14 / 196
ワンザブロー帝国編
第14話 俺の行く先はダメダメか
しおりを挟む
地図には、近場のレジスタンスのアジトが書き込まれていた。
レジスタンスなのに、もろにアジト書き込むとか大丈夫なの……?
「魔法帝国の人たち、魔法偏重主義なんですよ。だから地図もこういうマーキングも、魔法で描かれたものを探知するんです。魔法じゃなくてこうして普通に書いてると案外気付かないんですよね」
「節穴じゃん」
魔法偏重、よくない。
全ての価値を魔法の有無に置き、魔法が使える、使えないで人間としてのレベルも決定される世界。
それがこの、魔法文明時代なのだった。
ヘルプ機能いわく、魔力を供給し続けるシステムが壊れてしまって、今まさに崩壊の途上にあるということだったが。
それはつまり、空に輝く魔力の星、エーテリアが近く落ちてくるということだったりするのだ。
「やっぱり、こういうのは空から落ちてくるもんだ。俺は詳しいんだ」
「マナビさん何言ってるんですか? エーテリアが落ちてくるわけないじゃないですか! そんな事が起きたら、魔法文明時代の終わりですよう」
「ヘルプ機能が、今まさに魔法文明時代は絶賛崩壊のさなか、みたいに言ってたんだよね」
「えっ、じゃあエーテリアが落ちてくるんですか!? ひええ、それじゃあ魔法文明時代は終わりじゃないですかあ!」
さっきからそう言ってる。
こうして二人賑やかにお喋りしながら、次の街を目指すのだった。
レジスタンスが拠点にしているのは、幾つかの街だ。
さっきの施設は、滅びの塔を監視するためのものだったらしい。
「今度はまともな街だったらいいな」
「そうですねえー。でもわたし、マナビさんと一緒に旅をしていると嫌な予感しかしなかったりするんですよね」
「そうなの? どうして?」
「まだ二箇所ですけど、マナビさんと巡ったところは必ず粉々になってるじゃないですか」
「ほんとだ」
滅びの塔は崩壊し、レジスタンス施設はズタズタだ。
「だけど、まだ二箇所だろ。偶然だよ、偶然。それにどっちもめちゃくちゃになっても全く心が傷まない、ろくでもない場所だったじゃないか」
「そう言われればそうですね! 今度の街はもっとまともなところかも知れないですし……」
そう思って、新しい街へと向かう俺たちなのだった。
そして……時は流れて今。
俺とルミイは難しい顔をしながら、魔導カーを走らせていた。
後ろからは、何台もの魔導カーが追いかけてくる。
「待てえー!! お前たちも、お前たちもアイナ様のファンになろうぜー!!」
「アイナ様を信じているととっても幸せなのよーっ!! 待ってー!!」
「アイナ様の下で人は初めて解放されるんだー!! ちょっと話だけでも聞いていってくれー!!」
うーん。
案の定というか、予測が当たってほしくなかったというか。
その街は、おかしいところだった。
俺たちが到着すると同時に、街の人々は張り付いたような笑顔で近寄ってきたのだ。
服装は素朴なもので、なるほどファンタジー世界っぽい、なんて観察する余裕はあった。
だが、彼らが俺たちを囲み始めたところで余裕は吹っ飛んだ。
アイナ様とやらに、俺たちを引き合わせようとしているらしい。
ルミイは物も言わずに魔導カーのエンジンを掛けた。
そしてアクセル全開で逃げ出す。
ナイス判断だった。
「ねえマナビさん。わたし、嫌な予感が凄く当たる人なんです」
「そうらしい」
今後、ルミイの嫌な予感は信頼しておくことにしよう。
しばらく走ると、街の連中はすぐに追跡を諦め、戻っていった。
ここは、街の姿が見えなくなるギリギリくらいの距離だ。
戻れなくなるのを心配したんだろうか?
