奴隷と過ごす毎日

宝。

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9話まるで少女漫画のような…

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ガチャッと音を立てながら開いたドアに、わたしはとても驚いていた。この家に着いたとき、ハルトが鍵をかけていたから、ドアは開く筈がない。
泥棒?こんな朝方に?
警戒しながらも考えていたら、
「ハルト~起きてる~?朝だぞ~」
という女の人の声が聞こえてきた。
ハルトの知り合い?でも鍵はかかっていた。合鍵を持ってる?なら考えられるのはハルトの……恋人⁉
「まったく、いつになったら一人で起きれるのさ…」
なんてブツブツ言ってる女の人に対してハルトは、
「レイ!」
と声をかけた。
「ハルト?!起きてるの⁉珍しい!」
「僕だってたまには早起きくらいするよ!」
たまにはなんだ…ハルト…
「いっつもボクに起こされてるじゃないか!」
ボクっ子なんだ…レイ?さん…
「それについては感謝してるけど、もう起こしに来てくれなくていいから」
「ぇ…なんでさ!」
ちなみにここまでの会話は、お互い顔を合わせていない。ドアから食事をしているこの部屋までは、少し歩かなければならないから。
「なんでって、シロナがいるから」
「シロナ?誰そのひ…と…」
声が近づいて来たと思ったら、壁からひょっこりレイさんが顔を出した。
「あ、あの…えと…シロナ…です」
咄嗟に自己紹介してしまった。
レイさんはサラサラの黒髪を後頭部でまとめてポニーテールにしており、顔も人形のように綺麗に整っていて、スタイルもよく背も高い。
…理不尽だ。こんなに綺麗な人がいるなんて、つくづく神様というものは理不尽だ。
「わぁ!かわいい!なにこの子!もうすっごくかわいいんだけど!」
レイさんはわたしを抱き締めた。
く、苦しい…
「レイ。落ち着いて。シロナ苦しそう」
「え?あ!ごめんね?ついテンションあがっちゃって…」
テヘッ♪って感じでレイさんはわたしを解放しながら謝ってきた。
…窒息するかと思った

レイさんが落ち着いたところで、わたしたちは椅子に座る。
ハルトの隣にわたし。その向かいにレイさん。
「えっと、じゃあまず…シロナ、この人はレイ。僕の……一応幼馴染」
わー。朝起こしに来てくれる幼馴染って実在するんだー。
「そ、一応ね!」
一応のところを強調するレイさん。
「…レイ、この子がシロナ。僕の……新しい家族」
「家族?」
レイさんの目から光が消えた…
「どウいうコトかナハルト?まさカこんナいたいケな少女ニ手ヲ出したノ?」
「そんな訳ないでしょ!」
そこからハルトが説明をして、レイさんが納得する頃には、街が活発に動き出す時間帯になっていた。
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