淫魔の花嫁(ただし8人目)

無芸百逹

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女神(オトコノコ)降臨①

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 「いってらっしゃい♡ 」と手を振るラウラを部屋に残して、舞とあかねは通路に出た。考えてみれば、館と呼ばれる場所に来て以来、部屋を出たのは初めてだった。
通路はやんわりと弧を描いており、二人は左奥に向かって進む。左手側が壁で、時折扉がある。一方の右手は、はめ殺しのガラス窓のようになっていて、外が一望できた。館とは言うが、高層マンションなのだろうか。

 遠くには日差しを浴びて鮮やかに輝く山々が連なり、手前には大きなビル、眼下にはさして特徴のない街並みが広がっていた。大きなビルの中では、デスクワークの人達が電話を取ったりパソコンと睨めっこをしたり、外を眺めて暇そうにしたりしている。
……外を?……
「きゃっ」とあかねはしゃがんだ。
舞がびっくりして振り返る。
「どうしたの?」
「外、外! お姉さま、見えてます!」
舞はショーツ一枚だけのほぼ全裸、あかねに至っては一糸纏わぬ全裸だった。丸まって必死に外を指さした。
「ああ……それなら大丈夫よ」
舞は笑った。
「ここはね、位相空間って言って……要はこっちから向こうは見えるけど、向こうからは見えていないの」
「え……?」
あかねはアルマジロのように丸まったまま顔を上げた。
「この館はそういう場所にぷかぷか浮いてる意思のあるお家……みたいなものなの。ちょっとみててね♡ 」
手を引かれて立ち上がると、舞が天井の方に向けて大きな声をだした。
「おーい、やかたー、ちょっと目の前のビルに寄せてー」
いや、館て……。
館は音も出さず揺れもせず、すーっとビルに近づいていく。建物が無音で近づいてくるのはなんだか映画のワンシーンのようだった。
「ほら、あかね、手、振ってみて」
舞はおっぱい丸出しのショーツ一枚姿だというのに、ビルの中に居る人に向けて手を振った。
明らかに外をぼんやり眺めてサボっているおじさんが居たが、確かに館も舞も見えていないようだった。
あかねも恐る恐る手を振ってみたが、なんのリアクションもない。
「ね? ふふ、じゃいこっか」
とあかねの手を取った。すぐに恋人繋ぎをしてくれた。
あかねは赤面してはい、とだけ答えた。

 ほどなくして通路は行き止まりになった。
いくつか見てきたのと同じ横開きのドアがあるだけだ。
舞とあかねが正面に立つと、ドアが音もなく開く。
部屋に入ると、あかねの部屋とさして違わない間取りと内装だった。
キングサイズぐらいありそうな、大きなベッド。足が付いた洋風のバスタブ。あかねの部屋にないものと言えば、壁一面を埋める巨大な本棚ぐらいだった。
比較的殺風景な部屋ではある。
ベッドに、膨らみがあった。
舞の雰囲気を感じとったのか、その膨らみはもぞもぞとベッドの中を芋虫のように這って
向かってきた。
端っこからぴょこ、と顔を出したのは幼い雰囲気の、灰色の髪をした子だった。
満面の笑みで「おかえり」と言いかけてすぐに赤面した。
慌ててベッドの中に引っ込んで、声だけで「おかえりなさい」と言った。

 「あ、服……」
舞が笑った。ごめんごめんとベッドの中の子とあかねに謝る。
あかねは自分が裸なのがもう一度恥ずかしくなった。
「あおい、出ておいで♡ 裸ん坊だけど、新しいお嫁さんなのよー♡ 」
はだかんぼう……お姉さま、ひどい……。
あかねはちょっとだけ傷ついた。
あおいと呼ばれた子は、中でもじもじしているようだ。
「むむ! 出てこないのね! じゃあお姉ちゃん入っちゃおーっと♡ 」
言うが早いか、舞はあおいが居た隙間に入っていった。大きな膨らみが増えて、あっという間にあおいの側に行く。
「つかまえたー♡ うふふふ♡ 」
「きゃ」とあおいらしき声もした。
それからすぐに、「あかね♡ おいで♡ 」とくぐもった声がした。あかねは素直に舞の後を追った。

