奴隷と過ごす毎日

宝。

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13話待機、退屈、大変

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オムライスを食べ終えてしばらく
食器の片付けや洗濯物の取り込みも終わり、完全にやることがなくなってしまった。
(結局ハルトも来なかったな…)
胸の中に一抹の寂しさを感じたが、即座に頭を振ってふるい落とす。
再びラジオをつけようと、シンクから先程のテーブルに向かう途中
ガチャ  と音がした。
聞くのは4度目となる扉の音
入ってきたのは
「た、ただいまぁ……」
ハルトでした。
「おかえり…なさい」
どうやら相当疲れているようです。
「あぁ~…シロナ、お風呂沸かしてくれないかな…」
「わかり…ました」
それからわたしは急いでお風呂場に行き、お湯を沸かすスイッチを入れました。お水はいつでもお湯を沸かせるよう張ってあったので、後はお湯が沸くのを待つだけです。
わたしはハルトのいた玄関付近の部屋に戻りました。
でもそこにハルトはおらず、探してみたところ、リビングのソファーに倒れていました。
「ハルト?」
近づくとハルトはスースーと寝息をたてて寝ていました。
(ホントに疲れてたのかな…)

次の日
今日もハルトは朝からドタバタと支度して、迎えに来たレイさんと家を飛び出して行ってしまいました。どうやら重要な仕事があるようです。

次の日も、その次の日も……

こんなことを考えるのは間違っているのかもしれないけど…寂しい…な……
結局それから一週間と三日、ハルトは朝慌しく飛び出しては夕方にヘロヘロになって帰ってくるのを繰り返し、日に日に疲れが溜まっていきました。
それと同時にわたしとの会話も減り、あくまで事務的な会話程度。もちろんわたしはハルトの奴隷なので、不平不満を嘆いたりなどはしません。しませんが、寂しいのは事実で、少しくらい構って欲しいとも思います。でも、一番イヤなことは、日が経つ事に疲れていくハルトを見ることで、わたしはわたしの無力を痛感しました。

それから更に四日後。最初にレイさんと家を飛び出した日から二週間、最終的にはハルトは人形のように虚ろな目をするようになってしまいました。
その日も朝からハルトは家を出て、夕方には帰ってくると思っていました。
しかし、ハルトが帰ってくる気配はありません。最初の方こそ心配はしましたが、そのうち帰ってくると思っていました。でも、なかなか帰ってこないハルトに一抹の不安を感じ、家を出て探しに行こうかと本気で考え出した頃、ピンポーンというチャイムの音が鳴りました。どうしたことかと玄関のドアを開けると、そこには若いわりにしっかりとした出で立ちの男が立っていて、
「ハルトは今日は帰らないよ」
と、それだけをわたしの目を見て言った……
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