6 / 34
六話 恋せよ!乙女!
しおりを挟む
俺達はイシュタルの町へ足を踏み入れた。
のどかな感じの町だ。うるさい安売りの声や酒場での酔っぱらいの喧嘩の声等は聞こえてこない。
俺達はまずエリーの兄を探すことにした。
手分けして歩き回って話を聞いたが何の手掛かりも得られなかった。
「慎吾。この町には兄…セルビアの痕跡を見つけるのは難しいと思うわ。朝から調べてもうお昼。この町で痕跡を探すのは諦めましょう。」
「結構諦めるの早くないか?」
「二人でこれだけ調べて駄目なら駄目よ。他の町でもそうだったの。ガンモドゥキでも私一人で丸一日聞き込みをした位でしか無いわ。諦めが肝心ね。また次の町で聞き込みましょう。継続が肝心よ。」
「そうだな。そこまで言うのなら別の町に行ったとき聞き込みをしよう。」
エリーの兄探しを中断して俺達は宿屋を探す事にした。何軒かあるが…特に落ち着いた気配の宿屋を選んだ。
宿屋の主人が出てきて応対する。人の良さそうなご主人だな。
「へい。旦那。お泊まりは一泊百ゴールドになりますが如何しますか?ん…何故木の棒を背負っているんです?もしかして宿代を払えないほどお金に困っているんですかい、流石に頂くものを頂かないとお泊め出来ませんよ。」
「ご主人。大丈夫だ。宿代位はきちんと払えるよ。やっぱり木の棒を背負っていると乞食か何かに見えるのかい?」
「ええ…流石に乞食とは言いませんがお金に困っているのかなと思いますね。お召し物も大分変わっていますし、普通の身なりには見えません。」
「ああ…転生前の制服をずっと着てここまでやってきたからな。替えの服とかも無いし。そろそろイスワルドで服を買おうかな。」
「転生者?旦那はギフテッドなんですかい?どうりで変わった見た目をなさっている筈だ。その木の棒も実は強力なアーティファクトなんでしょう?」
「まあね…この間死闘してたら対星必殺奥義とか言う大層な技が出て神話クラスの英雄に勝てたよ。」
「凄いじゃないですか!どんな依頼もチョチョイのチョイですね。」
「俺の相方のエリーの方が沢山敵を倒しているよ。じゃあ素性も説明した事だし宿泊させて貰おうか。エリー頼んだ。」
「分かったわ。千ゴールド支払うから十泊させて頂戴。」
「分かりやしたぜ。お嬢さん。十泊分確かに頂やした。今日はもうお休みになりますか?」
「いいえ。まだ昼間だし依頼を確認しに行くわ。酒場の場所を教えて頂戴。」
「分かりやした。今いるのがここ。あっしの宿屋で目抜通りを抜けてまっすぐの突き当たりが酒場です。昼間は酒は飲めませんよ。依頼の受付がメインになります。」
「ありがとう。早速向かってみるわ。行くわよ。慎吾。」
「了解。」
俺達は静かな町の中を進んでいく。商店等はあるようだがあまり活気がない。信仰が厚いと言うから皆贅沢はしないのかもしれない。
目標の酒場に辿り着いた。中に入ってみる。
そこには中年のマスターが居た。どこかガンモドゥキのマスターに似ている。
「やあ。旦那そしてお嬢さん。家の酒場に何の御用かな?」
「仕事を探しに来たの。危険なものでも良いわ。何か無いかしら。」
「危険と言うか面倒な仕事なら丁度あるな。受けるかい?」
「報酬によりけりね。幾らの仕事なの?」
「一万ゴールド。仕事内容はとある貴族のご令嬢をヤマタノ山を抜けたオロチ村まで連れていく事だ。依頼人を護衛しながらの依頼になる。勿論怪我をしたり、ましてや死なれたら報酬は払えないな。どうだ厄介な仕事だろう?」
「他の仕事は無いのか?マスター。」
「今は無い。いつも依頼を投げてくる所が最優先で寄越した依頼がこの護衛任務なんだ。これが解決できなければ次の依頼は来ないだろうな。」
「仕方無いわね。慎吾も良いかしら?」
「俺は問題ない。どうぞエリーが決めてくれ。」
「この依頼を受けましょう。それで護衛対象は何処にいるの?」
「貴族の住宅街がこの町の北西にある。ここから西に進むとあるんだが、そこのサイラスという貴族を訪ねると良い。依頼を受けた事は既に伝わっている。」
「分かった。それじゃあ行こうぜ。エリー。」
「ええ。」
俺達は酒場を出ると貴族の住宅街に向かった。特にシーンとした雰囲気が漂っている。表札を見比べる。すると四軒目でサイラスと書かれている表札を見つけた。ここで間違いないだろう。
俺達は入口から大きな声で中の人間を呼んだ。
すると気品を感じる老紳士が現れた。
「サイラス家に何の御用でしょうか?」
「お嬢さんをオロチ村まで連れていく依頼を受けている。お嬢さんを預けて欲しい。」
「その木の棒でお嬢様の身の危険を守れるのですか?お引き取り下さい。」
「待った。この木の棒は伝説のアーティファクトなんだ。いざとなれば星をも破壊する威力を持っているんだぜ。お嬢さんの護衛には何の心配もいらない。」
「確かに僅かですが絶大な妖気を感じます。貴方の話は本当なのでしょう。分かりました。お嬢様をお預けします。少々こちらでお待ちください。」
俺達はしばらく待たされた。そして老紳士が緑色の髪に赤目の美しい少女を連れてきた。俺は反射的にセクハラをしてしまう。
「お嬢さん。俺と一緒にデートに出掛けてムフムフしないか?」
レイジングフレアー!
