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十七話 探せ!エリクサーの元!
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ヘルメス到着二日目。
俺達はヘルメスの町でエリーの兄セルビアについて聞き込みを行っていた。
オモイカネデバイスによるとこの町にも手掛かりがある筈なのだが。
「知らないねえ。セルビア?聞いたこともない。」
「セルビア?そんな名前の奴は聞いたこと無いな。旦那。何か買っていって下さいよ。冷やかしかい?さあ帰った帰った!」
「セルビアか…酒場でも見たことが無いな。俺達も冒険者なんでね。お役に立てなくてすまない…」
と空振りばかり丸一日俺達は手分けして聞き込みを行ったがやっぱり手掛かりを得る事は出来なかった。この町のシンボル…ヘルメス病院にも聞き込みに行ったがセルビアという名前の青年は誰も知らないようだ。
俺は疑いの目をレンコに向ける。
エリーとリズはまだ聞き込みをしている。今は彼女と二人きりだった。
「どうしたんだい?慎吾。怖い顔をしているよ。」
「オモイカネデバイスは確かに北に行けばセルビアが居ると言っていたんだよな。全然見つからないじゃないか。本当に大丈夫なのかよ。」
「オモイカネデバイスはあくまでふんわりした解答しか出来ない場合がある。セルビアの件もその場合に当たるんだ。まあもっと北の町に行かないと駄目かもしれないね。だからといってすぐにこの町を出るのも得策じゃ無いだろう。君達はあたしに貢いで素寒貧になったんだ。その分依頼をこなして金を稼がないとね。この町にも依頼はきっとあるだろう?」
「そうか。皆にはオモイカネデバイスの事は黙っておくよ。騒ぎになっても困るからな。この町で仕事を探さなくちゃいけないって言うのは同意だ。三万ゴールドしか無いからな。」
エリーとリズがセルビア探しから戻ってきた。浮かない顔をしている。やはり駄目だったのだろう。
「どうだ?そっちは見つかったか?」
「駄目ね。全然。もっと北の町に行かないと手掛かりは無いのかも。まあ占いの結果によるとだけどね。」
「ボクもまるで駄目だったよ。セルビアのセの字も出てきやしない。完全にお手上げだね。」
「レンコとも話していたんだが、この町でのセルビア探しは諦めてまた仕事を探すことにしようという事になった。それで良いかな?」
「そうね。お金ももっと欲しいしそれが良いんじゃ無いかしら。この町では一番大きいヘルメス病院で仕事が受けられるみたいよ。ヘルメス病院に行ってみましょう。」
「ヘルメス病院は先史文明の遺跡の病院を利用してるみたいだね。君達のような現代人に利用できるとは思っても居なかった。これはちょっとした驚きだ。あたし達不死人以外にも先史文明を使いこなせるなんてね。」
「ボク達は病気では無いけど病院にお世話になるって言うのは不思議な感覚だね。まあお金を貰って仕事をするんだけれどさ。さあ!ヘルメス病院を目指そう。」
俺達は町の目抜通りの中に隣接している巨大な病院…ヘルメス病院までやってきた。レンコが言うように現代的な見た目の病院だ。中に入ってみる。
中もまるで現代の病院に居るような造りになっていた。治療方法も現代的なのかと疑いの目を向けたが…すぐにそれは解消された。
患者は適切な治療を受けて傷を癒している。その治療方法を聞くと現代的な処置方法が聞こえてきた。
医者のやり取りが聞こえてくるのだが、中世の見た目に反する内容だった。医療について専門家では無いので詳しい事は分からなかったが…
大腸ガンの手術…開放骨折の治療…心臓病の治療で心臓移植を行う…等々が聞こえてきた。
こんな現代的な病院でどんな依頼があるのかと思ったのだがそれは意外な物だった。
依頼担当の病院の人に話し掛けてみる。
彼は患者の受け付けをするカウンターに居た。
「俺達は依頼を受けに来たんだがどんな依頼があるんだ。」
