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王都での出会い
変な人に出会った
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リタに頼まれたのは、夕食の買い出しと刺繍用の布と糸だった。
お使いの途中で少しなら買い食いの許可も出たので、お小遣いも少し貰えた。
(最近、スライムだって事を忘れられている気がする。扱いが子どもだよね。でもその方がありがたいかもねー。あんまり自分でもスライムって気がしないし。)
呑気なヒナタだった。前世の記憶が戻ってからは、人だった時の感覚の方が強くなったのか人の姿でいる事に違和感が無い。
人の姿だと味覚もあるので、買い食いできて嬉しいのもある。
「さて、先に買い物をしてしまおうかな。」
ヒナタは市場へと足を向けたのだった。
市場はとても賑やかだ。人の喧騒がざわめき、活気に満ち溢れている。
「この艶々のお野菜!美味しいよ!そこの美人なお姉さん!ひとつどうだい!」
「この瑞々しい果物!とっても美味しいよ!」
市場を歩くだけで次々に声をかけられる。その声についつい寄ってしまうが頼まれた物だけをなんとか買う事ができた。こっそり物陰で荷物を収納する。
あとは、手芸屋に行くだけという時だった。大通りに戻ろうとしたヒナタに、
ドンッ!!
横から黒い影が飛び出してきた。突然の事に躱すこともできず、ぶつかってしまいヒナタは転倒してしまった。
思い切り尻餅をついてしまい、痛みが走る。
「イタタタ・・・。もうなんなの~!」
「すまない!大丈夫か!?」
低い声の方を見るとそこには栗色の髪の端正な顔立ちの男性がヒナタの顔を覗き込んでいた。
(綺麗な紫の瞳・・・。あ、目元にホクロがある。)
左目の目尻にホクロがあり、なんとも言えぬ色気を醸し出した紫の瞳が印象的な男性だった。
なぜかその男性から目が離せなかった。
男性も動かずじっとヒナタを見ていた。
どのくらいの時間が経ったのか。もしかしたら一瞬だったかもしれないが、体感としてとても長い時間だった。
そんな2人の間を小さな影が横切った。
「にいちゃんたち、なにしてるの?ねえちゃんころんだの?いたい、いたい?」
小さな3歳くらいの男の子だった。近くに兄弟だろうかお兄さんの姿も見える。
「え、あ!大丈夫だよ!痛くないよ!」
慌てて男の子に笑顔で答えると、男の子はにぱっと笑顔になり、バイバイと手を振りながらお兄さんの所へ走って行ったのだった。
それを手を振り見送ると、ハッと男性の存在を思い出した。
「すみません。よそ見をしていたのはわたしなのに・・・怪我はないですか?」
「ああ、いや、・・・大丈夫だ。」
男性が手を差し出してきた。
それを戸惑いながらも握りると、ビビビッ!と首筋に衝撃が走った・・・気がした。
気のせいだったかな?と思いつつも立ち上がり、洋服についた砂を払った。
その間も何故か、男性からじっと見られている気がした。
「おまえ・・・いや、あなたの名前を教えてくれないか?その、そう!お詫びをしたい!」
「え!いえ!怪我もないし、わたしの方も不注意でしたし、そんなことまでしてもらうのは・・・」
「それなら!あー、そうだ!カフェに付き合ってもらえないか?」
なんだか、必死な様子にヒナタは不信感を覚え無意識に後退りしてしまう。
「カフェ・・・ですか?その、」
断ろうと思っていたのヒナタの手を男性は強引に掴み、引っ張っていく。
「そこのカフェ入ってみたかったんだが、俺1人では入りづらくて・・・俺を助けると思って少し付き合ってもらえないか?」
そう言いながらもヒナタの返事は待っていないようにどんどん進んでいく。
(返事なんか聞いてないじゃない!この人強引すぎる!・・・でも、なんだろう?この人の事がすごく気になる・・・。ちょっとだけなら、いいかな?)
「少しだけなら・・・。」
おずおずと返事をすると、男性はニコッと爽やかな笑みを浮かべ。
「感謝する!よし、行こう!」
(変な人だなぁ。よし、いざとなったらスライムになって逃げよう!)
