79 / 113
第七十九話 新たな仲間
しおりを挟む
スキルの大切さ…。
それは聖女にも言われた覚えがあった。
一緒に冒険をしていた春樹と呼ばれた女性が言っていた言葉だった。
レベルが低くてもスキルを上げたり練度を上げればレベル以上に強くなれると。
現に彼女は聖女よりレベルが低かったが、それを思わせないような戦い方をし
ていた。
自分には思いつかない方法を考え、実践するのだ。
仲間を危険に晒さないで、魔物を倒す方法。
それは画期的だった。
最初は突拍子もないと思っていたが、やってみると理想的に思えてくる。
危険がなく、戦えるならそれに越した事はない。
スキルも色々と覚えていた気がする。
そして、魔力の練り方が非常に上手かった。
繊細な調整や、あり得ないような方法で自分より先に行くのだ。
聖女には天敵としか思えない存在だったが、目の前で死なれると今までの考えが
実に愚かだった事を知った。
勇者の椎名を失ったと思ったのはその時が初めてだった。
彼女の身体を抱きしめながら立ち去ったのを眺めた時ほど、消失感を感じたこと
はなかった。
今では天野と恋仲になったが、それでも…彼女の死を今でも後悔している。
「死んでからではもう遅いのですよ?」
「分かってるわ、でも、強くならないといけないの!イツキを死なせた私にはこ
れしかないの!」
「訳を聞いてもいいかしら?」
カエデと名乗った彼女は自分と一緒にきた彼氏の事を話しだした。
ゾンビ化してしまった彼を自分はその手で殺したのだと言う。
でも、レベル上限は解放されなかった。
多分なんらかの条件が足りないのだろう。
そこであった青年に言われたのが、スキルの大切さだという。
「私より、強かった気がするんだ。」
「それはどんな人だった?」
何か気になるのか椎名はその青年の事をカエデにしつこく聞いて来た。
カエデはしっかりとは覚えていないし、ここには写真という概念がないので詳しく
聞く事はできなかった。
「よかったら、一緒に行動しませんか?一緒なら色々とサポートもできますし」
「そうだよ、目的は同じだろ?魔王を倒して元の世界に帰る!そうだろう?」
「えっ、いいんですか?」
カエデはすんなりと受け入れると一緒に行動する事になった。
それを陰から眺めているモノがあった。
話の内容もしっかりと聞き取ると主人の元へと飛んでいったのだった。
魔王城まで飛んでいくと、窓の開いている部屋から中へと入ると一つの部屋へと
一直進に飛んでいった。
ドアの前で何度もコツコツと叩くと中の住人が出てきて入れてくれた。
「おかえり、何か分かったかい?」
必死に自分の見た映像を主人に見せると再び飛び立つ。
「ありがとう、またよろしくね」
春樹はソレを見送ると満足そうに見送った。
「何かいい事でもありましたか?」
側で控えてきたララが聞いてきた。
「なんでもないよ。こっちも急がないとな」
「次の行き先ですが…」
「うん、わかってる。そこは俺が最初に奴隷として売られた街だから。」
「な、なんと、恐れ多い事を…今すぐ滅ぼしましょう!」
ララが必死に訴えるが春樹にはもう、どうでもいい事だった。
今欲しいのは世界の破片を集めて願いを叶える事。ただそれだけだった。
ララと一緒にワイバーンに乗るとあっという間に街へといけた。
もちろん街まで乗って行くと騒ぎになりかねないので、近くの森で降りると
街へと入る。
「おい、そこのお嬢さん方、この街へは歩いてきたのか?」
「いえ、先程馬車で載せてきてもらったのですが、先に降ろしてもらったの
のです。何やら荷卸しでここからは来ないと言っていましたが?」
「あぁ、それなら商会のやつだ。裏から入るからな。入っていいぞ。」
偽物の身分証で中へと入るとララtp城へと目指した。
身分証は偽造などなかなかできない。
が、この前滅んだ国のギルドで作っておいた為、困る事なく入る事ができた。
「人間とはこのようなモノで身分を判断するのですね~」
「あぁ、だから簡単だろう?」
「そうですわね。我ら魔族は魔力で判断いたしますから、誤魔化しなど効き
ませんから。」
「そうだろうね。俺がすぐに分かったようにって事だよな?」
「はい、勿論です。魔王様の事を分からぬ者など城にはおりません」
胸を張ってララは自慢した。
魔王城へと初めてきた時も、姿ではなく魔力で判断されたのだ。
もし、椎名と一緒にここに訪れていたらと思うとぞっとする。
ステータスはバグって名前とレベルしか見えないと言っていたが、春樹には
しっかりと見えている。
「こんな俺に再会したら…椎名はなんて言うのかな…」
「どうしました?ハル様?」
「何でもないよ」
姿を変えたまま女性二人は城の前へとやってきていた。