アーッ!あついあついです!ぐわぁー!ハァハァ。セクハラして申し訳ありませんでした。
「何なのよ。貴方無礼ね。ボクは貴族の娘なんだぞ。もっとキチンとした態度を取りなよ。後その木の棒を捨てな。」
「態度は改めよう。だがこの木の棒を捨てる事は出来ない。神に祝福された伝説のアーティファクトなんだ。」
「フン…どうみても只の棒切れじゃないか。ボクの護衛に相応しいとは思えないね。」
「闘いの中で実力をお見せしよう。さあお嬢さん名前を教えてくれるかな?」
「私の名前はリーゼリット。リズ様とでも呼びな。さあオロチの村まで行くよ。下僕ども。」
「ああ。リズ様。承知した。早速出掛けよう。」
ブツブツ…
「言わせておけばこの子は…下僕ですって。酷い扱いじゃない。後でマスターに報酬の増額を打診するわ。」
俺達はイシュタルの町を出ると西に街道を歩いていった。まる二日の行程である。俺はとても疲れたが、エリーもリズ様もピンピンしている。イスワルド人は皆体が頑強なのだろうか?
目的のヤマタノ山が見えてきた。これを頂上まで登り反対側に抜けるとオロチ村があるらしい。
俺達は特に登山道具等を用意せずに山を上がっていった。
「ハァハァ…エリーもリズ様も大丈夫ですか?俺は結構体力の限界。」
「だらしないね。下僕その一。この位でへこたれていないでさっさと山頂まで飛ばすよ。行きに何かモンスターが出たらあんた達が闘うんだぞ。何とかして体力を回復しなよ。」
「慎吾。ヒーリングを掛けてあげる。頑張りなさい。山の山頂まで行ったら後は下り道よ。」
ヒーリングをエリーは慎吾にかけた!
「ありがとう。幾らか気分が楽になったよ。ところでリズ様は何でこんな辺境の土地まで行こうと思ったんですか?」
「…そんな事どうでも良いだろ。乙女の秘密さ。詮索するのは不粋ってもんだ。さあ喋る元気があるなら歩きなよ。」
「分かりました。秘密は守られるべきですね。歩きます………ハァ。」
五時間程経過。
俺達はヤマタノ山の八合目まで登って行った。突如そこにモンスターの群れが現れる。リザードマン…凡そ二十匹。全員剣で武装している。こちらからの距離は五十メートル。狭い登山道だ。同時に闘えて三体が限度だろう。
「エリー。俺が突っ込んで片付けてくる。ヴァジュラとゼオンボルグで援護してくれ。それとリズ様を頼む。」
「オーケー。承知したわ。さあリズ様。私の後ろに隠れて…絶対に前に出ないで下さいね。」
「分かった。雑魚どもはチャッチャッと片付けてね。」
エリーは全魔力を込めてゼオンボルグとヴァジュラを連携投擲。
ヴァジュラが敵を五匹雷撃で穿ち爆散させた。ゼオンボルグは更に奥に居る三匹を貫通すると究極の霊爆を放ち敵を吹き飛ばした。
ヴァジュラとゼオンボルグは回収されてエリーの手元に戻る。
残り十二匹。
俺は全力でエクスリボルグでリザードマンの頭をひっぱたいていた。
バキッ!コロン。殴るだけで簡単に気絶させられる。
勢いに任せて捨て身でリザードマンを殴りまくった。バキッバキッバキッバキッバキッ…ドサッサッサッ
リザードマンは剣を振り上げて威嚇するが、俺の棒を振る速度に対応出来ないようだ。自分でも驚く位速く振れる。火事場の馬鹿力か?
