究極黄金巫女と俺

八雲 全一

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今日も朝がやってくる。いつもと変わらない朝。そのはずだったが今日は少しだけ違っていた。少し大きく違っていた。終りなんていつも唐突だった。
宿屋の親父に俺は叩き起こされた。
「旦那!寝ている所を済まないな!緊急の依頼なんだ。魔王が現れた。ノースランドのすぐそばに魔王城が現れたんだ。旦那と嬢ちゃんに頼みたい。他にも各所で戦える冒険者を募っているんだ。」
「魔王…あの噂や伝説に聞く魔王が現れたっていうのか。」
チラリとギルディーンを見てみる。まだ眠っているな。知っているのは俺だけという事になる。
「そうだ。ノースランド滅亡の危機だ。どちらにせよ。ここに居ても死ぬのを待つだけだ。行ってくれないか旦那?」
「分かった。魔王退治の依頼確かに承ろう。詳細が書いてある紙をくれ。」
そう言うと親父はすぐに詳細が書いてある紙を渡してきた。ノースランド南西十五kmの地点に魔王城現れり…か。
「旦那!頼んだぜ。ドラゴンを屠るぐらいだ。魔王も何とかしてくれ。」
「そういう注文は受け付けられないがやるだけやって見るよ。俺も死ぬつもりは無い。」
朝から騒いでいたためギルディーンが起きてしまったようだ。不快そうな顔をするギルディーン。
「どうしたんだ?朝っぱらから一体。騒がしい事この上ないね。不敬だぞ。貴様ら。」
「嬢ちゃん。騒がしくして済まない。実はな魔王が現れたんだ。国の滅亡の危機だっていうんで騒ぎになっているんだよ。お騒がせして悪かったな。それじゃあ旦那!頼んだぜ。じゃあな。」
そういうと親父は一階に下りていった。
ギルディーンはぼーっとしている。
「魔王…ギルディーンは倒せるのか?俺は一人じゃ無理そうだが…倒したいという衝動はある。」
「倒せるね。魔王位のモンスターなら幾らでも倒してきたよ。安心するんだ。ボクが恐れるのはボクと同じ星に刻まれた伝説の英雄達のみだ。それだって本気のボクの前には突っ伏するしかないだろうよ。」
「…そこまで言うのなら倒せるのだろう。俺は死なない様に頑張るさ。」
「ケイジ。お前が死なないかどうかは正直保証できない。攻撃力は凄いからな。アウトレンジからの狙撃に集中していろよ。さあ出かけよう。魔王退治に。」
俺達は一階の酒場に下りると外に出た。目抜き通りを歩き町の門まで行く。衛兵の数が多い。魔王城からやってくる妖魔を警戒しているのだろう。俺達は用件を伝えると門を通してもらえた。ここから南西にある魔王城を目指す。街道に沿って歩いて行くのが一番の近道だった。
ギルディーンが口を開く。
「どうだい?殺害衝動は魔王相手でも湧くのかい?」
「ああ…湧くね。どんな凄い奴でも俺なら殺せる。そう確信めいた直感が殺害衝動なのかもしれないな。今なら魔王だって神様だって殺して見せるさ。どす黒い自分が空っぽの器を満たして犯していくんだ。壊れるくらい甘い快楽。それが俺の殺害衝動だ。ギルディーン…君にはそういう感情は今の所得ていないよ。」
「当たり前だ!そんな感情をボクに向けられたら流石に君を手討ちにしないわけにはいかなくなるだろう。余り馬鹿な事を考えるなよ。ケイジ。」
「ああ…分かっているさ。」
魔王…曰く魔族の王。不死にも近いかもしれない。討つにはどんな銃火器だって物足りないだろう。だけど対竜狙撃銃なら有効打を与えることが出来るかもしれなかった。
それでも殺せるだろうか…否殺さなくてはいけないのだ。どんな化物でも。そういう化物を屠る為に対竜狙撃銃のような一品が存在している。
俺は泣き出しそうだった。何でかは分からない。魔王が怖いわけではない。嬉しい。ただ嬉しかったのだ。魔王の様な猛者を屠る事が出来るチャンスが我が手にはある。