それは聖女にも言われた覚えがあった。
一緒に冒険をしていた春樹と呼ばれた女性が言っていた言葉だった。
レベルが低くてもスキルを上げたり練度を上げればレベル以上に強くなれると。
現に彼女は聖女よりレベルが低かったが、それを思わせないような戦い方をし
ていた。
自分には思いつかない方法を考え、実践するのだ。
仲間を危険に晒さないで、魔物を倒す方法。
それは画期的だった。
最初は突拍子もないと思っていたが、やってみると理想的に思えてくる。
危険がなく、戦えるならそれに越した事はない。
スキルも色々と覚えていた気がする。
そして、魔力の練り方が非常に上手かった。
繊細な調整や、あり得ないような方法で自分より先に行くのだ。
聖女には天敵としか思えない存在だったが、目の前で死なれると今までの考えが
実に愚かだった事を知った。
勇者の椎名を失ったと思ったのはその時が初めてだった。
彼女の身体を抱きしめながら立ち去ったのを眺めた時ほど、消失感を感じたこと
はなかった。
今では天野と恋仲になったが、それでも…彼女の死を今でも後悔している。
「死んでからではもう遅いのですよ?」
「分かってるわ、でも、強くならないといけないの!イツキを死なせた私にはこ
れしかないの!」
「訳を聞いてもいいかしら?」
カエデと名乗った彼女は自分と一緒にきた彼氏の事を話しだした。
ゾンビ化してしまった彼を自分はその手で殺したのだと言う。
でも、レベル上限は解放されなかった。
多分なんらかの条件が足りないのだろう。
そこであった青年に言われたのが、スキルの大切さだという。
「私より、強かった気がするんだ。」
「それはどんな人だった?」
何か気になるのか椎名はその青年の事をカエデにしつこく聞いて来た。
カエデはしっかりとは覚えていないし、ここには写真という概念がないので詳しく
聞く事はできなかった。
「よかったら、一緒に行動しませんか?一緒なら色々とサポートもできますし」
「そうだよ、目的は同じだろ?魔王を倒して元の世界に帰る!そうだろう?」
「えっ、いいんですか?」
カエデはすんなりと受け入れると一緒に行動する事になった。
それを陰から眺めているモノがあった。
話の内容もしっかりと聞き取ると主人の元へと飛んでいったのだった。
魔王城まで飛んでいくと、窓の開いている部屋から中へと入ると一つの部屋へと
一直進に飛んでいった。
ドアの前で何度もコツコツと叩くと中の住人が出てきて入れてくれた。
「おかえり、何か分かったかい?」
必死に自分の見た映像を主人に見せると再び飛び立つ。
「ありがとう、またよろしくね」
春樹はソレを見送ると満足そうに見送った。
「何かいい事でもありましたか?」
側で控えてきたララが聞いてきた。
「なんでもないよ。こっちも急がないとな」
「次の行き先ですが…」
「うん、わかってる。そこは俺が最初に奴隷として売られた街だから。」
「な、なんと、恐れ多い事を…今すぐ滅ぼしましょう!」
ララが必死に訴えるが春樹にはもう、どうでもいい事だった。
今欲しいのは世界の破片を集めて願いを叶える事。ただそれだけだった。
ララと一緒にワイバーンに乗るとあっという間に街へといけた。
もちろん街まで乗って行くと騒ぎになりかねないので、近くの森で降りると
街へと入る。
「おい、そこのお嬢さん方、この街へは歩いてきたのか?」
「いえ、先程馬車で載せてきてもらったのですが、先に降ろしてもらったの
のです。何やら荷卸しでここからは来ないと言っていましたが?」
「あぁ、それなら商会のやつだ。裏から入るからな。入っていいぞ。」
偽物の身分証で中へと入るとララtp城へと目指した。
身分証は偽造などなかなかできない。
が、この前滅んだ国のギルドで作っておいた為、困る事なく入る事ができた。
「人間とはこのようなモノで身分を判断するのですね~」
「あぁ、だから簡単だろう?」
「そうですわね。我ら魔族は魔力で判断いたしますから、誤魔化しなど効き
ませんから。」
「そうだろうね。俺がすぐに分かったようにって事だよな?」
「はい、勿論です。魔王様の事を分からぬ者など城にはおりません」
胸を張ってララは自慢した。
魔王城へと初めてきた時も、姿ではなく魔力で判断されたのだ。
もし、椎名と一緒にここに訪れていたらと思うとぞっとする。
ステータスはバグって名前とレベルしか見えないと言っていたが、春樹には
しっかりと見えている。
「こんな俺に再会したら…椎名はなんて言うのかな…」
「どうしました?ハル様?」
「何でもないよ」
姿を変えたまま女性二人は城の前へとやってきていた。
0
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる