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21 出会い
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引越しも片付き、東京にあるマンションの一室で寝転がって天井
を見上げた。腕を伸ばしてみても宙を掴むだけだった。
利久斗はゆっくりと体を起こすとゆっくりと立ち上がった。
近くのコンビニへ行こうと財布を持って外に出た。ロビーですれ違
う度に心拍が上がる。レジで並んでいても男性の声が聞こえると、
つい身構えてしまう。敏感になり過ぎだとは思っていても、怖さは
消えなかった。体を裂かれるような痛みは死を連想させ、ちょっと
した接触をも、恐怖に感じるほどになったしまった。
たまにコンビニへ行っては慣らそうと思ってはいても、なかなか慣
れるものではなかった。
引っ越す前に竜也に抱きしめられた時は、なんとも思わなかったは
ずなのに、体の傷は癒えても心に突き刺さった傷は消える事はなか
った。来週からは学校に転校手続きで行く事になっている。
勇気を出して、通うはずの学校を見に行った。外から見る分には普通
の学校だった。まだ授業中なせいか校庭にも誰もいなかった。
校門を通り過ぎた時、誰かが飛び越える影が見えた。
ユウマ「わっ!」
リクト「えっ!!」
空から落ちてきて人影に驚いたが、避ける間もなく絡み合うように地面
に転がった。
ユウマ「悪りぃ、まさか人がいるとは思わなくてさ~」
リクト「痛っ…」
利久斗の上に覆いかぶさるように落ちて来た青年は謝りながら手を差し
出した。利久斗の腕を掴むと引っ張って立ち上がらせた。その瞬間無意
識に優馬の手を振り払っていた。
リクト「ご、ごめん。」
ユウマ「どうしたんだ?なんか気分悪いのか?顔色悪いぞ?」
リクト「大丈夫だから。」
ユウマ「待てよ、俺のせいで怪我させてたら、わりぃからさ来いよ」
優馬は強引に引っ張ると嫌がる利久斗の腕をしっかり掴んで離さなか
った。連れて来れられたのは小さな医院だった。
ユウマ「ここ、俺の家なんだ。上な!俺は高橋優馬。お前は?話したく
ないか?でも、診察だけは受けろよな!」
リクト「ほんとに大丈夫だから。離してっ」
ユウマ「大丈夫じゃねーだろ?さっきより顔色わりぃーじゃん。かーさん
おーい、いるか?」
優馬母「なんでこんな時間にいるんだい?学校はどうしたんだい?あら?」
ユウマ「さっきぶつかっちまってさ。さっきから顔色悪いから、連れて
来たんだよ。見てやってよ」
利久斗を診察室に案内するとそこに座るように促した。
優馬母「大丈夫かい?どうせ塀を乗り越えた時にぶつかったんだろ?」
リクト「なんで知って?」
優馬母「やっぱりか!まったくあいつは…震えは止まったみたいだね」
リクト「これは…」
ユウマ「どう?平気そう?」
そう言って優馬が後ろから覗いて来た。
後ろから声がするのも男性に触れられるのも恐怖でしかないのは変わらない。
飛び退くと、反対の壁の方に逃げた。
ユウマ「そんなに怖いか?なにもしてねーけど?」
リクト「ちがっ…これはそういうんじゃなくて」
ユウマ「なんだよ」
近ずかれると、つい後ずさってしまう。震えが止まらなくなって真っ青になっ
っていく。
優馬母「あんたいい加減にしなさい。」
優馬を小突くと利久斗をそっと抱き寄せた。
優馬母「なーんにも怖いくないよ。ゆっくりと息を吸いな」
だいぶ落ち着くと、顔色も戻ってきた。優馬の母は大体予想がつくと優馬に外に
でなさいと指示を出した。
利久斗が落ち着きを見せると、さっさと診察をすると帰された。
優馬母「難儀だねー。精神的なものだって自分でも分かってるんだね。もし、
何かあったら相談に来な!一人で悩んでも仕方ないからね。あの馬鹿
にはちゃんと言っとくからさ。」
帰ると部屋に閉じこもった。
(慣れなきゃいけないのに…何で震えが止まらないんだろう)
