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十二話 届けよ!伝説のアーティファクト!
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狂気の勇者オスラトルとの闘いから五日後…ようやく依頼らしい依頼が出てきた。
今俺達は酒場に居る。マスターが口を開く。
「ようやく新しい依頼だ。旦那達待たせたな。依頼主はマスターピース運送。依頼内容はとあるアーティファクトをとある場所まで運ぶ事だ。依頼料は一万ゴールド。どうだい?受けるか?」
「勿論受けさせてもらおう。俺達も暇をしていたんだ。で?何のアーティファクトを運ぶんだ?」
「うんうん。ボクも気になるよ。何のアーティファクトを運ぶんだい?」
「私達の身を守るためにも何のアーティファクトか知りたいわね。」
「うーん。そう言われてもなあ。こちらで預かっているアーティファクトの包みは厳重に封印されていて開封不可能なんだ。無理矢理開けようとすると開封者は死ぬように仕掛けが施されているとか何とか。」
「げっ。何だよ。そんな仕掛けがあるのか。本当に届けるだけで大丈夫なんだろうな。口封じに殺されたりするような依頼ならお断りだぞ。」
「それは大丈夫だ。マスターピース運送の仕事で死人が出たことはない。途中放棄は何回かあったけどな。」
「ということは達成できるかどうかはボク達次第って事か。面白いじゃないか。この依頼は受けちゃっても良いんじゃない。」
「私達はちょっとやそっとの敵じゃ叩き潰せるしね。良いわね。受けてしまいましょう。」
「まあパーティーリーダーのエリーが言うのなら…従おう。大丈夫か少し心配だが。俺達三人なら何とかなるか。」
「旦那達、話は纏まったようだな。ほらこれが配送対象のアーティファクトだ。くれぐれも扱いに気を付けてくれ。とても高価なものらしいからな。」
「了解。了解。俺達に任せてくれ。必ず指定の場所に配達しよう。それで指定の場所は?」
「ニューヘブンから西に三日歩いた所にある廃教会だ。そこに使者が五日程滞在しているらしい。まあ二日程は猶予が有るってことだ。しかしあんまり待たせるのは得策では無いだろう。さっさと届けるが良い。俺からは以上だ。」
「了解したよ。ありがとう。マスターさん。ここからはボク達の仕事だね。やるよ。エリー、慎吾。」
「「了解。」」
俺達は酒場を出るとアーティファクトを携帯したままニューヘブンの町を出た。
アーティファクトは厳重に箱に封印されており滅多な事では開かないと思われる。一体何のアーティファクトが封印されているんだろう。エクスカリバーの様な伝説の聖剣…もしくは持主に不幸をもたらす魔剣…どんなものでも可能性はあり得る。ただしこの封印からして相当高価な物だろう。恐らくだか五十万ゴールドは下らないと思う。
俺達の所持金ではとても賠償はしきれない。安全に待ち合わせ場所にまで運ばなくては…
「どうしたんだい?慎吾。怖い顔をしていたよ。ボクに話してご覧。」
「いや、リズのパンツは何色か考えていただけ…あっエリーさん。冗談です。勘弁してください。…このアーティファクトがどんだけ高価かな?とかちゃんと運ばなくちゃなとか考えていただけだよ。そんな恐ろしい事を考えていた訳じゃない。」
「なるほどねぇ。まっこれだけ厳重に封印されたアーティファクトを運ぶんじゃ色々気になるよね。ボクも特に中身が気になるよ。ボクの記憶にすら…脈々と受け継がれるアーティファクトの記憶にすら残っていない伝説級のお宝かもしれないもんね。そう考えるとずっとワクワクしてるんだ。何かの拍子に封印が解けないかなとかね。」
「不謹慎かもしれないけど、私も気になるわね。恐らくヴァジュラやゼオンボルグを超えるアーティファクトでしょう。どんな見た目でどれ程の威力があるのか是非試してみたいわね。」
「二人とも俺以上に気になっていたんだな。でも厳重に封印されているし諦めるしか無いんじゃないか?敵が出ない事を祈って待ち合わせ場所に向かおう。」
カタカタカタカタ…
「?背中に積んでいたアーティファクトが揺れたような気がするぞ。何でだ?」
「慎吾。君の気にしすぎだよ。さあ廃教会に向かおう!」
「あ…ああ。そうだな。」
俺達は廃教会への道を急いだ。今はニューヘブンから西へ一日過ぎた所だ。俺達はいつの間にか敵に囲まれていた。やっぱりこうなるわけだ。
どうやら敵は暗殺者。数は十人。前に五人、後ろに五人。ジリジリとにじりよってくる。
「敵だ!どうする?」
「前は任せなさい。私の魔法でぶっ飛ばす。」
「後ろはボクだね。幻想顕現で一網打尽だ!」
前の五人は別々に別れこちらに突っ込んできた。
それぞれが短剣を握りしめ投擲してくる!
