時司るリトルメイジ

温水やすくみ

文字の大きさ
15 / 39
エピソード001 相続問題は時間を巻き戻して

エピローグ

しおりを挟む

 俺が翔太君と飲んだ次の日……俺は三条スイーパーカンパニー本社ビルにいた。
 そこの実務一課の事務質には俺と社長、さもなちゃんと加也ちゃん、それに調さんの姿があった。

「皆、今回はお疲れだったわね!という訳で今回の特別ボーナス支給するわ」
「「「おおおっ!」」」

 うちの社長は普段はケチで守銭奴だがいざ一仕事終えたら羽振り良く臨時ボーナスをくれるのがいい所だな。
 もっとも多分今回も警察からガッポリと頂いているせいもあるだろうが。
 社長は俺達に現金入りの袋を手渡す。

「わぁ~い!これで新しいゲームが買える」
「今度新発売のゲームかしら?今度一緒にやりましょう。けどそのお金は絶対にあのバカ親には渡さない事ね」
「うん(怒)今度一緒にやろうね司ちゃん」

 おやおや、さもなちゃんは臨時ボーナスに大喜びだな。
 次は調さんだが?

「うへへへ……これでまたあそこへ数回は行けるわぁ」
「あんた!まさか非合法の児童ホストクラブに行くんじゃないでしょうね!」
「えっ?そんな滅相もない!」

 いや、これは調さん如何わしい児童ホストクラブに行くつもりだな。
 相変わらず調さんのショタコン趣味には俺としても頭が痛いなぁ。

「社長」
「暇な時でいいわ。そんな如何わしい違法ホストクラブなんか摘発してしまいなさい」
「イエッサー社長!」
「ぎゃあああああああああっ!社長も光善寺さんも私のオアシスを奪わないでぇぇぇっ!」
「「あっ、本音が出た」」
 
 し、調さん。
 正直その性癖どうにかなりませんか?
 だからデートの誘いなんか聞いてくれないんだよなぁ。
 おや?加也ちゃん賞与袋の中身見ても不満そうな顔をしてるぞ。

「はぁ……」
「あら、どうしたの?」
「社長殿……残念じゃが魔界の魔王である我にしてみればこんな紙切れなど何も価値がないぞ」
「カヤちゃん……魔界ではただの紙切れでもこの世界では色々と買い物ができるお金よ。今度美味しいお菓子でも買ってみたらどう?」
「そうさせてもらうかのう」
「けど……カヤちゃんは現金よりもこっちの方がいいんじゃないの?」

 そこへ実務一課の事務質に我が社の食堂の主おたけさんが現れた。 

「あっ、おたけさん」
「社長!今カヤちゃんの為に甘~いもの用意してきたわよ」

 なんと、小竹さんが持ってきたのは大量のシュークリーム。
 しかも作り立てなのかとってもいい匂い!

「おおおおっ!おたけよ、これを頂いてよいのか?」
「どうぞ。これは今回頑張ったカヤちゃんへの現物賞与なんだから。それから他の皆の分もありますからどうぞ」

 これにはカヤちゃんも大喜び!
 正に花より団子ならぬ金よりシュークリームだな。
 早速シュークリームを両手に持ち食べ始めるカヤちゃん。

「うおおおおおおおおっ、上甘いのじゃ!上甘いのじゃ!上甘いのじゃ!最高の甘さなのじゃああああっ!」

 これはカヤちゃん大歓喜。
 シュークリームを食べながら満天の笑顔を見せている。
 俺も一緒に食べてみたがいやぁ程よい甘さがいいシュークリームだな。
 これなら大人の俺でも美味しく食べられる。
 流石はおたけさんだ。
 しかもそのシュークリームはうちの社長もさもなちゃんも調さんまで大絶賛。
 実に満足のいくお菓子だったな。

「ありがとう、おたけさん。また頼むわよ」
「はい社長!では失礼させてもらうよ」

 沢山のシュークリームを食べて大満足の表情のままソファーで寝そべっているカヤちゃんを後目におたけさんはここを後にした。
 さて、残るは俺の臨時ボーナスな訳だが。
 いざ俺が賞与袋を開いてみると?

「あれ?」

 なんと賞与袋の中にあったのは現金ではなくて名前の書いていないユーザー登録書と車のキーが入っていた。
 俺はすぐに社長に「これは何ですか」直談判。
 すると社長はクスクスを笑い出した。

「宗吾、今回は貴方が一番の働きをしたから一番高価なボーナスを出すわ。もっとも今回は現物支給だけど」
「現物支給……ってこのキーが?」
「それは今回のご褒美を動かす為のものよ。とにかくガレージに行きましょう」

 俺達はソファーで寝ているカヤちゃんを置いて一路、本社ビルの地下一階にあるガレージへ。
 そこで……俺はとんでもないものを見る事になる。

「こ……これって、まさか」

 俺の前に……白いいかにも高級そうな車があった。
 これにはこの場にいたさもなちゃんと調さんも驚きだ。
 唖然としている俺達にうちの社長がこの車について語り始めた。

「うふふ、どう?少し古いモデルだけど……これは有名なフェラーリよ」
「フェラーリだって!昔からある有名な高級車の代名詞といえる代物じゃないか」
「そうよ。本当は新車が欲しかったけど流石に私でも目玉が飛び出る値段だったから今回は日本仕様にした中古車ね」

 そりゃフェラーリといえば金持ちで守銭奴の社長でも迂闊に手が出せない代物ですからね。
 確か新車で高いのだと七千万円ぐらいで取引されてるとか。

「失礼ながら……社長。このフェラーリのお値段はハウマッチ?」
「そうね、日本仕様にデチューンしてる中古車だけど……それでも二千万円は下らない筈よ」

 うげぇぇぇっ。
 流石は走る不動産とも言われるフェラーリ。
 いくら現物支給とはいえ二千万円もする車を俺に渡しますか社長!

