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異世界へ
王都到着
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辿り着いた町の壁は高くそびえ立ち、門の向こうの景色は列に並ぶ私たちにはまず見えない。――が、一つだけ嫌でも見えるものがある。城、だ。
それは和風ナイズされたシンデレラ城。
一歩、また一歩と近付きようやく自分達の番がやってくる。
係りの兵士が通行手形を受け取り、ざっと周囲を眺めて回る。
一つ、前の車両の垂れ幕を上げ、中を流し見ると、すぐに腕を挙げた。
「通って良いぞ!」
「おう、ありがとよ!」
そして私達は王都に足を踏み入れた。
広い石畳が続く表通りを少し行くと高級ブランドっぽい店が並ぶ通りに出る――が、その通りに入る前に馬車は左折。すると今度は庶民階級でも頑張れば手の届きそうなブランドの店が並ぶ通りや、無理のない価格帯のブランドの店と続いていく。
その次の道を今度は右折し数件目。
ブランドショップではなく、町の商店街が並ぶ通りの雑貨屋で馬車は止まった。
「つーわけで、任務完了だ」
「助かったぜぇ、兄ちゃん」
「――ああ」
軽く挨拶を交わし、私達は王都の町に放たれた。
「まずは宿を決めましょう」
報酬を得て懐は暖かくなったけど、それにつられ過ぎない、けどある程度治安の良いお宿。
「それも良いけど、先に何か食べよ」
飲み屋で口コミを拾い、宿を決める。
「――ここね」
見た目はこぢんまりとした、少し大きめくらいの一軒家。扉を開けると受付のお姉さんが「いらっしゃい」と声をかけてくれる。
「おう、これでこの人数だと何泊いける?」
ドン、と金の袋をカウンターに乗せた和貴が尋ねる。
「んー、これなら半月くらいじゃないかなぁ」
「んじゃ、半月頼みたいんだが、部屋は空いてる?」
「大部屋一室なら空いてるよ」
「……なら、それで」
鍵を貰い部屋へ行くと、畳の部屋――いわゆる和室の大部屋だった。
トイレと洗面つきの旅館のような内装だ。
「あん? 待て、ベッドは?」
和貴が困っているけど、私は靴を脱いでさっさと部屋に上がり、押し入れを開くと――やっぱりそこには布団セットが詰まっていた。
「ゆ、床で寝るのか……」
和貴はびっくりしてたけど、日本の旅館じゃ珍しくもない。
さっさと備え付けのお茶を淹れて取り敢えずくつろぐ。
「今夜はもうゆっくりして、明日から本格的に動くよ」
ふふ、この宿はお風呂が売りらしいんだよね。楽しみだ。
さくさくとお菓子を食べたら男達にテーブルを端に寄せさせ、人数分の布団を敷く。
床で寝るという事実に引いていた嶺仙も、布団の上に座り込み、その寝心地を確かめようやくひきつっていた頬を元に戻した。
和貴なんかは逆にやけに楽しそうだ。……枕投げとか教えたら嬉々としてやりそうだから黙っとくけど。
「んじゃ、お風呂行ってくるよー」
私は一人、宿の廊下を歩き始めた。
それは和風ナイズされたシンデレラ城。
一歩、また一歩と近付きようやく自分達の番がやってくる。
係りの兵士が通行手形を受け取り、ざっと周囲を眺めて回る。
一つ、前の車両の垂れ幕を上げ、中を流し見ると、すぐに腕を挙げた。
「通って良いぞ!」
「おう、ありがとよ!」
そして私達は王都に足を踏み入れた。
広い石畳が続く表通りを少し行くと高級ブランドっぽい店が並ぶ通りに出る――が、その通りに入る前に馬車は左折。すると今度は庶民階級でも頑張れば手の届きそうなブランドの店が並ぶ通りや、無理のない価格帯のブランドの店と続いていく。
その次の道を今度は右折し数件目。
ブランドショップではなく、町の商店街が並ぶ通りの雑貨屋で馬車は止まった。
「つーわけで、任務完了だ」
「助かったぜぇ、兄ちゃん」
「――ああ」
軽く挨拶を交わし、私達は王都の町に放たれた。
「まずは宿を決めましょう」
報酬を得て懐は暖かくなったけど、それにつられ過ぎない、けどある程度治安の良いお宿。
「それも良いけど、先に何か食べよ」
飲み屋で口コミを拾い、宿を決める。
「――ここね」
見た目はこぢんまりとした、少し大きめくらいの一軒家。扉を開けると受付のお姉さんが「いらっしゃい」と声をかけてくれる。
「おう、これでこの人数だと何泊いける?」
ドン、と金の袋をカウンターに乗せた和貴が尋ねる。
「んー、これなら半月くらいじゃないかなぁ」
「んじゃ、半月頼みたいんだが、部屋は空いてる?」
「大部屋一室なら空いてるよ」
「……なら、それで」
鍵を貰い部屋へ行くと、畳の部屋――いわゆる和室の大部屋だった。
トイレと洗面つきの旅館のような内装だ。
「あん? 待て、ベッドは?」
和貴が困っているけど、私は靴を脱いでさっさと部屋に上がり、押し入れを開くと――やっぱりそこには布団セットが詰まっていた。
「ゆ、床で寝るのか……」
和貴はびっくりしてたけど、日本の旅館じゃ珍しくもない。
さっさと備え付けのお茶を淹れて取り敢えずくつろぐ。
「今夜はもうゆっくりして、明日から本格的に動くよ」
ふふ、この宿はお風呂が売りらしいんだよね。楽しみだ。
さくさくとお菓子を食べたら男達にテーブルを端に寄せさせ、人数分の布団を敷く。
床で寝るという事実に引いていた嶺仙も、布団の上に座り込み、その寝心地を確かめようやくひきつっていた頬を元に戻した。
和貴なんかは逆にやけに楽しそうだ。……枕投げとか教えたら嬉々としてやりそうだから黙っとくけど。
「んじゃ、お風呂行ってくるよー」
私は一人、宿の廊下を歩き始めた。
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