75 / 113
第七十五話 宝物庫のお宝
しおりを挟む
この男がこの世界に呼ばれた事から始まり…
その時ちょうど好きな女に告白していた事。
そして、一緒に来た時にその女を連れて行かれて、今も会えていない事を詳
しく話し出した。
「それで、彼女はどうなったんだ?」
「あぁ、首だけになってさらされてたって訳だ。この世界の人間ってのは
どーにも度し難い連中ばっかりでな…だから国ごと潰してやったんだよ。
そしたら、国の宝物庫にだな…おっと、またわいてきやがった」
兵士達がわらわらと集まって出て来る。
「手を貸そうか?」
「おい、嬢ちゃんに何が出来るんだ?」
「そうだな…このくらいしかできないけど…役には立つだろう?」
春樹が手を地面にかざすと下から槍が無数に構築されて宙に浮いている。
そして次の瞬間、前に出てきて構えている兵士に向かった一斉に飛んでいく。
命中しても止まることを知らず、壁へと突き刺さっていく。
土煙を上げて兵士を貫き壁へと刺さった無数の槍に男は目を見張った。
「おいおい、嬢ちゃんそれは…すげーな!魔法って訳かい?」
「まぁ~そんなところだ。」
「ますます気に入った。俺の女にしたくなった」
「無礼な!このお方に触れる事は私が許しません!」
ララが身構えると、男は盛大に笑った。
「あんた良いとこの貴族かなんかか?桁違いの強さだ、度胸はあるしで最高
だぜ。」
「ふんっ、ララ大丈夫だから、落ち着いて」
「ハル様…このような人間にハル様を穢させる訳にはいきません。見るのも
穢らわしい…」
ララの言い方がだんだんと口が悪くなっていく。
よっぽど気に入らないのだろう。
舐めるようにハルを見る男を睨みつけるようにずっと警戒している。
「その護衛のねーちゃんはいつまで殺気を出してるつもりだ?」
「その薄汚い視線をハル様に向け続ける限りです」
「ふ~ん、ハルちゃんね~。可愛い名前じゃん?」
「先へ行くんだろう?」
「あぁ、そうだな…」
男はどんどん城の奥へと降りていく。
「宝物庫に何があるんだ?」
「ん~?お宝だよ…お、た、か、ら…ひひひっ」
下卑た笑いを浮かべながら先を進んでいく。
広い広間に出ると紅い絨毯が奥へと続いている。
まるで謁見の間の様な作りに見えた。
先には豪華な衣装に身を包んだ髭の老人が座っている。
その周りを頭が堅そうな年配の男達が取り囲んでいた。
「何者だ!」
「おぉ~これは王様であられますかー?」
「何やつだ!誰がここまで入れたんだ!」
「おい、兵を呼べ!すぐにだ!」
慌ただしく叫ぶが誰も駆けつける事はない。
門をくぐって入り口にたどり着く前に何十人という兵士が死体となって転が
っているからだ。
いくら呼んでも、来られる生きた兵士はもう居ないのだろう。
「おい、どーなっているんだ?兵はどうした?」
「分からん、なぜ来ない。こっちが聞きたいくらいだ。おい、大臣、お前呼
んで来い」
喧嘩する様に年配の男達は見苦しく責任を押し付けあっている。
「おいおい、あんた達いいのか?俺はそっちの王様に話があるんだぞ~?」
「無礼者!頭を下げんか!王の御前だぞ!」
大臣と言われた男が声を荒げると侵入者の男は笑いながら大臣の首を一瞬で
跳ねて見せた。
一瞬の事に誰も見えていなかったのだろう。
首が転がり足元へ来るまで誰も声を発っせなかった。大臣の身体がぐらりと
倒れ血飛沫が上がってからやっと、悲鳴があがった。
「な、な、な、貴様なにを…」
「だーかーらー、邪魔をするとこうなるってみせしめ?ってやつだ。そうそ
う、俺を怒らせるとこうなっちゃうよ~、ねーおうさま~」
足をガタガタと震えさせると椅子の間から水が滴り出てきていた。
「お漏らしでもしちゃったかな~?恥ずかしい奴だな~」
「な、なにをしに来たんだ…なんでも叶えてやる。早く言うがいい」
声が上ずっている。
よっぽど恐れているのだろう。
「宝物庫に欲しいものがあるんだよね~ちょーだい!」
「ほ、宝物庫だと…いかん!それは…ヒィッ!!」
一瞬断ると、大臣の頭部を男はなんの躊躇いもなく踏み潰した。
グチャッというひしゃける音がして骨と中身が一瞬にして飛び出してきて
いた。
その飛び出した中に目玉の部分が王様の足元へと転がって悲鳴を上げて震
えていた。
流石にここまですれば、恐怖に感じるだろう。
春樹はただ眺めるようにみていると、そのあと宝物庫へと王様自ら案内し
ていた。
「おい、女ついて来いよ~」
その男は春樹を振り返ると笑い手招きしてきたのだった。