「リズ!防御よろしく!」
「了解!禁呪!幻想顕現!アイアス!」
透明な伝説の盾を前に投擲された短剣は防がれた。驚くように顔を合わせる暗殺者達。エリーはその隙を逃さなかった。
「別れても無駄よ!詠唱破棄!メテオストーム!追尾して!喰らいなさい!」
そう彼女が唱えると天から岩が降ってくる。
隕石の嵐が五人別々に降り注ぎ叩きのめした。恐らく全員死亡。
残るは後ろの五人だ。五人が足並みを揃えて走っていた。それを見つめるリズ。距離は三十メートル。一網打尽にしようと幻想顕現を唱えるが…
「禁呪!幻想顕現!神の領域に至る狂喜!我が身に集え!神域のアーティファクトよ!」
リズの頭上に門が開いていく。そこからアーティファクトを投擲する筈だったが…
足並みを揃えていた内の一人がふっと消えてしまった。そしてそいつはリズの背後に突然ワープした。俺は驚愕した。縮地だ。暗殺者が地面を蹴らずに距離を詰める縮地を使ったのだ。
「リズ!後ろだ後ろにいるぞ!」
「えっ!何だって?」
俺がそう叫ぶのとリズの首を掻き切ろうと暗殺者がするのは同時だった。俺はエクスリボルグを槍のように投げた。リズとの距離は五メートル程だ。十分届く。
エクスリボルグは暗殺者の頭に命中し体を麻痺させた。力無く倒れる暗殺者。その存在に気付きリズは驚愕すると同時にアーティファクトの射出に取りかかった。
バババババババババババババ!グチャザシュブシュグチャバシュズチュドワォグバチャズチャバシュ…
神速で発射されたアーティファクトは三人を貫き死亡させた。残り一人が残っている!
