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13話 動揺
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何がどうなっているのかこっちが聞きたい。
恵は気がつくとお腹は満たされて心地のいい気分で意識が戻った。
気づくと側に見知った姿があった。
畑野だった。
彼の言葉を聞きながら意識がはっきりとしだす。
下半身がスースーするのを感じ、下を覗くと服は着ているのに、ズボンも
下着も履いていなかった。
ただ分かるのは尻に違和感があって空腹が完全に満たされている事。
そして、畑野も下半身丸出しでさっきまでしていた行為が想像できる事だ
った。
記憶をたどれば思い出せる。
知らない男のちんこを舐めて精液を摂取したはいいけど、身体が熱くてた
まらなくなった後、脱がされて尻を解されたという事。
そしてそこに何故か畑野が現れて連れ出された事。
そして、その後が問題だった。
「俺が自分から襲ったのか…」
ファーストキスだったのに…いや、そんなことよりセックスまでしてしまっ
たという事実の方がよっぽどやばい。
学校の関係者とだけは絶対にダメだと思っていたのに…。
家に帰り着くと汚れた服を洗濯機に押し込むとシャワーを浴びる。
空腹は満たされてもこれでは、問題解決にはならない。
明日がすごく気まずくてベッドに入っても眠れる気がしなかった。
もうどうしたらいいかわからなかった。
動揺しながら一睡も出来ず起き上がると支度を整えて学校へと向かった。
朝ご飯も食べる事を忘れ、昼の弁当も買わずに来てしまった。
(もう、動揺しすぎだろ…俺…)
自分で自分にツッコミを入れるとため息を吐き出す。
朝イチで購買のパンを買うと齧りながら生徒会室で雑務をして教室へと
向かった。
まだ、誰も来ていない事に安心して席に座ると教室のドアが開いた。
自然と視線が向くと、そこには一番会いたくない人が立っていた。
「磯部くん…ちょっといいかな?」
「どうして…いや、放課後でいいか?」
「…分かった」
それだけ言うと帰っていく。
ダメだ!腹の下がきゅんと締まった。
昨日あれだけ貪ったのに、身体は期待してしまっている。
父の手紙の追伸を思い出す。
『なお、マーキングすると相手は自分の事を好きになって精液の提供を
容易にできるから数人にマーキングしておいた方がいいぞ?ただし、
自分を好きな相手にマーキングしても無駄だからな。』
(自分を好きではない相手でも、好きにさせる…か。それって最悪じゃん)
多分だが、畑野にマーキングしてしまった気がする。
多分、畑野は恵が気になって仕方がないのだろう。
でも、それは一種の催眠状態と一緒で一過性のものだ。
何もしなければ一ヶ月で解けると言っていた。
なら、一ヶ月は精液の提供を頼めるだろうか?
自分の都合のいいように考えると、改めて自分が卑しいものに思えてきた
のだった。
恵は気がつくとお腹は満たされて心地のいい気分で意識が戻った。
気づくと側に見知った姿があった。
畑野だった。
彼の言葉を聞きながら意識がはっきりとしだす。
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下着も履いていなかった。
ただ分かるのは尻に違和感があって空腹が完全に満たされている事。
そして、畑野も下半身丸出しでさっきまでしていた行為が想像できる事だ
った。
記憶をたどれば思い出せる。
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まらなくなった後、脱がされて尻を解されたという事。
そしてそこに何故か畑野が現れて連れ出された事。
そして、その後が問題だった。
「俺が自分から襲ったのか…」
ファーストキスだったのに…いや、そんなことよりセックスまでしてしまっ
たという事実の方がよっぽどやばい。
学校の関係者とだけは絶対にダメだと思っていたのに…。
家に帰り着くと汚れた服を洗濯機に押し込むとシャワーを浴びる。
空腹は満たされてもこれでは、問題解決にはならない。
明日がすごく気まずくてベッドに入っても眠れる気がしなかった。
もうどうしたらいいかわからなかった。
動揺しながら一睡も出来ず起き上がると支度を整えて学校へと向かった。
朝ご飯も食べる事を忘れ、昼の弁当も買わずに来てしまった。
(もう、動揺しすぎだろ…俺…)
自分で自分にツッコミを入れるとため息を吐き出す。
朝イチで購買のパンを買うと齧りながら生徒会室で雑務をして教室へと
向かった。
まだ、誰も来ていない事に安心して席に座ると教室のドアが開いた。
自然と視線が向くと、そこには一番会いたくない人が立っていた。
「磯部くん…ちょっといいかな?」
「どうして…いや、放課後でいいか?」
「…分かった」
それだけ言うと帰っていく。
ダメだ!腹の下がきゅんと締まった。
昨日あれだけ貪ったのに、身体は期待してしまっている。
父の手紙の追伸を思い出す。
『なお、マーキングすると相手は自分の事を好きになって精液の提供を
容易にできるから数人にマーキングしておいた方がいいぞ?ただし、
自分を好きな相手にマーキングしても無駄だからな。』
(自分を好きではない相手でも、好きにさせる…か。それって最悪じゃん)
多分だが、畑野にマーキングしてしまった気がする。
多分、畑野は恵が気になって仕方がないのだろう。
でも、それは一種の催眠状態と一緒で一過性のものだ。
何もしなければ一ヶ月で解けると言っていた。
なら、一ヶ月は精液の提供を頼めるだろうか?
自分の都合のいいように考えると、改めて自分が卑しいものに思えてきた
のだった。
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