「社長!いくらなんでもこの賞与は受け取れません。高すぎますよ」
「何言ってるの?仮にも私のステディがあ~んなダサい国産車に乗ってるなんて私としては恥ずかしいわよ」

 はぁ?ステディだと!
 このクソガキ社長がなにませた事言ってますか。
 全く普段金集める事しか頭にない癖にこうゆう時は金遣いの粗いクソガキだな。
 もっともこの社長の奇怪な行動は今日に始まった事ではないが。

「宗吾」
「はい、なんでしょうか」
「書類にサインするのは後でいいから今から都内をこれでドライブしない?」

 はぁ。
 こうゆう時だけは子供らしく目を輝かせて強請るだよなぁ。
 本当に末恐ろしいクソガキ……もとい、うちの社長だ事。

「了解しました。ではとりあえず新宿辺りはどうでしょう」
「いいわね。では皆、ちょっと宗吾と一緒に行ってくるわ」

 俺と社長は白いフェラーリに乗り込み先程頂いたキーを差し込んでエンジン起動!
 おっ、結構いいエンジン音するじぇねぇか。
 しかも日本仕様という事で右ハンドルなのが有難い。

「「いってらっしゃ~い」」

 さも名ちゃんと調さんに見送られて俺と社長は新しい愛車の白いフェラーリに乗り一路本社ビルの外へ。
 高すぎる報酬故に抵抗があったがいざ乗ってみると結構気持ちがいいものだ。
 これで隣に乗ってるのがクソガキでなく絶世の美女だったら最高だと思う。
 とりあえず目的地は新宿だ。
 多分そこで社長の買い物に付き合う事になるだろう。
 まぁ、これが俺の平和な日常って奴かな?



 とにかく今回の事件に関するお話はこれまでだ。
 他にも俺達は様々な事件に首を突っ込んで解決した上でがっぽり稼ぐ訳であ~る!
 それでは次のお話までひとまずお別れだ。
 じゃあ、皆!風邪をひくなよ、歯を磨けよ、また次のお話でな!



 エピソード001 相続問題は時間を巻き戻して……Fin

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

魔王山田、誠実に異世界を征服する

nexustide400
ファンタジー
■概要 この作品はAIの力を借りて制作している長編の異世界群像劇です。 各話に連動したイラスト・BGMの他、動画・地図も作っています。(文末参照) ハーレム要素なし。登場人物は100人超。 第二部以降は第一部に比べて物語の温度がかなり変わりますので予めご了承下さい。 ■更新日:火・金・日(余裕があれば+木) ■お礼 数ある作品の中から読んでいただき、ありがとうございます。 ■構成と進捗 全四部構成で完結予定(200話以内に収まる予定でしたがプロット膨張中) 第一部《魔王VS勇者》編:1~90話(投稿済) 第二部《転生者VS??》編:91話~ 第三部《魔王VS??》編 第四部《魔王VS??》編 ※64話:重要エピソード ■AIを使っている部分(第一部:GPT 第二部:Gemini) ・プロット :100%自分 ・セリフ  :ほぼ自分 ・地の文  :AIが手直し ・校正   :AIと共同作業 ・世界観  :AIと共同設計 ・各種検証 :AIに依頼(設定や論理の確認など) ■その他 ・初の小説制作です。 ・小説家になろう・カクヨムにも同時投稿しています。 ■各話連動イラスト、イメージイラスト https://www.deviantart.com/nexustide400/gallery/97371975/isekai-demon-lord (DeviantArt内のGallery) ■各話連動BGM、イメージ動画 https://www.youtube.com/playlist?list=PLvwobsX9rAWxC8OC8ZUYrBphJrw8UaZvE (YouTube内の再生リスト) ■地図 【ランドア大陸南東マップ】https://www.deviantart.com/nexustide400/art/Isekai-Demon-Lord-163-1268207015 【ランドア大陸東部マップ】https://www.deviantart.com/nexustide400/art/Isekai-Demon-Lord-164-1268366391 【ランドア大陸北東マップ】https://www.deviantart.com/nexustide400/art/Isekai-Demon-Lord-165-1268366603 【ランドア大陸西部マップ】https://www.deviantart.com/nexustide400/art/Isekai-Demon-Lord-171-1270214638 (DeviantArt内の画像URL)

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依
ファンタジー
 氷河期世代の大野将臣(おおのまさおみ)は昭和から令和の時代を細々と生きていた。しかし、工場でいつも一人残業を頑張っていたがとうとう過労死でこの世を去る。  死んだ大野将臣は、真っ白な空間を彷徨い神様と会い、その神様の世界に誘われ色々なチート能力を貰い異世界に降り立つ。  大野将臣は異世界シンアースで将臣の将の字を取りショウと名乗る。そして、その能力の錬金術を使い今度の人生は組織や権力者の言いなりにならず、ある時は権力者に立ち向かい、又ある時は闇ギルド五竜(ウーロン)に立ち向かい、そして、神様が護衛としてつけてくれたホムンクルスを最強の戦士に成長させ、昭和の堅物オジサンが自分の人生を楽しむ物語。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

花鳥見聞録

木野もくば
ファンタジー
花の妖精のルイは、メジロのモクの背中に乗って旅をしています。ルイは記憶喪失でした。自分が花の妖精だったことしか思い出せません。失くした記憶を探すため、さまざまな世界を冒険します。 記憶を取り戻して真実を知った時、ルイとモクの選ぶ道は?

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

処理中です...