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夢幻の旅路九
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俺達は宛も無く歩き続けた。不死者は食糧も補給もいらない。正に夢幻に旅を続ける事が出来る。歩き始めて一ヶ月もう何も飲み食いしていない。肉体的には問題ないのだが、精神が磨耗していくのが分かる。
日差しは強い。まるで俺達を熱で殺そうとせんばかりだ。
今は砂漠地帯を歩いているため余計に暑さを感じる。この先に果たして町があるのだろうか…怖くて聞けなかった事をレンコに聞く。
「レンコ。本当に此方の方向で合っているのか?砂漠が広がるばかりじゃないか。死にはしなくてもその内行動不能になるんじゃないか。」
「オモイカネデバイスによるとこの先に町があるはず。ハデスポリスから一番近い町なのは間違いないだろう。さあ歩いた歩いた。」
「りょーかい。本当に町なんかあるのかね。しかしオモイカネデバイス様々だからな。逆らう事なんて出来ないか。」
「そうだよ。苦しいのは分かるけど死ぬ事は無いんだ。そんな簡単に人間は死ねない。死んでも辛さはリセットされないしね。しかし砂漠って本当に何にも無いところだなぁ。モンスターも人間の敵も何にも居やしない。退屈極まるね。」
「モンスターなら居るかもしれないぞ。さっきから砂の中を何かが泳いでいる。だんだんこっちに迫ってきているぞ。」
「怪談話か何かかい?そんなんじゃあたしは驚かないよ。この砂の中を泳いでくる化物なんて…まあ居るには居るか。構えて慎吾。」
「おう。どんなデカブツでもエクスリボルグで仕留める。」
砂の中のヒレは段々とこちらに近付いてくる。そして後五メートルと言うところでザバッと潜っていた者が姿を表した。砂竜とでも言うべきだろうか?体長五メートルは下らない恐竜?だ。
「出てきたなサンドムムンベ!砂漠にはこいつが居ることを忘れていたよ。慎吾!やっちゃえ!」
「あいよ!行くぜ!縮地で攻める。」
サンドムムンベは此方に向かって思い切り尻尾を振ってきた。巻き上げられた砂がまるで散弾の様にこの身を叩きつけようとする。しかし遅い。俺はサンドムムンベの真後ろに縮地を終えた。レンコは砂の散弾を拳で弾いた。有効打無し。
しかしサンドムムンベは俺に気付くと身体を思い切り回転させて尻尾を叩き付けて来た。エクスリボルグで防ぐも吹っ飛ばされる俺。そしてサンドムムンベは素早く振り向くと俺に向かってかぶり付いてきた。そこにエクスリボルグをサンドムムンベの顔面に叩き付ける。
サンドムムンベは噛みつこうとしたままその場にゆっくりと崩れ落ちた。エクスリボルグはクリーンヒットで決まった様だ。
「ふっ。つまらぬものを気絶させてしまった。」
「一応こいつ竜種何だけどなあ。エクスリボルグも大概なチート武器だね。」
「見た目は木の棒。実際は絶対に気絶させる武器だからな。たまに殺す事もあるけど…この間の超魔王級の化物も気絶させられたしな。攻撃が決まれば砕けぬ物は無いんだよ。」
「後試してないのは神くらいだね。まあ神と闘う事なんて滅多に無いと思うけどね。さあサンドムムンベは放っておいて先に進もう。この砂漠の先にオアシスと信仰の町イシスがあるはずだ。」
「了解。並の人間ならとっくに死んでる暑さだ。こんな極熱の大地に人が住める場所があるなんて未だに信じられない。」
「あたしもそれは同感。イシスの町は水で町を囲っているんでしょ。だから暑さに負けない民が居るんだ。町中を水で囲ってしまえば砂漠と違って体感温度が相当下がるはずだよ。」
「そんなもんか…よし。イシスを目指して歩こう。」
俺達は再び歩き始めた。それから一週間後、俺達はようやくオアシスと信仰の町、イシスに辿り着いた。
次の旅に続く
日差しは強い。まるで俺達を熱で殺そうとせんばかりだ。
今は砂漠地帯を歩いているため余計に暑さを感じる。この先に果たして町があるのだろうか…怖くて聞けなかった事をレンコに聞く。
「レンコ。本当に此方の方向で合っているのか?砂漠が広がるばかりじゃないか。死にはしなくてもその内行動不能になるんじゃないか。」
「オモイカネデバイスによるとこの先に町があるはず。ハデスポリスから一番近い町なのは間違いないだろう。さあ歩いた歩いた。」
「りょーかい。本当に町なんかあるのかね。しかしオモイカネデバイス様々だからな。逆らう事なんて出来ないか。」
「そうだよ。苦しいのは分かるけど死ぬ事は無いんだ。そんな簡単に人間は死ねない。死んでも辛さはリセットされないしね。しかし砂漠って本当に何にも無いところだなぁ。モンスターも人間の敵も何にも居やしない。退屈極まるね。」
「モンスターなら居るかもしれないぞ。さっきから砂の中を何かが泳いでいる。だんだんこっちに迫ってきているぞ。」
「怪談話か何かかい?そんなんじゃあたしは驚かないよ。この砂の中を泳いでくる化物なんて…まあ居るには居るか。構えて慎吾。」
「おう。どんなデカブツでもエクスリボルグで仕留める。」
砂の中のヒレは段々とこちらに近付いてくる。そして後五メートルと言うところでザバッと潜っていた者が姿を表した。砂竜とでも言うべきだろうか?体長五メートルは下らない恐竜?だ。
「出てきたなサンドムムンベ!砂漠にはこいつが居ることを忘れていたよ。慎吾!やっちゃえ!」
「あいよ!行くぜ!縮地で攻める。」
サンドムムンベは此方に向かって思い切り尻尾を振ってきた。巻き上げられた砂がまるで散弾の様にこの身を叩きつけようとする。しかし遅い。俺はサンドムムンベの真後ろに縮地を終えた。レンコは砂の散弾を拳で弾いた。有効打無し。
しかしサンドムムンベは俺に気付くと身体を思い切り回転させて尻尾を叩き付けて来た。エクスリボルグで防ぐも吹っ飛ばされる俺。そしてサンドムムンベは素早く振り向くと俺に向かってかぶり付いてきた。そこにエクスリボルグをサンドムムンベの顔面に叩き付ける。
サンドムムンベは噛みつこうとしたままその場にゆっくりと崩れ落ちた。エクスリボルグはクリーンヒットで決まった様だ。
「ふっ。つまらぬものを気絶させてしまった。」
「一応こいつ竜種何だけどなあ。エクスリボルグも大概なチート武器だね。」
「見た目は木の棒。実際は絶対に気絶させる武器だからな。たまに殺す事もあるけど…この間の超魔王級の化物も気絶させられたしな。攻撃が決まれば砕けぬ物は無いんだよ。」
「後試してないのは神くらいだね。まあ神と闘う事なんて滅多に無いと思うけどね。さあサンドムムンベは放っておいて先に進もう。この砂漠の先にオアシスと信仰の町イシスがあるはずだ。」
「了解。並の人間ならとっくに死んでる暑さだ。こんな極熱の大地に人が住める場所があるなんて未だに信じられない。」
「あたしもそれは同感。イシスの町は水で町を囲っているんでしょ。だから暑さに負けない民が居るんだ。町中を水で囲ってしまえば砂漠と違って体感温度が相当下がるはずだよ。」
「そんなもんか…よし。イシスを目指して歩こう。」
俺達は再び歩き始めた。それから一週間後、俺達はようやくオアシスと信仰の町、イシスに辿り着いた。
次の旅に続く
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