これで六匹。残るは六匹。エリーは恐らく魔力切れ…支援は期待できない。俺はエクスリボルグを強く握りしめる。
六匹は臆せず一気に飛び掛かってきた。俺は回転しながらエクスリボルグを振り回す。当たりさえすれば良い。それで気絶させられる。
ドカッバキャッブゥンドカッドワォバクチャ!
残りの六匹も全員卒倒させた。…こいつらが目を覚ます前に逃げなくては!
「エリー、リズ様!走って!こいつらが目を覚ましたら不味い事になる!」
「了解!リズ様。走りますよ。」
「はいはい。こっちの体力はお陰で満タンだい!どこ迄でも走れるよ。」
俺達は山頂まで走り抜けた。登山道を走ったのだ。尋常じゃなく体力を消耗した。
「ハァハァ…もう駄目だ。動けない。ここで休憩しましょうよ。リズ様?エリー?」
「もうすぐでオロチ村。ここで止まっている訳には行かないよ。特別にボクの魔法を使ってあげよう。アリギニンドーピング!」
体が熱い。燃えそうな位体の中をエネルギーが駆け巡る。でも使っちゃ行けないところからこのエネルギーを持ってきている気がする。でも…
「ジンジンキタキタァ!何処にでも飛んでいけるぜ!ヤッフー!さあ先に行こうぜ!エリー!リズ様!」
「どんな魔法を使ったんですか?慎吾を壊されてしまったら困ります。お金の問題ではありませんよ。」
「ちょっと元気を前借りする魔法を使っただけだよ。問題は無い。さあオロチ村に行くよ!」
俺達は山の山頂から反対側の山道に移動すると山を降りていった。三時間程掛かり五合目まで降りていった。山から外れその先に続く道がある。これがオロチ村までの道のりか…
ようやく彼に会える。この山で怪我をしたボクを助けてくれた彼。その後イシュタルこ町で何度も何度も燃えるような逢瀬を重ねた…両親を説き伏せてようやくサイラスの家に迎え入れる準備も出来た。この村まで来るのはボクの覚悟の現れだった。
ボクの冒険とも挑戦とも言える恋は遂に成就する…筈だった。
オロチ村 長老宅
「リーゼリット様。エレンは…大変申し上げにくいのですが。死にました。つい先日…ヤマタノ山に出た大蛇の討伐隊に加わって…エレンを含めて生き延びた者は誰もいません。今村は喪に伏しております。お引き取り下さい。」
「嘘だ。嘘だろ。あんなに元気だったのに!あんなにボクと愛し合ったのに!死ぬなんて!嘘だ!エレンを出せ!ボクと結婚させたくないだけなんだろ。結婚出来なくても良いからエレンを出せよ。嘘って言ってよ。こんなのあんまりだ。」
「リズ様。帰りましょう。俺達は貴女の身を守る事しか出来ません。エレンさんの事は残念でした。イシュタルに戻りましょう。」
「そうです。リズ様。恋人が失くなられたのは残念ですが、オロチ村で私達が出来る事はありません。イシュタルの御自宅にお戻り下さい。」
「村長。大蛇が出たのは何処?」
「山頂ですが…まさか貴方達だけで討伐為さるおつもりですか?村の若者が二十人は殺されたんですぞ!」
「分かった。慎吾、エリー。報酬を五倍出す。大蛇を…エレンを…村の皆を殺した大蛇をボク達で成敗するよ。良いな。」
「分かりました。承りましょう。エリーは良いか?」
「私も賛成。このまま村を脅かす大蛇を放置する訳にはいかないもの。倒しましょう。リズ様。」
「共に闘う間柄だ。もう敬語は無しで良いよ。ボクの全魔力全てを燃やしつくす!今ここで!」
俺達はオロチ村を離れてヤマタノ山の山頂に戻った。行きには居なかった異形の姿がそこにはあった。二十メートルを超える九つの頭と尾を持つ大蛇の姿だ。
「こいつがエレンを殺したのか。許せない。燃えたぎってんだよ!こっちは!暖まってんだよ!行くぞ!燃えろ!我が霊力!禁呪!幻想顕現!」
リズの頭上に虹色の渦が何十、何百と現れた。バチバチと言う音が断続的に聞こえる。そして彼女は歌う。
「神域のアーティファクトよ。我が身に集え!全弾射出連携爆砕用意。行くぞ!大蛇よ!お前の魂を食らいつくしてやる!」
金色の門からゼオンボルグの様なアーティファクトが何百本も現れた。それを一気に大蛇に向かって発射する。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドズチャブシャグチャバキャブシドバグチャズドバキャグチャ!
