新しいルートでご案内致します。目的地は、君の隣(きみとな)

masuta

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第1章:出会いの章 〜導きのルート設定〜

第14話 怖いから、一緒

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ザばぁー。ガタガタガタ。雨、風共に叩きつけるように、強くなってきた。怖いの、怖い。

4時に一度目が覚めて、スマホで天気を確認。台風本体はまだ来ていないが、雨。風も。出発時刻を早めないと。

美野里はぐっすり寝ている。ベッドから出てテレビをつけた。

台風情報は流れているが、詳細は分からない。予想進路はスマホと同じ。

のろのろ台風。



パン、パンと叩く音がする。

なんだろうと、振り返ると、ベッドで美野里が叩いている。

寝ているのだけれど、どうみても、寝ているのだけれど
来いというのか?


起きていても、台風が消えるわけではないので、もう1度ベッドに。

アラームを9時に設定。



9時になり、アラームが鳴った。良く寝たな。外は雨だ。

テレビをつけると台風情報が流れていた。

交通機関に影響が出る見込み。繰り上げて10時に出る。

起きないな、困ったぞ。肩を揺らして(うーん、気持ちいい、良く寝た)「おはよう、未来?どうして着替えているの」外を指さし

「雨」テレビをつけて、台風が来ていることを知らせた。

(台風、台風、子供のころに2回位台風があったがあまり覚えていない。家にずっといた)
(雨なの!土日)ショックを受けた様子であった。

(でもよし、来週チケット買ってあるから、そこで、大丈夫)「わかった、着替えて、出ましょう」




「何見ているのエッチ、良いの良いの、行きましょう。雨だ」「雨、雨、雨、久しぶりのあめーit's raining」

(雨なんて、珍しくないでしょうに、楽しそうに)アルファードに乗り込み、ルート検索。そのルートが最短なのだけれど、別のルートで。


安定している走り心地、流石は新型アルファードである。、高速道路に入ると、雨は強くなってきた。車は少ない。速度制限で安全運転。

美野里は音楽をかけながら、歌っている。2時間30分要したが、無事に到着


「駐車場、少ないね。ガラガラ」

「アクアライン止まると、来れないし、帰れないから、キャンセルなのでは、電車も影響とニュースでね」


「台風の中、ホテルに来る、私達って変なの?」

「変ではない、もう少し遅く出たら、到着できなかったかもね」


中に向かうと

突風が

びゅーん

パンツが丸見えである。そんな事はお構いなしと、雨に濡れながら、スキップして行ってしまった。

「人少ないですね、新穂です」フロントで告げる、切り上げてチェックアウトも出ているのか、少ないわけだ。

「こちらを、お願い致します」

記帳

美野里が書いているのを、横から覗くと、27歳、同じだ。


館内の説明を受けた。チェックインしたものの、お部屋に入れるのは、15時とのこと。屋内プール、温泉は入れる。

お昼を食べながら、館内マップを確認した。外は凄い強い風が吹いている。


「ところで、同い年なの初めてしったよ」

(え?わたし言わなかった?あれ?言ったような、言わなかったような)
「そうよ、27歳、未来も誕生日で27歳でしょう。お店がある、お酒とか買っておこう」

外を見る美野里(この天気じゃ海は無理ね。案内してくれた人も、屋外はダメといっていたし)
(屋内プールは、大丈夫みたいだけれど)
(外を見ると、少し怖いから、お昼食べたら、お部屋に)


15時になり部屋へ最上階である。「すごーい、畳、畳よ、未来、畳って知っている?」」テンションが高い美野里。


窓に移動して、たまに強い雨と風が打ち付ける。
本当は、この先の海とか開けて見えるみたいだけど


風、雨共につよくなってきている、未来が言う通り早く出発して正解だ。

「くれぐれも開けないで・・・」



美野里興味本位で窓あけると



ぼーーーーーーーーーーーーーーーーぉーーーーーーーーー

美野里の髪の毛が逆立ちになり


目を真ん丸とさせながら、

「髪の毛とれちゃうかと思った」


と大笑い
直ぐに窓を閉めて

美野里は自分の髪をみて大笑い「うわーーーぁ、鬼みたい。」
髪の毛ン直してと椅子に座る。「凄い風。初めてかも、風、私を見事に狙ったように、吹き荒れて」大笑し「台風って、すごーい!」
(子供は台風が来ると、わくわくする感じ、それと変わらないな、美野里)



