スライムなのに悪役令嬢になっちゃった!?・・・荷が重い!!

みやさん

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王都での出会い

脱出成功してからの生活

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グレースを回復させ、ノースポール公爵のお屋敷を脱出してきて1ヶ月が経った。

あの後、順調にリタが用意してくれて馬車にフローレンスの荷物に紛れ全員で王都に移動してきたのだった。


ちなみにフローレンスの身代わりもミニで作り、屋敷に置いてきた。リタは荷物を運ぶという名目があるので、一緒に王都に来ている。


「・・・ッ!」


急にヒナタが痛そうに顔を顰めた。
その変化にリタがすぐに気づき、話しかけてきた。


「大丈夫?ヒナ。・・・またなの?」

「うん、でも痛いわけじゃないから。ちょっと、びっくりするだけだから大丈夫ですよ。」

「そう聞いているけど・・・あまりの頻度だから・・・心配なのよ。」

「大丈夫です!あ、これお嬢様と奥様に持っていくお菓子ですよね。わたしが持って行きますね。」


ティーワゴンに用意されていたお菓子とティーポットをリタから引き継ぎ、ワゴンを押してその場を離れる。


(リタさんもよく見てるなー。まぁ、それだけ頻度が高いって事だよね。気をつけよう。)


リタがヒナタを心配するのには訳があった。ノースポール公爵家の屋敷に置いてきたフローレンスの身代わりであるミニはヒナタと視覚などの感覚が繋がっているのだ。
そのミニが毎日のようなのエライザ様から躾と称した折檻を受けているのだ。

最初は痛みも共有していたので、あまりの痛みに叫んでしまい共有しているのがバレてしまったのだ。

だが、今は視覚と聴覚のみを共有している為、不意に鞭で打たれた時にびっくりしてしまうくらいなのだ。

もちろんミニも痛みは感じない。だが、それがエライザ様にバレると困るので苦痛を感じる演技はさせている。

演技が大根じゃなくて良かった。


そんな事を考えながら、庭のガゼボへと向かう。そこには笑顔で会話をしているフローレンスとグレースがベンチに座りおしゃべりをしていた。


「奥様。お嬢様。お茶でございます。」


ヒナタが声をかけると、フローレンスはこちらに気づいた。


「ヒナ、ありがとう!」

「ふふっ。やっとヒナの姿に慣れてきたわ。最初はなんでフローレンスが2人いるのか混乱したわ。」

「もう、お母様ったら。また、その話?」

「だって、とっても驚いのだもの。忘れられないわよ。」


ヒナタはグレースの口添えもあり、変わらずフローレンスの姿をしていた。だがフローレンスたっての願いで髪色だけは、茶色に変えていた。


「初めて変化したのが、お嬢様の姿だったからか、なんだかしっくりくるんですよね。グレース奥様に許可がもらえてありがたいです。」

「だって娘が増えたみたいで、わたくしはとっても嬉しいわ。これからもよろしくね。」

「はい!こちらこそよろしくお願い致します。」


最近のフローレンスはグレースが倒れてからの2年を取り戻すかのように、グレースとの交流を大事にしていた。
グレースも日々、元気を取り戻す事ができ、今では庭でお茶をするくらいまで回復したのだった。
ヒナタの回復魔法も効いているようだ。

たわいないお喋りからマナーや教養について学習したりと毎日が充実していた。

そんなフローレンスの姿を見て、リタはいつも嬉しそうだった。


(フローレンスお嬢様もリタさんも嬉しそうで本当によかった。グレース奥様も元気になられたようだし、あとは・・・あのお屋敷をどうするかだね)


ノースポール公爵家の屋敷には、まだエライザ様にエスメがいる。ミニからの情報でエライザ様の虐待は続いているし、エスメもフローレンスの持ち物を盗っていくのはもちろん、最近はあまり口答えしなくなったフローレンスに手を出すようになったのだ。

ミニもあまりバレないように必要最低限しか話さないように言っているので、反抗されないフローレンスに暴力を振るう事にじわじわと快感を覚えているらしい。

こんな状態のお屋敷にフローレンスを戻す事はできない。


そんな事をつらつらと考えながら、お茶の準備をして静かに下がる。
そんなヒナタにリタが声をかける。


「ヒナ!ここはいいからお使いをお願いできる?」

「はーい!何を買ってきましょう?」


最近では、よくおつかいを頼まれるようになった。
収納のスキルがあるのでお使いにとても向いているのもそうだし、万が一危険な目に遭うという事はそもそもスライムだし、透明になれるしと謎の信頼がある。

気にされているのは見た目はフローレンスなのだから、顔を隠していけと言われるくらいだ。髪色が違うからか、そうそう気づかれないので、助かっている。

そんなわけでヒナタはよく王都の街をプラプラうろついていたりする。

これが、新鮮な感覚でとても楽しい!王都に来れて良かったとフローレンスに感謝するくらい、王都を満喫しているヒナタであった。

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