大蛇は既に虫の息だ。俺達はその光景に硬直してまったく手出しは出来なかった。
リズが唱える。
「全弾!爆砕!イスワルドの塵と消えよ!」
ドガプウアーーーーーーーーーーー!!
アーティファクトは全て爆砕し大蛇は爆裂した。
「ーッッッ!」
リズは身体を抱くとその場に卒倒した。魔力の使いすぎでその反動が来たようだ。
「リズ!大丈夫か!俺が運んでいくからな。我慢してくれよ。」
「町に着くまでに目を覚ますかしらね?」
「分からん。ずっと背負いっぱなしなのは辛いがエリーにやらせる訳には行かないしな。さあ行こう。」
俺達はその後会話も無くヤマタノ山を下山して行った。五時間程かけて降りると辺りは真夜中になっていた。
背中が蠢く感覚…リズが目覚めたのか。
「お早う。下僕じゃ無かった名前を聞かせて。」
「お早う。リズ。俺の名前は慎吾。こっちはエリーだ。身体は大丈夫か?」
「魔力のオーバーフローで全身ズタズタだよ。何とか歩けるけどね。大蛇は死んだ?」
「ええ…跡形もなく吹き飛んだわよ。もう討つべき仇も居ないわ。イシュタルに帰りましょう。」
「分かった。さっき闘っていた時は怒りに支配されていたけど、今は虚しさしかない。何をしてもエレンは帰ってこない。もうボクに生き甲斐なんて無い。」
「俺達と一緒に来ないか?エリーと俺はエリーのお兄さんを探して旅をしているんだ。色々な場所を回るし色んな依頼や冒険が待っている。どうせイシュタルで腐るならその戦闘能力を活かして俺達と一緒に行こう。」
「ふっそれも何かの巡り合わせかも。もうボクを縛るものは無くなってしまったし、根なし草と言うのも良いかも。帰り道で考えさせて貰えるかな?」
「勿論よ。リズ。ゆっくり考えなさい。帰り道は二日は掛かるしね。」
街道を東に戻っていく。俺達はポツポツと雑談をしながら帰っていった。リズも少し表情が明るくなった。そしてイシュタルの町に着いた。
「エリー、慎吾。ボクはお父様と話を着けてくるよ。仲間になる話はその後で続きをしましょう。」
「分かった。気をつけて行ってこい。」
「お父様を説得できる事を期待しているわ。」
俺達はサイラスの屋敷の前に居る。リズは中に入っていった。
怒号が聞こえる。男性の物だ。それと言い争う恐らくリズの声。そして屋敷の一つの部屋が爆発して中の物が吹き飛んできた。
言い争う声は止まった。そして中からリズが出てくる。
「カンドーだってさ。まぁ今まで色々無茶ばっかりしてきたし仕方無いけどね。と言う事で慎吾、エリー。君達の旅に加わろう。ボクの使う魔法はアーティファクトを幻想顕現…この世に無尽蔵に産み出す禁呪。神代の英雄だった時代から代々受け継がれる神域の魔法さ。ボクには万のアーティファクトがある。期待してくれ。見事に答えようじゃないか!」
リズが仲間になった!
