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26話 二人きり
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窓の外から眺めているだけではつまらなくなった。
イリアには入ってくるなと言われたし、それを無視して堂々と入っていく
ほど聞き分けがないわけでは無い。
きっと何か考えがあるのだろう。
兄としては、なんでも話して欲しいところだった。
中では不機嫌そうに何か考えているイリアとその横のお姉さんがやけにこ
っちを見てくる。
一体なんだろ?
まぁ、いいかと思うと道ゆく人を順番に鑑定して行った。
○○○ パン屋の主人
こだわり過ぎて、奥さんに逃げられる。
○○○ そこの鍵屋の見習い
どんな鍵も開けれる。
今度大きな仕事があるらしく緊張している。
○○○ 農家
田舎から出てきて、さっき騙されて一文なし
「はぁ~なんか見てるとシュールだ~」
今の状態と名前、悩みなどが載っている。
そして先からチラチラ見てきているギルド職員のお姉さんをついでに鑑定
してみた。
すると、バチっと弾けて名前だけが映って消えた。
「えっ…うそっ…」
一瞬驚くとお姉さんも何か気づいたのか、すぐに出てきた。
「ケイルくん、ここにさっきまで誰かいたかな?」
「誰も居ないよ?僕、イリアお姉ちゃんにここで待っている様に言われた
んだ~」
「そっか、ならいいわ。まずは中に入って。怒られたらお姉さんに言われ
たって言えばいいわ」
そう言うとジュースまで奢ってくれた。
「ありがとう~お姉さん!」
嬉しそうに言うと、お姉さんもなんだか顔が赤いぞ?
子供相手に何を考えているんだ?この女は…
それにしても、まさか鑑定をかけただけで気づく人間がいるとは…
これからは気をつけなければならないかもしれない。
俺が子供だから疑われてはいない様だけど、もし鑑定がばれたら、ただの
覗き魔だからな…
イリアが戻ってきた時にはどっさりと依頼書を手に持っていた。
「それ全部受けるの?」
「そうよ!これだけあれば、別の町までの路銀になるでしょ?」
「へっ…この街を出るの?」
「当たり前じゃ無い、だってここは…いい思い出ないでしょ?」
イリアなりに気遣ってくれたらしい。
「そう…だね」
「うん、だから早く終わらせようね!」
いきなりひょいっと抱き上げられるとそのままギルドを出て走り出した。
「ちょっ、ちょっと待って!」
「またなーい!だって時間ないじゃん!日が暮れる前に半分は終わらせるよ~」
1000年という月日は妹なぜをこんな自由奔放な性格にしたのだろう。
いや、誰かに弟子入りしたって事は師匠の影響か?
一回どんな人だったのか聞いてみないとな…
と言うか、目が回る~~~。
頼む、普通に移動してくれぇ~~~。
と願うばかりだった。
森の入り口に着くとやっと降ろされた。
「もう…こう言う運びかたはやめてよ~」
「お兄ちゃん軽いんだもん。ケイルちゃんたら~、怒らないの~」
ぷくっと膨れるのを遊んでいるかの様に頬をぷにぷにしてくる。
絶対揶揄っている様にしか思えない!
断固抗議だ!
「今日は一緒に寝ない!もう知らない!」
「えーーー!ごめん、ごめんって!ねーーー許して~~~」
妹はこの言葉に弱かった。
それって、一体どうなんだろう?
俺が兄の時はここまでではなかったのに、弟にはこんなに甘いんだな~。
ちょっと羨ましかった。
いつもよそよそしかったのが、ちょっと気になった。
昔はあんなに仲良かったのに…途中から少し距離を取る様になった。
きっと兄が嫌だったのだろうか?
失踪前も、失踪してからも後悔でいっぱいだったのだ。
もう、妹を一人にはしない。
イリアを絶対に悲しませないと心の決めたのだった。
イリアには入ってくるなと言われたし、それを無視して堂々と入っていく
ほど聞き分けがないわけでは無い。
きっと何か考えがあるのだろう。
兄としては、なんでも話して欲しいところだった。
中では不機嫌そうに何か考えているイリアとその横のお姉さんがやけにこ
っちを見てくる。
一体なんだろ?
まぁ、いいかと思うと道ゆく人を順番に鑑定して行った。
○○○ パン屋の主人
こだわり過ぎて、奥さんに逃げられる。
○○○ そこの鍵屋の見習い
どんな鍵も開けれる。
今度大きな仕事があるらしく緊張している。
○○○ 農家
田舎から出てきて、さっき騙されて一文なし
「はぁ~なんか見てるとシュールだ~」
今の状態と名前、悩みなどが載っている。
そして先からチラチラ見てきているギルド職員のお姉さんをついでに鑑定
してみた。
すると、バチっと弾けて名前だけが映って消えた。
「えっ…うそっ…」
一瞬驚くとお姉さんも何か気づいたのか、すぐに出てきた。
「ケイルくん、ここにさっきまで誰かいたかな?」
「誰も居ないよ?僕、イリアお姉ちゃんにここで待っている様に言われた
んだ~」
「そっか、ならいいわ。まずは中に入って。怒られたらお姉さんに言われ
たって言えばいいわ」
そう言うとジュースまで奢ってくれた。
「ありがとう~お姉さん!」
嬉しそうに言うと、お姉さんもなんだか顔が赤いぞ?
子供相手に何を考えているんだ?この女は…
それにしても、まさか鑑定をかけただけで気づく人間がいるとは…
これからは気をつけなければならないかもしれない。
俺が子供だから疑われてはいない様だけど、もし鑑定がばれたら、ただの
覗き魔だからな…
イリアが戻ってきた時にはどっさりと依頼書を手に持っていた。
「それ全部受けるの?」
「そうよ!これだけあれば、別の町までの路銀になるでしょ?」
「へっ…この街を出るの?」
「当たり前じゃ無い、だってここは…いい思い出ないでしょ?」
イリアなりに気遣ってくれたらしい。
「そう…だね」
「うん、だから早く終わらせようね!」
いきなりひょいっと抱き上げられるとそのままギルドを出て走り出した。
「ちょっ、ちょっと待って!」
「またなーい!だって時間ないじゃん!日が暮れる前に半分は終わらせるよ~」
1000年という月日は妹なぜをこんな自由奔放な性格にしたのだろう。
いや、誰かに弟子入りしたって事は師匠の影響か?
一回どんな人だったのか聞いてみないとな…
と言うか、目が回る~~~。
頼む、普通に移動してくれぇ~~~。
と願うばかりだった。
森の入り口に着くとやっと降ろされた。
「もう…こう言う運びかたはやめてよ~」
「お兄ちゃん軽いんだもん。ケイルちゃんたら~、怒らないの~」
ぷくっと膨れるのを遊んでいるかの様に頬をぷにぷにしてくる。
絶対揶揄っている様にしか思えない!
断固抗議だ!
「今日は一緒に寝ない!もう知らない!」
「えーーー!ごめん、ごめんって!ねーーー許して~~~」
妹はこの言葉に弱かった。
それって、一体どうなんだろう?
俺が兄の時はここまでではなかったのに、弟にはこんなに甘いんだな~。
ちょっと羨ましかった。
いつもよそよそしかったのが、ちょっと気になった。
昔はあんなに仲良かったのに…途中から少し距離を取る様になった。
きっと兄が嫌だったのだろうか?
失踪前も、失踪してからも後悔でいっぱいだったのだ。
もう、妹を一人にはしない。
イリアを絶対に悲しませないと心の決めたのだった。
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