いつでも逃げられるように身構えながら、ついていくヒナタであった。
お使いの途中で少しなら買い食いの許可も出たので、お小遣いも少し貰えた。
(最近、スライムだって事を忘れられている気がする。扱いが子どもだよね。でもその方がありがたいかもねー。あんまり自分でもスライムって気がしないし。)
呑気なヒナタだった。前世の記憶が戻ってからは、人だった時の感覚の方が強くなったのか人の姿でいる事に違和感が無い。
人の姿だと味覚もあるので、買い食いできて嬉しいのもある。
「さて、先に買い物をしてしまおうかな。」
ヒナタは市場へと足を向けたのだった。
市場はとても賑やかだ。人の喧騒がざわめき、活気に満ち溢れている。
「この艶々のお野菜!美味しいよ!そこの美人なお姉さん!ひとつどうだい!」
「この瑞々しい果物!とっても美味しいよ!」
市場を歩くだけで次々に声をかけられる。その声についつい寄ってしまうが頼まれた物だけをなんとか買う事ができた。こっそり物陰で荷物を収納する。
あとは、手芸屋に行くだけという時だった。大通りに戻ろうとしたヒナタに、
ドンッ!!
横から黒い影が飛び出してきた。突然の事に躱すこともできず、ぶつかってしまいヒナタは転倒してしまった。
思い切り尻餅をついてしまい、痛みが走る。
「イタタタ・・・。もうなんなの~!」
「すまない!大丈夫か!?」
低い声の方を見るとそこには栗色の髪の端正な顔立ちの男性がヒナタの顔を覗き込んでいた。
(綺麗な紫の瞳・・・。あ、目元にホクロがある。)
左目の目尻にホクロがあり、なんとも言えぬ色気を醸し出した紫の瞳が印象的な男性だった。
なぜかその男性から目が離せなかった。
男性も動かずじっとヒナタを見ていた。
どのくらいの時間が経ったのか。もしかしたら一瞬だったかもしれないが、体感としてとても長い時間だった。
そんな2人の間を小さな影が横切った。
「にいちゃんたち、なにしてるの?ねえちゃんころんだの?いたい、いたい?」
小さな3歳くらいの男の子だった。近くに兄弟だろうかお兄さんの姿も見える。
「え、あ!大丈夫だよ!痛くないよ!」
慌てて男の子に笑顔で答えると、男の子はにぱっと笑顔になり、バイバイと手を振りながらお兄さんの所へ走って行ったのだった。
それを手を振り見送ると、ハッと男性の存在を思い出した。
「すみません。よそ見をしていたのはわたしなのに・・・怪我はないですか?」
「ああ、いや、・・・大丈夫だ。」
男性が手を差し出してきた。
それを戸惑いながらも握りると、ビビビッ!と首筋に衝撃が走った・・・気がした。
気のせいだったかな?と思いつつも立ち上がり、洋服についた砂を払った。
その間も何故か、男性からじっと見られている気がした。
「おまえ・・・いや、あなたの名前を教えてくれないか?その、そう!お詫びをしたい!」
「え!いえ!怪我もないし、わたしの方も不注意でしたし、そんなことまでしてもらうのは・・・」
「それなら!あー、そうだ!カフェに付き合ってもらえないか?」
なんだか、必死な様子にヒナタは不信感を覚え無意識に後退りしてしまう。
「カフェ・・・ですか?その、」
断ろうと思っていたのヒナタの手を男性は強引に掴み、引っ張っていく。
「そこのカフェ入ってみたかったんだが、俺1人では入りづらくて・・・俺を助けると思って少し付き合ってもらえないか?」
そう言いながらもヒナタの返事は待っていないようにどんどん進んでいく。
(返事なんか聞いてないじゃない!この人強引すぎる!・・・でも、なんだろう?この人の事がすごく気になる・・・。ちょっとだけなら、いいかな?)
「少しだけなら・・・。」
おずおずと返事をすると、男性はニコッと爽やかな笑みを浮かべ。
「感謝する!よし、行こう!」
(変な人だなぁ。よし、いざとなったらスライムになって逃げよう!)
いつでも逃げられるように身構えながら、ついていくヒナタであった。
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