世界は冒険に満ちている!(笑)

みやさん

文字の大きさ
28 / 50

発見!救出できました!

しおりを挟む
『ユー・・・海賊リーダー!ワイヤーの用意ができました!』

「よしっ!じゃあ縛るぞ!ガリバー方式だ!」

『あの、ユー・・・海賊リーダー。ガリバーとは?』

「とりあえずぐるぐる巻きにして、端を釘で地面に打ちつけるんだ!」

『はいっ!了解しました!』


それからの行動は早かった。
皆が一丸となり、ワイヤーを素早く人食いシャークに巻き付けていく。
途中、人食いシャークを押さえつけているアッシュもワイヤーに巻き込まれそうにはなったが、アッシュは器用に躱していた。

流石の大きさにかなり四苦八苦もしたが、ユータの指示のもと人食いシャークの捕獲に成功したのだった。


「よし、ここまでぐるぐる巻きにしておけば、動くこともできないだろう!女神さま救出作戦に移行する!」
『『おおーーー!!!』』

「まずは、サメの口を開いたままになるようにつっかえ棒をしよう!大きい木はあるかな?」
『この大木はどうですか?5人ほどいれば運べるでしょうし・・・。』
「一本じゃ頼りないから5本くらい使おう!さあ、みんなで運ぼう!」
『『はい!海賊リーダー!』』


人食いシャークが体当たりをしてきた時に倒れた大木を皆で運びだし、長さを揃えていく。そしてその大木を人食いシャークの口の中へと入れ、つっかえ棒にしたのだった。

作戦通りに口を固定された人食いシャークは口を閉じることもできず、アガアガとしているだけだった。


「それじゃあ、今からこのサメの口の中を探索する事にする!女神さまを探すんだ!・・・女神さまはこのくらいで四角い板のようなお姿をされている。見落とさないようにしてくれ。」


おもむろにユータは自分の手のひらを指差し、このくらいと指示をする。
船員たちは女神さまの容姿を聞き戸惑いを隠せない。


『四角い板・・・ですか?』
「そう。戸惑うのも分かるが、本当に女神さまなんだ!・・・話は通じないけど。」
『はあ。』
「よし、じゃあ探索開始!」


戸惑う船員をそのままに、意気揚々と女神さまを探し始めるユータ。
ふと、そこでユータはアッシュを見た。
アッシュはまだ人食いシャークを押さえつけていたままだったのだ。


「あ、アッシュ!もう押さえてなくても大丈夫だよ!一緒に女神さまを探そう!元の大きさに変身してくれっ!」
「ウォンッ!」

そこへ響き渡る無機質な女性の声。

「はい。ご用はなんでしょう?」

「あ!女神さまー!!今何してるの?!どこにいるのー!??」

「タイムトラベルの練習をしていました。」

「・・・・・・・・・・・・・・えっ?タイム・・トラベル・・・?」

「はい。タイムトラベルは、SF文学や映画などフィクション作品の題材として用いられる表現であり~・・・・」

「ちょっ・・・まっ・・・待って待って~!!なんで急にいっぱい話だしたのーー!!??はっ!今のうちに場所を探し出すんだぁ!」


急に話し始めた女神さまの声を頼りに探し始める。そして、人食いシャークの口の中へとおそるおそる入っていく。

舌の上を歩くとフニフニしているし唾液がベトベトしていて、歩きにくい。まだ口の近くだから外の明かりが入ってくるので明るいがあまり奥まで行くと暗く不気味な雰囲気を出している。探すのも骨が折れるなぁと思ったが、意外にも近くで声が聞こえてきた。

「こっちから声が聞こえるんだけど・・・あ!いた!見つけたぞー!!」


しばらくして、女神さまを見つけた場所は人食いシャークの鋭い牙と牙の間であった。奥歯に位置する場所の下の牙の間に挟まるようにして、女神さまがいた。


「やったぞー!女神さまの救出に成功したぞー!」
『『やったぁぁぁぁぁ!!』』

「・・・~日本語で時間旅行とも呼称する他、移動の~・・・」


まだ話しつづけていた女神さまだった。
















「ねぇー、ユー君?TVのリモコン知らない?見当たらないんだけど・・・。」


ママの声にユータは全く反応しない。自分の世界に入り込んでいるようだ。


「キュウーン・・・」


TVのリモコンを探しているママの下へアッシュがテシ、テシ、と足音を鳴らして近づいてきた。その口元には大きなサメのぬいぐるみが咥えられていた。


「あら、アッシュどうしたの?・・・ん?なんでこのサメさんリボンでぐるぐる巻きなの?」


サメのぬいぐるみをアッシュから受け取ると、サメの胴体部分に何か硬いものが指に当たった。


「何か中に入ってる?・・・・・あ、TVのリモコンが入ってる。あ、それにDVDプレーヤーのリモコンも。えっ、定規?なんでこんなにいっぱい入ってるの??」


サメのぬいぐるみは、口の部分が大きなポケットのようになっていて、ママの手を入れると肩まで入るくらい深くなっている。
そこに色々入れるのが最近のユータのお気に入りみたいだ。


「まだ何か入ってるみたいだけど・・・・・あ、ママの携帯電話。なんでこんなところに入ってるのかしら?」


頭の上にクエスチョンマークが飛び交うママの後ろでユータの「女神さま救出の宴だぁぁ!」と声が響いていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメンエリートは愛妻の下僕になりたがる(イケメンエリートシリーズ第四弾)

便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC” 謎多き噂の飛び交う外資系一流企業 日本内外のイケメンエリートが 集まる男のみの会社 そのイケメンエリート軍団のキャップ的存在 唯一の既婚者、中山トオルの意外なお話 中山加恋(20歳) 二十歳でトオルの妻になる 何不自由ない新婚生活だが若さゆえ好奇心旺盛 中山トオル(32歳) 17歳の加恋に一目ぼれ 加恋の二十歳の誕生日に強引に結婚する 加恋を愛し過ぎるあまりたまに壊れる 会社では群を抜くほどの超エリートが、 愛してやまない加恋ちゃんに 振り回されたり落ち込まされたり… そんなイケメンエリートの ちょっと切なくて笑えるお話

ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった

仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。 そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?

一国一城の主を目指す!〜渇望の日々を超えて。

リョウ
ファンタジー
 何者かになりたかった。  だが現世でその願いは叶わず、男は敗北感と悲嘆を胸に沈んでいた。  そんな彼の前に現れたのは、一柱の女神。  導かれるまま異世界へ転移した男は、新たにレイと名乗り、剣も魔法も身分もない底辺から成り上がることを決意する。  冒険者として生きる術を学び、魔法を覚え、剣を磨き、人と裏社会を見極めながら、レイは少しずつ力を蓄えていく。  目指すのは、ただ生き延びることではない。  一国一城の主となり、この世界で“何者か”になること。  渇望を燃料に、知恵と執念で上へ上へと這い上がる、ファンタジー成り上がり譚。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

#密売じゃありません!ミツバイギフトで最高に美味しい果物作ったら、領主令息が夫になった件について

国府知里
ファンタジー
「がんばっても報われなかったあなたに」“スローライフ成り上がりファンタジー”  人生に疲れ果てた北村めぐみは、目覚めると異世界の農村で少女グレイスとして転生していた。この世界では6歳で神から“ギフト”を授かるという。グレイスが得た謎の力「ミツバイ」は、果物を蜜のように甘くするという奇跡の力だった!村を、領地を、やがて王国までも変えていく果樹栽培の物語がいま始まる――。美味しさが未来を育てる、異世界農業×スローライフ・ファンタジー!

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

処理中です...