他の冒険者に屠られる可能性もあったがそれはそれだ。
魔王の姿を想像する。倒す妄想をする。頭を…胸を…撃ち抜き一撃で屠る。それが俺の持っている対竜狙撃銃では可能な事だった。
俺は夢想にふけっていく。

ボクは歩くのに疲れていたので飛行機をゲートオブアヴァロンから召喚した。何やら夢想にふけっているケイジの手を引いて飛行機に乗り込む。ケイジの目の前に手を振ってみるが…妄想でもしているのだろう。反応が無い。折角初めて飛行機に乗るのだというのに驚いてくれなくては乗せた甲斐が無いという物だ。まあ仕方ないだろう。
飛行機は直角に浮遊すると魔王城を目指して飛んでいった。ようやくケイジが我を取り戻したようだ。
「何だ?この機械は?」
「飛行機と言ってね。空を飛べる代物さ。ボクが用意したんだ。凄いだろう。」
呆気にとられるケイジ。フフン驚いてもらわないと出した甲斐が無いという物だ。
「凄い機械があるものだ。ラースフィールドなら同じものを持っているかもしれないけど。びっくりしたよ。ギルディーン。」
「これもボクの自由にできる財宝の一つに過ぎないのさ。まだまだこれからも驚かせてやろう。」
そう言うとボクは最高に気分が良かった。やはりボクの財宝をひけらかすのは楽しかった。それで喜んでもらえるのならなお良し。
まあボクも無駄に財宝を振り回すことは無いのでタイミングを呼んで出す事にはなる。
空の旅をしながらボク達は話し出した。
「今日の具合は良いかい。何処か調子が悪いところがあったら言うんだ。魔王討伐はお前には荷が重すぎるだろう。ケイジ。」
「感情の高ぶりが抑えられないのを体調不良といえばそうなのだろうな。さっきから魔王を倒す妄想が止まらないんだ。一向に全然。それで困っている。」
「武者震いのようなものだよ。ケイジ。否定するべきものではないな。むしろ受け入れるべきだ。お前の殺害衝動はお前を構築する。空っぽの器を満たす大切な物なんじゃないか?」
「そうだな…ただ殺したい。それだけだ。誰にも魔王という獲物を渡したくない。壊したい。魔王を…全てを破壊してやりたい。」
「愉悦…そうひたすら愉悦を求めるか。ケイジ。とても今の君は人間らしいよ。初めて会った頃とは大違いだね。」
ケイジは生まれたばかりのといっても今まで自分の裏側に沈んでいたはずの殺害衝動に酔っぱらっている。ボクの様な従者が居なければ魔王に突っ込んで即座に死んでいる事だろう。
ボクが居るから逆に言うと安全だと言える。まったくケイジからは目が離せない。よちよち歩きを始めた子供のような危うさを持っている。明らかに自分を彼は律しきれていなかった。
ボクも昔に比べると気が長くなった方だ。自分の部下がこんな殺害衝動に酩酊状態になったら即座に首を切り落としていただろう。
そんな快楽に酔いしれる兵隊はボクの軍隊には不要だからだ。今は一介のパートナーとして生暖かく見守っている。ケイジが変貌し羽化する様子を…といってもこのまま放っておくと殺人鬼にでもなりかねないのでどうしようかは少し考えている。
といってもボクから愛情を与える訳にもいかないだろう。ボクはそんなに安い女じゃないんだ。
まあ今後の経過を見守るとしようか、彼にボクと殺戮以外に興味があるものが生まれるのかどうかまだそれは分からなかった。
飛行機は飛び始めてから数分で魔王城の前に到着した。ボクは操縦するために念を込めて飛行機を着陸させた。この飛行機は念導操作で動いている。人間の脳から発する念を受けて動くのだ。
ケイジに促し、外に下りさせる。ボクも外に下りると飛行機はそのままにしておいた。
馬鹿みたいだが一階から攻略していくほかないらしい。やれやれだ。

