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スローライフから逃げられると思うな編
第47話 登山ぐらし
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「熊鍋ができたぞー」
「わーい!」
ビバーク用シートの上を器用に仲間たちが集まってくる。
熊鍋の中身をよそって、みんなで食うのだ。
美味い。
そして見回せば、凄まじい高高度からの眺めだ。
素晴らしい。
空気も美味しい。
雲が足の下にある。
「いやあ……登山しながらの生活にも慣れてきたな」
『もう三日目ですからなー。サクサク登れるのでストレスはありませんが、それでもこれだけの日数が掛かるというのは驚きですなあ』
「これ、魔人候でも登山を諦めるレベルだよなあ」
『だからここは平和なんですねー。ミーは外でこんなにスヤスヤ眠れるとは思ってませんでしたー。オー、このスーツを着ていると熊鍋が食べられまーす』
『ピピー!』
「ポルポルがね、寝てる間に襲ってきた怪物はバキューンってやっつけてるって言ってるよ」
「ポルポル、お前だったのか」
『ピー』
偉いので、熊鍋の肉を箸で差し出してやった。
ポルポルは砲口から食う。
どういう生態なんだろうなこいつ。
いや、フランクリンが普通にいる時点で考えるだけ無駄である。
ポルポルはポルポルだ。仲間ではないか。
でもちょっとどういう構造をしてるか知りたいな。
レントゲン装置とか作れないかな……。
『ピピー』
ポルポルは熊肉を食べ終わると、そそくさとポタルの背中に移動していった。
そこが登山中の定位置なのである。
さあ、登山再開だ。
しばらく登ったりトイレしたりしていると、やがて日も暮れてくる。
幸い、水は雪解けみずみたいなのがあちこちにあるから困ることはない。
風が強いが、クマ装備もある。
完璧であり無敵である。
そして日暮れを眺める。
「雄大な光景だなあ。三度目だが高度が上がってるから新鮮さが薄れない」
『うむうむ。タマル様についてこなければ見られなかった光景ですなあ……』
「空を飛んでても、こんな高さまで来られないもの。すっごくすてき!」
『イエス、ワールドイズビューティフル……! 地獄に仏でーす』
「えっ、ヘルズテーブル仏様がいるの!?」
『言葉のあやでーす』
謎に満ちている。
夜になれば、シートを広く張ってからその上で、一直線になって寝る。
夜間、睡眠が必要ないポルポルが俺たちの上をトコトコ歩き回ってパトロールをしているのだ。
目覚めた俺たちが無事な辺りは、ポルポルの警戒のおかげといえよう。
そして爽やかな朝!
アイテムボックスに仕舞ってあったシーフードで朝飯にして、登山を再開した。
さて、今日はどこまで登れるか……。
……なんて思っていたら、ピッケルの先端が平坦な大地に届いたのである。
「うおっ!? 登頂成功か!!」
ずっと登り続けていたので、感覚が麻痺していたらしい。
頂上に手をかけて身を乗り出すと、そこには山の麓にあったような、野原や森の姿があった。
デッドランドマウンテンの頂上には、もう一つの世界が広がっていたのである。
「ついたー!」
『登り切りましたなあー』
『オー! 感動でーす!』
『ピピー!』
わいわいと頂上に登り、みんなで伸びをする。
足の下に地面がある!
これだけでちょっとした感動である。
いやあ、登りきってしまったなあ……。
「とりあえず、ありもので飯を食ってきてたから、こっちでも食材を確保するか」
『いいですな! 狩りをしましょう!』
そういうことになった。
馬車を展開すると、ホネノサンダーやホネノライジングも体が鈍っていたようで、骨ボディをぐーんと伸ばしている。
『カタカタ』
「おう骨次郎、無事に登りきったよ。退屈してただろ。なに、心配してた? なんて健気なやつだ」
骨次郎の頭をぐりぐり撫でた。
さてさて、周囲を見回してみる。
登りきった時は、地上と変わらない野原に森だと思ったが、よくよく見ると違う気がする。
地面があちこちで槍穂先のように変形し、斜めに突き出している。
これがまたでかいんだ。
馬車が一台まるまる乗ってしまうくらいの大きさがある。
それから、山のあちこちに光る十字の何かが突き立っている。
ありゃあなんだろうなあ。
そしてそして。
ここからならばはっきり見えるのだが……。
空に浮かぶ、島のようなものが存在している。
あれが空の迷宮だろう。
地上からだと、見える部分が雲に覆われていてはっきり分からないのだ。
テーブルマウンテンからならば、斜めから確認できるので、そらの迷宮姿を知ることができた。
あれもでかそうだなあ。
このテーブルマウンテンと同じくらい大きいんじゃないか?
