異世界転生?いいえ、転生サポート事務局です

鑑定漢

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1章 サポート急げ!

スキル:不老不死の場合

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「はい、まずはこれです。コレを渡した人の確認急げ!駄女神!」

早速、与えられた場所でそう言うと、件の女神様は怪訝な顔をしている。

『駄女神じゃないですよぅ………でも、このスキルの人は優先度が一番低いのではないのですか?』

「いいや、最優先だ!絶対碌な事になってないぞ!」

女神を急かすのには訳がある。件のスキルとは説明文も含めてコレである。

スキル:不老不死
説明:老いず、死なずの身体を得る

色々言いたい事はあるが、スキルの詳細が簡易過ぎの上に、雑すぎるわ!
確かに死なずという点では非常に強力なスキルだ。その点だけは良いかもしれないが、このスキル、欠点だらけである。人類の夢であるのに悪いが、これを選んだ奴は見る目が無いとだけ断言出来る。

『あ、居ました。スキルを持って行った山田 次郎さんの現在地は………』

                

『え?…………え?』

「あちゃー…………」

思ったとおりである。確かに、モンスターとはゾンビの如く闘え、何度でも挑めるからレベルは上がる。だが、この駄女神は大変忘れていることがある。
という事だ。流石に自分の世界、すなわち、地球でファンタジーなに遭遇しろ!と言うのは無理な話だ。

「多分、テレポーター的な罠に引っかかったんだろうな……」

『………あっ』

「はよ、救助しろ、この駄女神様!」

『はいぃいいいいい!いったぁあああああ!』

チョップを加えつつ、急ぎ、この場所に一度転移させるように指示する。まだ、1年目で本当に良かった、いや、良くないかもしれんが………いや、この女神様の様子を見るに、1年で済んだのは僥倖かもしれない。


「土怖い、テレポーター怖い、土怖い、テレポーター怖い、土怖い、テレポーター怖い、土怖い、テレポーター怖い………」

この山田さん、すっかりトラウマになってるようである。いや、まあ、分からんでもない。ゲームみたいにリスポーン出来ない上にずっと土の中である。むしろ、精神壊れてなくて良かったね!まである。

「ええ、そういう訳で、山田さんのスキルを一度こちらに預かりにして、改変します。加えて、必要であろうスキルもプラスしてお渡しします」

一応、説明すると、何とかコクコク頷いてもらえたので、考える。まあ、なんかまた呟きだしたので、その辺も考えてあげよう、そうしよう………

スキル:不老不死
説明:老いず、死なずの身体を得る。致死ダメージ、または行動不能な状態になった場合はその危険から離れた場所にリスポーンする。

「まあ、まずはこうだな」

『あれ?痛覚カットとか無いんですか?』

何故か、それを加えようとする女神にいつものチョップを食らわせる。

『ずるっきゅ?!』

「お前は無自覚の怪物を作る気か」

確かに痛覚カットがあれば、痛みも感じず、精神状態が壊れないような無敵感が得られるだろう。だが、それでは駄目だ。苦労も無く、地位を、力を、富を得られると分かれば、どんな人間であろうと堕落する。要は痛くなければ覚えませぬだ。失敗を何度も経験してこそ、その世界に適応できる。

「で、更にコレだ」

スキル:罠感知
説明:罠がある場所を感知する。罠の解除を行うと、スキルの熟練度が上がる。低い内はなんとなくあるのが分かるだけ。

『なんか、セコくありません?』

「噴ッッ!」

もう、本当に、こいつはアレだ。一緒に教育せなあかんレベルでは?と思いつつ、コホンと一つ咳をしてから、山田さんも傍に呼んで、説明を始める。

「山田さんの見た感じでは装備がある程度整っている。また、それなりに採集ナイフなども使いこんで要るのもあるのでそれなりに信を得ていたであろう事が分かる。となれば、後は、今回のような危険を回避するスキルがあれば、あっちの世界で他のスキルも覚えて生きていけるであろうという所がある」

彼の所持品を見たが、財布にもそれなりの金額が入っていた。後は当人の努力次第である。ここでスキルを更に付けるのは簡単だが、それでは彼の為にならない。ただ、罠感知はトラウマを軽くする意味もあり、付けさせてもらった。加えて、所謂、罠解除アイテムも取り出す。この、なんでも出てくる棚、便利だな………あ、それと、アレも話さなきゃ………駄目だろうなあ、うん、話しておこう、彼が転移する前に。

「これで、罠解除を少しづつ覚える事が出来ます。どうぞ、今回のお詫びも込めて、差し上げます」

「ああ、色々あったけど、また頑張るとするよ」

「それと、コレ、凄い言い難いんですけど………不老不死はもう山田さんのパッシブスキルで外せません」

「うん?それがどうかしたのかい?」

「再転移前に言うのもなんですが………ドラゴン族を頑張ってお嫁さんにしてください」

「え?」

「不老不死に付き合える種族がその世界だとそこしか居なくて………その、ドラゴンとしかお付き合いで来るのが居ないなあって……」

「な、なんだって………あっ、もう少し!詳しk………!」

彼の切ない顔を見送りつつ、ひとまず、最初のサポートを終了した、そう考える事にした。彼は、きっと、これから強くなるだろう。そうに決まってる………

後日、駄女神様が下界を覗くと、火龍のメスに何度もアタックする山田さんが見えたのをそっと消したことを追記しておく。
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