大海サバイバル! チートな船で俺TUEEE な旅を満喫します

彩世幻夜

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第三章

契約特典

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 「――確かに。貴方は妖精達の中では特に優秀で、彼らに慕われまた上手く統率する術を持っていました」

 フィーネと名乗った風の精霊だという、きれいなお姉さんは、諭すようにオルカに言い聞かせる。

 「しかしそれらは“妖精族の長”としての評価です。精霊へと進化を経て、貴方は精霊としての力を得た。と、同時に精霊としては最下位の地位なんだと、精霊として先輩に学ぶべき事が数多くあるのだと、早々に自覚するべきでした」

 ああ、なるほど。

 つまりオルカは、田舎でガキ大将気取っていい気になっていたわんぱく小僧が、ひょんな事から都会の学校に来て。郷に入っては郷に従え、の“郷”のルールを理解しないまま、田舎ルールのままで偉ぶっちゃって、困った事になるケース、と。

 そういう事かな?

 「まぁ、本来ならこんな事はよくあるケースなのですがね。神様がうっかり重要案件をやる気だけで選んだ貴方に任せてしまった事も原因の一つです。それ故、特例として私が派遣されたのですよ」

 フィーネはため息一つ吐き出して。

 「特にオルカ、貴方は妖精の事はよく知っていても、人間という生き物の事をよく知らない。ましてや、異世界からのお客人にこの世界の人間の生活圏にお招きする、そんな任務が貴方にこなせる訳がないのです」

 キッと厳しい表情をした。

 「いいですか、貴方は神の伝書鳩をする為に派遣されたのではないのです。どうやら船に登録はされているようですが、そのメリットの殆どが使われていないのはどういう事か。……貴方は勿論理解していますね?」

 「え? どう言う事? 魔物と戦ったり、キッチンの水が使い放題になる以上に何かメリットが?」

 「……やはり、その辺りの説明は出来ていませんでしたか」

 「まぁ……、じっくり話を聞こうにも、“神様に聞け”、“神様は言っちゃいけないって言った”、と。そう言う意味の事しか言いませんでしたし」

 「ええ。そこは間違っておりません、根幹の説明をする事は、オルカのみならず、私にも許されておりません。それは神に直接聞いていただかないといけません」

 「ええ、でもその為には人の居る土地へ行かなきゃならない。だけどその辺の情報は曖昧で。海図はあるけど、闇雲に動ける程船の耐久値は無いし、最低限命をつなぐのに必要な衣食住は必要だし」

 ……だけど、もうずっと、この世界に来てから私はジャージ姿のまま。

 幸いオルカ以外は誰も居ないから、時折服を脱いで川の水で洗濯したりもしてたけど。
 いい加減、新しい服が欲しい。

 スリッパはもうボロボロで役に立ってない。私だって出来るなら街へ買い物に行きたいし、暖かいお風呂に入りたい。

 「では。私で語れることを、まずはお話しましょう」
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