おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき

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スローライフよ永遠に!編

第129話 開拓の黎明、ドクトル太郎とキャンプファイヤー

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 小邪神群とともに、砂漠では眷属たちも開拓作業に勤しんでいる。
 砂漠を減らすのはよくないので、観光できる砂漠を作っているのだ。

 彼らは砂漠にしか住めないが、砂漠に関してはエキスパート。
 頼れる案内人になることだろう。

『タマルさんタマルさん。やっぱりここは俺たち、砂漠の原住民として演出したほうがいいじゃないかって』

「あっ、そうかも。頭いいなあ」

 眷属からそんな提案をされて、砂漠を覗きに行く。
 すると、眷属たちがワイワイ話し合っているところだった。

『あっ、タマルさん』

『いいところに来た』

『砂漠の民の乗り物は、サバクリクガメかサバクトカゲかサンドウォームかって話し合ってたんだ』

「重要な問題だな……!!」

 砂漠の民を演出するのにとても大事なテーマだ。
 ラムザーとフランクリンも交えて、議論を行うのだった。
 その結果。

『では、小回りが効いて威圧感も少ない、サバクトカゲで決定しました!』

 ワーッと盛り上がり、眷属たちの拍手が巻き起こる。

『観光客用にサバクリクガメ、演出として、一日一回サンドウォームが飛び出すことにします。サンドウォームは乗り込む体験もできるように計画中です』

「凄いアクティビティじゃないか。現場が超優秀だ」

『これで、砂漠はヘルズテーブルの観光スポットになりそうですな!』

『ミーがプレイしてみたいでーす!』

『ではフランクリンさん、実際にサンドウォーム体験を』

『リアリィ!? YEAHHHHH! ミーがファーストペンギンでーす!』

 いそいそとサンドウォームに乗りに行ったフランクリン。

「いいなあ」

 ポタルがそんなことを呟いていたが、冷静に考えてみるのだ。
 サンドウォームだぞ。
 まだ乗り物として整備されていない、野生のサンドウォームだ。

 乗り心地への反応を、フランクリンで実験しているんじゃないか?
 そしたら案の定。

『オーノー! ワイルドホースがトランプルしてるみたいでーす! ロープがミーをホールドしてるのでランナウェイがインポッシブルでーす! オーノー!! アーウチ! アーウチ!』

 フランクリンの素晴らしい反応を見て、眷属たちが感動している。

『あんなに明確に悲鳴を上げてくれるなんて! 問題点が分かるなあ』

『凄く改善しやすい。さすがタマルさんのお仲間だ』

「フランクリンは天然のリアクション芸人みたいな男だからな……」

 しばらく、フランクリンがサンドウォームに振り回されているさまを見学していたら、キャロルが呼びに来た。

『タマルー。オアシスの木を棒で叩いてたら、なんか飛び出してきたんだけど』

「君は何をやっとるんだ」

『果物落ちてきたから結果オーライじゃない。美味しいわよ』

 砂漠の果実をむしゃむしゃ食べるキャロル。
 そんな彼女の手に抱えられているのは、見たことがないタイプの木材である。

 何というか、明らかにオアシスの木はその太さじゃないだろ、という程よい大きさの木材。
 長さも揃っている。

「これは……!」

 キャロルから手渡されたそれを握ってみると……。

『新しいレシピが生まれた!』

▶DIYレシピ
 ※大きいキャンプファイヤー
 素材:木材×30+整った木材×10

「キャンプファイヤーだ!!」

 これはつまり、あれか。
 みんなでキャンプファイヤーを囲んで歌って踊れというわけだな。

 俺は完璧に理解したぞ。
 そしてすぐ、ヌキチータに連絡を取る。

「本格的に開拓が始まったところなので、そろそろあれだ。壮行会をやる」

『分かったんだなもし! そう思ってもうオファーを掛けてるんだなもし! 今夜来てくれると返事があったんだなもしー!』

「さすが、フットワークが軽いなエーテル宇宙のスーパースター!」

 そう!
 ドクトル太郎を呼んだのである!

 すぐさま俺は、砂漠を舞台にキャンプファイヤーを組み上げる。
 高さ40mはあるキャンプファイヤーが完成した。
 吹き上がる炎の高さは100mに届いているだろう。

 砂漠の外から、続々と話を聞いたバイト邪神たちが集まってくる。
 砂漠やオアシスからも、作業を中断して眷属が集まる。

『アイヤー!! ワターシの腕を振るう時が来たねー!! 料理しまくるよー!!』

 シェフが現れ、鼻息を荒くした。
 ここにいる連中の中では、このシェフが一番神格が高いというのが面白いな。
 本来はヌキチータやキナッコーと同格の邪神らしいからな。

 シェフがジャンジャンバリバリと料理し、眷属とバイト邪神たちが大いに盛り上がった。
 タマル村からも邪神たちがやってきた。
 本日のタマル村は無人になるのである。

 そして、創造神まで来た。

『アヒーッ! 余が作った世界なのにここは圧倒的アウェー!! 邪神ではない神が余しかいない!』

「よくある」

 気にすることではないのだ。

 そもそも、エーテル宇宙における邪神とは、他の惑星を侵略する神の事を言うらしく、邪神本人の自覚としては自分が悪だとはちっとも思っていないのだ。
 それぞれの邪神にも思惑があり、ちょっとリゾート気分を楽しみたかったり、ガッツリ観光惑星として改造したかったり、自然保護の名目で現地に食い込んで甘い汁を吸いたかったりするだけなのだ。

 最後のやつが一番邪悪だな!
 ……とそんな事を考えていたら、環境保護邪神が来そうな気がしてきた。
 まさかな。

 ワーッと歓声が上がる。
 時間は夕刻。
 砂漠は冷え込んでくるのだが、キャンプファイヤーがあるので大丈夫だ。

 そして炎が照らし出す空に、UFOが出現する。
 電飾バリバリのそいつがふわふわ降りてきて、流れ出すのはドクトル太郎の音楽だ。

 来た来た!
 タマル村とヘルズテーブルの、新たなスタートを祝うお祭りの始まりだ。


▶DIYレシピ
 大きいキャンプファイヤー
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