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学園生活
シナリオ通り?
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入学式が行われる講堂へと向かうヒナタ。後ろからは一定の距離を保ちリタも付いてきている。
この学園では基本的には自分の事は自分でやると言われてはいるが、実際は貴族子息子女1人に付き、2人までは使用人を連れてきてもよい事になっている。
その為、フローレンスもリタを学園へと一緒に連れて行く事ができた。ヒナタも侍女として来る予定だったのだが、今のところは身代わりになっているため、リタ1人だった。
「公爵令嬢が侍女1人って、目立ちますかね?」
「大丈夫じゃないかしら?そこまで見てる人はあまりいないんじゃない?」
「そうだと、いいんですが・・・。」
少し不安そうなヒナタに話しかけてくる令嬢達がいた。
「あら、その黒髪・・・もしかして噂のフローレンス様ではないですか?」
突然の声かけにびっくりして固まってしまったヒナタに、リタはこっそり肘打ちをした。その衝撃でハッとなり慌てているのを隠すようにゆったりとした動作で右手で口元を隠す。
(扇子持ってきてればよかったなー。動揺が顔に出てませんように。)
「・・・・・・貴女は?」
ヒナタの言葉に相手の令嬢は、あからさまに溜息を吐き大袈裟にかぶりを振ったのだった。
「フローレンス様ともあろうお方が、わたくしの事を知らないだなんて。・・・ああ!あまり社交の場にお出にならないですものね?仕方ないことですわ。」
「そうですわ!イシュタリア侯爵家令嬢アマリエ様を知らないなんて、失礼ですわ!社交もできない落ちこぼれのクセに学園には来るなんて!」
「社交をしないならそのまま家に居ればよろしいのに・・・気味の悪いそんな黒髪をアマリエ様の視界に入れないでほしいわ!」
「「そうよ!そうよ!」」
アマリエ様と呼ばれた令嬢の両隣にいる2人の令嬢が口を揃えて同意の声をあげる。
(え・・・、これ、お嬢様に絡んできてるの?お嬢様って公爵令嬢だよね?この子達の爵位って・・・。え?大丈夫?)
絡まれたハズのヒナタは、逆に相手の令嬢が心配になってくる。
「ふっ、なんですの?返事も碌にできないのかしら?落ちこぼれという噂も案外、本当らしいわね。その、落ちこぼれさんが学園には何しにいらっしゃったのかしら?どうせ、落ちこぼれなんだから学んでも無駄じゃないかしら?おっーほほほ。」
右手の甲を左頬に添え、高笑いをするアマリエ様とやら。
(おおおおー!これぞ、悪役令嬢じゃない?・・・あれ?フローレンスお嬢様が悪役令嬢って間違いじゃない?)
アマリエ嬢の悪役っぷりに感心していると、またリタから肘打ちが飛んできた。そして、目線でヤレ!と、合図がくる。
(なんとかしてくれないの~!?・・・う~・・・、仕方ないちょっとだけ・・・)
仕方なく口を開きかけたその時。
「何かトラブルですか?」
「えっ?」
フローレンスの視界に背中がさっと横切る。そのまま背中ごしに話しかけられてた。フローレンスを庇うように、顔はアマリエ嬢の方を向けている。
「私は風紀委員のジョシュア=ベルジットです。入学式への参列者だとお見受けしますが、会場はあちらですよ。」
「ベルジット侯爵家の・・・。いえ、その、ほほほほほ。大丈夫ですわ!その、ちょうど会場に向かうところでしたのよ?ねえ、皆様?」
「え、?あ、はい!そうですわ!さぁ、アマリエ様行きましょう!」
「ほほほ。では、失礼させていただきますわ!」
そそくさと去って行くアマリエ嬢達を見送るヒナタは、ホッと息を吐くのだった。
後ろでリタは、ジョシュアの事を横目に思案していた。
「あれ?・・・ジョシュア様・・・?攻略対象がなぜフローレンスお嬢様を助けに?確かヒロインを助けるシナリオがこんな感じじゃなかったかしら?・・・・・・???」
