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しおりを挟むストーカー行為をやめたとはいえ目の保養は必要だ。
双子は毎日顔を拝ませてもらっているので他の攻略対象を見に行く。
なんといっても俺の推しは東雲春馬先輩なのだ
学園長の息子。威張ったりすることもなく明るく元気な人気者。身長は185センチで癖っ毛のあるクリーム色の髪に青い瞳。
サッカー部に入っている先輩を見に俺は毎日グラウンドに通った。
そんな人気者の先輩には当然ファンクラブというものが存在している。
女子が多いが男子も一定数いる。同性からも好かれるなんて俺の推しは素晴らしい!!
なんて自分のことじゃないのに誇らしく感じていた。
大人数がグラウンドに集まるためあまりグラウンドには近づけないが推しが見れただけで幸せである。
推しを身近で見れる方法はないものか?
見れただけで幸せなのだが
だからと言って満足しているわけではなかったらしい。
俺は考えて一つの答えに辿り着いた。この東雲学園は設立当初部活動が今より盛んだった。文化部の数が多く人数も多かったため活動場所が足りなかったそうだ。そのため別館を作ったらしい。この情報は隣の席の田村くんが言っていた。
そして俺は今別館の美術室にいる。
授業も部活動も本館を使うため別棟にある美術室は誰も使わない。
グラウンドを見渡せる位置にあり、そして誰もこない。
「いい場所見つけてしまった。」
つい独り言を言ってしまうぐらい俺は浮かれていた。
俺は双子のストーカーをしていた時の愛用品であろう双眼鏡を持ち
グラウンドにいる東雲春馬先輩を見る。
「えっやばい。ドアップで見えるんだが!?
推しが動いてるよーカッコ良すぎるよー」
俺は毎日のように美術室に行っては推しを拝んでいた。
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