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第三章
新しい船と精霊
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……気のせい、だろうか。
それともここ数日の天気がただあまりよろしくないだけ……?
朝晩の気温が、心なしかぶるりと身震いしそうな……寒い、まではいかないながらもちょっと涼しい、を通り越している。
「うー、もう秋になっちゃう、季節が変わっちゃうよ……」
――どうやら気のせいでは無いらしい。
どうやら四季の存在する世界のようだ。……地球同様、場所によってそれも一様でない可能性は高いけど。
「……流石に冬までこの船のまま、船の中で過ごすのは危険ね」
一応部屋にはなっているけれど、断熱なんて全く考えてない作りだから、ここの冬がどれだけ寒いか知らないけど、日本レベルの寒さでも厳しいと思われる。
あれから経験値は更に貯まっている。
「いい加減、決めなくちゃね……」
今日、モンスター退治を終えて戻ったら……
そう、思っていたら。
「“余剰経験値が一定量貯まりました。2艘目を入手可能になりました”」
「……ん?」
2艘目、だと……?
ステータス画面で確認してみる。
「経験値1万で手漕ぎの木船、か……」
2艘目を手に入れるメリットがあるかないかで言えば……、
「この釣り船DXはそのままに、クルーザーが欲しいところよね」
しかし。
新しい船を手に入れても、クルーザーにまで進化させる経験値があるか、と言えば……
「無いわよね……」
エンジン付ボートにする位の経験値はあると思うけど、釣り船にするには……、
「もっと稼がなくちゃ、か……」
それでも、まずは2艘目を手に入れようとステータス画面を操作――
指を画面に触れようとしたとき。
不意に強く風が吹いた。
隙間から吹き込む風で、前髪を乱される程に。
目にかかった髪を退けようと、画面に触れようとした手を戻し、髪をかきあげ――
ふと、気配を感じて振り返る。
オルカかな、と、そう思って。
しかしそこに居たのは――ひらひら風にそよぐ、半透明の薄いドレスを身に纏った、緑色の髪を持つ美しい女性だった。
「初めまして。私は風の精霊、フィーネと申します」
丁寧にドレスのスカートを摘み、お辞儀をする。
……私、こう言うマナーには疎いんだけど、これ、あれかな、カーテシーとか言うやつ?
「あ、ああ。……精霊ってんなら先に水の精霊ってのが来たけど、それと何か関係ある?」
「はい。我らが神から任務を承ったはずですが、かの者は“なりたて”でして。どうやら荷が重かったようですわね」
「そ、そそそそんな事無いもん! ボクずっとお兄ちゃんしてたもん! ちゃんと一人でできるもん!」
オルカは必死に反論するけど。
……勝てそうな気配は微塵もなさそうなんだけど?
それともここ数日の天気がただあまりよろしくないだけ……?
朝晩の気温が、心なしかぶるりと身震いしそうな……寒い、まではいかないながらもちょっと涼しい、を通り越している。
「うー、もう秋になっちゃう、季節が変わっちゃうよ……」
――どうやら気のせいでは無いらしい。
どうやら四季の存在する世界のようだ。……地球同様、場所によってそれも一様でない可能性は高いけど。
「……流石に冬までこの船のまま、船の中で過ごすのは危険ね」
一応部屋にはなっているけれど、断熱なんて全く考えてない作りだから、ここの冬がどれだけ寒いか知らないけど、日本レベルの寒さでも厳しいと思われる。
あれから経験値は更に貯まっている。
「いい加減、決めなくちゃね……」
今日、モンスター退治を終えて戻ったら……
そう、思っていたら。
「“余剰経験値が一定量貯まりました。2艘目を入手可能になりました”」
「……ん?」
2艘目、だと……?
ステータス画面で確認してみる。
「経験値1万で手漕ぎの木船、か……」
2艘目を手に入れるメリットがあるかないかで言えば……、
「この釣り船DXはそのままに、クルーザーが欲しいところよね」
しかし。
新しい船を手に入れても、クルーザーにまで進化させる経験値があるか、と言えば……
「無いわよね……」
エンジン付ボートにする位の経験値はあると思うけど、釣り船にするには……、
「もっと稼がなくちゃ、か……」
それでも、まずは2艘目を手に入れようとステータス画面を操作――
指を画面に触れようとしたとき。
不意に強く風が吹いた。
隙間から吹き込む風で、前髪を乱される程に。
目にかかった髪を退けようと、画面に触れようとした手を戻し、髪をかきあげ――
ふと、気配を感じて振り返る。
オルカかな、と、そう思って。
しかしそこに居たのは――ひらひら風にそよぐ、半透明の薄いドレスを身に纏った、緑色の髪を持つ美しい女性だった。
「初めまして。私は風の精霊、フィーネと申します」
丁寧にドレスのスカートを摘み、お辞儀をする。
……私、こう言うマナーには疎いんだけど、これ、あれかな、カーテシーとか言うやつ?
「あ、ああ。……精霊ってんなら先に水の精霊ってのが来たけど、それと何か関係ある?」
「はい。我らが神から任務を承ったはずですが、かの者は“なりたて”でして。どうやら荷が重かったようですわね」
「そ、そそそそんな事無いもん! ボクずっとお兄ちゃんしてたもん! ちゃんと一人でできるもん!」
オルカは必死に反論するけど。
……勝てそうな気配は微塵もなさそうなんだけど?
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