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後日談

第6話 判定結果 - その2 -

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    「さて、では今回の主目的の評価に移ろうか」
    陛下の声が響く。
    「まずはイマルからか?」
    陛下は物凄い悪役顔で凄みを利かせて笑う。
    ……そんなのイマルには効かないって知ってるくせに……本当に何をやっているんだか。
    ヒカルはそっと息を吐いたけど、目敏く陛下に見つかった。だから……こっそりブーたれても意味ありませんよ?
    「さぁて。ふむふむ、勇者らにはもう少し厳しい言葉をかけても良かったのではないか……か。あの様子では真面目に声をかけるのも馬鹿らしいと思いたくなるのは分かるが、もう少々周囲に気を配る様注意を促しても良かったのではないか?」
    「……次は留意する事に致しましょう」
    陛下の言葉にごく短く返事をするイマル。
    ……陛下は見る者が見ればすぐに分かるくらいご機嫌を損ねていた。
    まぁ、この事態を想定していたからこそ、ここには最低限の人物しか居ない。――陛下に慣れている人物……すなわち重鎮のみがこの場に居る。だから、見ていてうわぁと思いたくなるのこの光景も見て見ぬふりで通される。
    ……分からない人にはごめんなさいとしか言い様が無いのだけど。
    本当にごめんなさい、モモコさん。
    ヒカルが内心で手を合わせていると、陛下が再び口を開いた。
   「モモコさんに対する扱いも少々雑、レイに対しては大層雑であると。もう少し人当たりを改善せんと……、これから国の名で各地を巡り聖女の名と力を使うのだ、人々から反感を買うぞ」
    「……鋭意努力しよう」
    「最後にヒカルへの態度だが……。まぁ、程々にの」
    陛下は温い笑みを浮かべて彼らを見比べた。……イマルの機嫌が急降下していく。
    レイが焦る様子を見せるが、陛下は愉快そうな笑みを浮かべたまま、最後の判定結果を口にした。
    「最後に、今回のご名目の結果発表といこうか」
    報告書を片手に、そこに書かれた内容を読み上げる。
    「力を使った結果については、まだ明確な結果は出ていないが、実際に土を耕している者の報告では以前とは明らかな違いが見てとれるとの事だ」
    その言葉にほっと胸を撫で下ろすヒカルとモモコ。
    「道中の態度や同行者への気配りなどについても良い評価を聞いておる。まぁ、今後の任務も問題なく行えるであろう」
    イマルの時と異なり、ヒカルの事は素直に誉めた陛下は報告書の束を置き、彼らを見下ろした。
    「各々、次の予定が決まり次第改めて通達を出す。改めて任務に備えよ」
    そして命じた。
    「――では、解散!」
    その言葉と共に、元勇者パーティーメンバーは衛兵達に引っ立てられるようにこの場から出されて行った。
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