スライムなのに悪役令嬢になっちゃった!?・・・荷が重い!!

みやさん

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王都での出会い

身代わり

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「まずはお茶でもどうぞ。」


そう言うと、ライアンは側で控えていた侍従に視線をやる。それを受けて侍従は一度頷くとティーセットの準備を始めた。


「いえ、ライアン殿下。わたくしは、魔法について学びに来たのでございます。よろしければ、先にご教授願えますとありがたく思います。」

「ほら、そんなに肩に力を入れていたら、学べるものも頭に入らないよ。少しゆっくりしてからでも悪くないよ。・・・なんだか、顔が強張ってるみたいだしね。」

(確かにお嬢様の顔色があまり良くない・・・。さっきのコナー殿下の事を気にしてるんだろうな。)


ヒナタは、労るような気持ちでフローレンスの肩を手を伸ばし撫でた。それと同時にライアンがフローレンスに近づき、自然な動作で頭を撫でた。


「ここに来るまでに何かあった?大丈夫だよ。俺が君を守るから。」


そして、ぽんぽんと背中を軽くタッチすると抱きしめた。フローレンスの肩にいたヒナタのところにライアンの顔が近づく。


(きゃああぁぁぁぁぁ!!近いっ!ライの顔が近い!はわわわわわ!!)

「いやっ!」


抱きしめてきたライアンをフローレンスは咄嗟に突き飛ばしてしまった。
離れたライアンを見て、フローレンスはしまったと思った。


「も、申し訳ありません!!その、驚いてしまって・・・あの、・・・申し訳ありません!」

慌てて取り繕おうとしたが、フローレンスは戸惑い謝ることしかできなかった。


「いや、俺が急だったね。許可もなく触ってしまって、こちらこそすまない。」

「いえ、そのこちらこそ・・・。」


少しの沈黙が続くとフローレンスは耐えられないとばかりに


「来たばかりで申し訳ないのですが、ちょっと忘れ物をしたようです。すぐに戻って参りますので、少々席を外します!」


そう言い放つとフローレンスは、慌てているのを見抜かれないように表情を取り繕いながら返事も待たずに退出してしまう。
部屋から出るとすぐにお手洗いへと駆け込む。誰もいないのを確認するとフローレンスはヒナタへと話しかけてきた。

なるべく姿を消している時は、1人で話しているようで不自然なので話しかけないようにしていたのだが、フローレンスにとってはもう、それどころではなかった。


「ちょっとヒナ!申し訳ないのだけど、代わってくれないかしら?」

「ええっ?!今からですか?どうされたんですか?」

「・・・なんだか、ライアン殿下に近づくと、その、なんて言うか・・・鳥肌が立つのよ!もう、生理的に無理!なんであんなに自然に触ってくるの??絶対、女性の扱いに慣れてる態度だわ!あれはタラシよっ!」

「??そんな感じはしませんでしたけど・・・。まあ、確かに抱きしめに来たのは・・・その、ねえ?(ドキドキしましたけど)」


フローレンスとヒナタでは、ライアンの受ける印象が違うようだったが、あまり詳しくはどちらも追及しなかった。


「それよりお嬢様に聞きたい事が!コナー殿下はいつもあのような態度なのですか?!あれは、いくらなんでもあんまりです!」

「ああ、コナー殿下ね。いいのよ。もう今まで散々文句を言ったけど、まっったく気にも留めないからわたくしのストレスが溜まるだけなのよね。だから、お母様が倒れたくらいからかしら?もう聞き流す事にしているの。」

「そうだったんですね・・・。」

「だいたいエスメが可愛いって、言うんならリボン付けてあげたいくらいだわ!目が腐ってるわ!」

「じゃあ、ライアン殿下にもそのような気持ちで聞き流せばいいのでは?」

「・・・なんでか、それは無理なのよ。こう、何というか鳥肌が全身にたつというか、こう、違和感を感じるというか・・・・・この人じゃない感がすごいのよ。なんて言っていいか分からないのだけど、ものすごく不快感が湧いて出るのよね。触られたくないの。わたくしもなんでか分からないのだけど。」

「ちょっと、お嬢様が何言ってるか分からないです。」


フローレンスの葛藤をよく分からないでバッサリ一刀両断したヒナタに、フローレンスはブチッと何かが切れた。


「ヒナ代わって!」

「でも、わたしが魔法について習っても・・・」

「ああ、もう!!いいこと、ヒナ!これは『命令』よ!!」

「あ!ずるいぃぃぃぃぃ~~!!」

「おーほほほほっ!なんとでもお言い!!」


こうして仕方なくヒナタは、フローレンスの代わりになる事になった。
この時はこのライアンの相手だけの話しだとばかり思っていたのだが・・・。
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