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第七十四話 最後の悪あがき
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街の至るところで眷属達は目覚め、人を襲っていた。
勇者パーティーが作戦を開始する少し前、街の外れ
にある古屋からぞろぞろとアゾビエンテの眷属が街
へと入ってきていた。
昨日、勇者に会った事で、街の統治を進め始めたの
だった。
朝、黄金のたてがみをした魔物の目撃情報が入って
からは、眠らせておいた眷属を屋敷の中へと移動さ
せると客間の横に待機させた。
その後、すぐに勇者が再びきたので、客間へと通し
たのだった。
♦︎
モンドの目の前では氷に心臓を貫かれた子供が起
き上がるなど、恐怖でしかない。
母親である夫人は気を失うと、子供の事が衝撃す
ぎて受け止められなかったらしい。
「陸、倒したんじゃないのか?」
「あぁ……ナオ、心臓の場所は?」
「さっきの場所であってるはずだ……なのに何故」
陸の魔法は確実にアゾビエンテの心臓を潰したは
ずだった。
それなのに、動いているのが不思議でならない。
「我が声に従い敵を穿て、アイスニードル」
陸の前に氷の鋭いツララが出来ると、子供の身体
を串刺しにしたのだった。
全弾命中した。そして、身体の中からも氷の棘が
いくつも生えたのだった。
穴だらけのなった身体はそれでも倒れなかった。
「こんな穴だらけにして……全く困りましたね…」
「なぜ……どうなってんだよ…」
陸から溢れた言葉に、今度はモンドが後ろから剣
を振り下ろした。
子供の身体には無数の穴が空き、そして今、真っ
二つになった。
すると、子供の身体はサラサラと黒い灰になって
いく。
安心して息を吐くと、一気に灰から真っ黒な霧が
噴き出すと陸の方へと一気に押し寄せてきたのだ
った。
「陸っ、避けろ!」
ナオとモンドの言葉が重なったが、物質ではない
ものを避けろと言われてもどうしようもなかった。
そして、一気に陸を飲み込むと辺りが真っ暗にな
ったのだった。
♦︎
「心臓を潰したらしいな………はははっ…」
アゾビエンテは突然笑い出したのだった。
「何がおかしい?」
「あぁ、言い忘れていた事があったのだよ。私を
殺すには本物の心臓を見つけ貫く事だ。だが…
私は一つ仕掛けをしておいていてね。私の心臓
を貫いた者を自動的に呪い殺す事にしたのだよ。
だから……私を殺したのは誰かな?」
「……!!」
反撃を諦めたのか、アゾビエンテは不適な笑みを
浮かべたのだった。
心臓を貫いたのは誰か?
そんな事、聞かなくてもわかる。
モンドか、陸のどちらかだろう。
では。一体どっちなのか?
誠治はアゾビエンテが灰になっていくのを見届
けるとすぐに駆け出していたのだった。
さっき揺れのあった5階へと足を進めたのだった。
嫌な胸騒ぎは、誠治を急かしたのだった。
♦︎
黒い霧に包まれた瞬間、死を覚悟した。
また……死ぬのか?
一瞬頭を過ぎったが、すぐに輝く光に気がついた。
陸の中にいるアレスが身体の中から出てきたのだ。
ツノがヌッと出てきた瞬間、霧が霧散したのだっ
た。
吸血鬼の天敵がユニコーンだと誰かが言っていた
気がする。
その通りだった。
陸に触れる事なく消える事になったからだ。
「アレス……助かった」
『シュジンガ……ブジ、ナライイ…』
「ありがとな…」
そっと頭を撫でると、嬉しそうに顔を擦りつけて
頬をペロリと舐めてきた。
その瞬間、誠治が階段下から上がってきたのだっ
た。
「陸っ!」
駆け寄ると、怪我はないかとじろじろ見てきた。
止めを刺すと、その時に死の呪いが発動するよう
にしていたとは盲点だった。
誠治に聞くまでは全く知らなかった。
もし、アレスがいなかったら、陸は再び死んでい
ただろう。
魔王との再会を果たす前に、世界が平和になる前
に……。
「あとは、魔王城まで数十キロってところか?」
「そうだね。船で大きな川を渡らなきゃいけない
みたいだけど、それさえクリアできればもうす
ぐ僕らの旅も終点だね」
「それならアテはある」
誠治は陸の無事を知ってホッとしたのだった。
無事アゾビエンテを討伐して、レイネの結界が消
えると街の中を暴れていた眷属や生きた屍の動き
が鈍くなった。
「さぁ、後片付けをしに行くか?」
「そうだね。ちゃんと後片付けはしておかないと」
「いっちょ暴れるか!結界のせいで俺の活躍がな
かったからなっ!」
モンドが張り切ると、街の中心地へと走りだした。
レイネは魔力の使い過ぎで、安全になった領主の
屋敷で休むと言う。
俺と誠治はモンドに続いて街の方へと向かった。
主人を失った眷属は無限の再生能力が無くなって
いた。
チートと思えた攻撃力も、失われており簡単に
殲滅することができた。
街の安全を確保すると、領主が実はバンパイア
に乗っ取られており、使用人をはじめ、屋敷の
人間は全員眷属にされていたので退治したと、
ギルドへと報告したのだった。