自分自信を抱きしめるようにベットに横たわった。あれから自慰行為はしていな
かった。それどころではなかったのもあるが、その気にならなかったのもあった。
若い男の体にはたまにはやっておかないと悶々として、気が滅入る事もある。
改めて一人で自慰行為する事に久しぶりな気がしながらズボンを下ろし、パンツの
中に手を入れる。いつもは竜也が利久斗のイイトコロを熟知していて、入念に慣ら
した後に責め立てられていたので、ほどんど任せっきりだった気もした。
シャツをめくりあげ口で噛むと上下に扱いた。なかなか勃たない事に違和感を感じ
ながら時間をかけて擦り上げる。鈴口を爪で擦り勃起を促すが勃ちあがりもしなか
った。力なく、くったりとしたっままで高揚感も感じられなかった。
リクト「うそっ……うそだっ……そんなはず…ない」
後ろに腕を回すと四つん這いになり、指を挿入する。
すんなり入るのは散々ここを使ってきたせいだろう。中をクチュクチュとかき回すと
だんだん濡れてくるのがわかる。太いものの挿入を期待してか後ろが疼き始める。
別れ際に竜也に渡されたディルドとエネマグラを、取り出した。
ローションをたっぷりつけるとエネマグラをゆっくりと蕾の中へと差し込む。
リクト「あんっ…これなら…イけそう…」
ゆっくり押し込み、そしてゆっくりと出していく。何度か繰り返すと今度は前立腺に
当たるように位置を調整し、強めに出し入れする。
リクト「あっ…あぁ…はぁ…っ…はぁ…はぁ…あぁー…」
何度目かの挿入に迫り上がる感じを覚える。そのはよく知った感じだった。
それに合わせるように空いた方の手で乳首を弄る。自分では加減しながら痛いと感じ
るくらいまで捻り上げる。目の前がバチバチッと火花が散った様な、一気に来る開放
感に襲われる。しかし、射精はしていなかった。透明な液が出ただけでまだ足りなさ
を感じずにはいられなかった。
リクト「これって、変なのかな?まぁ~今日はイけたからいっか」
しばらく前立腺を弄って潮吹きをする事で悶々とした体の火照りは治まった。
を見上げた。腕を伸ばしてみても宙を掴むだけだった。
利久斗はゆっくりと体を起こすとゆっくりと立ち上がった。
近くのコンビニへ行こうと財布を持って外に出た。ロビーですれ違
う度に心拍が上がる。レジで並んでいても男性の声が聞こえると、
つい身構えてしまう。敏感になり過ぎだとは思っていても、怖さは
消えなかった。体を裂かれるような痛みは死を連想させ、ちょっと
した接触をも、恐怖に感じるほどになったしまった。
たまにコンビニへ行っては慣らそうと思ってはいても、なかなか慣
れるものではなかった。
引っ越す前に竜也に抱きしめられた時は、なんとも思わなかったは
ずなのに、体の傷は癒えても心に突き刺さった傷は消える事はなか
った。来週からは学校に転校手続きで行く事になっている。
勇気を出して、通うはずの学校を見に行った。外から見る分には普通
の学校だった。まだ授業中なせいか校庭にも誰もいなかった。
校門を通り過ぎた時、誰かが飛び越える影が見えた。
ユウマ「わっ!」
リクト「えっ!!」
空から落ちてきて人影に驚いたが、避ける間もなく絡み合うように地面
に転がった。
ユウマ「悪りぃ、まさか人がいるとは思わなくてさ~」
リクト「痛っ…」
利久斗の上に覆いかぶさるように落ちて来た青年は謝りながら手を差し
出した。利久斗の腕を掴むと引っ張って立ち上がらせた。その瞬間無意
識に優馬の手を振り払っていた。
リクト「ご、ごめん。」
ユウマ「どうしたんだ?なんか気分悪いのか?顔色悪いぞ?」
リクト「大丈夫だから。」
ユウマ「待てよ、俺のせいで怪我させてたら、わりぃからさ来いよ」
優馬は強引に引っ張ると嫌がる利久斗の腕をしっかり掴んで離さなか
った。連れて来れられたのは小さな医院だった。
ユウマ「ここ、俺の家なんだ。上な!俺は高橋優馬。お前は?話したく