その暗殺者はタイミング良く縮地するとリズの眼前に飛び出していた。短剣をリズに突き立てようとするが…同じ手を二度も食らうリズでは無かった。冷静に門から至近距離にアーティファクトを射出させ暗殺者を撃ち抜いた。ガクリとその場に崩れ落ちる暗殺者。
リズは自分の後ろでエクスリボルグにより気絶している暗殺者も幻想顕現で剣を取り出すと首をはねて殺した。
これで全ての暗殺者を殺した。
「まさかこんなに追手を出されるほどのアーティファクトとは思わなかったわ。リズ、慎吾。怪我はない?」
「俺は大丈夫だ。こいつら全員本業の暗殺者か…そんなものを差し向けて来るなんて俺達は一体何を運ばされているんだ?」
「封を解いて確認してみない?ボク見ちゃったんだよねぇ。慎吾の背負っているアーティファクトがカタカタ揺れているのをさ。もしかしたら解放出きるかもよ?」
「何だか分からない物に命は掛けられないからな…封印を解いてみるか。」
俺は背に背負っていたアーティファクトの入った箱を地面に下ろすと封印を剥がそうとしてみた。もう少しで行けそうだがこれ以上は無力だと直感で察する。無理矢理封印を剥がして本当に死人が出たりすると困る。
俺はそっと封印の解除具合はそのままにアーティファクトから手を離した。
「多分今はその時じゃない。時が来ればこのアーティファクトの封印は自然に剥がれる筈だ。だからこれ以上弄るのは止めておこう。」
「ちぇー。つまんないよ。慎吾。もう少しで開きそうだったじゃないか!ここで諦めるのかい!」
「俺達の誰かが死んでから辞めますじゃ遅すぎるだろう。ワガママ言わないでくれ。頼むよ。」
「まるでボクが子供見たいな言い方だね。気に食わないな。まあいいさ。もうアーティファクトの正体は追及しないで上げよう。」
「アーティファクトの件も終わったことだし廃教会を急いで目指すわよ。」
「「了解。」」
俺達は更に西に廃教会を目指して進んだ。それ以降も定期的に刺客に襲われたが全て撃破した。
そして廃教会が目と鼻の先まで迫った所で最後の刺客に出くわした。そいつは一人だけだったが今までの暗殺者らしい暗殺者ではなく奇妙な出で立ちをしていた。
全身を鋼の機械鎧に身を包んでいたのだ。恐らく銃弾の弾すら弾くであろう重装備だった。俺達に機関銃を向けて敵対する意思を示している。
「重装備をしているぞ。気を付けろ。魔法や幻想顕現が通用しないかもしれない。」
「あり得るね。ハリボテのアーティファクトじゃ奴の装甲を撃ち抜けないかもしれない。」
「魔法を拡散する鎧があると聞いたことが有るわ。あれがそうでないとは言いきれないわね。」
俺達が喋っている間に機械鎧の男は機関銃で狙いを定め弾を発射してきた。
「って隙を突けたと思ったのかな?やらせないよ。禁呪!幻想顕現!アイアス!アイギス!」
俺達三人の前にそれぞれ透明の盾が発生し銃弾を食い止めて無効化した。
「攻撃に移るよ!しこたま叩き込むんだ。ボク達の攻撃がまったく効かないとは思えない。」
「分かったわ。私の全力の魔法を味合わせてあげるわ。」
「俺は隙を見て突貫する。エクスリボルグは何時だって効きそうの無い相手を気絶させてきたんだ!」
リズの攻撃!
「禁呪!幻想顕現!血塗られた道を歩もうとも!この身に集え!神域のアーティファクトよ!全弾発射用意!連携爆砕準備!…行け!射出!」
門が次々に開いていく。パパパパパパパパパパ!
そしてアーティファクトが射出されていく!
ドドドドドパプワパプワパピパピ!
機械鎧の男にアーティファクトは何重にも突き刺さり全弾が爆砕した。
が…煙は上がっているものの機械鎧は軽微な損傷しか受けていない。化物か?あんな奴がオーディン大陸には山ほど居るのか?
「くそっ!エリー次は任せた。ボクの幻想顕現じゃ破れない。どれだけ強固なアーティファクトなんだ!あれが先史文明の遺産か!」
「リズ!任されたわ。ゼオンボルグ!ヴァジュラ!魔力を全開までチャージ!神話展開!射出!ハァハァ!連携!スゥハァ…天より至れ!全てを打ち砕く神槍よ!天の盃を乱す不貞の輩に天罰を降さん!衛星軌道上より転移!汝、グングニル!神話展開!神罰執行!ヘェルレイズスパーク!砕けよ!」
ゼオンボルグが機械鎧の男に突き刺さりヴァジュラがその目前まで迫り雷撃のドームが広がった。ゼオンボルグは究極霊爆!