「ああ。そうかい。今ある依頼は幻の霊薬エリクサーの元になるエリクという薬草の採集だ。報酬は一万ゴールド。どこに生えているかはわからない。」
「何だって。それじゃあ依頼の受けようが無いじゃないか?何時もは何処から取ってくるんだい?」
「それが分からないんだ。この依頼も五年前から提示していてな。誰も達成できていないんだ。あんた達も無理なら無理で諦めても良いぞ。」
「流石に今回の依頼は諦めざるを得ないかしら?」
「ちょっとまってね。あたしの占いの結果…ヘルメスの町から西に三日歩いた所にあるサンメルト山って所にエリクサーの元になる薬草…エリクがあるらしい。この依頼は達成可能だ。」
「でもセルビアの件でも占いは外れたじゃない。信用できるのかしら。」
「痛い所を突くね。確かにセルビアの所在地はまだ分からないけど…それも北に向かえば良いのは確実なんだ。外れたとは言えないよ。さああたしの依頼を信じて!」
「ボクは信じても良いと思う。何せ全てを見た人の占いだ。外れるわけがない。それに具体的に名前まで出たんだ。行ってみる価値があるんじゃないかな?」
「俺も賛成だな。エリーはまだ信じられないか?」
「うむむ。仕方無いわね。今回の占いが当たるかどうかで占いを信じるかどうか決めましょう。担当者さん。ゴタゴタして悪かったわね。エリクの採集の件は承ったわ。私達が見つけてくる。」
「そうかい。依頼を受けてくれて何よりだ。エリクが届くのを首を長くして待っているぜ。」
俺達はヘルメス病院を出るとヘルメスの町を出て西に三日間歩き通した。
「ここがサンメルト山だね。ここまで大分歩いてきたなあ。ボク達で果たしてエリクを見つけられるのかどうかだね。」
「あたしの占いに寄ると山頂にエリクは生えている。そこにガーディアンが居るだろうけどね。」
「ここまで休みらしい休みは無かったけどもう一頑張りよ。サンメルト山を一気に登ってしまいましょう。」
「了解。皆行くぞ!」
「「「了解!」」」
俺達はサンメルト山を登り始めた。ちょっとした雑魚モンスターに出会う事もあったが蹴散らして進んだ。登りはじめて六時間程で頂上に辿り着いた。そこには巨大なモンスター…キマイラが居た。大きさは十メートル程。
俺達は戦闘態勢に入る。
俺達に気づくとキマイラは突進してきた。
距離は十メートルも無い。危険だ!
リズは幻想顕現を唱えた。
「幻想顕現!天理!アイギス!アイアス!」
透明な盾が俺達の前に展開された。
キマイラの火炎放射と噛みつき攻撃はアイギスとアイアスの前に無効化される。
俺は縮地でキマイラの脇に回り込んだ。そしてエクスリボルグで袈裟斬りを連続で叩き込む。
確かな手応え。キマイラは気絶した。
エリーとリズが止めに入る。
「レイジングフレア!トールハンマー!」
極小の太陽と雷のハンマーがキマイラを叩き潰した。キマイラはぐったりしながら体からブスブスと煙を上げている。もう虫の息だろう。
「幻想顕現!限定召喚!エクスカリバー!神技展開!天理!究極霊閃斬!」
天理で呼ばれたエクスカリバーを振るい黄金の閃光を発射した。キマイラは光に包まれて溶けていく。気づくとその場には何も残っていなかった。
戦闘終了。
「今日もつつがなくだな。」
「あたしも何かしたかったなぁ。」
「レンコ。もっと強敵が出てきたら嫌でもお願いするわよ。このくらいの魔物なら私達で充分だわ。」
「弱っちかったねぇ。ボク達全員で掛かる必要も無かったかもね。さあエリクを探しに行こう。」
俺達は山頂をくまなく捜索した。すると崖の近くに虹色に輝く草を見つけた。
レンコが近寄り口を開く。
「間違いない。これがエリクサーの元になる薬草…エリクだ。依頼達成ー!さあ帰るよ。」
「これがエリクか。如何にもって感じの見た目だな。」
「幻の薬草…エリク。本当にあるとは思ってなかったわ。レンコの占いってちゃんと当たるのね。見直したわ。」
「そうだろう!あたしの占いに外れ無しってね。」
「ボク達本当に何でも屋だよねぇ。こんなところにまで薬草採りに来ちゃうんだからさ。まあエリクが見つかって何よりだけど。もっと楽な仕事をしたいもんだ。」
