俺がモテない理由

秋元智也

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第五十三話 ユニコーンの伝説

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一旦、アゾビエンテを追う為にもまずは近くの
ギルドへの報告と、次の依頼を受ける必要があっ
た。

そこで、ツィーゲオ領の異変を聞くつもりだ。

ツィーゲオへ行く途中に通る街でエクサレルと
言う南の海沿い街がある。
そこで今の時期はユニコーンを見る事ができる。

前世では、誠治に誘われたが俺が約束を破って
一緒に行かなかった。

いや、行けないまま、死んだのだ。

だから、今回は誠治を誘って行ってもいいかと
思う。

なんで男同士で行きたいのか知らないが、まぁ
友人としては、付き合ってやらないでもない。


こうしてギルドへと報告に来た訳なのだが。

「さすが勇者様パーティーですわ。まさか、まだ
 依頼されても居ない街の異変を解決下さるなん
 て……、実は先日そこの街の取り引き先から、
 おかしいと言われており、調査依頼を出したば
 かりなんです」
「それはよかった。サキュバスの魅了にかかって
 いた領主をはじめ街の住人も今は正気に戻って
 いるから安心してほしい」
「本当に、ありがとうございます。では、こちら
 の方も頼んでもいいですか?」

ギルド職員が持って来た依頼書には、この前見た
男の顔が乗せられていた。

「この人はツィーゲオの領主でゲオルグ・ツィー
 ゲ男爵です。最近、奇怪な行動をとっていると
 住人から報告を受けており、領内では最近人が
 消えていると言うのです。その調査をお願いし
 たいのです」
「なるほど、それは大変ですね。わかりました」

誠治はニッコリと笑顔で引き受けたのだった。
あらかじめ、俺が話していた事もあってすぐに
依頼を受領した。

「さぁ、明日出発だ。それまでゆっくりしよう
 ぜ」
「それはいいね。じゃ~、陸ちょっと付き合っ
 てくれないかな?」
「あぁ、いいぜ」

何を言いたいか理解すると、レイネがついて行
くと言う前に席を立ったのだった。

向かった先は、ユニコーンがよく目撃される
観光スポットだった。

「やっぱり夜のがいいかな……」
「誠治もユニコーンが見たいなんて、可愛い事
 言うじゃん」
「だって、好きな子と一緒に見られると両思い
 になるって言うじゃん?僕は陸と一緒に見に
 来たかったんだぁ~」
「はいはい。俺も誠治の事は好きだぜ?まぁ
 ここに来たからって絶対見られる訳じゃね
 ~しな……」
「うん。そうだね……」

まだ、昼小前のせいか人もまばらだった。

残念そうな誠治を横目に、俺は魔力を集めた。
ユニコーンとて、結局は魔物なのだ。

魔力に引き寄せられると言う意味では、他の
魔物と大差ないのだ。

「居ないなら呼べばいい……」

魔法を使うのではなく、ただそこに充満させ
たのだった。

他の魔物も呼び寄せてしまうかも知れないが
それでも、目当ての方も来てくれればそれで
よし!だと思う。

観光目的で来ていた客の後ろからいきなり
悲鳴が漏れる。

「あっちか、行くぞ」
「うん」

俺の合図で走り出した。
さっきの悲鳴はコボルトが群れで向かって
来たらしい。

風の刃で切り裂き足止めをする俺に対して、
誠治は一匹づつ確実に切り捨てていったの
だった。





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