機械鎧の男はのけぞった。鎧は電気のスパークに包まれている。そこにグングニルが突っ込んだ。頭から串刺しになるかと思いきやグングニルは装甲を貫通出来ずにへし折れた。
神域のアーティファクトの力を借りた呪詛がまともに通らないのか…
「ちい!私は限界。最後は任せたわよ!慎吾。」
「了解。」
死ぬかもしれないな。俺は機械鎧の男まで後五メートルの所まで駆け付けていた。機関銃の掃射を受ける。俺に貼られたアイギスとアイアスに皹が入り始めた。ここ迄か。
その時場にそぐわない陽気な声が聞こえた。
「ハッハー。兄さん。困っているね。この状況俺っちがどうにかしてやろうか?言うな言うな。俺は通りすがりの野良アーティファクト。たまたま背中でネンネしてたに過ぎない。しかしとあるアーティファクトの本霊…本物。その力の一端を見せてやろう!アロンダイト神域解放!神話顕現!自立起動!天理究極霊閃斬!」
信じられない事に背中のアーティファクトが自立起動しているらしい。
そして本物なアーティファクトによる戦慄の一撃を放った。時空が歪む程の霊子の猛りを感じる。その場にひれ伏しそうになる。
究極の斬撃が直撃した機械鎧の男は頭の部分の鎧がひしゃげてつぶれていた。即死だろう。俺達の誰もが本気でも成し遂げられなかった事をアロンダイトは成し遂げた。これが本物のアーティファクトか!
「アロンダイト。助かったぞ。しかし封印を解いてしまっては契約違反になるな。」
「封印が掛かった振りくらい俺には簡単な事さ。また封印された謎のアーティファクトに戻るよ。兄さん。あんたのエクスリボルグの本霊に呼ばれたから俺っちが呼応出来たんだぜ。彼女に感謝するんだな。もう目的地まで敵は出るまい。後は頼んだぜ。それじゃあお休み。…zzz。」
「話せるアーティファクトなんて信じられないわ。精霊が着いていると言う事は最高格のアーティファクトよ。それこそ旅の冒険者に移送なんか普通頼まないわ。まあお陰であの堅物を始末出来たんだけどね。」
「ボクの幻想顕現における一種の到達点の姿だね。ボクの記憶にもアロンダイトの像はあるけれどあんな精霊が着いた状態じゃない。見ているだけで幻想顕現の強度自体を補強するほど強い干渉を受けたよ。本当の事を言うと手元に置いておきたい位だけど仕事だから仕方無いね。」
「まあ一万ゴールドじゃ割に合わない位苦労したけどこれを含めた仕事だ。アロンダイトも有るべき所に返すとしよう。」
俺達は約束の廃教会に向かった。そこには赤いコートを着た茶髪黒目の青年が立って待っていた。俺達を見かけると待ちわびたと言った様子で話し掛けてきた。
「やあ。お兄さん達。約束のアーティファクトを受け取りに来た。ツワイスと言う物だ。さあ渡して貰おうか。」
渡すのは惜しいが…俺は逡巡した。が…約束通りアロンダイトが入った箱をツワイスに差し出した。
「うん…君は中身が何だったのか知っているみたいだね。別に良いんだよ?暗殺者達の様に強引に俺から奪い取ってもね。それとも一万ゴールドのしけた報酬で我慢するか?どうする?」
「ツワイス。あんたはボク達を試しているのか?それともゾクゾクするような闘いの果てで死にたいだけなのか?どっちにせよ賢くない選択だね。ボク達が渡すと言っている内に黙って引き取って帰った方が良い。ここから先は互いに地獄。阿鼻叫喚を見る羽目になるよ。警告だ。」
「フフフ…お嬢さんは俺の様な手合いが良く分かっているようだ。からかって済まなかった。この単なるアーティファクトを頂いて去るとしよう。さらばだ。」
