爆発したら、転生してた~元○○の転生記~

鑑定漢

文字の大きさ
9 / 22
2章 縁、開店!または、珍客万来

縁、開店準備中!

しおりを挟む
うん、自分は伝手に優秀な人を派遣よろしくとは言ったよ、言ったけどさあ……

「王より管理業務を任命されました、フェリアと申します」

うん、なんか紹介状に元メイドとか書いてるし、若いけど、あの王様が派遣してくれた人だ。信頼に値するだろう。で、自分が困惑してるのは……

「ギルドより派遣されました、金銭及び予約管理を担当します、シャーリーです」

「何してんの、シャルロット殿?」

こっちである。受付嬢であるシャルロット殿が担当してくれるなら、ありがたいのだが、この人、長年の職場から離れるのに満面の笑顔である。

「あ、やっぱりバレました?」

「バレバレです。良いのですか?受付の仕事辞めてしまって……」

「大丈夫です。というか、ギルドの意向なんですよね。確定的にチャキさんと繋がりを持ちたいというマスターの意向なんです、おそらくですが、フェリアさんもそうでは?」

「そうですね。恐らく今日にでもこの店近辺は重要巡回ルートに入っていると思いますわ」

わあい、王様の伝手万歳!巡回ルートの変更まで出来るのね……にしても、シャルロット殿の笑顔、まさか……

「茶菓子……」

(ギクッ!!)

「帰りのお土産……」

((ギクギクッ!!))

おい、シャルロット殿だけの弾丸かと思いきや、フェリア殿にも当たったぞ……いや、まあ、手伝ってくれた人には労うつもりではあったけど……

「はあ、まあ、いいです。どの道、持ち帰り用に包むつもりでしたし」

実際、茶道に使うお菓子は大半が日持ちしないものである。大体が当日が期限であることが多いのである。理由はさまざまであるが、大きな理由としては一期一会、その日出会ったからこそ、その日に最高のおもてなしをするというのが大きいのだろう。

「まあ、出ればの話なので。では、早速、明日開店させる店の概要をお話しする」

ぱぁああと笑顔でうなずくシャルロット殿と、ほっとした顔でうなずくフェリア殿。多分、後者は王様辺りに頼まれたんだろうなあ。余分、出るようにしないとダメそうだな……そう思いつつも説明を開始する。

「まず当店は予約制となる。そして、1日のお客様受付は2組まで。人数もしばらくは5~6人までとしたい」

「いささか、1日の受付数が少ないのでは?」

シャルロット殿の提案なので、彼女からの意見はないが、フェリア殿は質問してくる。まあ、当然の意見でもある。

「ええ、自分も朝昼晩と受け付けようと思ってたのですが、まず、茶道は1回1回が恐ろしく時間がかかるんです。その上ですね……王様を歓待した素晴らしい何かを経験したい!て人、どれぐらい来ると思います?」

「ああ……」

そう、下手に王様が大量報酬を渡す程感動してしまった……のがまず大きくなってしまったのである。要は話題が話題を呼び過ぎてしまったのである。開店準備中もチラチラと見られる視線が非常に多かったのだ。
そして、それが大量の客を呼び、一気に詰め込まれた場合どうなるかは想像は難しくないだろう。さすがに、店開いて初日から今は3人しかいない店員で働き詰めは勘弁である。
人数もまた、考えての事である。10人とか20人とか来る恐れがあるかもというシャルロット殿の意見を取り入れたのだ。ギルドではすでに自分の事は大いに噂になっており、すでにあり得る?ではなくあり得ると断言出来るほどになっているらしい。
一方で、ジーク王が全盛期のように快活に職務を行うようになり、更に、以前の最中をギルドマスターが多少とはいえ配った事で貴族からの関心も集めてしまっていると、シャルロット殿を通して報告されたからだ。

「更に将来的には庶民にも広めたいが、しばらくはギルド、又は王様の紹介状を持つ者のみを客としたい」

「大変賢明な判断と存じます」

これもまた、シャルロット殿やギルドマスターとの相談の上で決めた事だった。今の状態でまず、紹介状など無しで受け付ければどうなるかは目に見えてしまっている。将来的には無くても受け付けるつもりではあるが、今は、判断材料と信頼できる筋の紹介でしか判断出来ない。

「また、茶道中はカーテンを閉める事を義務付ける。これは覗き見の防止という意味もあるが、お客様が不愉快にならないようにという意味合いもある。また、将来的にはこの義務も終了する可能性があるが、しばらくは続けると思ってほしい」

まあ、半分建前、半分事実な部分もあるのだが、建前の部分は為だ。一応、このスキルを持ってるのは自分だけと思いたいが、模倣で始めて、勝手に弟子を名乗り、遠くの国で商売する。こうなると、自分の責任にもなるし、遠くでは自分もどうにも出来ないからだ。茶道を広めはしたいが、茶道を騙る者が出ては本末転倒である。まずはじっくり腰を据えて小さくでも広めていこうと思う。

「フェリア殿にはすまないが、この後、王城に登城して、茶道時間中に警備を回して欲しい旨を伝えてほしい」

「承知いたしました」

大袈裟かもしれないが、窓を割ったり、魔法を使ったりする者が現れるかもしれない。最悪は殴りこむ馬鹿が居る可能性である。その為に荒事に慣れている警備兵。それも王御自らの命令なら不心得者は居ないだろう。

「それと、料金だが、1名に付き、銀貨一枚とする」

「それは安くありませんか?」

「ほぼ元手がゼロなのもあるが、将来的にはもう少し安くするつもりであるし、まだ先の話だが、茶道スキルで作った訳ではない茶器や茶道具を店のカウンターで売るつもりだ」

銀貨は庶民からすればお高いが、今回、しばらくの間の紹介者が紹介者である。安く見えるだろう。また、茶器を作る轆轤や良質な土、窯などが必要になる為、先の話になるが、そちらの作成物を別収入にするつもりである。
ぶっちゃけた話、料金はお客様の御心一つと思っていたが、こちらは王妃様に止められた。おそらく超高額な報酬になり、目敏い者達に目を付けられかねないと言われたからだ。そこで、安いようで高い銀貨に落ち着いたという訳だ。

「それと、2人には帰りのお客様の身体検査をお願いしたい。分かった事だが茶室作成及び、茶道で出た物は茶菓子が持ち帰れる他、茶器以外の小物も持ち帰れてしまうことが判明している」

「なるほど、その辺りは来客された時に説明が必要ですね。王やギルドの紹介を疑う訳ではありませんが、許可された物以外の持ち帰りは禁止すべきですね」

「ギルドから、探知できるアイテムを持ってきましょう。この後、マスターの許可を取りに行ってきます」

そう、王やギルドの紹介に万一は無いとは思うが、これはさせてもらいたい。飾るならまだ良い方で、市場に流されでもしたら、どういうトラブルを呼び込むことになるか分からない。女性2人をお預かりしてる以上はその万が一も避けたいのだ。

「後は、今の所は伝達事項は無い。開店まであと数日、よろしくお願いする」

「「お願いします!」」

実はまだ、欲しい物があったが、アレはあるか分からないし、自分も作れる気がしないので情報を地道に集めていくしかない。スキルで出来るようになったりしないかな~。な~んちゃ…………


<< スキル 和服作成を得ました! >>


て…………………て…………ファッ?!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて

ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記  大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。 それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。  生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、 まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。  しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。 無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。 これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?  依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、 いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。 誰かこの悪循環、何とかして! まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー

芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。    42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。   下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。  約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。  それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。  一話当たりは短いです。  通勤通学の合間などにどうぞ。  あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。 完結しました。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

処理中です...