奴隷を飼いました。

まぐろ

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ミカエル(仮)VSミカエル

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「あ゛ーっ…!あぁっ、」

「精気を吸って生きるはずの淫魔が、精気を吸われる気分はどう?気持ちいい?そっか変態なんだね。」 

僕の中の何かが、ずるずると吸い出されるような感覚に襲われる。
力が入らなくて、快感だけが頭に回る。けど、天使くんの方が気持ちいい。

「てんし…く…ん、」

「ボクは天使だけどー??てかお前なんでこんなとこいんの?ココ神社だよ?」

答えようにも、呂律が回らなくてうまく言葉が出ない。
その時、屋根裏に登る階段の方から、ドタドタと音が聞こえた。

「にゃぁぁ!!!淫魔ちゃんっ…!!」

「…ぁ…てん…し…く……」

天使くんはミカエル(仮)に敵意剥き出しで襲いかかった。

「よくもぼくの淫魔ちゃんをぉおお!!!」

「ぎゃぁぁっ!??!なんだお前!?て、天使!?」

あっという間にミカエル(仮)は押さえ込まれた。天使くんはガリガリと引っ掻いて攻撃する。もちろんミカエル(仮)も抵抗して天使くんを攻撃する。

「ちょっ、痛い!痛いってば!」

「ぼくのっ、ぼくの淫魔をっ…!!くそっ…」

天使の血を浴びながらも攻撃するその姿は、昔の僕にそっくりだった。
しばらくして、ミカエル(仮)は動かなくなる。どうやら気絶したようだ。

「はぁ…はぁ、淫魔ちゃん、ごめん…守れなくて、ご主人様は、お父さん呼んでくるから…ぼく、時間稼ぎ、」

天使くんは僕の上に乗ってくる。
こんなにボロボロになっているのに、まだ僕に世話を焼いてくれるのか…

「てん…し、くん、もう…いい…よ…」

ポタポタと天使くんの血が落ちる。
それは口の中にも入る。が、おかしい。苦しくならない。
天使くんはにこっと笑う。

「ぼくは、もう天使じゃない、から。堕ちきれてもない、曖昧な存在に…なった、から…」

「てんし、くん…?」

「ごめんね、ぼくは…ルシファー様の、期待するような、天使になれなかった…」

その時、ドタドタとご主人様と神様が登ってきた。

「はぁ、はぁっ、!ねこ、春紫苑くん無事!?……ま、まだ間に合う…!じゃあ…」

「ああ、こいつは俺がなんとかする。ごめんな、春紫苑と…ねこちゃん…」

そのまま僕と天使くんは本殿の1階に連れて行かれ、治療された。
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