そう言うと大人しくツワイスは俺からアロンダイトを受け取ってその場を去った。ようやく全身を突き刺す様な殺意から解放された。勘違いしてあの男と事を構えていたら確実に死人が出ていたであろう。あの男は存在が死そのものだった。深く関り合いになる事こそ死に繋がる。
「あの男ただ者じゃなかったわね。アロンダイトを何に使う積もりやら。戦争でも起こすつもりかしら?」
「それは分からないけど。あいつは死そのものを感じさせるオーラを放っていたよ。荒事を構えなかったボク達の正解だね。アロンダイトも渡しちゃったしボク達に出来る事はもうないさ。ニューヘブンに戻ろう。」
「ああ…町に帰ろう。襲撃に次ぐ襲撃で疲れきっている。帰り道でも襲撃が無ければ良いんだが…。」
「あったらあったで叩き潰す。そうでしょ?」
「まあな。」
俺達は廃教会からニューヘブンまで三日を掛けて帰ったが帰り道では襲撃に会わなかった。
その後酒場に戻り、事情を説明するとマスターには既に伝わっていたらしく一万ゴールドを手にいれる事が出来た。
今回の仕事の危険さに比べたら些細な報酬だと思うが仕方無い。俺達は宿屋に戻り休息を取った。
所持金は十三万ゴールド。
次の旅に続く
今俺達は酒場に居る。マスターが口を開く。
「ようやく新しい依頼だ。旦那達待たせたな。依頼主はマスターピース運送。依頼内容はとあるアーティファクトをとある場所まで運ぶ事だ。依頼料は一万ゴールド。どうだい?受けるか?」
「勿論受けさせてもらおう。俺達も暇をしていたんだ。で?何のアーティファクトを運ぶんだ?」
「うんうん。ボクも気になるよ。何のアーティファクトを運ぶんだい?」
「私達の身を守るためにも何のアーティファクトか知りたいわね。」
「うーん。そう言われてもなあ。こちらで預かっているアーティファクトの包みは厳重に封印されていて開封不可能なんだ。無理矢理開けようとすると開封者は死ぬように仕掛けが施されているとか何とか。」
「げっ。何だよ。そんな仕掛けがあるのか。本当に届けるだけで大丈夫なんだろうな。口封じに殺されたりするような依頼ならお断りだぞ。」
「それは大丈夫だ。マスターピース運送の仕事で死人が出たことはない。途中放棄は何回かあったけどな。」
「ということは達成できるかどうかはボク達次第って事か。面白いじゃないか。この依頼は受けちゃっても良いんじゃない。」
「私達はちょっとやそっとの敵じゃ叩き潰せるしね。良いわね。受けてしまいましょう。」
「まあパーティーリーダーのエリーが言うのなら…従おう。大丈夫か少し心配だが。俺達三人なら何とかなるか。」
「旦那達、話は纏まったようだな。ほらこれが配送対象のアーティファクトだ。くれぐれも扱いに気を付けてくれ。とても高価なものらしいからな。」
「了解。了解。俺達に任せてくれ。必ず指定の場所に配達しよう。それで指定の場所は?」
「ニューヘブンから西に三日歩いた所にある廃教会だ。そこに使者が五日程滞在しているらしい。まあ二日程は猶予が有るってことだ。しかしあんまり待たせるのは得策では無いだろう。さっさと届けるが良い。俺からは以上だ。」
「了解したよ。ありがとう。マスターさん。ここからはボク達の仕事だね。やるよ。エリー、慎吾。」
「「了解。」」
俺達は酒場を出るとアーティファクトを携帯したままニューヘブンの町を出た。
アーティファクトは厳重に箱に封印されており滅多な事では開かないと思われる。一体何のアーティファクトが封印されているんだろう。エクスカリバーの様な伝説の聖剣…もしくは持主に不幸をもたらす魔剣…どんなものでも可能性はあり得る。ただしこの封印からして相当高価な物だろう。恐らくだか五十万ゴールドは下らないと思う。
