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第1章:出会いの章 〜導きのルート設定〜

第5話 目まぐるしい3連休が終わった

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第5話 目まぐるしい3連休が終わった

クローゼットの中が、みのり一式。間違いなく、誰がどうみても、僕の部屋ではない。

シンプルイズベストだったよね。


いきなり叫び声が聞こえ影が大きくなったのを感じた「うわーー、パンツ逆!」(うーん、なんだ、なんだ、大声で)「おはようございます、どうしましたか?」

「みなさい、これを、パンツ逆でしょう。お尻に食い込んでる」

裸のまま寝てしまったのは、君なのだから、そもそも女の子に服なんて着せたことが無いのに、感謝されても良いのだが…視線は自然と胸元に向いてしまった。

「ごめんなさい、服を着てください」何故か僕が謝る。

着替えを済ませ即座に朝食を作っている。鼻歌が聞こえてくると同時に、良い匂いがする。

具沢山だ!「いただきまーす、旨い!」上機嫌でシャワーを浴びに行ってしまった。


バスタオル一枚で、うろうろしながら、時計を確認している様子、パソコンで何かいじり始まっている

「東武に行く前に、調べておくの」特に何も聞いていないのだが・・・。

洗い物を済ませ、覗き込むとコスメである。

「いいの、ここのが、じっくり選びたいからね、あと、お洋服と下着を買う」行かないよと否定したら、怖いのでやめておこう。



   ***



掃除を済ませ、アルファードを走らせた

今何とおっしゃいましたか?「だから、あなたのも、買うわよ。下着、酷いから。50年位使っている代物よ。ゴミに捨てた」
今朝ゴミ出しちゃったよ。僕の下着、誕生日を迎えて27歳なのですが。

なんだかんだで、衣装を着せられるがまま、まるでゲーム開始のアバターを選んでいるかのように、僕はなすすべもなく、みのりに自由に扱われていた。

明るい笑い声が店内に広がる、大笑い。店員さんまでクスクスしているのが感じ取れる。

お腹もすいてきたなと思うと、「『ハゲ天』あった!、いこう、ここがいい」食後は、僕の洋服を全て、好きなようにうにコーディネートして…マネキンなのか、着替えるたびに大笑い、酷い。

トコトコと「こっち、こっちよ、時計買うの」スマートフォンあればいらないよな。時間みるのなんて

時計も買う。
「馬鹿なの自動巻きの時計くらい着けて貰わないと、デートできないじゃないの!」まったくもって意味不明である。
カード決済が続き、スーツを始め全てが一新された。


両手が塞がっているので、車に一度置いていきたいのだけれど、「本屋さんに行くの、我慢して」「この漫画全巻買いたい、よろしく」

頭にはてなマークが浮かぶ、漫画好きなのかな「家に居て暇になるでしょう、漫画読むの」そういうことか、ケーブルテレビ契約していると告げると

「早く言ってよね、この漫画はお願い、全巻よ」両手塞がっているのですが、少しは持ってもらってもと喉元まで言いかけたが、それくらい男でしょ!持てないのと睨み返された。


僕の主張する言葉は、殆ど減っていき、彼女の独壇場であった。


アルファードが、かわいそうである。新車なのに、またもや荷物だらけに。
車を走らせ、ナビを観ると、どうしてだろうか、「あきらめろ」と表示されているように思えた。


帰宅し、何度も往復し整理整頓完了。疲労感が半端ない。
明日から会社である。

スーツじゃないのだけれど、会社。「何じっとみているのよ、えー!会社スーツじゃないの、早く言いなさいよ、デートの時に決めてきてね」

はぁ?デートなんのことだろう、明日はポロシャツで行くと伝えた。


「明日何時?」一日は24時間と答えたかったが、睨まれるのはわかって居たので、8時40分に出て、18時か19時には帰ってくる。


「お弁当は?」お弁当作ってくれるの!凄い、母さん以外の手作り弁当なんて産まれてはじめて・・・だが、
お昼は、。マックや松屋で済ませているから、お弁当はいらないと話した。

どこかつまらなそうな、表情を浮かべていたが、気のせいであろうか

「スマートフォン、パソコンセットアップしようよ」確かにまだ設定していなかった、もっとも誰からも連絡は無いから、必要が無い。仕事もメールは使わないし。振り返るとカタカタと音がする。


「これでよしと、まだ間に合う、カード貸して」

言われる通りに、差し出す(間に合う?父さん、母さんのプレゼントの話がなかったら、警察に通報案件だが)

