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第四十九話 捕縛
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ナオという名の女性は、前に見たままの姿をし
ていた。
なので見ただけですぐにわかった。
「えーっと、あんたがナオって事で良さそうだ
な……」
「そうよ、何か渡すものがあるって話だったけ
ど、誰からかしら?」
「渡すものなんてねーよ。俺があんたに用があ
ったんだ。」
俺は、素直に話すと誠治が一気に距離を詰めた。
元々、ナオと呼ばれるサキュバスを捕獲する事
が目的だったからだ。
「ちょっ……何を……」
「悪いけど、付き合ってもらうよ?」
「暴れないで欲しい。この街の住人全員が死ん
でも構わないのか?もちろん、君の両親もこ
の街にいるんだろ?」
「何が目的なの?私には何の力もないわよ?」
ナオと名乗る女性は、誠治に抑えられながらも
反抗を忘れなかった。
「心理の魔眼……あんたがもってる特殊な魔眼
だよな?それは人の嘘や、真実を見抜くんだ
ろ?」
「………」
「なんで知ってるのかって顔しているな?勿論
なんでも知っている。だから手をかせ……お
前の力でこの街のサキュバスを説得して欲し
いんだ」
俺は、真っ直ぐにナオを見つめると、このあと
ここで起こる悲劇を話した。
そして魔王が何を思っているのか、この先人間
との和平交渉へと舵を切る事も話したのだった。
「これが事実だ。俺が嘘を言ってないって分か
るだろ?」
「………本当にそんなでたらめが本当に起こる
って思っているの?バカじゃないの?魔王様
は人間と仲良くする訳ないじゃない?」
「違うな。魔王は戦いたくないんだ。だから出
来うる限り戦争を避ける。そういう人なんだ
よ。魔族でありながらなんで知らないんだ?」
「……嘘よ。だって、この前もバンパイアが言
って来たよ?人間達の進行を食い止める為に
魔王の元に参上しろって……」
それは多分サキュバス達を特攻隊として行かせ
るつもりだったのだろう。
実に卑怯なやり方だった。
「それはアゾビエンテか?」
「えぇ、そうよ。魔族の中ではバンパイアは貴
重とされているのよ。眷属を作る事ができて、
戦闘では眷属の力が何倍にもなるって話だっ
たもの」
「あいつが仕組んだのか…。なら、ナオ。魔王
の城へ一緒に来い。実際に魔王に会って聞い
てみるといい。他人から聞いた言葉よりも、
自分の上のものに直接聞いた方がわかりやす
いだろう?」
アゾビエンテの策略と言われれば、余計に腹が
たつ。
どうりでおかしいと思ったのだ。
たかが勇者が街に入ったくらいで、街の住人を
自殺させたり、効きもしない魔眼を何度も仕掛
けたりと、おもむろに攻撃して来た理由を理解
した気がしたのだった。
ナオには嘘が通じない。
それは未来で実証済みだった。
だから、ここでは未来を語ればそれが事実なの
だった。
俺が知っている未来。見て来た未来。
それを語ってやれば、能力のせいで信じるしか
なくなるのだ。
勿論嘘を混ぜれば、すぐにバレるので、逆効果
だ。
だが、今出来る事はナオにこの先、サキュバス
を滅ぼさせない為に動いて貰うという事だった。
まずは、この街を無事通過し、街の人の魅了を
解いて貰う事が先決だった。
それからは、魔王城へと一緒に連れて行き、魔
王がどういう考え方の人なのかを自分の目で見
てもらう事が大事だった。
それともうひとつ。
俺には大事な使命があった。
魔王に会う前に、アゾビエンテを葬る事だった。
ていた。
なので見ただけですぐにわかった。
「えーっと、あんたがナオって事で良さそうだ
な……」
「そうよ、何か渡すものがあるって話だったけ
ど、誰からかしら?」
「渡すものなんてねーよ。俺があんたに用があ
ったんだ。」
俺は、素直に話すと誠治が一気に距離を詰めた。
元々、ナオと呼ばれるサキュバスを捕獲する事
が目的だったからだ。
「ちょっ……何を……」
「悪いけど、付き合ってもらうよ?」
「暴れないで欲しい。この街の住人全員が死ん
でも構わないのか?もちろん、君の両親もこ
の街にいるんだろ?」
「何が目的なの?私には何の力もないわよ?」
ナオと名乗る女性は、誠治に抑えられながらも
反抗を忘れなかった。
「心理の魔眼……あんたがもってる特殊な魔眼
だよな?それは人の嘘や、真実を見抜くんだ
ろ?」
「………」
「なんで知ってるのかって顔しているな?勿論
なんでも知っている。だから手をかせ……お
前の力でこの街のサキュバスを説得して欲し
いんだ」
俺は、真っ直ぐにナオを見つめると、このあと
ここで起こる悲劇を話した。
そして魔王が何を思っているのか、この先人間
との和平交渉へと舵を切る事も話したのだった。
「これが事実だ。俺が嘘を言ってないって分か
るだろ?」
「………本当にそんなでたらめが本当に起こる
って思っているの?バカじゃないの?魔王様
は人間と仲良くする訳ないじゃない?」
「違うな。魔王は戦いたくないんだ。だから出
来うる限り戦争を避ける。そういう人なんだ
よ。魔族でありながらなんで知らないんだ?」
「……嘘よ。だって、この前もバンパイアが言
って来たよ?人間達の進行を食い止める為に
魔王の元に参上しろって……」
それは多分サキュバス達を特攻隊として行かせ
るつもりだったのだろう。
実に卑怯なやり方だった。
「それはアゾビエンテか?」
「えぇ、そうよ。魔族の中ではバンパイアは貴
重とされているのよ。眷属を作る事ができて、
戦闘では眷属の力が何倍にもなるって話だっ
たもの」
「あいつが仕組んだのか…。なら、ナオ。魔王
の城へ一緒に来い。実際に魔王に会って聞い
てみるといい。他人から聞いた言葉よりも、
自分の上のものに直接聞いた方がわかりやす
いだろう?」
アゾビエンテの策略と言われれば、余計に腹が
たつ。
どうりでおかしいと思ったのだ。
たかが勇者が街に入ったくらいで、街の住人を
自殺させたり、効きもしない魔眼を何度も仕掛
けたりと、おもむろに攻撃して来た理由を理解
した気がしたのだった。
ナオには嘘が通じない。
それは未来で実証済みだった。
だから、ここでは未来を語ればそれが事実なの
だった。
俺が知っている未来。見て来た未来。
それを語ってやれば、能力のせいで信じるしか
なくなるのだ。
勿論嘘を混ぜれば、すぐにバレるので、逆効果
だ。
だが、今出来る事はナオにこの先、サキュバス
を滅ぼさせない為に動いて貰うという事だった。
まずは、この街を無事通過し、街の人の魅了を
解いて貰う事が先決だった。
それからは、魔王城へと一緒に連れて行き、魔
王がどういう考え方の人なのかを自分の目で見
てもらう事が大事だった。
それともうひとつ。
俺には大事な使命があった。
魔王に会う前に、アゾビエンテを葬る事だった。
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