ギルディーンの用意していた飛行機から降りると俺達は魔王城の一階に入っていった。中にはおどろおどろしい化物の彫像が立っていた。日は全く差さない作りになっており、ところどころにある松明とギルディーンの服から出るほのかな灯り以外に身を照らす物は無かった。
二階の階段を前に妖魔が立ち塞がる。ガーゴイルが五体。ギルディーンはゲートオブアヴァロンを展開すると宝貝を射出し、敵を全滅させた。それぞれ一体に付き一本の宝貝であの世に送ったようだ。余りの華麗さに見惚れてしまった。
「さあぼうっとしていないで!上を目指すよ。ケイジ。早く来るんだ。」
「ああ!済まない。少し君に見惚れていたよ。」
「フン。当然と言えるな。一々言わなくて宜しいと言いたいが言われると嬉しいから、いくらでも言っていいぞ。」
「フフ…了解した。」
二階に上がる。この階も松明以外の光源はギルディーンのみだ。おどろおどろしい彫像が立っている大広間を抜けていく。袋小路の様な作りの部屋に階段はあった。
他のパーティーが戦闘しているようだ。アサルトライフルを発射する音が聞こえてくる。
覗き見てみると腐ったドラゴン…ドラゴンゾンビと闘っているようだ。挑むパーティーは四人。全員魔法などは使えないようで銃火器で応戦している。ドラゴンゾンビにアサルトライフルは効き目が無いようだが必死に応戦するパーティー。助けに入ってやりたいが、ギルディーンに目配せすると睨まれた。
「やめておけケイジ。奴らの獲物だ。お前も獲物を取られたら怒るだろう。」
「でもこのままじゃあいつら死んじまうぞ。ギルディーン。俺は見過ごせるほど冷酷じゃない。」
「ボクは助けを入れるほど甘くは無い。ボクを怒らせたくないならやめろケイジ。」
「ッッ…分かったよ。」
俺は握りこぶしを作った。何のために怒っているのかは自分でも定かではない。助けに入れないことに怒っているのか?
パーティーの方に目を戻す。絶滅するまで見届ければならないだろう。
ドラゴンゾンビの腐敗した息がパーティーに直撃する。パーティー全員が呼吸困難に陥り窒息死したようだった。もはや袋小路の部屋に生きている人間はいない。初めて俺とギルディーンは突入した。
ギルディーンはゲートオブアヴァロンから無数の宝貝を射出した。
ドラゴンゾンビの骨をバターでも切るように突き刺す宝貝。
「起爆せよ!ファンタズムボム。」
そう唱えると宝貝は光に包まれ大爆発を起こした。俺は対竜狙撃銃を構えたまま吹っ飛ばされてしまった。気が付くと尻の下には死んでしまったパーティーが居た。
助けられなくてゴメンな…涙は出ない。遠い昔に枯れてしまったんだ。
ドラゴンゾンビはファンタズムボムを喰らって死んだようだった。
「フン…骨だけに骨のない奴だったな。まったく面白く無い。こんな雑魚に殺されてしまうなんて冒険者失格じゃないのか?」
「ギルディーン。やめろ。彼らを貶めるな。魔王討伐の為に勇気を振り絞って闘って死んでいったんだ。彼らを貶める事は俺が許さないぞ。」
「フーン。言うようになったね。ケイジ。良いぞ。自分の意見を持て。何時までもボクの操り人形ではつまらないからな。分かったね。」
「…ああ。次の階に行こう。」
俺達は三階に上って行った。変わらずおどろおどろしい彫像が並んでいる大広間に出た。まったく他に芸は無いのか?歩いて進んでいくと人影がある。只の人間ではない様だ。突き刺すような霊気を感じる。
「下がっていろ。ケイジ。殺害衝動は抑えろ。あれはボクの獲物だ。狂った英雄だ。そこに退いていろ。片付けてやる。」
そういうと両手を広げてギルディーンは立ち塞がった。相手の英雄は女の様だった。槍使い?一瞬で目の前から消える。魔力を使った移動だ。ギルディーンの眼の前に立つと槍で直突を放ってきた。すらりと身をかわすギルディーン。槍を振るった余波が飛んでくる。何て冷たい霊気なんだ…!