あれそのものが浮遊石だったりしてな。
「何してるのタマル! 行くよー!」
「おーう! 行くか! よーし、新しい料理を閃いて、浮遊石もゲットして、ついでに何かこの世界の秘密みたいなのも探っちゃうぞー」
俺が走ってくると馬車も動き出した。
馬車の中からラムザーが手を伸ばす。
俺がそれを握り返したら、馬車の中に引っ張り込まれた。
盛り上がる仲間たち。
掛かる音楽は陽気なサンバである。
これはまるで、物語のラストシーンのようではないか……なんて心を熱くしていたらだ。
横合いの森がざわざわっとした後、バカでかいものがバビューンっと飛び上がっていった。
凄まじい風に煽られて、馬車がグラグラする。
『ワーッツ!?』
フランクリンが馬車の中をごろごろする。
飛び立つでかいものを見上げて、俺はもう驚くしか無い。
「あ、あれはドラゴンじゃないか!! でけえーっ!! ワイバーンの十倍くらいあるんじゃないかーっ!?」
デッドランドマウンテン、様々なワンダーが潜んでいそうである。
『ウグワーッ! デッドランドマウンテンを登頂しました! 1000ptゲット!』
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4500pt
「わーい!」
ビバーク用シートの上を器用に仲間たちが集まってくる。
熊鍋の中身をよそって、みんなで食うのだ。
美味い。
そして見回せば、凄まじい高高度からの眺めだ。
素晴らしい。
空気も美味しい。
雲が足の下にある。
「いやあ……登山しながらの生活にも慣れてきたな」
『もう三日目ですからなー。サクサク登れるのでストレスはありませんが、それでもこれだけの日数が掛かるというのは驚きですなあ』
「これ、魔人候でも登山を諦めるレベルだよなあ」
『だからここは平和なんですねー。ミーは外でこんなにスヤスヤ眠れるとは思ってませんでしたー。オー、このスーツを着ていると熊鍋が食べられまーす』
『ピピー!』
「ポルポルがね、寝てる間に襲ってきた怪物はバキューンってやっつけてるって言ってるよ」
「ポルポル、お前だったのか」
『ピー』
偉いので、熊鍋の肉を箸で差し出してやった。
ポルポルは砲口から食う。
どういう生態なんだろうなこいつ。
いや、フランクリンが普通にいる時点で考えるだけ無駄である。
ポルポルはポルポルだ。仲間ではないか。
でもちょっとどういう構造をしてるか知りたいな。
レントゲン装置とか作れないかな……。
『ピピー』
ポルポルは熊肉を食べ終わると、そそくさとポタルの背中に移動していった。
そこが登山中の定位置なのである。
さあ、登山再開だ。
しばらく登ったりトイレしたりしていると、やがて日も暮れてくる。
幸い、水は雪解けみずみたいなのがあちこちにあるから困ることはない。
風が強いが、クマ装備もある。
完璧であり無敵である。
そして日暮れを眺める。
「雄大な光景だなあ。三度目だが高度が上がってるから新鮮さが薄れない」
『うむうむ。タマル様についてこなければ見られなかった光景ですなあ……』
「空を飛んでても、こんな高さまで来られないもの。すっごくすてき!」
『イエス、ワールドイズビューティフル……! 地獄に仏でーす』
「えっ、ヘルズテーブル仏様がいるの!?」
『言葉のあやでーす』
謎に満ちている。
夜になれば、シートを広く張ってからその上で、一直線になって寝る。
夜間、睡眠が必要ないポルポルが俺たちの上をトコトコ歩き回ってパトロールをしているのだ。
目覚めた俺たちが無事な辺りは、ポルポルの警戒のおかげといえよう。
そして爽やかな朝!
アイテムボックスに仕舞ってあったシーフードで朝飯にして、登山を再開した。
さて、今日はどこまで登れるか……。
……なんて思っていたら、ピッケルの先端が平坦な大地に届いたのである。
「うおっ!? 登頂成功か!!」
ずっと登り続けていたので、感覚が麻痺していたらしい。
頂上に手をかけて身を乗り出すと、そこには山の麓にあったような、野原や森の姿があった。
デッドランドマウンテンの頂上には、もう一つの世界が広がっていたのである。
「ついたー!」
『登り切りましたなあー』
『オー! 感動でーす!』
『ピピー!』
わいわいと頂上に登り、みんなで伸びをする。
足の下に地面がある!
これだけでちょっとした感動である。
いやあ、登りきってしまったなあ……。
「とりあえず、ありもので飯を食ってきてたから、こっちでも食材を確保するか」
『いいですな! 狩りをしましょう!』
そういうことになった。
馬車を展開すると、ホネノサンダーやホネノライジングも体が鈍っていたようで、骨ボディをぐーんと伸ばしている。
『カタカタ』
「おう骨次郎、無事に登りきったよ。退屈してただろ。なに、心配してた? なんて健気なやつだ」
骨次郎の頭をぐりぐり撫でた。
さてさて、周囲を見回してみる。
登りきった時は、地上と変わらない野原に森だと思ったが、よくよく見ると違う気がする。
地面があちこちで槍穂先のように変形し、斜めに突き出している。
これがまたでかいんだ。
馬車が一台まるまる乗ってしまうくらいの大きさがある。
それから、山のあちこちに光る十字の何かが突き立っている。
ありゃあなんだろうなあ。
そしてそして。
ここからならばはっきり見えるのだが……。
空に浮かぶ、島のようなものが存在している。
あれが空の迷宮だろう。
地上からだと、見える部分が雲に覆われていてはっきり分からないのだ。
テーブルマウンテンからならば、斜めから確認できるので、そらの迷宮姿を知ることができた。
あれもでかそうだなあ。
このテーブルマウンテンと同じくらい大きいんじゃないか?
あれそのものが浮遊石だったりしてな。
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「おーう! 行くか! よーし、新しい料理を閃いて、浮遊石もゲットして、ついでに何かこの世界の秘密みたいなのも探っちゃうぞー」
俺が走ってくると馬車も動き出した。
馬車の中からラムザーが手を伸ばす。
俺がそれを握り返したら、馬車の中に引っ張り込まれた。
盛り上がる仲間たち。
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これはまるで、物語のラストシーンのようではないか……なんて心を熱くしていたらだ。
横合いの森がざわざわっとした後、バカでかいものがバビューンっと飛び上がっていった。
凄まじい風に煽られて、馬車がグラグラする。
『ワーッツ!?』
フランクリンが馬車の中をごろごろする。
飛び立つでかいものを見上げて、俺はもう驚くしか無い。
「あ、あれはドラゴンじゃないか!! でけえーっ!! ワイバーンの十倍くらいあるんじゃないかーっ!?」
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