これで街の異変と、領主の奇怪な行動を無事解
決したのだった。
こうして、旅はまだ続くのだった。
勇者パーティーが作戦を開始する少し前、街の外れ
にある古屋からぞろぞろとアゾビエンテの眷属が街
へと入ってきていた。
昨日、勇者に会った事で、街の統治を進め始めたの
だった。
朝、黄金のたてがみをした魔物の目撃情報が入って
からは、眠らせておいた眷属を屋敷の中へと移動さ
せると客間の横に待機させた。
その後、すぐに勇者が再びきたので、客間へと通し
たのだった。
♦︎
モンドの目の前では氷に心臓を貫かれた子供が起
き上がるなど、恐怖でしかない。
母親である夫人は気を失うと、子供の事が衝撃す
ぎて受け止められなかったらしい。
「陸、倒したんじゃないのか?」
「あぁ……ナオ、心臓の場所は?」
「さっきの場所であってるはずだ……なのに何故」
陸の魔法は確実にアゾビエンテの心臓を潰したは
ずだった。
それなのに、動いているのが不思議でならない。
「我が声に従い敵を穿て、アイスニードル」
陸の前に氷の鋭いツララが出来ると、子供の身体
を串刺しにしたのだった。
全弾命中した。そして、身体の中からも氷の棘が
いくつも生えたのだった。
穴だらけのなった身体はそれでも倒れなかった。
「こんな穴だらけにして……全く困りましたね…」
「なぜ……どうなってんだよ…」
陸から溢れた言葉に、今度はモンドが後ろから剣
を振り下ろした。
子供の身体には無数の穴が空き、そして今、真っ
二つになった。
すると、子供の身体はサラサラと黒い灰になって
いく。
安心して息を吐くと、一気に灰から真っ黒な霧が
噴き出すと陸の方へと一気に押し寄せてきたのだ
った。
「陸っ、避けろ!」
ナオとモンドの言葉が重なったが、物質ではない
ものを避けろと言われてもどうしようもなかった。
そして、一気に陸を飲み込むと辺りが真っ暗にな
ったのだった。
♦︎
「心臓を潰したらしいな………はははっ…」
アゾビエンテは突然笑い出したのだった。
「何がおかしい?」
「あぁ、言い忘れていた事があったのだよ。私を
殺すには本物の心臓を見つけ貫く事だ。だが…
私は一つ仕掛けをしておいていてね。私の心臓
を貫いた者を自動的に呪い殺す事にしたのだよ。
だから……私を殺したのは誰かな?」
「……!!」
反撃を諦めたのか、アゾビエンテは不適な笑みを
浮かべたのだった。
心臓を貫いたのは誰か?
そんな事、聞かなくてもわかる。
モンドか、陸のどちらかだろう。
では。一体どっちなのか?
誠治はアゾビエンテが灰になっていくのを見届
けるとすぐに駆け出していたのだった。
さっき揺れのあった5階へと足を進めたのだった。
嫌な胸騒ぎは、誠治を急かしたのだった。
♦︎
黒い霧に包まれた瞬間、死を覚悟した。
また……死ぬのか?
一瞬頭を過ぎったが、すぐに輝く光に気がついた。
陸の中にいるアレスが身体の中から出てきたのだ。
ツノがヌッと出てきた瞬間、霧が霧散したのだっ
た。
吸血鬼の天敵がユニコーンだと誰かが言っていた
気がする。
その通りだった。
陸に触れる事なく消える事になったからだ。
「アレス……助かった」
『シュジンガ……ブジ、ナライイ…』
「ありがとな…」
そっと頭を撫でると、嬉しそうに顔を擦りつけて
頬をペロリと舐めてきた。
その瞬間、誠治が階段下から上がってきたのだっ
た。
「陸っ!」
駆け寄ると、怪我はないかとじろじろ見てきた。
止めを刺すと、その時に死の呪いが発動するよう
にしていたとは盲点だった。
誠治に聞くまでは全く知らなかった。
もし、アレスがいなかったら、陸は再び死んでい
ただろう。
魔王との再会を果たす前に、世界が平和になる前
に……。
「あとは、魔王城まで数十キロってところか?」
「そうだね。船で大きな川を渡らなきゃいけない
みたいだけど、それさえクリアできればもうす
ぐ僕らの旅も終点だね」
「それならアテはある」
誠治は陸の無事を知ってホッとしたのだった。
無事アゾビエンテを討伐して、レイネの結界が消
えると街の中を暴れていた眷属や生きた屍の動き
が鈍くなった。
「さぁ、後片付けをしに行くか?」
「そうだね。ちゃんと後片付けはしておかないと」
「いっちょ暴れるか!結界のせいで俺の活躍がな
かったからなっ!」
モンドが張り切ると、街の中心地へと走りだした。
レイネは魔力の使い過ぎで、安全になった領主の
屋敷で休むと言う。
俺と誠治はモンドに続いて街の方へと向かった。
主人を失った眷属は無限の再生能力が無くなって
いた。
チートと思えた攻撃力も、失われており簡単に
殲滅することができた。
街の安全を確保すると、領主が実はバンパイア
に乗っ取られており、使用人をはじめ、屋敷の
人間は全員眷属にされていたので退治したと、
ギルドへと報告したのだった。
これで街の異変と、領主の奇怪な行動を無事解
決したのだった。
こうして、旅はまだ続くのだった。
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