ギルディーンは徒手のまま追いつめられる。槍使いの女の攻撃は続く。直突、払い、二段突、払い、引き寄せ、直突と流れる様な槍の舞。ギルディーンは全て寸での所で回避している。
「お前のような使い手が魔王如きの手に落ちるとはね。がっかりだよ。何処かの誰かさん。その赤い槍はさぞかし高名な槍なんだろう。ほら!御返しだ。」
そういうとギルディーンは自らの足元にゲートオブアヴァロンを展開した。
踏み込んでくる女の英雄。必殺の間合に入った瞬間…!
女の全身を宝貝が貫いていた。ゴホゴホと血を吐く英雄。槍を杖にしてなお攻めようとしてくる。直突、払い、切り上げ、直突…全てをひらりと回避するギルディーン。
「よくまだ動けるね。そんなに甘い技じゃなかったんだけれどな。ほらこれでどうだ!」
まだ攻撃してくる女の英雄を取り囲むようにゲートオブアヴァロンを展開する。全弾射出!着弾後爆砕!英雄の女は下半身が弾け飛んでいた。槍に追いすがる上半身。
まだ死なない。いや死ねないのか。俺は驚愕した。
「もういいだろう。名無しの英雄。死をくれてやる。」
そういうとギルディーンは黄金刀を持ち出し、トンと女の胸を突いた。心臓が破壊されようやく死んだ英雄。虹色の光に包まれて無に帰ってゆく。
俺は絶句する。英雄同士の闘いはここまで苛烈なのかと…ギルディーンがドラゴンや魔王を軽視する理由が分かった気がした。英雄はそれこそ戦争の兵器になるほど危険な存在だった。それが何故魔王城に居たのかは分からないが、人間にとっては最大の特攻である気がした。それこそ魔王以上にだ。
俺達はその後広間の端の部屋から四階に繋がる階段を見つけた。階段を上って行く。ここが終点の様だった。
階段を抜けてすぐの大広間に魔王が鎮座している。尋常じゃない霊気が漂っている。魔族の王たる由縁か…俺はたじろいでしまったが、ギルディーンは真っすぐとした瞳を離さなかった。
「お前が魔王か。魔族如きの分際で良くも英雄を辱めたね。人類史を侮辱する下種な化物よ!」
鎮座していた魔王が答える。
「言いたいことはそれだけか愚かなる人間と英雄よ。お前達の実力で俺を屠れると思ったか?さあ死ぬがいい。闘いの幕を開けようぞ!」
魔王の攻撃魔法!カオスグラップ!俺は空中に首を絞められて吊り上げられていた。首の閉まる勢いが早まっている。いけない。このままだと死んでしまう。チラリとギルディーンを見る。ギルディーンには魔法が効いていないようだ。一流の対魔法スキルでも持っているのだろう。
「おい。ケイジに手を出したな。魔王とか言うの。良いだろう。そこまでボクを怒らせるか…久しぶりに本気を出してやろう。ゲートオブアヴァロン…無銘創世剣。」
ギルディーンはとある一本の刀を取り出した。とんでもないマナの波動がここまで伝わってくる。
ギルディーンが剣を構えると魔王は更に魔法の攻撃をギルディーンに集中させていった。
魔王の攻撃魔法!カオスウォード!ブラッディダークネス!マステマスパーク!