「とりあえず、いきなり妙な状況になってしまった。ヘルプ機能、この状況について教えて」
『曖昧な質問には答えられません。キーワードをどうぞ』
「ファジー対応はできないか……。ええと、さっきのおかしな感じになった街の人は何?」
『異世界召喚者アイナによって、チャームされた人々です。アイナに奉仕する存在となっています』
「うわーっ」
「どうしたんですかマナビさん、のけぞって叫んで。ついにおかしくなりましたか」
「ルミイが冷静に恐ろしいことを言う。あのな、ヘルプ機能で調べたんだ。街の人たちがおかしいのは、召喚者の能力によるものらしい」
「召喚者の!? ひええええ!」
「わあ、魔導カーを運転しながらガタガタ震えないでくれえ」
少し行ったところで魔導カーを停めて、今後の対策を話し合うことにする。
まず、街に立ち寄りたいなという気持ちはある。
レジスタンス施設から様々な食物や道具を回収してきたものの、補給の心配は常に付きまとうからだ。
街を見て回って、今後の補給について考えたい。
「それにしても、凄くファンタジー世界って感じの街だったな。レジスタンスは魔導カーとか使ってるのに」
「それはですね、魔力が弱いものは二級帝国民とされるんですよ」
「二級!」
「まともな帝国民として扱われないということですね。ですから、ここに住んでいる人たちは二級という扱いをされていて、魔法が使えないから原始的な生活をしている……と帝国の人たちは考えてるんですよ。ついでに、全く魔力が無いと三級帝国民ということで、それはもう酷い扱いに」
「なるほどなあ」
「魔力が無くても、パパは闘気だけで魔法使いの軍勢を撃破できるのに! 何も分かってません! それにママは強い魔力を持ちますけど、エルフだから自然と調和した生活してますし。基準がおかしいですよねえ」
「うん、そうだねえ」
ルミイがプリプリ怒るので、うんうん頷いておくのだ。
そして、荷台から取り出したガムみたいなのをモグモグやる。
これ、ヘルプ機能で調べたら、歯磨き機能がある魔法の道具らしい。
歯磨きガムではないのか?
だが、噛むほどに歯がツルツルになる。
「んもー! マナビさん、モグモグしながら聞かないでください! だから、魔力が無いからって駄目な人ってわけじゃないんです! むしろ不思議なのは、召喚者がどうしてこの街で暮らしてるかなんですけど……」
「ああ。なんか企んでるのか。それとも自分を姫扱いさせて悦に入ってるのか……。あるいは両方か……」
どちらにせよ、ろくでもない相手が街には潜んでいると、俺は思うのだった。
レジスタンスなのに、もろにアジト書き込むとか大丈夫なの……?
「魔法帝国の人たち、魔法偏重主義なんですよ。だから地図もこういうマーキングも、魔法で描かれたものを探知するんです。魔法じゃなくてこうして普通に書いてると案外気付かないんですよね」
「節穴じゃん」
魔法偏重、よくない。
全ての価値を魔法の有無に置き、魔法が使える、使えないで人間としてのレベルも決定される世界。
それがこの、魔法文明時代なのだった。
ヘルプ機能いわく、魔力を供給し続けるシステムが壊れてしまって、今まさに崩壊の途上にあるということだったが。
それはつまり、空に輝く魔力の星、エーテリアが近く落ちてくるということだったりするのだ。
「やっぱり、こういうのは空から落ちてくるもんだ。俺は詳しいんだ」
「マナビさん何言ってるんですか? エーテリアが落ちてくるわけないじゃないですか! そんな事が起きたら、魔法文明時代の終わりですよう」
「ヘルプ機能が、今まさに魔法文明時代は絶賛崩壊のさなか、みたいに言ってたんだよね」
「えっ、じゃあエーテリアが落ちてくるんですか!? ひええ、それじゃあ魔法文明時代は終わりじゃないですかあ!」
さっきからそう言ってる。
こうして二人賑やかにお喋りしながら、次の街を目指すのだった。
レジスタンスが拠点にしているのは、幾つかの街だ。
さっきの施設は、滅びの塔を監視するためのものだったらしい。
「今度はまともな街だったらいいな」
「そうですねえー。でもわたし、マナビさんと一緒に旅をしていると嫌な予感しかしなかったりするんですよね」
「そうなの? どうして?」
「まだ二箇所ですけど、マナビさんと巡ったところは必ず粉々になってるじゃないですか」
「ほんとだ」
滅びの塔は崩壊し、レジスタンス施設はズタズタだ。
「だけど、まだ二箇所だろ。偶然だよ、偶然。それにどっちもめちゃくちゃになっても全く心が傷まない、ろくでもない場所だったじゃないか」
「そう言われればそうですね! 今度の街はもっとまともなところかも知れないですし……」
そう思って、新しい街へと向かう俺たちなのだった。
そして……時は流れて今。
俺とルミイは難しい顔をしながら、魔導カーを走らせていた。
後ろからは、何台もの魔導カーが追いかけてくる。
「待てえー!! お前たちも、お前たちもアイナ様のファンになろうぜー!!」
「アイナ様を信じているととっても幸せなのよーっ!! 待ってー!!」
「アイナ様の下で人は初めて解放されるんだー!! ちょっと話だけでも聞いていってくれー!!」
うーん。
案の定というか、予測が当たってほしくなかったというか。
その街は、おかしいところだった。
俺たちが到着すると同時に、街の人々は張り付いたような笑顔で近寄ってきたのだ。
服装は素朴なもので、なるほどファンタジー世界っぽい、なんて観察する余裕はあった。
だが、彼らが俺たちを囲み始めたところで余裕は吹っ飛んだ。
アイナ様とやらに、俺たちを引き合わせようとしているらしい。
ルミイは物も言わずに魔導カーのエンジンを掛けた。
そしてアクセル全開で逃げ出す。
ナイス判断だった。
「ねえマナビさん。わたし、嫌な予感が凄く当たる人なんです」
「そうらしい」
今後、ルミイの嫌な予感は信頼しておくことにしよう。
しばらく走ると、街の連中はすぐに追跡を諦め、戻っていった。
ここは、街の姿が見えなくなるギリギリくらいの距離だ。
戻れなくなるのを心配したんだろうか?
