俺がモテない理由

秋元智也

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第六十九話 夜の事情

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疲れたと言って寝ようとすると、誠治から甘い香
りのココアが差し出された。

ココアなど贅沢品に入るくらい貴重なものらしい。

だが、いつも誠治は陸の為に入れてくれる。
温かいうちに飲もうと俺はすぐに受け取ると飲み
干すのだった。
寝る前に誠治が淹れてくれるココアが大好きだった。

なぜかほっとして、ぐっすりと眠れるからだ。

「はい、これ。いつものココア。陸は好きでしょ」
「いつもありがとな」

受け取ると、ごくごくと喉に流しこんだ。
やっぱり甘くて美味しい。

なぜかそれを飲むとぐっすり眠りに付けるのが
不思議だった。

陸が眠った所で、ユニコーンが顔を上げた。
ただじっと誠治を睨むと、主人である陸の中へと
入ってしまう。

「邪魔しないでね?男なら分かるでしょ?コレの
 処理をしないと精神的にイライラしちゃうんだ
 よ?」

そう言うと、陸の服を脱がすと前をはだけさせた。
ズボンも脱がせるとパンツも一緒に下ろした。

さっきのココアには睡眠効果のある薬と興奮剤が
混ぜ合わせてある。

だから、本人の知らない所で興奮状態になってい
るのだ。

タオルを下に敷くと硬くなった竿を握り込み、扱
き上げる。
胸の中央にピンッと勃った乳首を舌で転がすと、
甘い声が漏れた。

「んっ………ぁ………」
「うん………いい反応」

陸の反応を楽しみながら夜も更けていった。
誠治が寝たのは、存分に楽しんだ後だった。
明け方と言ってもいい時間だ。

陸は何も知らない。
知っているのは、中にいるユニコーンだけだった。



早朝になると、街の中が騒がしくなっていた。

「ん~~?なんか下が騒がしくないか?」
「陸、起きたの?ちょっと騒がしくなってきたね」
「なんだよ……何か知ってるのか?」
「いや………起きたなら一階の食堂に行こうか」
「そうだな……」

俺の知らない所で何か起きたのだろうか?
騒がしいのは、外に出てからも変わらなかった。

その原因は、街の人の証言ですぐに理解したのだ
った。

「何かあったのか?」
「ご婦人、何かありましたか?」

陸の言葉よりも、誠治が聞いた方がすぐに答え
てくれる。
これには…なぜか不公平感を感じる……。

「あら、イケメンさんね。そうそう、昨日の夜
 にね馬が街の上空を飛んでたらしいのよ。そ
 れも、黄金のたてがみをなびかせていたらし
 いのよ」
「そうよ、それがとても神秘的だったのよ」

ご婦人達の証言から、思い当たる事が分あった
のだ。

「黄金のたてがみね~」
「アレス、そこにいるよな?」
『…………』
「街の上空を駆けたと?」
『…………』

沈黙が何よりも事実だと物語っていた。

「はぁ~、何をやってるんだよ。目立ってどう
 する?」
『ニオイニ……ビンカンデ……ソレデ…』
「匂い?何かあったのか?」

俺は疑問に思うと、聞き返していた。

「アレスは何か言ってた?」
「それがさ、匂いに敏感だからって…どう言う事
 か分からねーんだよ」
「あぁ…なるほど。処女の匂いを求めて出て行っ
 たんじゃないかな?ほら、今日は忙しくなるん
 でしょ?」

誠治は何かを誤魔化すように俺の背中を押したの
だった。




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