「殺しの依頼の方が楽か?」
「何かを探すよりは楽さ。まあ殺しもしたくはないけどねぇ。ボク達の心が荒むよ。」
「依頼を選べるほど仕事があれば良いんだけれどね。さあ帰りましょう。」
俺達はサンメルト山を下山し帰路に着いた。帰り道でも目立った障害はなかった。そしてヘルメスに到着。
ヘルメス病院に向かっていった。
病院の中で依頼の担当者を探した。前と同じく患者の受け付けをするカウンターに居たようだ。
「やあ。旦那方。どうだった?やっぱり見つからなかったか?何恥じる事は無いさ。皆無理だったんだ。所詮エリクサーなんて物語の中の代物。いくらヘルメス病院と言えど用意する事は無理なんだ。」
「持ってきたぞ。エリク。ほらこの草だ受け取ってくれ。」
「本当にエリクか!?俺も初めて見る。あんたらは本物の冒険者みたいだな。今すぐ報酬を支払おう。少し待っていてくれ!」
そういうと担当者はカウンターの奥に下がっていった。
「凄い驚いていたね。フフフ…ボク達はただの冒険者ではない事を理解できたかな?」
「やれることをやっているだけなんだけどね。まあ今回はレンコの占いのお陰だわ。セルビアももっと北の町に行けば本当に見つかるかもしれない。」
「その通り。だから諦めちゃ駄目だよ。エリー。きっとセルビアは見付かるからさ。あたしが保証するよ。今は旅に集中しよう。」
「そうね。ありがとう。レンコ。あら担当者が戻ってきたわ。」
「待たせたな。旦那方。これが報酬の一万ゴールドだ。まだまだ家の病院には依頼があるんだ。あんた達には安心して任せられる。また後日やってきてくれ。」
「了解した。それじゃあな!また会おう。担当者の人!」
俺達はヘルメス病院を出ると宿屋に戻った。そして今は部屋にいる。
「あー疲れたな。エリー!ムフムフしようぜ!風呂の前に身体を暖めあおう!」
「もう相手にするのも面倒くさいけど、死になさい!レイジングフレア!」
「相変わらず熱いね。あたしにはセクハラしないでね。慎吾。本気で殺しちゃうから。」
「ボクはアーティファクトで迎撃したくないから徹底的に無視するよ。レンコもエリーもそうすれば良いのに。」
「それもそうだね。あたしも年長者の余裕って奴を見せないと。」
「無視しようと思ってもムカついて無視できないのよ!レイジングフレア展開終了!」
宿屋の一室がまばゆい光に包まれ慎吾は死にかけた。それでも彼はセクハラを止めない。それが彼の生き甲斐だからだ。
次の旅に続く
俺達はヘルメスの町でエリーの兄セルビアについて聞き込みを行っていた。
オモイカネデバイスによるとこの町にも手掛かりがある筈なのだが。
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俺は疑いの目をレンコに向ける。
エリーとリズはまだ聞き込みをしている。今は彼女と二人きりだった。
「どうしたんだい?慎吾。怖い顔をしているよ。」
「オモイカネデバイスは確かに北に行けばセルビアが居ると言っていたんだよな。全然見つからないじゃないか。本当に大丈夫なのかよ。」
「オモイカネデバイスはあくまでふんわりした解答しか出来ない場合がある。セルビアの件もその場合に当たるんだ。まあもっと北の町に行かないと駄目かもしれないね。だからといってすぐにこの町を出るのも得策じゃ無いだろう。君達はあたしに貢いで素寒貧になったんだ。その分依頼をこなして金を稼がないとね。この町にも依頼はきっとあるだろう?」
「そうか。皆にはオモイカネデバイスの事は黙っておくよ。騒ぎになっても困るからな。この町で仕事を探さなくちゃいけないって言うのは同意だ。三万ゴールドしか無いからな。」
エリーとリズがセルビア探しから戻ってきた。浮かない顔をしている。やはり駄目だったのだろう。
「どうだ?そっちは見つかったか?」
「駄目ね。全然。もっと北の町に行かないと手掛かりは無いのかも。まあ占いの結果によるとだけどね。」
「ボクもまるで駄目だったよ。セルビアのセの字も出てきやしない。完全にお手上げだね。」
