奴隷と過ごす毎日

宝。

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10話新発見です

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「ふーん…事情はわかったけど、ハルトは相手が女の子とみたら見境ないからなぁ…」
「そ、そんな訳ないでしょ!適当なこと言わないでよレイ!」
「ま!ハルトのことは置いといて、はじめましてシロナちゃん!ボクはことはレイでいいからね!」
「あ、はい。よろしくお願い…します」
「せめて話を聞いてよ!泣くよ?!」
ニコニコしているレイさんに返事をすると、ハルトが涙目になって叫んだ。
「ハルトちょっとうるさい!」
レイさんが言うとハルトはしょんぼりしてしまった。
「ふ~ん…そうですかぁ~うるさいですかぁ~」
しょんぼりというよりはいじけてしまったようだ。
部屋の隅っこで膝を抱え込んで座っている。勿論こちらに背を向けながら……
「ほらハルト!いじけてないでさ!」
「…別にいじけてなんてないよ」
うわぁわかりやすい――というよりあからさま…
するとレイさんがハルトの元に近づき、なにやらボソボソと話し始めた。
ハルトは小さく身動ぎをすると、ボソボソと言い返した。そんなやり取りをニ、三度繰り返すと、ハルトが急に立って俯いたままこちらにやって来た。
かと思うと、突然座った。
「??ハルト?…あの」
どうしたのか聞こうとすると、ハルトはおもむろにそのブラウンの頭を下げた。その先にはわたしの…その、
“ふともも”
があって…
「「?!??!?!」」
わたしとレイさんは揃って驚いた。
「ハ、ハルト⁉」
「ちょっとハルト!なにしてるの!シロナちゃん困って「撫でて」!?」
撫で…て?
「頭…撫でて…」
「あ、はい…」
「ちょ、ちょっと…」
わたしはハルトの頭のてっぺんから後頭部にむかって手を滑らせては離し、また滑らせては離しを繰り返した。
「ん…」
「ヒャッ」
ハルトが動くとくすぐったくて声が出てしまう。
そのまま撫でること数分、満足したのか、ハルトは顔をあげると笑ってありがとうと言った。
・ハルトは打たれ弱い
・落ち込んだ時は甘えん坊になる
ハルトの知らなかったところを二つも知ることができた。これは幸先がいいというやつではないだろうか?
「まったく、しょうがありません…ね」
つられてわたしも笑ってしまい、和やかな空気がわたし達の間に流れる。


「あの~…もういいかな?」


「あれ?レイまだいたの?」
「いたよ!ずっと!」
・・・ごめんなさいレイさん、わたしも忘れてました…
和やかな空気にはレイさんも含まれていたようでした。


    
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