唯一平民の悪役令嬢は吸血鬼な従者がお気に入りなのである。

彩世幻夜

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魔王対策

貴重な休日

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    「あー、ようやく帰って来た~!」
    船が港に入れば、後は空間で一瞬で国に帰れる。……前回と同じように。
    「魔道具……作らなきゃいけないのは分かってるけど、二、三日位は休んでもバチは当たらないよね……?」
    「ああ、母さん達は前回帰ってきてたった一月でまたエルシー国に出向いたんだっけ。……でも母さん、父さん連れて温泉に行ったりしてたよね?」
    「うっ、あれはレイフレッドの為に……」
    「それも確かなんでしょうが、二日も三日も休む必要はないでしょう?    明日一日は休んで構いませんから明後日からは仕事して下さいね?」
    ……カイルよ。ウチの息子がしっかりし過ぎてて、私は喜ぶべきなんだろうが……今は悲しくて仕方ない。
    がっくりしつつも、貴重な休みを無駄には出来ない。
    度々温泉に行ってはいたけど所詮お忍びだ。
    せっかくだから、大手を振って堂々と遊んでやろうではないか!
    ……けど、今は。
   「アンリ、眠いんじゃないですか?」
   「そりゃ、ね。旅の間はどうしたって気が張るもの。敵か味方か分からない連中ばかりの国なんて」
   「……ですね。なら今日はもうとっととお風呂いただいて眠りましょう」
    ひょいっとレイフレッドにお姫様抱っこをされた。
   「カイル、一時間程は誰も風呂場に近付かないよう言っておけ」
   「……了解。あてられたくなかったら近付くなって言っとくよ。好奇心は猫を殺すぞ、ってな」
    で。お風呂からベッドに入れられるまで、しっかりキッチリレイフレッドにお世話されましたヨ……。
    気付いたらぐっすり眠っていていつの間にか朝になっていました。
    まぁ、今日は一日貴重な休日だ。さぁ、何しようかな?
    ストレスは溜まってるけど、そう言えばずっと船の中やホテルでじっとしてばっかりだったから、体力は有り余ってる。まったりのんびり過ごすよりは思いっきり身体を動かしたいかも。
    そう考えた私はレイフレッドを誘って久々に冒険者ギルドを訪れた。
    ……流石に自国じゃお忍びしてても正体バレるから、とある魔族の国の一つにお邪魔してます、ハイ。
    「俺も新しく貰ったスキルを試してみたいんで、ちょうど良かったです」
    適当にダンジョン攻略を楽しみましたよ!
    いや、やっぱり戦闘系の魔法やスキルを使うのは人相手より魔物相手のがずっと楽しい。
    てか、レイフレッドが魔法を覚えて本格的に魔剣士様になってるわ。魔物の弱点属性を的確に突いて無双してる。とっても楽しそうである。
   「久々に暴れられてストレス発散できてスッキリしました!」
    冒険の後の酒盛りはお約束。
    ビールとつまみを前に機嫌良く言ったレイフレッドの笑顔に、私も満足したのは言うまでもない。
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