あまりの小声にリタの声は誰にも聞こえていなかった。
この学園では基本的には自分の事は自分でやると言われてはいるが、実際は貴族子息子女1人に付き、2人までは使用人を連れてきてもよい事になっている。
その為、フローレンスもリタを学園へと一緒に連れて行く事ができた。ヒナタも侍女として来る予定だったのだが、今のところは身代わりになっているため、リタ1人だった。
「公爵令嬢が侍女1人って、目立ちますかね?」
「大丈夫じゃないかしら?そこまで見てる人はあまりいないんじゃない?」
「そうだと、いいんですが・・・。」
少し不安そうなヒナタに話しかけてくる令嬢達がいた。
「あら、その黒髪・・・もしかして噂のフローレンス様ではないですか?」
突然の声かけにびっくりして固まってしまったヒナタに、リタはこっそり肘打ちをした。その衝撃でハッとなり慌てているのを隠すようにゆったりとした動作で右手で口元を隠す。
(扇子持ってきてればよかったなー。動揺が顔に出てませんように。)
「・・・・・・貴女は?」
ヒナタの言葉に相手の令嬢は、あからさまに溜息を吐き大袈裟にかぶりを振ったのだった。
「フローレンス様ともあろうお方が、わたくしの事を知らないだなんて。・・・ああ!あまり社交の場にお出にならないですものね?仕方ないことですわ。」
「そうですわ!イシュタリア侯爵家令嬢アマリエ様を知らないなんて、失礼ですわ!社交もできない落ちこぼれのクセに学園には来るなんて!」
「社交をしないならそのまま家に居ればよろしいのに・・・気味の悪いそんな黒髪をアマリエ様の視界に入れないでほしいわ!」
「「そうよ!そうよ!」」
アマリエ様と呼ばれた令嬢の両隣にいる2人の令嬢が口を揃えて同意の声をあげる。
(え・・・、これ、お嬢様に絡んできてるの?お嬢様って公爵令嬢だよね?この子達の爵位って・・・。え?大丈夫?)
絡まれたハズのヒナタは、逆に相手の令嬢が心配になってくる。
「ふっ、なんですの?返事も碌にできないのかしら?落ちこぼれという噂も案外、本当らしいわね。その、落ちこぼれさんが学園には何しにいらっしゃったのかしら?どうせ、落ちこぼれなんだから学んでも無駄じゃないかしら?おっーほほほ。」
右手の甲を左頬に添え、高笑いをするアマリエ様とやら。
(おおおおー!これぞ、悪役令嬢じゃない?・・・あれ?フローレンスお嬢様が悪役令嬢って間違いじゃない?)
アマリエ嬢の悪役っぷりに感心していると、またリタから肘打ちが飛んできた。そして、目線でヤレ!と、合図がくる。
(なんとかしてくれないの~!?・・・う~・・・、仕方ないちょっとだけ・・・)
仕方なく口を開きかけたその時。
「何かトラブルですか?」
「えっ?」
フローレンスの視界に背中がさっと横切る。そのまま背中ごしに話しかけられてた。フローレンスを庇うように、顔はアマリエ嬢の方を向けている。
「私は風紀委員のジョシュア=ベルジットです。入学式への参列者だとお見受けしますが、会場はあちらですよ。」
「ベルジット侯爵家の・・・。いえ、その、ほほほほほ。大丈夫ですわ!その、ちょうど会場に向かうところでしたのよ?ねえ、皆様?」
「え、?あ、はい!そうですわ!さぁ、アマリエ様行きましょう!」
「ほほほ。では、失礼させていただきますわ!」
そそくさと去って行くアマリエ嬢達を見送るヒナタは、ホッと息を吐くのだった。
後ろでリタは、ジョシュアの事を横目に思案していた。
「あれ?・・・ジョシュア様・・・?攻略対象がなぜフローレンスお嬢様を助けに?確かヒロインを助けるシナリオがこんな感じじゃなかったかしら?・・・・・・???」
あまりの小声にリタの声は誰にも聞こえていなかった。
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