唯一平民の悪役令嬢は吸血鬼な従者がお気に入りなのである。

彩世幻夜

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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~

休日

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    休日。
    先に言った通り、学校は週休二日制だ。
    だから、私達はそのうち一日を紹介と貴族の仕事に当て、残り一日を本当に休日にする事にしていた。
    ――が、今週は昨日パーティーがあったことから休日返上で、今まさにお仕事の真っ最中。
    実はレイフレッドが爵位を貰ったのを機に、私の空間魔法の一部をシリカさんや商会の一部幹部連中に明かしたのだ。
    明かしたのは空間収納と空間拡張機能、従魔をしまう空間の存在と、扉と扉を繋ぐ「道」。
    空間内に在る屋敷とかはまだまだ秘密。あれからレベルアップした空間魔法でめでたく可能となったRPG御用達、一度行った場所に瞬間移動できる魔法も勿論秘密。
    でも、お陰で空間拡張したオーダーメイド馬車の売れ行きは絶品だし、物流コストも大幅に節約できてその分利益に出来てウッハウハ。
     ……だけどそれだけ会頭の私の仕事は増える。
    「はぁ~」
    ようやく執務机の上の書類の山を二つ片付けた私は残り一山になって広くなった天板に突っ伏した。
    「明日が果てしなく面倒臭い」
     せめて今日一日レイフレッドに思う存分甘えてれば英気は養われただろうに……。
    机の上の山は一日すっぽかせば来週には二乗――二倍ではない、二乗だ二乗!    ――になって私を迎えてくれるだろう。
    「なんだアンリ?    珍しい」
    それを処理済みの山を取りに来たシリカさんに目撃された。
    「いや、覚悟はしていたつもりでも、いざとなるとやっぱり気は滅入るもんだな、と」
    昨日、殿下達が牽制してくれたのはまあ有難いっちゃ有難い。賢い人はあれで味方にまではならずとも敵にはなりにくくなった。けど、何処にもお馬鹿さんは居る。
    特にゲームシナリオでいじめをやらかす悪役令嬢がいて、その取り巻きなんてのも居たんだ。
    ……その点ゲームのアンリは平民だからかあまり目立った悪さはしていなかった。
    せいぜい婚約者とベタベタするヒロインに文句いったり、愚痴を友人に漏らすくらい。……アンリの状況なら当然な位の対応なのに、最後には断罪される。……ヒロインは元平民でも今は伯爵令嬢で、彼女を庇うのは生粋の子爵令息。……アンリは平民だから。
    ついでにお金持ちのアンリが、伯爵家であまり良い待遇をされていないヒロインより良い物を持ってることも糾弾されてたな。
    きっちり対策はしてきたけどさ。
    わざわざ虐められに行くって、そりゃ気も滅入る。
    「ああ……。貴族の女の嫉妬は特に陰湿だからねぇ。気持ちは分かるが……」
    「シリカさん、今日は定時で勘弁してください……!」
    「いや、それは良いが……。最近ちと奴に血をやりすぎてやしないか?」
    「え?     パートナーなんだし健康被害が出る様な量はあげてませんよ?」
    「いやいや、普通はそもそもそんな量飲んでたら飲み過ぎだよ。流石にそれほどじゃないが、あいつから匂うお前の血の香が強すぎる。あんまりいちゃつきすぎて一線越えてくれるなよ?」
     ……ああ。確かに学校始まってからはレイフレッドに遊ばれる頻度は高かったな。私も疲れてレイフレッドに甘えてたから気にしてなかったけど。
    ……避妊具的なもの、そろそろ用意しといた方が良いのかな?
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