俺達はこの後酒場で約束通り五倍の報酬…と言ってもリズの親御さんが払うんだが…を入手した。
現在の所持金五万四千ゴールド。
次の旅に続く
のどかな感じの町だ。うるさい安売りの声や酒場での酔っぱらいの喧嘩の声等は聞こえてこない。
俺達はまずエリーの兄を探すことにした。
手分けして歩き回って話を聞いたが何の手掛かりも得られなかった。
「慎吾。この町には兄…セルビアの痕跡を見つけるのは難しいと思うわ。朝から調べてもうお昼。この町で痕跡を探すのは諦めましょう。」
「結構諦めるの早くないか?」
「二人でこれだけ調べて駄目なら駄目よ。他の町でもそうだったの。ガンモドゥキでも私一人で丸一日聞き込みをした位でしか無いわ。諦めが肝心ね。また次の町で聞き込みましょう。継続が肝心よ。」
「そうだな。そこまで言うのなら別の町に行ったとき聞き込みをしよう。」
エリーの兄探しを中断して俺達は宿屋を探す事にした。何軒かあるが…特に落ち着いた気配の宿屋を選んだ。
宿屋の主人が出てきて応対する。人の良さそうなご主人だな。
「へい。旦那。お泊まりは一泊百ゴールドになりますが如何しますか?ん…何故木の棒を背負っているんです?もしかして宿代を払えないほどお金に困っているんですかい、流石に頂くものを頂かないとお泊め出来ませんよ。」
「ご主人。大丈夫だ。宿代位はきちんと払えるよ。やっぱり木の棒を背負っていると乞食か何かに見えるのかい?」
「ええ…流石に乞食とは言いませんがお金に困っているのかなと思いますね。お召し物も大分変わっていますし、普通の身なりには見えません。」
「ああ…転生前の制服をずっと着てここまでやってきたからな。替えの服とかも無いし。そろそろイスワルドで服を買おうかな。」
「転生者?旦那はギフテッドなんですかい?どうりで変わった見た目をなさっている筈だ。その木の棒も実は強力なアーティファクトなんでしょう?」
「まあね…この間死闘してたら対星必殺奥義とか言う大層な技が出て神話クラスの英雄に勝てたよ。」
「凄いじゃないですか!どんな依頼もチョチョイのチョイですね。」
「俺の相方のエリーの方が沢山敵を倒しているよ。じゃあ素性も説明した事だし宿泊させて貰おうか。エリー頼んだ。」
「分かったわ。千ゴールド支払うから十泊させて頂戴。」
「分かりやしたぜ。お嬢さん。十泊分確かに頂やした。今日はもうお休みになりますか?」
「いいえ。まだ昼間だし依頼を確認しに行くわ。酒場の場所を教えて頂戴。」
「分かりやした。今いるのがここ。あっしの宿屋で目抜通りを抜けてまっすぐの突き当たりが酒場です。昼間は酒は飲めませんよ。依頼の受付がメインになります。」
「ありがとう。早速向かってみるわ。行くわよ。慎吾。」
「了解。」
俺達は静かな町の中を進んでいく。商店等はあるようだがあまり活気がない。信仰が厚いと言うから皆贅沢はしないのかもしれない。
目標の酒場に辿り着いた。中に入ってみる。
そこには中年のマスターが居た。どこかガンモドゥキのマスターに似ている。
「やあ。旦那そしてお嬢さん。家の酒場に何の御用かな?」
「仕事を探しに来たの。危険なものでも良いわ。何か無いかしら。」
「危険と言うか面倒な仕事なら丁度あるな。受けるかい?」
「報酬によりけりね。幾らの仕事なの?」
「一万ゴールド。仕事内容はとある貴族のご令嬢をヤマタノ山を抜けたオロチ村まで連れていく事だ。依頼人を護衛しながらの依頼になる。勿論怪我をしたり、ましてや死なれたら報酬は払えないな。どうだ厄介な仕事だろう?」
「他の仕事は無いのか?マスター。」
「今は無い。いつも依頼を投げてくる所が最優先で寄越した依頼がこの護衛任務なんだ。これが解決できなければ次の依頼は来ないだろうな。」
「仕方無いわね。慎吾も良いかしら?」
「俺は問題ない。どうぞエリーが決めてくれ。」
「この依頼を受けましょう。それで護衛対象は何処にいるの?」
「貴族の住宅街がこの町の北西にある。ここから西に進むとあるんだが、そこのサイラスという貴族を訪ねると良い。依頼を受けた事は既に伝わっている。」
「分かった。それじゃあ行こうぜ。エリー。」
「ええ。」
俺達は酒場を出ると貴族の住宅街に向かった。特にシーンとした雰囲気が漂っている。表札を見比べる。すると四軒目でサイラスと書かれている表札を見つけた。ここで間違いないだろう。
俺達は入口から大きな声で中の人間を呼んだ。
すると気品を感じる老紳士が現れた。
「サイラス家に何の御用でしょうか?」
「お嬢さんをオロチ村まで連れていく依頼を受けている。お嬢さんを預けて欲しい。」
「その木の棒でお嬢様の身の危険を守れるのですか?お引き取り下さい。」
「待った。この木の棒は伝説のアーティファクトなんだ。いざとなれば星をも破壊する威力を持っているんだぜ。お嬢さんの護衛には何の心配もいらない。」
「確かに僅かですが絶大な妖気を感じます。貴方の話は本当なのでしょう。分かりました。お嬢様をお預けします。少々こちらでお待ちください。」
俺達はしばらく待たされた。そして老紳士が緑色の髪に赤目の美しい少女を連れてきた。俺は反射的にセクハラをしてしまう。
「お嬢さん。俺と一緒にデートに出掛けてムフムフしないか?」
レイジングフレアー!