ないか?でも、診察だけは受けろよな!」
リクト「ほんとに大丈夫だから。離してっ」
ユウマ「大丈夫じゃねーだろ?さっきより顔色わりぃーじゃん。かーさん
おーい、いるか?」
優馬母「なんでこんな時間にいるんだい?学校はどうしたんだい?あら?」
ユウマ「さっきぶつかっちまってさ。さっきから顔色悪いから、連れて
来たんだよ。見てやってよ」
利久斗を診察室に案内するとそこに座るように促した。
優馬母「大丈夫かい?どうせ塀を乗り越えた時にぶつかったんだろ?」
リクト「なんで知って?」
優馬母「やっぱりか!まったくあいつは…震えは止まったみたいだね」
リクト「これは…」
ユウマ「どう?平気そう?」
そう言って優馬が後ろから覗いて来た。
後ろから声がするのも男性に触れられるのも恐怖でしかないのは変わらない。
飛び退くと、反対の壁の方に逃げた。
ユウマ「そんなに怖いか?なにもしてねーけど?」
リクト「ちがっ…これはそういうんじゃなくて」
ユウマ「なんだよ」
近ずかれると、つい後ずさってしまう。震えが止まらなくなって真っ青になっ
っていく。
優馬母「あんたいい加減にしなさい。」
優馬を小突くと利久斗をそっと抱き寄せた。
優馬母「なーんにも怖いくないよ。ゆっくりと息を吸いな」
だいぶ落ち着くと、顔色も戻ってきた。優馬の母は大体予想がつくと優馬に外に
でなさいと指示を出した。
利久斗が落ち着きを見せると、さっさと診察をすると帰された。
優馬母「難儀だねー。精神的なものだって自分でも分かってるんだね。もし、
何かあったら相談に来な!一人で悩んでも仕方ないからね。あの馬鹿
にはちゃんと言っとくからさ。」
帰ると部屋に閉じこもった。
(慣れなきゃいけないのに…何で震えが止まらないんだろう)
自分自信を抱きしめるようにベットに横たわった。あれから自慰行為はしていな
かった。それどころではなかったのもあるが、その気にならなかったのもあった。
若い男の体にはたまにはやっておかないと悶々として、気が滅入る事もある。
改めて一人で自慰行為する事に久しぶりな気がしながらズボンを下ろし、パンツの
中に手を入れる。いつもは竜也が利久斗のイイトコロを熟知していて、入念に慣ら
した後に責め立てられていたので、ほどんど任せっきりだった気もした。
シャツをめくりあげ口で噛むと上下に扱いた。なかなか勃たない事に違和感を感じ
ながら時間をかけて擦り上げる。鈴口を爪で擦り勃起を促すが勃ちあがりもしなか
った。力なく、くったりとしたっままで高揚感も感じられなかった。
リクト「うそっ……うそだっ……そんなはず…ない」
後ろに腕を回すと四つん這いになり、指を挿入する。
すんなり入るのは散々ここを使ってきたせいだろう。中をクチュクチュとかき回すと
だんだん濡れてくるのがわかる。太いものの挿入を期待してか後ろが疼き始める。
別れ際に竜也に渡されたディルドとエネマグラを、取り出した。
ローションをたっぷりつけるとエネマグラをゆっくりと蕾の中へと差し込む。
リクト「あんっ…これなら…イけそう…」
ゆっくり押し込み、そしてゆっくりと出していく。何度か繰り返すと今度は前立腺に
当たるように位置を調整し、強めに出し入れする。
リクト「あっ…あぁ…はぁ…っ…はぁ…はぁ…あぁー…」
何度目かの挿入に迫り上がる感じを覚える。そのはよく知った感じだった。
それに合わせるように空いた方の手で乳首を弄る。自分では加減しながら痛いと感じ
るくらいまで捻り上げる。目の前がバチバチッと火花が散った様な、一気に来る開放
感に襲われる。しかし、射精はしていなかった。透明な液が出ただけでまだ足りなさ
を感じずにはいられなかった。
リクト「これって、変なのかな?まぁ~今日はイけたからいっか」
しばらく前立腺を弄って潮吹きをする事で悶々とした体の火照りは治まった。
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