俺達の所持金ではとても賠償はしきれない。安全に待ち合わせ場所にまで運ばなくては…
「どうしたんだい?慎吾。怖い顔をしていたよ。ボクに話してご覧。」
「いや、リズのパンツは何色か考えていただけ…あっエリーさん。冗談です。勘弁してください。…このアーティファクトがどんだけ高価かな?とかちゃんと運ばなくちゃなとか考えていただけだよ。そんな恐ろしい事を考えていた訳じゃない。」
「なるほどねぇ。まっこれだけ厳重に封印されたアーティファクトを運ぶんじゃ色々気になるよね。ボクも特に中身が気になるよ。ボクの記憶にすら…脈々と受け継がれるアーティファクトの記憶にすら残っていない伝説級のお宝かもしれないもんね。そう考えるとずっとワクワクしてるんだ。何かの拍子に封印が解けないかなとかね。」
「不謹慎かもしれないけど、私も気になるわね。恐らくヴァジュラやゼオンボルグを超えるアーティファクトでしょう。どんな見た目でどれ程の威力があるのか是非試してみたいわね。」
「二人とも俺以上に気になっていたんだな。でも厳重に封印されているし諦めるしか無いんじゃないか?敵が出ない事を祈って待ち合わせ場所に向かおう。」
カタカタカタカタ…
「?背中に積んでいたアーティファクトが揺れたような気がするぞ。何でだ?」
「慎吾。君の気にしすぎだよ。さあ廃教会に向かおう!」
「あ…ああ。そうだな。」
俺達は廃教会への道を急いだ。今はニューヘブンから西へ一日過ぎた所だ。俺達はいつの間にか敵に囲まれていた。やっぱりこうなるわけだ。
どうやら敵は暗殺者。数は十人。前に五人、後ろに五人。ジリジリとにじりよってくる。
「敵だ!どうする?」
「前は任せなさい。私の魔法でぶっ飛ばす。」
「後ろはボクだね。幻想顕現で一網打尽だ!」
前の五人は別々に別れこちらに突っ込んできた。
それぞれが短剣を握りしめ投擲してくる!
「リズ!防御よろしく!」
「了解!禁呪!幻想顕現!アイアス!」
透明な伝説の盾を前に投擲された短剣は防がれた。驚くように顔を合わせる暗殺者達。エリーはその隙を逃さなかった。
「別れても無駄よ!詠唱破棄!メテオストーム!追尾して!喰らいなさい!」
そう彼女が唱えると天から岩が降ってくる。
隕石の嵐が五人別々に降り注ぎ叩きのめした。恐らく全員死亡。
残るは後ろの五人だ。五人が足並みを揃えて走っていた。それを見つめるリズ。距離は三十メートル。一網打尽にしようと幻想顕現を唱えるが…
「禁呪!幻想顕現!神の領域に至る狂喜!我が身に集え!神域のアーティファクトよ!」
リズの頭上に門が開いていく。そこからアーティファクトを投擲する筈だったが…
足並みを揃えていた内の一人がふっと消えてしまった。そしてそいつはリズの背後に突然ワープした。俺は驚愕した。縮地だ。暗殺者が地面を蹴らずに距離を詰める縮地を使ったのだ。
「リズ!後ろだ後ろにいるぞ!」
「えっ!何だって?」
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エクスリボルグは暗殺者の頭に命中し体を麻痺させた。力無く倒れる暗殺者。その存在に気付きリズは驚愕すると同時にアーティファクトの射出に取りかかった。
バババババババババババババ!グチャザシュブシュグチャバシュズチュドワォグバチャズチャバシュ…
神速で発射されたアーティファクトは三人を貫き死亡させた。残り一人が残っている!