アーッ!あついあついです!ぐわぁー!ハァハァ。セクハラして申し訳ありませんでした。
「何なのよ。貴方無礼ね。ボクは貴族の娘なんだぞ。もっとキチンとした態度を取りなよ。後その木の棒を捨てな。」
「態度は改めよう。だがこの木の棒を捨てる事は出来ない。神に祝福された伝説のアーティファクトなんだ。」
「フン…どうみても只の棒切れじゃないか。ボクの護衛に相応しいとは思えないね。」
「闘いの中で実力をお見せしよう。さあお嬢さん名前を教えてくれるかな?」
「私の名前はリーゼリット。リズ様とでも呼びな。さあオロチの村まで行くよ。下僕ども。」
「ああ。リズ様。承知した。早速出掛けよう。」
ブツブツ…
「言わせておけばこの子は…下僕ですって。酷い扱いじゃない。後でマスターに報酬の増額を打診するわ。」
俺達はイシュタルの町を出ると西に街道を歩いていった。まる二日の行程である。俺はとても疲れたが、エリーもリズ様もピンピンしている。イスワルド人は皆体が頑強なのだろうか?
目的のヤマタノ山が見えてきた。これを頂上まで登り反対側に抜けるとオロチ村があるらしい。
俺達は特に登山道具等を用意せずに山を上がっていった。
「ハァハァ…エリーもリズ様も大丈夫ですか?俺は結構体力の限界。」
「だらしないね。下僕その一。この位でへこたれていないでさっさと山頂まで飛ばすよ。行きに何かモンスターが出たらあんた達が闘うんだぞ。何とかして体力を回復しなよ。」
「慎吾。ヒーリングを掛けてあげる。頑張りなさい。山の山頂まで行ったら後は下り道よ。」
ヒーリングをエリーは慎吾にかけた!
「ありがとう。幾らか気分が楽になったよ。ところでリズ様は何でこんな辺境の土地まで行こうと思ったんですか?」
「…そんな事どうでも良いだろ。乙女の秘密さ。詮索するのは不粋ってもんだ。さあ喋る元気があるなら歩きなよ。」
「分かりました。秘密は守られるべきですね。歩きます………ハァ。」
五時間程経過。
俺達はヤマタノ山の八合目まで登って行った。突如そこにモンスターの群れが現れる。リザードマン…凡そ二十匹。全員剣で武装している。こちらからの距離は五十メートル。狭い登山道だ。同時に闘えて三体が限度だろう。
「エリー。俺が突っ込んで片付けてくる。ヴァジュラとゼオンボルグで援護してくれ。それとリズ様を頼む。」
「オーケー。承知したわ。さあリズ様。私の後ろに隠れて…絶対に前に出ないで下さいね。」
「分かった。雑魚どもはチャッチャッと片付けてね。」
エリーは全魔力を込めてゼオンボルグとヴァジュラを連携投擲。
ヴァジュラが敵を五匹雷撃で穿ち爆散させた。ゼオンボルグは更に奥に居る三匹を貫通すると究極の霊爆を放ち敵を吹き飛ばした。
ヴァジュラとゼオンボルグは回収されてエリーの手元に戻る。
残り十二匹。
俺は全力でエクスリボルグでリザードマンの頭をひっぱたいていた。
バキッ!コロン。殴るだけで簡単に気絶させられる。
勢いに任せて捨て身でリザードマンを殴りまくった。バキッバキッバキッバキッバキッ…ドサッサッサッ
リザードマンは剣を振り上げて威嚇するが、俺の棒を振る速度に対応出来ないようだ。自分でも驚く位速く振れる。火事場の馬鹿力か?