「とりあえず、いきなり妙な状況になってしまった。ヘルプ機能、この状況について教えて」
『曖昧な質問には答えられません。キーワードをどうぞ』
「ファジー対応はできないか……。ええと、さっきのおかしな感じになった街の人は何?」
『異世界召喚者アイナによって、チャームされた人々です。アイナに奉仕する存在となっています』
「うわーっ」
「どうしたんですかマナビさん、のけぞって叫んで。ついにおかしくなりましたか」
「ルミイが冷静に恐ろしいことを言う。あのな、ヘルプ機能で調べたんだ。街の人たちがおかしいのは、召喚者の能力によるものらしい」
「召喚者の!? ひええええ!」
「わあ、魔導カーを運転しながらガタガタ震えないでくれえ」
少し行ったところで魔導カーを停めて、今後の対策を話し合うことにする。
まず、街に立ち寄りたいなという気持ちはある。
レジスタンス施設から様々な食物や道具を回収してきたものの、補給の心配は常に付きまとうからだ。
街を見て回って、今後の補給について考えたい。
「それにしても、凄くファンタジー世界って感じの街だったな。レジスタンスは魔導カーとか使ってるのに」
「それはですね、魔力が弱いものは二級帝国民とされるんですよ」
「二級!」
「まともな帝国民として扱われないということですね。ですから、ここに住んでいる人たちは二級という扱いをされていて、魔法が使えないから原始的な生活をしている……と帝国の人たちは考えてるんですよ。ついでに、全く魔力が無いと三級帝国民ということで、それはもう酷い扱いに」
「なるほどなあ」
「魔力が無くても、パパは闘気だけで魔法使いの軍勢を撃破できるのに! 何も分かってません! それにママは強い魔力を持ちますけど、エルフだから自然と調和した生活してますし。基準がおかしいですよねえ」
「うん、そうだねえ」
ルミイがプリプリ怒るので、うんうん頷いておくのだ。
そして、荷台から取り出したガムみたいなのをモグモグやる。
これ、ヘルプ機能で調べたら、歯磨き機能がある魔法の道具らしい。
歯磨きガムではないのか?
だが、噛むほどに歯がツルツルになる。
「んもー! マナビさん、モグモグしながら聞かないでください! だから、魔力が無いからって駄目な人ってわけじゃないんです! むしろ不思議なのは、召喚者がどうしてこの街で暮らしてるかなんですけど……」
「ああ。なんか企んでるのか。それとも自分を姫扱いさせて悦に入ってるのか……。あるいは両方か……」
どちらにせよ、ろくでもない相手が街には潜んでいると、俺は思うのだった。
31
あなたにおすすめの小説
剣の母は十一歳。求む英傑。うちの子(剣)いりませんか?ただいまお相手募集中です!
月芝
ファンタジー
国の端っこのきわきわにある辺境の里にて。
不自由なりにも快適にすみっこ暮らしをしていたチヨコ。
いずれは都会に出て……なんてことはまるで考えておらず、
実家の畑と趣味の園芸の二刀流で、第一次産業の星を目指す所存。
父母妹、クセの強い里の仲間たち、その他いろいろ。
ちょっぴり変わった環境に囲まれて、すくすく育ち迎えた十一歳。
森で行き倒れの老人を助けたら、なぜだか剣の母に任命されちゃった!!
って、剣の母って何?
世に邪悪があふれ災いがはびこるとき、地上へと神がつかわす天剣(アマノツルギ)。
それを産み出す母体に選ばれてしまった少女。
役に立ちそうで微妙なチカラを授かるも、使命を果たさないと恐ろしい呪いが……。
うかうかしていたら、あっという間に灰色の青春が過ぎて、
孤高の人生の果てに、寂しい老後が待っている。
なんてこったい!
チヨコの明日はどっちだ!