「レンコとも話していたんだが、この町でのセルビア探しは諦めてまた仕事を探すことにしようという事になった。それで良いかな?」
「そうね。お金ももっと欲しいしそれが良いんじゃ無いかしら。この町では一番大きいヘルメス病院で仕事が受けられるみたいよ。ヘルメス病院に行ってみましょう。」
「ヘルメス病院は先史文明の遺跡の病院を利用してるみたいだね。君達のような現代人に利用できるとは思っても居なかった。これはちょっとした驚きだ。あたし達不死人以外にも先史文明を使いこなせるなんてね。」
「ボク達は病気では無いけど病院にお世話になるって言うのは不思議な感覚だね。まあお金を貰って仕事をするんだけれどさ。さあ!ヘルメス病院を目指そう。」
俺達は町の目抜通りの中に隣接している巨大な病院…ヘルメス病院までやってきた。レンコが言うように現代的な見た目の病院だ。中に入ってみる。
中もまるで現代の病院に居るような造りになっていた。治療方法も現代的なのかと疑いの目を向けたが…すぐにそれは解消された。
患者は適切な治療を受けて傷を癒している。その治療方法を聞くと現代的な処置方法が聞こえてきた。
医者のやり取りが聞こえてくるのだが、中世の見た目に反する内容だった。医療について専門家では無いので詳しい事は分からなかったが…
大腸ガンの手術…開放骨折の治療…心臓病の治療で心臓移植を行う…等々が聞こえてきた。
こんな現代的な病院でどんな依頼があるのかと思ったのだがそれは意外な物だった。
依頼担当の病院の人に話し掛けてみる。
彼は患者の受け付けをするカウンターに居た。
「俺達は依頼を受けに来たんだがどんな依頼があるんだ。」
「ああ。そうかい。今ある依頼は幻の霊薬エリクサーの元になるエリクという薬草の採集だ。報酬は一万ゴールド。どこに生えているかはわからない。」
「何だって。それじゃあ依頼の受けようが無いじゃないか?何時もは何処から取ってくるんだい?」
「それが分からないんだ。この依頼も五年前から提示していてな。誰も達成できていないんだ。あんた達も無理なら無理で諦めても良いぞ。」
「流石に今回の依頼は諦めざるを得ないかしら?」
「ちょっとまってね。あたしの占いの結果…ヘルメスの町から西に三日歩いた所にあるサンメルト山って所にエリクサーの元になる薬草…エリクがあるらしい。この依頼は達成可能だ。」
「でもセルビアの件でも占いは外れたじゃない。信用できるのかしら。」
「痛い所を突くね。確かにセルビアの所在地はまだ分からないけど…それも北に向かえば良いのは確実なんだ。外れたとは言えないよ。さああたしの依頼を信じて!」
「ボクは信じても良いと思う。何せ全てを見た人の占いだ。外れるわけがない。それに具体的に名前まで出たんだ。行ってみる価値があるんじゃないかな?」
「俺も賛成だな。エリーはまだ信じられないか?」
「うむむ。仕方無いわね。今回の占いが当たるかどうかで占いを信じるかどうか決めましょう。担当者さん。ゴタゴタして悪かったわね。エリクの採集の件は承ったわ。私達が見つけてくる。」
「そうかい。依頼を受けてくれて何よりだ。エリクが届くのを首を長くして待っているぜ。」
俺達はヘルメス病院を出るとヘルメスの町を出て西に三日間歩き通した。
「ここがサンメルト山だね。ここまで大分歩いてきたなあ。ボク達で果たしてエリクを見つけられるのかどうかだね。」
「あたしの占いに寄ると山頂にエリクは生えている。そこにガーディアンが居るだろうけどね。」
「ここまで休みらしい休みは無かったけどもう一頑張りよ。サンメルト山を一気に登ってしまいましょう。」
「了解。皆行くぞ!」
「「「了解!」」」
俺達はサンメルト山を登り始めた。ちょっとした雑魚モンスターに出会う事もあったが蹴散らして進んだ。登りはじめて六時間程で頂上に辿り着いた。そこには巨大なモンスター…キマイラが居た。大きさは十メートル程。
俺達は戦闘態勢に入る。
俺達に気づくとキマイラは突進してきた。
距離は十メートルも無い。危険だ!