これで六匹。残るは六匹。エリーは恐らく魔力切れ…支援は期待できない。俺はエクスリボルグを強く握りしめる。
六匹は臆せず一気に飛び掛かってきた。俺は回転しながらエクスリボルグを振り回す。当たりさえすれば良い。それで気絶させられる。
ドカッバキャッブゥンドカッドワォバクチャ!
残りの六匹も全員卒倒させた。…こいつらが目を覚ます前に逃げなくては!
「エリー、リズ様!走って!こいつらが目を覚ましたら不味い事になる!」
「了解!リズ様。走りますよ。」
「はいはい。こっちの体力はお陰で満タンだい!どこ迄でも走れるよ。」
俺達は山頂まで走り抜けた。登山道を走ったのだ。尋常じゃなく体力を消耗した。
「ハァハァ…もう駄目だ。動けない。ここで休憩しましょうよ。リズ様?エリー?」
「もうすぐでオロチ村。ここで止まっている訳には行かないよ。特別にボクの魔法を使ってあげよう。アリギニンドーピング!」
体が熱い。燃えそうな位体の中をエネルギーが駆け巡る。でも使っちゃ行けないところからこのエネルギーを持ってきている気がする。でも…
「ジンジンキタキタァ!何処にでも飛んでいけるぜ!ヤッフー!さあ先に行こうぜ!エリー!リズ様!」
「どんな魔法を使ったんですか?慎吾を壊されてしまったら困ります。お金の問題ではありませんよ。」
「ちょっと元気を前借りする魔法を使っただけだよ。問題は無い。さあオロチ村に行くよ!」
俺達は山の山頂から反対側の山道に移動すると山を降りていった。三時間程掛かり五合目まで降りていった。山から外れその先に続く道がある。これがオロチ村までの道のりか…
ようやく彼に会える。この山で怪我をしたボクを助けてくれた彼。その後イシュタルこ町で何度も何度も燃えるような逢瀬を重ねた…両親を説き伏せてようやくサイラスの家に迎え入れる準備も出来た。この村まで来るのはボクの覚悟の現れだった。
ボクの冒険とも挑戦とも言える恋は遂に成就する…筈だった。
オロチ村 長老宅
「リーゼリット様。エレンは…大変申し上げにくいのですが。死にました。つい先日…ヤマタノ山に出た大蛇の討伐隊に加わって…エレンを含めて生き延びた者は誰もいません。今村は喪に伏しております。お引き取り下さい。」
「嘘だ。嘘だろ。あんなに元気だったのに!あんなにボクと愛し合ったのに!死ぬなんて!嘘だ!エレンを出せ!ボクと結婚させたくないだけなんだろ。結婚出来なくても良いからエレンを出せよ。嘘って言ってよ。こんなのあんまりだ。」
「リズ様。帰りましょう。俺達は貴女の身を守る事しか出来ません。エレンさんの事は残念でした。イシュタルに戻りましょう。」
「そうです。リズ様。恋人が失くなられたのは残念ですが、オロチ村で私達が出来る事はありません。イシュタルの御自宅にお戻り下さい。」
「村長。大蛇が出たのは何処?」
「山頂ですが…まさか貴方達だけで討伐為さるおつもりですか?村の若者が二十人は殺されたんですぞ!」
「分かった。慎吾、エリー。報酬を五倍出す。大蛇を…エレンを…村の皆を殺した大蛇をボク達で成敗するよ。良いな。」
「分かりました。承りましょう。エリーは良いか?」
「私も賛成。このまま村を脅かす大蛇を放置する訳にはいかないもの。倒しましょう。リズ様。」
「共に闘う間柄だ。もう敬語は無しで良いよ。ボクの全魔力全てを燃やしつくす!今ここで!」
俺達はオロチ村を離れてヤマタノ山の山頂に戻った。行きには居なかった異形の姿がそこにはあった。二十メートルを超える九つの頭と尾を持つ大蛇の姿だ。
「こいつがエレンを殺したのか。許せない。燃えたぎってんだよ!こっちは!暖まってんだよ!行くぞ!燃えろ!我が霊力!禁呪!幻想顕現!」
リズの頭上に虹色の渦が何十、何百と現れた。バチバチと言う音が断続的に聞こえる。そして彼女は歌う。
「神域のアーティファクトよ。我が身に集え!全弾射出連携爆砕用意。行くぞ!大蛇よ!お前の魂を食らいつくしてやる!」
金色の門からゼオンボルグの様なアーティファクトが何百本も現れた。それを一気に大蛇に向かって発射する。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドズチャブシャグチャバキャブシドバグチャズドバキャグチャ!