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
長女は家族を養いたい! ~凍死から始まるお仕事冒険記~
灰色サレナ
ファンタジー
とある片田舎で貧困の末に殺された3きょうだい。
その3人が目覚めた先は日本語が通じてしまうのに魔物はいるわ魔法はあるわのファンタジー世界……そこで出会った首が取れるおねーさん事、アンドロイドのエキドナ・アルカーノと共に大陸で一番大きい鍛冶国家ウェイランドへ向かう。
魔物が生息する世界で生き抜こうと弥生は真司と文香を護るためギルドへと就職、エキドナもまた家族を探すという目的のために弥生と生活を共にしていた。
首尾よく仕事と家、仲間を得た弥生は別世界での生活に慣れていく、そんな中ウェイランド王城での見学イベントで不思議な男性に狙われてしまう。
訳も分からぬまま再び死ぬかと思われた時、新たな来訪者『神楽洞爺』に命を救われた。
そしてひょんなことからこの世界に実の両親が生存していることを知り、弥生は妹と弟を守りつつ、生活向上に全力で遊んでみたり、合流するために路銀稼ぎや体力づくり、なし崩し的に侵略者の撃退に奮闘する。
座敷童や女郎蜘蛛、古代の優しき竜。
全ての家族と仲間が集まる時、物語の始まりである弥生が選んだ道がこの世界の始まりでもあった。
ほのぼののんびり、時たまハードな弥生の家族探しの物語
【完結】婚約破棄された令嬢が冒険者になったら超レア職業:聖女でした!勧誘されまくって困っています
如月ぐるぐる
ファンタジー
公爵令嬢フランチェスカは、誕生日に婚約破棄された。
「王太子様、理由をお聞かせくださいませ」
理由はフランチェスカの先見(さきみ)の力だった。
どうやら王太子は先見の力を『魔の物』と契約したからだと思っている。
何とか信用を取り戻そうとするも、なんと王太子はフランチェスカの処刑を決定する。
両親にその報を受け、その日のうちに国を脱出する事になってしまった。
しかし当てもなく国を出たため、何をするかも決まっていない。
「丁度いいですわね、冒険者になる事としましょう」
ざまぁされた馬鹿勇者様に転生してしまいましたが、国外追放後、ある事情を抱える女性たちの救世主となっていました。
越路遼介
ファンタジー
65歳で消防士を定年退職した高野健司、彼は『ざまぁ』系のネット小説を好み、特に『不細工で太っている補助魔法士の華麗な成り上がり』と云う作品を愛読していた。主人公アランの痛快な逆転劇、哀れ『ざまぁ』された元勇者のグレンは絶望のあまり…。そして、85歳で天寿を全うした健司は…死後知らない世界へと。やがて自身が、あのグレンとなっていることに気付いた。国外追放を受けている彼は名を変えて、違う大陸を目指して旅立ち、最初に寄った国の冒険者ギルドにて女性職員から「貴方に、ある事情を抱えている女性たちの救世主になってもらいたいのです」という依頼を受けるのであった。そして、そのある事情こそ、消防士である高野健司が唯一現場で泣いた事案そのものだったのである。
継母の嫌がらせで冷酷な辺境伯の元に嫁がされましたが、噂と違って優しい彼から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
侯爵令嬢であるアーティアは、継母に冷酷無慈悲と噂されるフレイグ・メーカム辺境伯の元に嫁ぐように言い渡された。
継母は、アーティアが苦しい生活を送ると思い、そんな辺境伯の元に嫁がせることに決めたようだ。
しかし、そんな彼女の意図とは裏腹にアーティアは楽しい毎日を送っていた。辺境伯のフレイグは、噂のような人物ではなかったのである。
彼は、多少無口で不愛想な所はあるが優しい人物だった。そんな彼とアーティアは不思議と気が合い、やがてお互いに惹かれるようになっていく。
2022/03/04 改題しました。(旧題:不器用な辺境伯の不器用な愛し方 ~継母の嫌がらせで冷酷無慈悲な辺境伯の元に嫁がされましたが、溺愛されています~)
勇者パーティーを追い出された大魔法導士、辺境の地でスローライフを満喫します ~特Aランクの最強魔法使い~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
クロード・ディスタンスは最強の魔法使い。しかしある日勇者パーティーを追放されてしまう。
勇者パーティーの一員として魔王退治をしてくると大口叩いて故郷を出てきた手前帰ることも出来ない俺は自分のことを誰も知らない辺境の地でひっそりと生きていくことを決めたのだった。
【完結】腹ペコ貴族のスキルは「種」でした
シマセイ
ファンタジー
スキルが全てを決める世界。
下級貴族の少年アレンが授かったのは、植物の種しか生み出せない、役立たずの『種』スキルだった。
『種クズ』と周りから嘲笑されても、超がつくほど呑気で食いしん坊なアレンはどこ吹く風。
今日もスキルで出した木の実をおやつに、マイペースな学院生活を送る。
これは、誰もがクズスキルと笑うその力に、世界の常識を覆すほどの秘密が隠されているとは露ほども知らない、一人の少年が繰り広げる面白おかしい学院ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる