俺が恋をした相手は

秋元智也

文字の大きさ
16 / 31

16 友達に彼女ができた日

しおりを挟む
しばらく大輔の活躍は目まぐるしいほど勢いを増していった。

「おい、大輔もうすぐレギュラー勝ち取れるだろ?」
「今もレギュラーだって~」
「でも、まだ補欠じゃん!」
「いいんだよ、補欠でもいつでも出れる立場なんだから~」

嬉しそうに笑いながら自慢している。
毎日の様に俺を抱いてるやつが嬉しそうに話てるのをみると
心がざわざわする。

ー俺、何やってるんだろ?ただ、友達と話してるだけじゃんー

それだけの事なのに、俺じゃなくてもいいんじゃないか?
抱ければ、男でも女でも、ましてや…知らない人でも…。

苦しい…ただ身体だけの関係じゃん。
それだけでいい。そう思ってたはずなのに…。
俺は何を期待しているんだ…。大輔と本気で付き合いたい?
そんな事、できるはずないのに…。
あきらさんの時に、懲りたはずだ。
本気になるだけ無駄だと…。

所詮身体だけの関係、なら存分に気持ちよくなれればそれでいい。
そのはずなのに…。

教室を出ると一人ぶらつく。
いく当てもないけど、誰もいないところに行きたかった。
今は誰とも話したくない。

屋上に来るとそっと溜息を漏らした。
空を見上げて目を閉じた。

影が突然落ちて来た。
日が遮られて目を開けると、西野翔が目の前に来ていた。

「なに?」
「一人、だと思って…あのさ…今、いいかな?」

一人でいたかったのに…なんでこいつがいるんだ?

「用がないなら一人にしてくれ…」
「用事は…ある、和泉くん…安藤くんと喧嘩…したの?」
「してない、ただ今は一人になりたかっただけだ」
「でも…安藤くん…さっき告白されてたし…恋人できたら、友達と
 いる時間…ないから…よかったら友達に…なっても、いい」
「はぁ?告白?」

初耳だった。
俺が教室を出てからの事か?

「誰と?」
「井戸神奈子…さん、さっき嬉しそうだった…から」
「…!」

大輔に恋人?
なんの冗談だよ?
いや…俺はただのセフレだから、何も言う資格なんて…ない。

「大丈夫?僕が…話きく、よ?」

俺は駆け出していた。
教室へ入ると嬉しそうにしている大輔がいた。

俺を見るとすぐに寄ってきて抱きついて来た。

「稔~聞いてくれよー!俺彼女できたんだ!それが、マジ美人で
 可愛い、神奈子さんなんだよ~いいだろう?」
「付き合う…のか?」
「あぁ、もちろん♪羨ましいだろう?今日も帰りに彼女の家に行
 くんだ~」

それじゃ~…俺との関係は…?
もう、終わりなのか?

「そっか…よかったな?最近調子いいし、モテまくりじゃん!」
「そうなんだよ~、これも稔のおかげだな~」
「何言ってんだよ、それは和泉のおかげじゃなくてお前の努力
 だろ?なぁ、和泉?」
「そう、だな…。大輔が頑張った成果だよな…うん。よかったな?」

俺は今、どんな顔をしている?
ちゃんと笑えてるだろうか?
頭がガンガンする…気持ち悪い…。

「稔?なんか体調悪いのか?顔色悪いぞ?」
「彼女作りを先こされてショックなんじゃね~?」
「ちょっと、保健室行ってくるよ…またな~」

心配そうにする大輔を置いて保健室へと向かった。

ー胸が痛い…なんでこんなに痛いんだよ、あきらさんの連絡を切った
 時はこんなに辛くなかったはずなのに…ー

学校が終わるとすぐに家に帰って部屋に閉じこもった。

俺ってこんなんだったっけ?
あきらさんから貰ったアナルグッズを引き出しから取り出すとローション
をつけて中へと入れていく。

ーいいもん。これだけでも気持ちいいし…別に大輔のちんこなんてなく
 たって生きて行けるもん。それに、あいつしつこかったし…今日から
 は自分のペースでできるじゃん!うん、尻が痛くなるほど酷使しなく
 ていいからよかったんだよ、きっと!ー

このままずっと大輔に付き合わされてたら、いつかは尻がおかしくなる
んじゃないかと思うほどだったし。

大きさもそうだが、回数も時間も長かったから、その間ずっと擦られっ
ぱなしで、抜いた後もポッカリ開いたままだった。

悪戯でよく大輔が抜き取った後も指で何度も弄るので必死に抵抗してた
っけ。

それも、もうおしまい。

下からくちゅくちゅと水音が聞こえてくると指を抜き取りバイブを差
し込む。
久しぶりの玩具だったけど、すんなり入ると俺の中を機械音を立てて
ぐりぐりと震えている。

少し物足りないけど、気持ちいい。

「ぁっ…もうちょっと、太さ欲しいな~…そうだ!これも…ぅんっ…
 あっ、んっ、ぁあっ、気持ちいぃ…当たってる…もっとほしい…ここ
 も…あぁ、あっ、アっ」

アナルパールをバイブと一緒に中へと突っ込むと出し入れする。
奥の前立腺に当たる度に身体が震えて気持ちがよかった。

太さも、ちょうどいい。
出し入れする度にいいところをえぐる様に当たってきて、自分の手で
してるのに、まるで他人に操られているかの様に止まらない。

前も扱きたいけど、今は両手が塞がっている。

ヴィィッィィィィィッィーーーン、ヴィィッィィィィィッィーーーン。

と機械が動くのを無理矢理パールと擦り合わせて手で出し入れする。
止まらない…もっと奥っ…。

性を吐き出すと横に寝転がった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した

あと
BL
「また物が置かれてる!」 最近ポストやバイト先に物が贈られるなどストーカー行為に悩まされている主人公。物理的被害はないため、警察は動かないだろうから、自分にだけ厳しいチャラ男幼馴染を味方につけ、自分たちだけで調査することに。なんとかストーカーを捕まえるが、違和感は残り、物語は意外な方向に…? ⚠️ヤンデレ、ストーカー要素が含まれています。 攻めが重度のヤンデレです。自衛してください。 ちょっと怖い場面が含まれています。 ミステリー要素があります。 一応ハピエンです。 主人公:七瀬明 幼馴染:月城颯 ストーカー:不明 ひよったら消します。 誤字脱字はサイレント修正します。 内容も時々サイレント修正するかもです。 定期的にタグ整理します。 批判・中傷コメントはお控えください。 見つけ次第削除いたします。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

姫ポジ幼馴染の貞操を全力で守っていたのに、いつの間にか立場が逆転して伸し掛かられた件

イセヤ レキ
BL
タイトル通りのお話しです。 ※全七話、完結済。

【完結】I adore you

ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。 そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。 ※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

人気者の幼馴染が俺の番

蒸しケーキ
BL
佐伯淳太は、中学生の時、自分がオメガだと判明するが、ある日幼馴染である成瀬恭弥はオメガが苦手という事実を耳にしてしまう。そこから淳太は恭弥と距離を置き始めるが、実は恭弥は淳太のことがずっと好きで、、、 ※「二人で過ごす発情期の話」の二人が高校生のときのお話です。どちらから読んでも問題なくお読みいただけます。二人のことが書きたくなったのでだらだらと書いていきます。お付き合い頂けましたら幸いです。

お酒に酔って、うっかり幼馴染に告白したら

夏芽玉
BL
タイトルそのまんまのお話です。 テーマは『二行で結合』。三行目からずっとインしてます。 Twitterのお題で『お酒に酔ってうっかり告白しちゃった片想いくんの小説を書いて下さい』と出たので、勢いで書きました。 執着攻め(19大学生)×鈍感受け(20大学生)

【本編完結】黒歴史の初恋から逃げられない

ゆきりんご
BL
同性の幼馴染である美也に「僕とケッコンしよう」と告げた過去を持つ志悠。しかし小学生の時に「男が男を好きになるなんておかしい」と言われ、いじめにあう。美也に迷惑をかけないように距離を置くことにした。高校は別々になるように家から離れたところを選んだが、同じ高校に進学してしまった。それでもどうにか距離を置こうとする志悠だったが、美也の所属するバレーボール部のマネージャーになってしまう。 部員とマネージャーの、すれ違いじれじれラブ。

陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。

陽七 葵
BL
 主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。  しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。  蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。  だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。  そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。  そこから物語は始まるのだが——。  実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。  素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪

処理中です...