大蛇は既に虫の息だ。俺達はその光景に硬直してまったく手出しは出来なかった。
リズが唱える。
「全弾!爆砕!イスワルドの塵と消えよ!」
ドガプウアーーーーーーーーーーー!!
アーティファクトは全て爆砕し大蛇は爆裂した。
「ーッッッ!」
リズは身体を抱くとその場に卒倒した。魔力の使いすぎでその反動が来たようだ。
「リズ!大丈夫か!俺が運んでいくからな。我慢してくれよ。」
「町に着くまでに目を覚ますかしらね?」
「分からん。ずっと背負いっぱなしなのは辛いがエリーにやらせる訳には行かないしな。さあ行こう。」
俺達はその後会話も無くヤマタノ山を下山して行った。五時間程かけて降りると辺りは真夜中になっていた。
背中が蠢く感覚…リズが目覚めたのか。
「お早う。下僕じゃ無かった名前を聞かせて。」
「お早う。リズ。俺の名前は慎吾。こっちはエリーだ。身体は大丈夫か?」
「魔力のオーバーフローで全身ズタズタだよ。何とか歩けるけどね。大蛇は死んだ?」
「ええ…跡形もなく吹き飛んだわよ。もう討つべき仇も居ないわ。イシュタルに帰りましょう。」
「分かった。さっき闘っていた時は怒りに支配されていたけど、今は虚しさしかない。何をしてもエレンは帰ってこない。もうボクに生き甲斐なんて無い。」
「俺達と一緒に来ないか?エリーと俺はエリーのお兄さんを探して旅をしているんだ。色々な場所を回るし色んな依頼や冒険が待っている。どうせイシュタルで腐るならその戦闘能力を活かして俺達と一緒に行こう。」
「ふっそれも何かの巡り合わせかも。もうボクを縛るものは無くなってしまったし、根なし草と言うのも良いかも。帰り道で考えさせて貰えるかな?」
「勿論よ。リズ。ゆっくり考えなさい。帰り道は二日は掛かるしね。」
街道を東に戻っていく。俺達はポツポツと雑談をしながら帰っていった。リズも少し表情が明るくなった。そしてイシュタルの町に着いた。
「エリー、慎吾。ボクはお父様と話を着けてくるよ。仲間になる話はその後で続きをしましょう。」
「分かった。気をつけて行ってこい。」
「お父様を説得できる事を期待しているわ。」
俺達はサイラスの屋敷の前に居る。リズは中に入っていった。
怒号が聞こえる。男性の物だ。それと言い争う恐らくリズの声。そして屋敷の一つの部屋が爆発して中の物が吹き飛んできた。
言い争う声は止まった。そして中からリズが出てくる。
「カンドーだってさ。まぁ今まで色々無茶ばっかりしてきたし仕方無いけどね。と言う事で慎吾、エリー。君達の旅に加わろう。ボクの使う魔法はアーティファクトを幻想顕現…この世に無尽蔵に産み出す禁呪。神代の英雄だった時代から代々受け継がれる神域の魔法さ。ボクには万のアーティファクトがある。期待してくれ。見事に答えようじゃないか!」
リズが仲間になった!
俺達はこの後酒場で約束通り五倍の報酬…と言ってもリズの親御さんが払うんだが…を入手した。
現在の所持金五万四千ゴールド。
次の旅に続く
0
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
神樹の里で暮らす創造魔法使い ~幻獣たちとののんびりライフ~
あきさけ
ファンタジー
貧乏な田舎村を追い出された少年〝シント〟は森の中をあてどなくさまよい一本の新木を発見する。
それは本当に小さな新木だったがかすかな光を帯びた不思議な木。
彼が不思議そうに新木を見つめているとそこから『私に魔法をかけてほしい』という声が聞こえた。
シントが唯一使えたのは〝創造魔法〟といういままでまともに使えた試しのないもの。
それでも森の中でこのまま死ぬよりはまだいいだろうと考え魔法をかける。
すると新木は一気に生長し、天をつくほどの巨木にまで変化しそこから新木に宿っていたという聖霊まで姿を現した。
〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟
そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。
同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。
※この小説はカクヨム様でも連載しています。アルファポリス様とカクヨム様以外の場所では公開しておりません。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる