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第十九話 次は?
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春に押されるようにそこに決めた。
「泊まりたいんだが、食事付きで頼む」
「はいよっ、一泊かい?」
「はい」
「なら銀貨8枚、食事は付きさね。時間は夜の鐘が鳴るまでに下に食べ
においで」
「2部屋で頼みたいんだが…」
「何言ってんだい?一部屋しか空いてないさね。そうそう、夜は多少暴
れても文句は言わないから安心していいよ」
宿屋の女将はすごい誤解をしている気がする。
「そういう関係じゃないですから!」
「なぁ~椎名~腹減った~」
「分かった、すぐに部屋に荷物置いたら行くか!」
「おう!」
スカーフで顔を隠していてもこの仕草にはドキドキさせられる。
部屋に着くと持ってる荷物を置くと下の酒屋へと降りる。
荷物と言っても服の替えくらいしか入っていない。
「おぉ~美味そうな匂い~」
「宿屋の料金に入ってるって言ってたよな~好きなもの頼んでいいぞ?」
椎名が言っているうちに春は店員さんを呼んでいた。
「これと、これと…あとはこっちもね!飲み物は…ジュース2個ね」
「…春、お前…分かって頼んでるのか?」
「んー…知らね~よ。でもさ、こういうのってノリじゃん?」
春がノリと言って頼んだものは煮込み料理と肉に塩で焼いたものに野菜が刺
さったものと、あとは貝類がご飯と一緒に炒めてあるものだった。
ジュースは果実を絞っただけのようなもので、少し酸味はあるが飲みやすか
った。
「この煮込み料理美味いよな~肉がほろほろですげー美味い!」
春が絶賛するだけあってか本当に美味しかった。
炒め物もそこまで濃い味付けではないがスパイスがきいていて酒のつまみには
よかった。
「エーテルかぁ~、あの泡のある奴だよな~」
「ようはビールだろ?俺ら未成年じゃん?」
「まぁ、こういう世界だしいいだろ?お姉さん、エーテル1」
椎名は試しにと言って頼んでみた。
それを横取りするように春が掻っ攫って飲んだが、不味かったのかすぐに椎名の
前に返ってきた。
「まずっ、すげー苦いじゃん!」
「んー。そうでもないぞ。飲みやすいかも…アルコールも入ってるみたいだな…」
「俺はいらね~、ジュースでいいじゃん」
春は気に入らなかったらしい。
しかし、勇者の身体ではアルコールが回る前にピコンッと音が鳴って…
『毒素を中和します』
という表示が出ると、酔いが一気に覚めた。
「こういうところはゲームだな…」
改めてゲームらしさを見て安心した。
もしかしたら死んでもリセットできるのかもしれないと。
それでも、それだけは試す気にはなれかった。
食べ過ぎたとぼやきながら部屋へと入るとベッドへと転がった。
キングサイズのベッドに一緒に入るといつものように春がくっついてくる。
「春、ちょっとくっつき過ぎだって…」
「いいじゃん、男同士だろ~、もう眠いんだよ…」
文句を垂れるとすぐに寝息が聞こえ始めた。
人の気も知らないですやすやと寝られては、流石にこれ以上何もいえなかった。
危機感が無さすぎる。
いくら椎名が安心と言っても、少しは危機感を持って欲しかった。
「春が恥じらう姿なんて想像出来ないか…こっちが意識しているだけアホらし」
明日はまた馬車での移動なので早く寝ないとと考えると隣の温もりを感じながら
目を瞑った。
この世界に来て疲れていたのだろう。ぐっすりと眠ってしまっていた。
二人が起きた時には昼前だった。
慌ててチェックアウトすると乗り合い馬車の時間を聞くとちょうど今から出る所
らしかった。
すぐにチケットを払うと乗り込んだ。
「危なかったな~、マジでそのまま寝るところだったぜ~」
「この世界にはめざましってないもんな~」
「そうだよな~、でも…椎名まで寝過ごすってマジウケる~」
「春、お前な~」
「昨日エーテル飲んだせいじゃね?」
「それはない。勇者ってアルコールは毒素と判断して分解されるらしいんだ」
「それって、酔えねーの?」
「まぁ、そういうことになるな…」
なんか面白くないと言わんばかりの顔で見てきた。
「仕方ないだろ?そういうスキルなんだし。毒無効、麻痺無効、催眠無効、炎耐性
冷感耐性、感度補正この辺は最初からついてるからな~」
「勇者ってなんでも有りだな?」
「まぁ~な」
それは…倒せない訳だ。
ならなんで狂ってしまうのだろう?