その暗殺者はタイミング良く縮地するとリズの眼前に飛び出していた。短剣をリズに突き立てようとするが…同じ手を二度も食らうリズでは無かった。冷静に門から至近距離にアーティファクトを射出させ暗殺者を撃ち抜いた。ガクリとその場に崩れ落ちる暗殺者。
リズは自分の後ろでエクスリボルグにより気絶している暗殺者も幻想顕現で剣を取り出すと首をはねて殺した。
これで全ての暗殺者を殺した。
「まさかこんなに追手を出されるほどのアーティファクトとは思わなかったわ。リズ、慎吾。怪我はない?」
「俺は大丈夫だ。こいつら全員本業の暗殺者か…そんなものを差し向けて来るなんて俺達は一体何を運ばされているんだ?」
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俺はそっと封印の解除具合はそのままにアーティファクトから手を離した。
「多分今はその時じゃない。時が来ればこのアーティファクトの封印は自然に剥がれる筈だ。だからこれ以上弄るのは止めておこう。」
「ちぇー。つまんないよ。慎吾。もう少しで開きそうだったじゃないか!ここで諦めるのかい!」
「俺達の誰かが死んでから辞めますじゃ遅すぎるだろう。ワガママ言わないでくれ。頼むよ。」
「まるでボクが子供見たいな言い方だね。気に食わないな。まあいいさ。もうアーティファクトの正体は追及しないで上げよう。」
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「「了解。」」
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「分かったわ。私の全力の魔法を味合わせてあげるわ。」
「俺は隙を見て突貫する。エクスリボルグは何時だって効きそうの無い相手を気絶させてきたんだ!」
リズの攻撃!
「禁呪!幻想顕現!血塗られた道を歩もうとも!この身に集え!神域のアーティファクトよ!全弾発射用意!連携爆砕準備!…行け!射出!」
門が次々に開いていく。パパパパパパパパパパ!
そしてアーティファクトが射出されていく!
ドドドドドパプワパプワパピパピ!
機械鎧の男にアーティファクトは何重にも突き刺さり全弾が爆砕した。
が…煙は上がっているものの機械鎧は軽微な損傷しか受けていない。化物か?あんな奴がオーディン大陸には山ほど居るのか?
「くそっ!エリー次は任せた。ボクの幻想顕現じゃ破れない。どれだけ強固なアーティファクトなんだ!あれが先史文明の遺産か!」
「リズ!任されたわ。ゼオンボルグ!ヴァジュラ!魔力を全開までチャージ!神話展開!射出!ハァハァ!連携!スゥハァ…天より至れ!全てを打ち砕く神槍よ!天の盃を乱す不貞の輩に天罰を降さん!衛星軌道上より転移!汝、グングニル!神話展開!神罰執行!ヘェルレイズスパーク!砕けよ!」
ゼオンボルグが機械鎧の男に突き刺さりヴァジュラがその目前まで迫り雷撃のドームが広がった。ゼオンボルグは究極霊爆!
機械鎧の男はのけぞった。鎧は電気のスパークに包まれている。そこにグングニルが突っ込んだ。頭から串刺しになるかと思いきやグングニルは装甲を貫通出来ずにへし折れた。
神域のアーティファクトの力を借りた呪詛がまともに通らないのか…
「ちい!私は限界。最後は任せたわよ!慎吾。」
「了解。」
死ぬかもしれないな。俺は機械鎧の男まで後五メートルの所まで駆け付けていた。機関銃の掃射を受ける。俺に貼られたアイギスとアイアスに皹が入り始めた。ここ迄か。
その時場にそぐわない陽気な声が聞こえた。
「ハッハー。兄さん。困っているね。この状況俺っちがどうにかしてやろうか?言うな言うな。俺は通りすがりの野良アーティファクト。たまたま背中でネンネしてたに過ぎない。しかしとあるアーティファクトの本霊…本物。その力の一端を見せてやろう!アロンダイト神域解放!神話顕現!自立起動!天理究極霊閃斬!」
信じられない事に背中のアーティファクトが自立起動しているらしい。
そして本物なアーティファクトによる戦慄の一撃を放った。時空が歪む程の霊子の猛りを感じる。その場にひれ伏しそうになる。
究極の斬撃が直撃した機械鎧の男は頭の部分の鎧がひしゃげてつぶれていた。即死だろう。俺達の誰もが本気でも成し遂げられなかった事をアロンダイトは成し遂げた。これが本物のアーティファクトか!
