俺が恋をした相手は

秋元智也

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08 否定しないで

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尻の中が痛いし、それ以上に頭では痛み以上に快楽に支配されつつ
あった。

いつもは気遣ってくれるのに…今日は別人の様に乱暴なセックスに
怖くて震えが止まらないでいた。
中に押し込まれた凶器は強さを増し、俺の身体を支配する。
意識も遠のいていきかけると前を扱かれ首元に噛みつかれると一気
に引き戻された。

「いやぁぁぁんっ…あきらさっ…やめっ…ーー!ああぁあぁっっ!」
「そんなにいいのかい?気持ちよさそうだけど…稔のここはさっき
 からずっとイキっぱなしだね?あまりイキ過ぎると疲れてしまう
 だろう?少し縛っておこうか?」
「ひぃっ…やめっ…、いィッ…痛いっ…痛いからぁっ!」

紙を止めてあった紐をとると俺のちんこの根元をぎゅっと縛る。
液を垂れ流していたちんこは咳止められ次第に膨らんでパンパンに
なっていく。

痛い…出したい…出ないっ…嫌だっ…イキたい…。

もう顔も下半身もぐちゃぐちゃで、こんな姿あきらさんに見られた
くないのに…。

上から眺める様に凝視すると尻の中のモノをグイッと持ち上げると
力を込めて引き抜き始めた。

「まってぇ…まだ中で動いて…」
「抜いて欲しくないのかい?俺のより玩具の方がよかったかい?そ
 れは悪い子だ。お仕置きが必要かな?」
「ちがっ…あっっ…ぁあぁぁ嗚呼あぁあぁぁっ…!!」

中で動き回っている玩具は俺の中を縦横無尽に掻き回し凹凸が中の
ヒダを撫で回したせいで敏感になって、中では一気に抜ける刺激で
内臓ごと引き抜かれたかの様な感覚が俺を襲った。

引き抜かれた孔はポッカリ空いたまま空気を吸いながらヒクヒクと
蠢いていた。

「こんなにぱっくり空けたままなんてやらしい身体だね~稔はこん
 なエッチな身体でこの先どうするのかな?」

あきらさんはにこにこと笑いながら眺めると自分のを奥へと突き入
れてきた。

「…あっっ…ぁっ…あきらさんのがいい…奥まであきらさんのが…
 ほしっ…あぁぁっ…」

俺はいつのまにか泣いていた。
玩具なんて使わないで欲しい。
あなたがいい、あなただから抱かれてもいいって思っているのに…

「…っ…みの…る…」
「あきらさんがいい…俺は…だけだから…」

あきらさんに揺すられながらぽつりと漏らした言葉に驚いた風だったが、
すぐにいつものあきらさんに戻ったかの様な笑みを見せると意識が遠の
いて行った。

起きた時には暖かい泡に包まれた湯船の中だった。

「…うぅっ……ーーー」
「起きたかい?さっきはすまなかったね…ちょっと家で色々あってね」

少し困った様な顔をするので、俺は腕を伸ばして抱きしめていた。

「俺でよければ相談に乗るよ?話してスッキリする事もあるだろうし…」
「そうだね…少し私の話をしようかな…」

そう言うと俺の胸に顔を埋める様にしてからゆっくりと話始めた。

「さっきは乱暴にしてすまなかったね…怖かっただろう?」

俺は首を振ると軽きキスをした。
あきらさんだったから平気…と囁く。

「君には敵わないな…俺にも稔と同い年の息子がいると言ったね、
 息子に好きな子ができたと紹介されてね。それが…可愛い顔の
 男の娘だったんだよ。」
「それはダメな事なの?」

俺には何がいけないのかがわからない。
あきらさんは首を横に振ると俺をじっと見つめてきた。

「可愛い顔立ちではあるけど、男と付き合っていると言うんだよ!そん
 な事認める訳にはいかないだろう。俺は妻になんて言えばいい?息子
 も、俺と同じで男を好きになってしまったと…そんな事言える訳ない」
「そんなにダメですか?俺を抱いてるあきらさんが否定するんですか?
 俺は…あきらさんに会ってよかったって思ってます。こんな俺でも認
 めてくれる人がいるんだって思えて嬉しかった。息子さんの話もちゃん
 と聞いて認めてあげたらどうですか?」

あきらさんにとっては、息子には真っ当に生きて欲しいと思っているのだ
ろうけど、こればっかりはどうしようもない。

「多分、息子さんもあきらさんに認めて欲しかったんじゃないんですか?
 怒ったのは自分が後悔しているからですか?」
「…」
「俺を抱いている間も後悔しかないですか?」
「そんな事は…」
「なら…こんな事で喧嘩しないで、ちゃんと話を聞いて息子さんの好きに
 させてあげれないんですか?」
「…稔の言う事も正しいな…俺は一般常識にとらわれていたのかもしれな
 いな…息子と同い年の稔を抱いておいて息子は認めないと言うのはおか
 しな話だな…。海外では同性愛は普通だと言うのに…。」
「あきらさん自身を自分で否定しないで下さい。頼りないけど俺が付いて
 ます。いつでも寂しくなったら呼んでくれれば側にいますから…」

あきらさんの険しい顔が和らいだ気がした。

何かを決めたのか少しスッキリした口調で「ありがとう」と囁いてきた。

話を終えると暫く泡風呂で戯れ合うとベッドで少し仮眠した。
もう、一歩も動けない。
風呂から出て初めて気がついたが、鏡に写る自分の姿は無数の紅い跡が付
けられており、恥ずかしくなるほどの独占欲が見受けられた。

立っているのも辛いくらい足腰がガクガクしていたが、鏡を見た時だけは
呆然と立ちすくんでしまった。

後ろでつけた張本人がくすくすと笑っていた。
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