両親も変わりものだからな…。スマートフォンの時計を確認すると、18時を過ぎていた。


「今日の夕食は、駅前のイタリアンへ、居酒屋とかわらないのかな?」夕飯の時間といえば、正しい。


お風呂を洗ってから、食事に向かう。人気店なのだろう混んでいる。「私、これ、とワインね、ビールでいいわよね」



   ***



「お疲れさまー、人間の生活が出来るようになって感謝しなさい、乾杯!」

ペットだったのかな、僕は、えー、ワイン一気飲みしているよ。大丈夫なのか。次々とワインをお代わりし、届くとまたもや一気飲み。
段々と会話が減っていく、成立しなくなっていった。

お店をでると、語尾は聞き取れなかったが、その場で座り込み始めている。あれだけワインを飲めば悪酔いするよな。
置いていく事もできないので、おんぶをして帰り道。


背中にやわかいものを感じ、ドキドキしてきたが、寝てしまっているみたいだ。


家についた。起きて、家に着いたと伝えるが、ダメだな、そのままベットに横にした。凄い飲みっぷりだったな、静かな部屋。寝顔をみる、確かに美人さんである。
静かにしていればだが・・・。

寝ているので、先にお風呂を済ませ、缶ビールをあけ、ドタバタした三日間だったな。
明日から仕事。過去4年間。光の入らない、窓もない時間がわからなくなるような研究に没頭。
土日祝日もお構いなしで夢中になりプロジェクトを完了。


社長から表彰され。
金一封と同時に、転勤。
リフレッシュ休暇3年を与えられた。


産業医からの勧めもあった。
密閉された空間での仕事、性質上うつ病になる人も多いらしい。
情報漏洩対策、密閉空間外の光すら入らない。時間がわからないので、生活のリズムが無い。

気分転換にシャワーを浴びて、少しだけ仮眠。研究を繰り返す日々を過ごした。
食堂で唯一外の情報が入る。
テレビとか新聞を目にする事は出来たのだが。


係長に昇進し年俸3倍増。
7月1日に配属。研究が継続しているのか、成果を出しているのかが気になる。
会社には行こう


三日間、疲れたが、新鮮で楽しい三日間だった。


夢なのではないか、ナビから女の子が出てきて、いや違うのだけれど、女の子が誕生日プレゼントとか、意味不明だが、美人だよな。

女性の裸見たの初めてだ。ダメダメ、意識しちゃ。
視線を向けると、夢でもみているのだろうか、にやけている。

みのりの姓名や年齢、実家等聞いていないことに、気が付いた。

強引に押し切られて、考える時間も無かったからな。

缶ビールが空になり、次のビールと立ち上がると、みのり、お風呂に入っていないな。お風呂はと声をかけるが

「うーん、うーん、頭痛い」水と鎮痛剤を渡したが、飲もうとしないで、口をあけている。

「飲ませてよ、早く!」はい、只今!慌てて、水と薬を飲ませると、そのまま横になり、また寝てしまった。


少し寝かせておこう、薬も効くだろうし。


まだ21時を過ぎ。缶ビールを開け部屋を見渡すと、生活感が出てきたな。


新築賃貸マンション駅徒歩1分。
最新のセキュリティー賃貸マンション。
7月に出来たばかりで、1番目に入居した。
まだ、他の部屋は誰も居ない。

家賃が高いからそう顧客はつかないだろうな。このあたりなら、この金額の家賃払うなら、ローンで庭付き、豪邸が買える金額。

アーモンドを出して口に含みながら、明日仕事、生活必需品は揃っている。

一人で家に居られるだろう。どう見てもお姉さんだし。
船橋に土地勘はあるみたいだから大丈夫


ばさぁ!


静まり返った部屋には、ものすごい音に聞こえた。
振り向くと「いけない、寝ちゃった、今、何時、0時。」追い炊きしてあるから、お風呂をどうぞ。ベットから飛び出しその場全部で抜いで、お風呂へ向かっていた。

せめて下着くらいは、脱衣所でと思いつつも、下着に視線がいってしまった。

お風呂からでてくると、タオル1枚。女性とはそいうものなのであろうか。
わからない。

ドライヤーでかわかし、ながら冷蔵庫からビールを取り出し「お風呂上がりの、缶ビール最高!」
(親父かとおもいつつも、視線はタオルの膨らみに・・・)

ムフフ「パジャマに着替えて、寝るねーおやすみー」
(ねちゃったよ、マイペースだな、明日、起きられるのかな、鍵は新しく買ったスマートフォンを登録してあるから、心配は無い。パソコンのメアドは、送ってもらったから、連絡はつくか。)

俺も寝よう。みのりの隣に入り、おやすみなさい。

素性、名前、聞き忘れた。
明日聞いてみよう。


みのり。……どこかで聞いた響きだ。遠い記憶の底で、あるいは――
明日から仕事

帰ってから聞いてみよう。
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