「アロンダイト。助かったぞ。しかし封印を解いてしまっては契約違反になるな。」
「封印が掛かった振りくらい俺には簡単な事さ。また封印された謎のアーティファクトに戻るよ。兄さん。あんたのエクスリボルグの本霊に呼ばれたから俺っちが呼応出来たんだぜ。彼女に感謝するんだな。もう目的地まで敵は出るまい。後は頼んだぜ。それじゃあお休み。…zzz。」
「話せるアーティファクトなんて信じられないわ。精霊が着いていると言う事は最高格のアーティファクトよ。それこそ旅の冒険者に移送なんか普通頼まないわ。まあお陰であの堅物を始末出来たんだけどね。」
「ボクの幻想顕現における一種の到達点の姿だね。ボクの記憶にもアロンダイトの像はあるけれどあんな精霊が着いた状態じゃない。見ているだけで幻想顕現の強度自体を補強するほど強い干渉を受けたよ。本当の事を言うと手元に置いておきたい位だけど仕事だから仕方無いね。」
「まあ一万ゴールドじゃ割に合わない位苦労したけどこれを含めた仕事だ。アロンダイトも有るべき所に返すとしよう。」
俺達は約束の廃教会に向かった。そこには赤いコートを着た茶髪黒目の青年が立って待っていた。俺達を見かけると待ちわびたと言った様子で話し掛けてきた。
「やあ。お兄さん達。約束のアーティファクトを受け取りに来た。ツワイスと言う物だ。さあ渡して貰おうか。」
渡すのは惜しいが…俺は逡巡した。が…約束通りアロンダイトが入った箱をツワイスに差し出した。
「うん…君は中身が何だったのか知っているみたいだね。別に良いんだよ?暗殺者達の様に強引に俺から奪い取ってもね。それとも一万ゴールドのしけた報酬で我慢するか?どうする?」
「ツワイス。あんたはボク達を試しているのか?それともゾクゾクするような闘いの果てで死にたいだけなのか?どっちにせよ賢くない選択だね。ボク達が渡すと言っている内に黙って引き取って帰った方が良い。ここから先は互いに地獄。阿鼻叫喚を見る羽目になるよ。警告だ。」
「フフフ…お嬢さんは俺の様な手合いが良く分かっているようだ。からかって済まなかった。この単なるアーティファクトを頂いて去るとしよう。さらばだ。」
そう言うと大人しくツワイスは俺からアロンダイトを受け取ってその場を去った。ようやく全身を突き刺す様な殺意から解放された。勘違いしてあの男と事を構えていたら確実に死人が出ていたであろう。あの男は存在が死そのものだった。深く関り合いになる事こそ死に繋がる。
「あの男ただ者じゃなかったわね。アロンダイトを何に使う積もりやら。戦争でも起こすつもりかしら?」
「それは分からないけど。あいつは死そのものを感じさせるオーラを放っていたよ。荒事を構えなかったボク達の正解だね。アロンダイトも渡しちゃったしボク達に出来る事はもうないさ。ニューヘブンに戻ろう。」
「ああ…町に帰ろう。襲撃に次ぐ襲撃で疲れきっている。帰り道でも襲撃が無ければ良いんだが…。」
「あったらあったで叩き潰す。そうでしょ?」
「まあな。」
俺達は廃教会からニューヘブンまで三日を掛けて帰ったが帰り道では襲撃に会わなかった。
その後酒場に戻り、事情を説明するとマスターには既に伝わっていたらしく一万ゴールドを手にいれる事が出来た。
今回の仕事の危険さに比べたら些細な報酬だと思うが仕方無い。俺達は宿屋に戻り休息を取った。
所持金は十三万ゴールド。
次の旅に続く
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※※※
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