闇で飲み込む魔法、血の刃で刻み付ける魔法、究極の爆発の魔法…全てが究極黄金巫女には利かなかった。
俺に掛かっていた魔法も解ける。俺は地面に叩きつけられた。
魔王に対して対竜狙撃銃を狙い付けて放つ。胴体に着弾し貫通した。魔王はゴポリと血の塊を吐いた。効いているようだ。そうだ俺でも魔王を倒すことは出来るんだ!
と思ったがギルディーンを怒らせた魔王がタダで済むはずは無かった。
ギルディーンが抜いた無銘創世剣にマナが収束していく無限のように感じられる。
「行くぞ!魔王。死して拝むがいい!天理!創世破壊撃!」
黒いマナの渦…国をも創る権能を込めた一撃が魔王に放たれた。
魔王は黒いマナの奔流に巻き込まれて恐らく死んだんだと思う。魔王城の壁は吹っ飛んで無くなっていた。魔王の姿も跡形もない。写真をどうしようと一瞬考え込んでしまった。多分どうでも良い事なのに。俺の殺害衝動は綺麗に晴れていた。こんなにスッキリする事があるなんてと思う。
「フン…大した事無かったな。魔王を名乗っていたというのに。もっと骨のあるやつかと思っていたよ。」
「まあ良いじゃないか。無事倒せたんだしさ。もうノースランドを脅かす魔王は居ないんだ。余りにもあっけない幕切れだけど。これで良いんだと思うよ。」
「…お前がそう言うんなら良いだろう。怪我は無いな?また飛行機に乗って帰るぞ。ケイジ。」
「ああ…ここから早くづらかろう。」
俺はそう言うと吹っ飛んで無くなってしまった魔王城の写真を収めて、魔王城の外に出た。行きも乗った飛行機が置いてあった。俺達は飛行機に乗り込んだ。どうやらギルディーンが触らずにこの飛行機を操縦できるらしい。とんでもないハイテクの飛行機だと思う。
「飛行機はあまり風情が無いから使うのはこれを最後にしようか?やはり歩いて旅する方がボク達にはあっている気がする。」
「君が乗りたくて出したんじゃないのか?まあいいさ。君に従うよ。確かに歩いて色んな場所に向かうほうが趣があるからな。」
そんな言葉を交わしているうちに飛行機はノースランド王国の城下町まで到着していた。なるほどこれでは風情があるまい。今度からは残念ながら封印する事になるだろう。
俺は飛行機を見収めておいた。
城下町に入るともう魔王が討伐されたという噂が広まっていた。一体誰が流したのかはハッキリしないがまだ俺達が倒したことはばれていないようだ。
人がごった返す目抜き通りを抜けると酒場に辿り着いた。親父が居る。
「親父。やったよ。俺達が魔王を倒したんだ。」
ジロりと俺達を値踏みするように見る親父。
「証拠は?」
そう言われると俺はカメラで撮った写真を手渡した。ぶち抜かれた魔王城内部の写真だ。
「どうやら本当みてぇだな!よしちょっと待っていろよ。」
親父はカウンターの奥に向かい報奨金の金貨の山を持ってきた。
「今までで最高額だ。旦那…この辺りで家を建てられるほどの資金だぜ。大事に使うんだぞ。」
「ああ…今日はもう休ませてもらうよ。部屋に食事を時間になったら持ってきてもらえないか?」
「分かったぜ。もう休憩したいよな。俺だってそう思うよ。今日は祭りの予定だったがあんた達の為に誰が倒したかは伏せておくよ。その方が良いだろう!」
「親父。珍しく気が利くじゃないか。良い。良い心掛けだ。ボク達は休んでいるからな。さあ上の部屋に上がろう。ケイジ。」
「ああ…もう今日は休もうか。ギルディーン。疲れてしまったよ。」
俺達は二階の宿屋の部屋に上がるとすぐに横になって休んでしまった。思った以上に二人とも魔王や英雄と闘って疲労が増していたのだ。その日は結局食事すらとらなかったと思う。
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