その時ちょうど好きな女に告白していた事。
そして、一緒に来た時にその女を連れて行かれて、今も会えていない事を詳
しく話し出した。
「それで、彼女はどうなったんだ?」
「あぁ、首だけになってさらされてたって訳だ。この世界の人間ってのは
どーにも度し難い連中ばっかりでな…だから国ごと潰してやったんだよ。
そしたら、国の宝物庫にだな…おっと、またわいてきやがった」
兵士達がわらわらと集まって出て来る。
「手を貸そうか?」
「おい、嬢ちゃんに何が出来るんだ?」
「そうだな…このくらいしかできないけど…役には立つだろう?」
春樹が手を地面にかざすと下から槍が無数に構築されて宙に浮いている。
そして次の瞬間、前に出てきて構えている兵士に向かった一斉に飛んでいく。
命中しても止まることを知らず、壁へと突き刺さっていく。
土煙を上げて兵士を貫き壁へと刺さった無数の槍に男は目を見張った。
「おいおい、嬢ちゃんそれは…すげーな!魔法って訳かい?」
「まぁ~そんなところだ。」
「ますます気に入った。俺の女にしたくなった」
「無礼な!このお方に触れる事は私が許しません!」
ララが身構えると、男は盛大に笑った。
「あんた良いとこの貴族かなんかか?桁違いの強さだ、度胸はあるしで最高
だぜ。」
「ふんっ、ララ大丈夫だから、落ち着いて」
「ハル様…このような人間にハル様を穢させる訳にはいきません。見るのも
穢らわしい…」
ララの言い方がだんだんと口が悪くなっていく。
よっぽど気に入らないのだろう。
舐めるようにハルを見る男を睨みつけるようにずっと警戒している。
「その護衛のねーちゃんはいつまで殺気を出してるつもりだ?」
「その薄汚い視線をハル様に向け続ける限りです」
「ふ~ん、ハルちゃんね~。可愛い名前じゃん?」
「先へ行くんだろう?」
「あぁ、そうだな…」
男はどんどん城の奥へと降りていく。
「宝物庫に何があるんだ?」
「ん~?お宝だよ…お、た、か、ら…ひひひっ」
下卑た笑いを浮かべながら先を進んでいく。
広い広間に出ると紅い絨毯が奥へと続いている。
まるで謁見の間の様な作りに見えた。
先には豪華な衣装に身を包んだ髭の老人が座っている。
その周りを頭が堅そうな年配の男達が取り囲んでいた。
「何者だ!」
「おぉ~これは王様であられますかー?」
「何やつだ!誰がここまで入れたんだ!」
「おい、兵を呼べ!すぐにだ!」
慌ただしく叫ぶが誰も駆けつける事はない。
門をくぐって入り口にたどり着く前に何十人という兵士が死体となって転が
っているからだ。
いくら呼んでも、来られる生きた兵士はもう居ないのだろう。
「おい、どーなっているんだ?兵はどうした?」
「分からん、なぜ来ない。こっちが聞きたいくらいだ。おい、大臣、お前呼
んで来い」
喧嘩する様に年配の男達は見苦しく責任を押し付けあっている。
「おいおい、あんた達いいのか?俺はそっちの王様に話があるんだぞ~?」
「無礼者!頭を下げんか!王の御前だぞ!」
大臣と言われた男が声を荒げると侵入者の男は笑いながら大臣の首を一瞬で
跳ねて見せた。
一瞬の事に誰も見えていなかったのだろう。
首が転がり足元へ来るまで誰も声を発っせなかった。大臣の身体がぐらりと
倒れ血飛沫が上がってからやっと、悲鳴があがった。
「な、な、な、貴様なにを…」
「だーかーらー、邪魔をするとこうなるってみせしめ?ってやつだ。そうそ
う、俺を怒らせるとこうなっちゃうよ~、ねーおうさま~」
足をガタガタと震えさせると椅子の間から水が滴り出てきていた。
「お漏らしでもしちゃったかな~?恥ずかしい奴だな~」
「な、なにをしに来たんだ…なんでも叶えてやる。早く言うがいい」
声が上ずっている。
よっぽど恐れているのだろう。
「宝物庫に欲しいものがあるんだよね~ちょーだい!」
「ほ、宝物庫だと…いかん!それは…ヒィッ!!」
一瞬断ると、大臣の頭部を男はなんの躊躇いもなく踏み潰した。
グチャッというひしゃける音がして骨と中身が一瞬にして飛び出してきて
いた。
その飛び出した中に目玉の部分が王様の足元へと転がって悲鳴を上げて震
えていた。
流石にここまですれば、恐怖に感じるだろう。
春樹はただ眺めるようにみていると、そのあと宝物庫へと王様自ら案内し
ていた。
「おい、女ついて来いよ~」
その男は春樹を振り返ると笑い手招きしてきたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる