、今度は水の中に!」
「水の中にいたのがお前の敗因だ! フィーッシュ!」
『ウグワーッ!!』
水中にいたワイバーンを釣り上げて捕獲である。
『タマル様! 地上を走ってきます!』
「地上にいたのがお前の敗因だ! 虫取り網でキャーッチ!」
『陸海空全部だめじゃないですかな? どうしろと言うのですかな?』
ともあれ、ワイバーン素材は一通り集まりそうである。
虎の子のワイバーンをやられて、退廃帝の手下たちは静かになった。
周囲から俺たちを睨んでいる。
よし……!
「釣るぞ」
『やりますか』
「やろうやろう!」
『ピピー』
ミニミニ機動城塞のポルポルも、そうだそうだと言っております。
ということで、敵が怯んでいる間にワカサギ釣りをするのである。
『ウグワーッ! 初めて竜種を狩りました! 500ptゲットです!』
▶UGWポイント
1000pt
なんか氷があちこちに張ってない?
そしてこの氷の下……。
馬車から身を乗り出してじっと見る。
すると、分厚い氷の下で何かが動くのが見えた。
それは明らかに、細い魚である。
「ま、まさかワカサギ!? つまりこいつは、クレーターじゃなくてカルデラ湖だってわけか!?」
衝撃を受ける俺。
面白みの少ない、戦うための舞台だと思っていたら、まさかここもスローライフに適した場所だったとは!!
わっはっは、参ったなあ。
ワカサギ釣りは初挑戦だぞ。
『侵入者ーっ!!』
『もがーっ!!』
『うおわー、タマル様、魔人たちが来ましたぞーっ!!』
「俺のワカサギ釣りを邪魔しに来たな! よほどワカサギ釣りをされては困ると見える」
「いつものことだけど何言ってるの?」
俺は紙吹雪マシーンを持って馬車から駆け下りつつ、ポタルに教える。
「この地面は分厚い氷なのだ。そして氷をくりぬくと、ワカサギという魚を釣れる。こいつは小さいが、天ぷらという料理にすると頭からサクサク食べられてめちゃくちゃ美味い」
「えっ!!」
『えっ!!』
ポタルもラムザーも、衝撃を受けたような顔をした。
俺と付き合ってく中で、グルメに目覚めた二人だ。
俺の言葉の重大性を即座に理解してくれたようだな。
『それは全力で戦わねばですな!』
「私、マタギのおじさんと壺のおじさんのベルを使うね!」
「おう! 行くぞ! 魔人どもを狩り尽くし、ワカサギの天ぷらパーティーをするのだ!!」
うおーっとときの声を上げる俺たち。
凄まじい気迫に、駆け寄ってきた魔人たちはたじろいだようだ。
向こうは、槍を持った獣人の姿をしている。
アザラシ人とでも言うんだろうか。
俺はこいつらに向けて、紙吹雪マシーンをぶっ放した。
『うわーっ!』
怯んだところを、マタギが狙撃し、壺のおっさんが飛び回る。
魔人は大混乱だ。
そこを駆け寄った俺が、次々に捕獲なのである。
時間がもったいない。
こいつらの相手をするよりも、俺は氷に穴をあけてワカサギを釣りたいのである。
退廃帝?
そんなものは後回しだ!
『オー、タマルさんが燃えてます! ミーも手伝いますよー!』
フランクリンが鉱石の斧を担いで参戦してきた。
野蛮な武器を振り回して、魔人たちと戦っているぞ。
ポタルは後ろからスポットライトをピカピカさせたり、サンバの音楽を大音量でかけたりしている。
ラムザーはいつもどおり、魔人たちを取り押さえては俺が捕まえやすいようにしているな。
敵がこちらの奇襲に慣れる前に取り尽くすのだ!
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ということで、五分ほどで魔人たちは一人もいなくなった。
俺のアイテムボックスのアイコンになっている。
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「ああ。問題はここからだがな」
『問題!? ワッツハプン』
フランクリンが驚く。
「どうやって氷に穴を開けるかだ。氷を砕き、その下にある湖を攻める……!」
『な、なんと、地下から城を攻め落とすと!? なんという奇計!! タクティカルなセンスも高いのですねタマルさん!』
興奮してフランクリンが叫ぶ。
この雪だるま、何か勘違いしちゃいないかね……!
ラムザーとポタルが集まってきて、斧で割るとか柱で殴るとか、いろいろな意見が飛び交った。
だが決定打がない。
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俺たちのワカサギ釣りは今、暗礁に乗り上げようとしていた。
だが、救いというものはあるのである。
突然地面の氷を砕きながら、巨大な何かが起き上がってくる。
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