テレビをつけ台風情報を確認。降水量が半端じゃない。



「よーし、缶ビールあけて、さっき買ったおつまみ、初お泊りに乾杯、未来、写真撮ろう、写真」

はじめての写真。二人で撮る写真



ゴーォ~ーーーーー。凄い風が、窓ガラスを揺らす。テーブルも揺れる気がした。
館内マップを指さすと、「嫌よ」

「え?温泉だよ、温泉は営業していると」

「そうじゃない、嫌なのは、別々。別々なんて、わたし怖いじゃないの、わかる?」
「この美少女美野里ちゃんが、一人で温泉なんて、ありえない」


「このホテルにしたのは、外のそれ、それ、その外が見えるお風呂に」


(一緒に温泉入れないのかな、うーん。一人だと怖いな。明日はエステを予約してある)
温泉に来たのだから、行くしかないのか、しぶしぶ温泉に行くことにした。


降りて行きながら、「どうして温泉が嫌なの?」

「温泉大好きよ。大きいお風呂でしょう。」

「嫌なのは、一人で入るのが嫌なの。未来も一緒に入ろう」

(それは、ダメだろう)首を振る。「えー。仕方がないな。」

「未来は、温泉に1分入って、ここに戻ってきてね」
「わかった?」

(無理言うな…1分なら、着替える間に、TIMEUP)


「わかった人?」


「わかりましたか?では、3分で手を打ちましょう。」

走って男湯へ向かう。



未来、男湯、誰も居ない…。即出た。

そして、走って戻ってきた。三分!完璧。



誰も居ない。美野里も居ない。缶ビールを開けて、スマホでもいじくって時間を潰す

缶ビールが、空になったので、もう1本買って、時間を潰す



美野里遅いな、倒れたりしていないよな。



2時間経過。


やっと美野里が出て来た



「まった?待ってないよね?」あら、ビールの空き缶が沢山。


(あら、待たせちゃったのかな、だって気持ちよかったのだもの、誰も居ないし)
未来の腕に抱き着いて、胸を半ば強引に、腕にあてて「よーし、お風呂上りのビールを、GO!」


お客さんが少ない。少ない。席について、ビールとおつまみ


「未来、お酒は、何時も飲んでいるの?」


「俺は、学生の時に2回位で、研究所はお酒が無いから、飲まなかった。」

「今月からだよ飲み始まったの」



「私も同じ、お酒飲むの、最近。」

「お酒、飲んだことが無くて、飲んだら美味しくて」

「あれはだめ、缶酎ハイとかいうやつ。あれ飲む位ならジュース飲めばよいわ」

「ワインは衝撃だった、美味しかった、あんなに酔っぱらうとは、危険なお酒ね、ワイン。」




夕食の時間

バイキング。お客さんは、ぽつり、ぽつりと数えるくらい

「バイキング、が貸し切りよ、よーし、食べるぞ、じゃーん」何往復も手伝わされ、全て持ってきてしまった。


「写真」

乾杯!
「美味しい!カニ大きい、御寿司も。天ぷらも美味しい」



「私ね、実は子供のころ、おじいちゃん、おばあちゃんに、ここに泊りに来た事があるのよ」
「小学6年の時だったかな。1泊。初めて海に入ったの。3秒位」

(このホテルに来たことがある、やはり土地勘が、船橋からは遠いが、千葉には、同い年…)


ゆっくり食事とお酒を堪能し、部屋に戻る。雨と風はさらに強くなってきていた。
テレビをつける。交通網は麻痺している、まだ台風本体は上陸していない。
明日のお昼事上陸し、夜には太平洋に抜けるとのこと。

缶ビールを開けて、買ったポテチを広げ、ニュースを観ている。風が強い。

(着替えないと)

(あれ、着替えはどこだろう)
「未来、着替えないのだけど」
未来が浴衣を持ってくる。着替えて、缶ビールを飲みながら、ニュースを


「この浴衣で、写真を、温泉に来たー感があって良いから」


(谷間が、谷間が…)
(おお、良い、良い!)

「もう1枚!」

じゃー、もう一回、乾杯!

「おじいちゃん、おばあちゃん、と、来たことがあると言ってたけど、連絡しなくていいの?」


「うん、良いの、内緒、内緒」

「土日雨でなければ、花火が観られたそうよ」

「この風と雨ではしょうがないから、もう1度乾杯」


(はぐらかされた様な)


0時回ったし、ベッドは別々、広い。ゆっくり寝れる。
それでは、お休み。




(ぐっと起き上がり)美野里は、指をさす。(窓を指さす)(もう1度、外を指さす)(怖いのである)

「い・や・だ」
「いや、です」
「いや、でーすぅ」

「未来と、こうして寝るの」

お互い、浴衣で向き合って

(胸が、あたる)



「うーん、風強い、音が、怖いから、未来、電気着けて寝て良い?」

電気をつけて、横になる(美野里寝るの早い、お休みと言ってから1分していない)
(この向き合った体制は、視線が…)

(明るいから、何か観てはいけないものを、凝視して、頭がこんにちは、している。)
(夜なので、寝てください。こんにちは、しないでください)


(寝れない、というか息子が、起きて来ちゃった…)


(我慢、我慢、羊が一匹、羊が二匹、全裸の美野里が…)



台風本体が来るのは、これからである。雨風はさらに強くなり、予想より発達した台風は
のろのろと、時間をかけて迫ってくるのであった。



そう、今の美野里の寝姿のように。
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