 薄暗いなかで、体温と匂いのようなものだけ感じる。もぞもぞ這いながら進むと、すぐに柔らかい肉に手が触れた。
柔らかくてすべすべだった。
「あん♡ えっち♡ 」
反射的に撫でてしまったが、どうやら舞の尻のようだ。どさくさで顔を埋めてしまいたかったが、舞の手があかねの手首を掴んで「こっちよ♡ 」と導いた。
引っ張られるままに舞をまたごす。すると舞とあおいの隙間らしきスペースにピッタリと収まってしまった。
「ほら♡ 真っ暗だから恥ずかしくないね♡ あおい、あかねお姉ちゃんにこんにちはして♡ 」
左を向くと小さな温もりの主があうあうしていた。
「あの、……あおいです、こんにちは……」
あかねはよくわからない衝動に動悸がした。
「あおい……ちゃん、あたし……あの、あかねって言うの、よろしくね……」
こんな時は年上のあたしから言わないといけないのに……と思ったがもう遅い。
二人が真っ暗な中でしどろもどろになっているのを、舞は嬉しそうに聞いていたが、すぐに沈黙が訪れてしまった。
「あおい♡ あかねお姉ちゃんもすっごいおっぱい大きいのよ♡ ね?」
右側に居る舞の手が、乳房を揉みしだく。
いきなりそこから? とも思ったが、今までのお嫁さん全員そうだったと思えばまあそんなに不思議ではないかもしれない。
あかねは素直に身を捩った。
「ほーら♡ もっちもち♡ 柔らかーくて、弾力もすごーい♡ 」
乳首は責めずに、しっかり全体を揉み込んでくる。あかねは熱い息を吐いた。
「はずかしい……」
あおいは消え入りそうな声を出した。
あかねは、また妙な感情に心が揺さぶられる気がした。

 「ん♡あかねのおっぱいすご♡すべすべで、もっちもち♡ 手ぇ止まんない♡  」
舞があおいを誘ってくれているのだ。……にしては本格的に感じる揉み方だけど。
「あおい……ちゃん、も……ね?」
あかねは優しくあおいに手を伸ばした。
ぷに、とあおいの腕に触れた。細いがしっかり柔らかい腕。
そっと握ると拒否はされなかった。そのまま自らの乳房にあてがう。
「あ♡ 」
あおいの声が潤んだ。
あかねより一回り小さな手のひらが、遠慮がちに乳房に触れた。
「遠慮しないで♡ あおいちゃん……♡ 」
暗い中でも目が慣れてきた。
うっすら見えるあおいはちょっとだけあかねに擦り寄った。
「お姉ちゃんおっぱい飲みたくなっちゃったなぁー♡ 吸っちゃお♡ 」
え、と右を向き直すいとまもなく、舞の唇が乳首を吸いだした。
「あん♡ ちょ、おね……さま♡ 」
あかねの反応を見て、あおいが瞳を潤ませている。目が合った。さっきより、激しい動悸があかねを襲った。
(え……な……に、これ……)
「あおいちゃんも♡ あっ♡ ……して? ンっ♡ 」
あかねは優しくあおいを抱き寄せた。あおいは恥ずかしがりながらではあったが、そっと胸に頬擦りした。
一方の舞は、本気であかねの乳首を責める。
吸ったり転がしたり、絶え間なく動く舌と唇に、あかねは悶えた。
「んん♡ お姉さま♡ 」
あおいがまたこちらを見ている。頬が上気しているようだ。
……大きなくりくりの目。長いまつ毛。高くはないが形のよい鼻、ぷにぷにしていそうな頬、小さな上向きの唇。全部のパーツがはっきり見えた時、あおいが感動すら覚える可愛い顔立ちの子なのだと知った。
(もっと近くで見たい……)
そう思って抱き寄せた。
「あかね……お姉ちゃん……♡ 」
あおいの声に、背筋がゾクリとした。
あかねは先程から心を揺さぶる感情の名前を思い出し始めていた。
(これ……まずい……かも……)

 その小さな上向きの唇が、あかねの乳首に触れた時、あおいを強く抱きしめた。
「ん♡ はっ、……んんっ♡ 」
(わかった、これ、多分……あたし……だめなやつだ……)
あおいを見る。あおいは懸命にあかねの胸を吸っている。
「……ふふ♡ あおいはね……恥ずかしがりやさんだけど……すーっごく甘えん坊なの♡ 」
(……やっぱり……)
あかねは確信した。これは、この湧き上がる強い衝動は……。
「母性本能をくすぐられるでしょ?」
舞が妖しい笑みを浮かべた。
そう、母性だ……。
ラウラにさっきまでベタベタに甘えてしまった、アレ。ドロドロに理性を溶かされた、アレ。
立場は逆だが、性欲に母性がミックスされると、快感が乗算になると知ってしまった。

 あおいを見ているだけで、自分の中で母性が爆発的に膨らんで行く。
「だからね、私達みーんな、あおいをたーっぷり甘やかすの♡ 」
舞は唇を離したあおいの頬を撫でた。
「あおい……あかねお姉ちゃんのおっぱい……おいちい?」
あおいは顔を真っ赤にしている。
そして小さく小さく頷いた。
「はい……♡ 」
あかねはあおいの順番が最後になった理由をなんとなく悟った。
(ああ……これ……だめだ……あたし……絶対狂うやつだ♡ ……だって……だってあおいちゃん……)
「可愛い……♡ お姉ちゃん、もっと吸って欲しい……♡ 」
あおいの髪を撫でた。柔らかいのにサラサラとした髪は、石けんみたいな香りがした。


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