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お家に帰って報告会です

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さて・・・馬車は何処かしら?
・・・わかんない・・・

「サラレーヌ?居る?」

「はい、アリスお嬢様」

「良かった。馬車の場所全然わからなかったの。」

「!!そうだったんですか、てっきりご存知かと・・・すみません」

別にいいのに。取り敢えず馬車の所へ・・・

「ご案内致しますね」
 「ええお願い」

                               ◇◇◇

実は今日のパーティーは王宮で開かれていたのだけど、我が公爵家は王都邸は王宮まで約30分という優良物件。 

「はぁ・・・お祖母様、なんて言うのかしら・・・」

「きっとお怒りになられるでしょう。あのザージン様とステラ様お花畑共のことを」

そう冷淡に告げるサラレーヌのヘッドドレスは私特製のもの。一見普通のメイドプリムだけど、サイドにはリボンが着いていてサラレーヌの可愛らしさを強調しているし、プリムの上部はすべて真っ白な絹のレース。メイド服だって、黒と白のオーソドックスなクラッシックスタイルだけど、腰部には黒色の大きなちょうちょリボンが付いてる。袖は今は夏なので丸型の半袖だけど、冬になると長袖。普通の家なら長袖だけなんだけど、私はメイド好きだから、お祖母様に頼み込んでようやく勝ち取った半袖!

「お嬢様、着きました」


あら、もう着いちゃった?

「はぁ・・・憂鬱だわ~(棒)」

「・・・お嬢様、婚約破棄そんなに悲しかったんですか・・・?」

まさか!

「そんなわけないじゃない、だって私・・・ザージンあの豚男の事なんて、これっぽっちも慕ってなんてないわ。気持ち悪いと思えこそするわね。」

「・・・そうですか・・・」

「さっ!お祖母様の書斎に行くわよ。」

「はい。、畏まりましたお嬢様」

                           ◇◇◇

ドアを軽くノックしてから「失礼します、」と声をかける。

「あらアリス?今日は夜会ではなかったの?」

「お祖母様、報告がございます。まずひとつ。私、例の伯爵家のご令息、ザージンに婚約破棄された事。そして2つ目はその理由が私の元妹あの常識なし女と真実の愛を貫くためだそうですわ。」

「・・・は?アリス?大丈夫?まさかそんなこと・・・。許せないわ。大丈夫よ。アリス。ステラとザージンは私が潰します」

「お祖母様、そのお役目、私にくださいませんか?」

「良いわよ。ただし殺るなら徹底的に・・・ね?」、

「もちろんですお祖母様。」

ニッコリと微笑むお祖母様にふんわりと微笑む私。これでも社交界の女性トップ2なんだから!私たちを敵に回した家は生き残れないのよ?
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