リズは幻想顕現を唱えた。
「幻想顕現!天理!アイギス!アイアス!」
透明な盾が俺達の前に展開された。
キマイラの火炎放射と噛みつき攻撃はアイギスとアイアスの前に無効化される。
俺は縮地でキマイラの脇に回り込んだ。そしてエクスリボルグで袈裟斬りを連続で叩き込む。
確かな手応え。キマイラは気絶した。
エリーとリズが止めに入る。
「レイジングフレア!トールハンマー!」
極小の太陽と雷のハンマーがキマイラを叩き潰した。キマイラはぐったりしながら体からブスブスと煙を上げている。もう虫の息だろう。
「幻想顕現!限定召喚!エクスカリバー!神技展開!天理!究極霊閃斬!」
天理で呼ばれたエクスカリバーを振るい黄金の閃光を発射した。キマイラは光に包まれて溶けていく。気づくとその場には何も残っていなかった。
戦闘終了。
「今日もつつがなくだな。」
「あたしも何かしたかったなぁ。」
「レンコ。もっと強敵が出てきたら嫌でもお願いするわよ。このくらいの魔物なら私達で充分だわ。」
「弱っちかったねぇ。ボク達全員で掛かる必要も無かったかもね。さあエリクを探しに行こう。」
俺達は山頂をくまなく捜索した。すると崖の近くに虹色に輝く草を見つけた。
レンコが近寄り口を開く。
「間違いない。これがエリクサーの元になる薬草…エリクだ。依頼達成ー!さあ帰るよ。」
「これがエリクか。如何にもって感じの見た目だな。」
「幻の薬草…エリク。本当にあるとは思ってなかったわ。レンコの占いってちゃんと当たるのね。見直したわ。」
「そうだろう!あたしの占いに外れ無しってね。」
「ボク達本当に何でも屋だよねぇ。こんなところにまで薬草採りに来ちゃうんだからさ。まあエリクが見つかって何よりだけど。もっと楽な仕事をしたいもんだ。」
「殺しの依頼の方が楽か?」
「何かを探すよりは楽さ。まあ殺しもしたくはないけどねぇ。ボク達の心が荒むよ。」
「依頼を選べるほど仕事があれば良いんだけれどね。さあ帰りましょう。」
俺達はサンメルト山を下山し帰路に着いた。帰り道でも目立った障害はなかった。そしてヘルメスに到着。
ヘルメス病院に向かっていった。
病院の中で依頼の担当者を探した。前と同じく患者の受け付けをするカウンターに居たようだ。
「やあ。旦那方。どうだった?やっぱり見つからなかったか?何恥じる事は無いさ。皆無理だったんだ。所詮エリクサーなんて物語の中の代物。いくらヘルメス病院と言えど用意する事は無理なんだ。」
「持ってきたぞ。エリク。ほらこの草だ受け取ってくれ。」
「本当にエリクか!?俺も初めて見る。あんたらは本物の冒険者みたいだな。今すぐ報酬を支払おう。少し待っていてくれ!」
そういうと担当者はカウンターの奥に下がっていった。
「凄い驚いていたね。フフフ…ボク達はただの冒険者ではない事を理解できたかな?」
「やれることをやっているだけなんだけどね。まあ今回はレンコの占いのお陰だわ。セルビアももっと北の町に行けば本当に見つかるかもしれない。」
「その通り。だから諦めちゃ駄目だよ。エリー。きっとセルビアは見付かるからさ。あたしが保証するよ。今は旅に集中しよう。」
「そうね。ありがとう。レンコ。あら担当者が戻ってきたわ。」
「待たせたな。旦那方。これが報酬の一万ゴールドだ。まだまだ家の病院には依頼があるんだ。あんた達には安心して任せられる。また後日やってきてくれ。」
「了解した。それじゃあな!また会おう。担当者の人!」
俺達はヘルメス病院を出ると宿屋に戻った。そして今は部屋にいる。
「あー疲れたな。エリー!ムフムフしようぜ!風呂の前に身体を暖めあおう!」
「もう相手にするのも面倒くさいけど、死になさい!レイジングフレア!」
「相変わらず熱いね。あたしにはセクハラしないでね。慎吾。本気で殺しちゃうから。」
「ボクはアーティファクトで迎撃したくないから徹底的に無視するよ。レンコもエリーもそうすれば良いのに。」
「それもそうだね。あたしも年長者の余裕って奴を見せないと。」
「無視しようと思ってもムカついて無視できないのよ!レイジングフレア展開終了!」
宿屋の一室がまばゆい光に包まれ慎吾は死にかけた。それでも彼はセクハラを止めない。それが彼の生き甲斐だからだ。
次の旅に続く
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