そこまで耐性があるって事は自分からなんらかの衝撃を与えたとしか考えられな
かった。
外部からの攻撃は全部耐性で防がれてしまってダメージにはならない。
ここまで耐性が多いと敵も攻撃手段に困るだろう。
まるで、ラスボス並みのステータスに呆れるしかなかった。
「椎名のステータスってさ~、まるで魔王のステータスって言われても納得しち
まいそうだな~」
何の気なしに言った言葉に周りの視線が集まった。
「魔王が復活したって言うのに、変な事を言うもんじゃないよっ!」
「そうだぞ。魔王が復活すれば近隣の街は順番に死体の山になると言われてるん
だぞ、すでに一つの街が壊滅したと聞くぞ」
「怖や、怖や。ここもいつ襲われるかわかったもんじゃないな」
口々に不安の声を漏らした。
「泊まりたいんだが、食事付きで頼む」
「はいよっ、一泊かい?」
「はい」
「なら銀貨8枚、食事は付きさね。時間は夜の鐘が鳴るまでに下に食べ
においで」
「2部屋で頼みたいんだが…」
「何言ってんだい?一部屋しか空いてないさね。そうそう、夜は多少暴
れても文句は言わないから安心していいよ」
宿屋の女将はすごい誤解をしている気がする。
「そういう関係じゃないですから!」
「なぁ~椎名~腹減った~」
「分かった、すぐに部屋に荷物置いたら行くか!」
「おう!」
スカーフで顔を隠していてもこの仕草にはドキドキさせられる。
部屋に着くと持ってる荷物を置くと下の酒屋へと降りる。
荷物と言っても服の替えくらいしか入っていない。
「おぉ~美味そうな匂い~」
「宿屋の料金に入ってるって言ってたよな~好きなもの頼んでいいぞ?」
椎名が言っているうちに春は店員さんを呼んでいた。
「これと、これと…あとはこっちもね!飲み物は…ジュース2個ね」
「…春、お前…分かって頼んでるのか?」
「んー…知らね~よ。でもさ、こういうのってノリじゃん?」
春がノリと言って頼んだものは煮込み料理と肉に塩で焼いたものに野菜が刺
さったものと、あとは貝類がご飯と一緒に炒めてあるものだった。
ジュースは果実を絞っただけのようなもので、少し酸味はあるが飲みやすか
った。
「この煮込み料理美味いよな~肉がほろほろですげー美味い!」
春が絶賛するだけあってか本当に美味しかった。
炒め物もそこまで濃い味付けではないがスパイスがきいていて酒のつまみには
よかった。
「エーテルかぁ~、あの泡のある奴だよな~」
「ようはビールだろ?俺ら未成年じゃん?」
「まぁ、こういう世界だしいいだろ?お姉さん、エーテル1」
椎名は試しにと言って頼んでみた。
それを横取りするように春が掻っ攫って飲んだが、不味かったのかすぐに椎名の
前に返ってきた。
「まずっ、すげー苦いじゃん!」
「んー。そうでもないぞ。飲みやすいかも…アルコールも入ってるみたいだな…」
「俺はいらね~、ジュースでいいじゃん」
春は気に入らなかったらしい。
しかし、勇者の身体ではアルコールが回る前にピコンッと音が鳴って…
『毒素を中和します』
という表示が出ると、酔いが一気に覚めた。
「こういうところはゲームだな…」
改めてゲームらしさを見て安心した。
もしかしたら死んでもリセットできるのかもしれないと。
それでも、それだけは試す気にはなれかった。
食べ過ぎたとぼやきながら部屋へと入るとベッドへと転がった。
キングサイズのベッドに一緒に入るといつものように春がくっついてくる。
「春、ちょっとくっつき過ぎだって…」
「いいじゃん、男同士だろ~、もう眠いんだよ…」
文句を垂れるとすぐに寝息が聞こえ始めた。
人の気も知らないですやすやと寝られては、流石にこれ以上何もいえなかった。
危機感が無さすぎる。
いくら椎名が安心と言っても、少しは危機感を持って欲しかった。
「春が恥じらう姿なんて想像出来ないか…こっちが意識しているだけアホらし」
明日はまた馬車での移動なので早く寝ないとと考えると隣の温もりを感じながら
目を瞑った。
この世界に来て疲れていたのだろう。ぐっすりと眠ってしまっていた。
二人が起きた時には昼前だった。
慌ててチェックアウトすると乗り合い馬車の時間を聞くとちょうど今から出る所
らしかった。
すぐにチケットを払うと乗り込んだ。
「危なかったな~、マジでそのまま寝るところだったぜ~」
「この世界にはめざましってないもんな~」
「そうだよな~、でも…椎名まで寝過ごすってマジウケる~」
「春、お前な~」
「昨日エーテル飲んだせいじゃね?」
「それはない。勇者ってアルコールは毒素と判断して分解されるらしいんだ」
「それって、酔えねーの?」
「まぁ、そういうことになるな…」
なんか面白くないと言わんばかりの顔で見てきた。
「仕方ないだろ?そういうスキルなんだし。毒無効、麻痺無効、催眠無効、炎耐性
冷感耐性、感度補正この辺は最初からついてるからな~」
「勇者ってなんでも有りだな?」
「まぁ~な」
それは…倒せない訳だ。
ならなんで狂ってしまうのだろう?
そこまで耐性があるって事は自分からなんらかの衝撃を与えたとしか考えられな
かった。
外部からの攻撃は全部耐性で防がれてしまってダメージにはならない。
ここまで耐性が多いと敵も攻撃手段に困るだろう。
まるで、ラスボス並みのステータスに呆れるしかなかった。
「椎名のステータスってさ~、まるで魔王のステータスって言われても納得しち
まいそうだな~」
何の気なしに言った言葉に周りの視線が集まった。
「魔王が復活したって言うのに、変な事を言うもんじゃないよっ!」
「そうだぞ。魔王が復活すれば近隣の街は順番に死体の山になると言われてるん
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「怖や、怖や。ここもいつ襲われるかわかったもんじゃないな」
口々に不安の声を漏らした。
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